航空法 第13条の5
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- 国土交通大臣は、型式証明を受けた型式の航空機又は第十三条第一項若しくは第十三条の二第一項の承認を受けた設計に係る航空機が第十条第四項の基準に適合せず、又は同項の基準に適合しなくなるおそれがあると認めるときは、当該型式証明又は承認(次項において「型式証明等」という。)を受けた者に対し、同条第四項の基準に適合させるため、又は同項の基準に適合しなくなるおそれをなくするために必要な設計の変更を命ずることができる。
- 2.国土交通大臣は、型式証明等を受けた者が前項の規定による命令に違反したときは、当該型式証明等を取り消すことができる。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第13条の5は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第13条の5の条文原文は「国土交通大臣は、型式証明を受けた型式の航空機又は第十三条第一項若しくは第十三条の二第一項の承認を受けた設計に係る航空機が第十条第四項の基準に適合せず、又は同項の…」で始まります。
- 航空法第13条の5は第三章 航空機の安全性に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第13条の5の前の条は航空法第13条の4です。
- 航空法第13条の5の次の条は航空法第14条です。
- 航空法第13条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第13条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第13条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/13_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法13条の5は、型式証明等を受けた機体が基準に適合しない、または適合しなくなるおそれがあるとき、国土交通大臣が設計変更を命じられ、違反時は型式証明等を取り消せると定める。
Q · 事故が起きていなくても、国は飛行機メーカーに設計のやり直しを命じられるの?
命じられる。基準不適合の「おそれ」だけで設計変更命令が出せる
航空法13条の5第1項により、国土交通大臣は、型式証明や設計変更・追加型式設計の承認を受けた航空機が10条4項の基準(安全性・騒音・排出物)に適合しないときだけでなく、適合しなくなるおそれがあると認めるときにも、型式証明等を受けた者(設計者・メーカー)に設計変更を命じることができます。事故の発生は要件ではありません。命令に違反すると、2項により型式証明等が取り消されることがあります。
解説
国の型式証明は、一度取れば永久に有効な「合格証書」ではない。航空法13条の5によれば、国土交通大臣は、型式証明や設計変更の承認を受けた機体が安全性・騒音・排出物の基準(航空法10条4項)に「適合しない」ときだけでなく、「適合しなくなるおそれがある」と認めた段階でも、設計者に設計変更を命じられる。事故が起きる前に国が動ける、予防型の条文である。命令の相手は、機体を飛ばしている航空会社ではない。型式証明などを受けた設計者、つまりメーカーである。メーカーが命令に従わなければ、型式証明そのものを取り消せる(2項)。そうなれば、その型式の機体は今後、型式証明を前提とした耐空証明の手続を使えなくなる。あなたが搭乗口で目にする機体の安全は、一回きりの審査ではなく、この「後から設計をやり直させる権限」に支えられている。乗客なら、運航停止のニュースを正しく読めるようになる。航空業界の人間なら、設計の不備が見つかったとき、どの順番で何が起きるかを先に読めるようになる。
法的な位置づけ
航空法13条の5は、型式証明または設計変更・追加型式設計の承認を受けた航空機が、同法10条4項の安全性・騒音・排出物の基準に適合しない場合、または適合しなくなるおそれがある場合に、国土交通大臣が型式証明等を受けた者に必要な設計の変更を命じ、命令違反時には型式証明等を取り消すことができる旨を定める規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1航空機の設計変更命令とは?
型式証明等を受けた機体が安全性などの基準に適合しない、またはそのおそれがあるとき、国土交通大臣が設計者に設計のやり直しを命じる処分です(航空法13条の5)。
Q2型式証明 取消し どんなとき?
航空法13条の5第2項では、型式証明等を受けた者が設計変更命令に違反したときに取り消すことができると定めています。
Q3設計変更命令は誰に出される?
型式証明や設計承認を受けた者、つまり設計者・メーカーが名宛人です。機体を運航する航空会社に直接向けた命令ではありません。
Q4航空法10条4項の基準とは何?
航空機の強度・構造・性能などの安全性、騒音、発動機の排出物に関する基準で、国土交通省令で具体化されます。設計変更命令の判断基準になります。
Q5設計変更命令に不服があるときは?
行政不服審査法による審査請求(知った日の翌日から3か月以内)や、行政事件訴訟法による取消訴訟(知った日から6か月以内)を検討できます。
Q6型式証明は更新が必要?
本条は有効期間ではなく、証明後に基準不適合やそのおそれが生じた場合の是正命令を定めています。型式証明は国の監督が続く前提の制度といえます。
Q7設計変更命令の前に弁明できる?
不利益処分として、原則として行政手続法上の弁明の機会が与えられます。取消しの場合は聴聞が予定されています。
Q8海外の耐空性改善通報は日本に影響する?
日本の型式証明等を受けた型式で同種の欠陥が疑われれば、国が「適合しなくなるおそれ」を判断する材料になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1設計変更の命令って、事故が起きないと出ないんじゃないの?
出せる。航空法13条の5第1項は、基準に「適合しなくなるおそれがある」と認める段階での命令を認めている。事故の発生は要件ではない。実務のポイント:実務では、国の命令に至る前に、メーカー自身の設計変更申請(13条1項)や当局との協議で是正されることが多い。表に出る「命令」は、交渉で片付かなかった案件である可能性がある
Q2型式証明が取り消されたら、もう飛んでいる機体も全部飛べなくなるの?
本条2項が直接定めるのは型式証明の取消しだけであり、すでに耐空証明を受けた個別機の扱いは、耐空証明の制度(航空法10条以下)で別に判断される。実務上は個別機の検査負担が大きく増えると考えられるが、一律に飛行禁止になると条文に書かれているわけではない。実務のポイント:「型式」と「個別機」の二層構造を理解していない報道は多い。見出しより根拠条文を見る
Q3海外メーカーの飛行機でも、日本の国がこの命令を出せるの?
名宛人は日本の型式証明または設計承認を「受けた者」なので、日本の証明を受けている限り、国籍にかかわらず対象になると読める。ただし国際的な安全情報の共有を前提とした運用であり、執行の実態は個別の事情による。実務のポイント:国際民間航空条約の枠組みでは設計国当局の情報が起点になることが多く、日本の判断はその情報を受けて動く場面が少なくない
間違えやすい点 AI による整理
- 「型式証明を取った機体は安全が保証された」と思われがちだが、本条は、証明後に基準に適合しなくなる事態を最初から想定している。型式証明は一時点の判断であり、新しい知見が出れば設計変更命令と取消しによって見直される
- ニュースで「国が対策を指示」と聞くと、航空会社に向けた命令だと思うかもしれない。本条の名宛人は型式証明や設計承認を受けた者、つまり設計者側である。運航者や所有者に向けた個別機の措置は、耐空証明や整備に関する別の仕組みで動く。誰に向けた命令なのかを取り違えると、責任の所在も、交渉すべき相手も見誤る
- 立てるべき問いは「事故が起きたら国は動くのか」ではない。条文は「適合しなくなるおそれがあると認めるとき」と書いている。国が動く引き金は事故ではなく、リスクの認定である。ただし「おそれ」の判断基準は条文に具体的に書かれておらず、技術的知見に基づく行政の判断に委ねられる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 設計変更の主導者 | 航空法13条の5:国土交通大臣が命令(職権) | 航空法13条:型式証明を受けた者が自ら承認を申請 航空法12条:新たな型式証明の申請・付与 |
| 発動のきっかけ | 10条4項の基準に不適合、または不適合のおそれ | 設計者が設計の変更を必要と判断したとき 新しい型式を設計・製造しようとするとき |
| 従わない・満たさない場合 | 命令違反で型式証明等の取消しがありうる(2項) | 承認がなければ変更後の設計は証明の対象外 基準に適合しなければ型式証明は付与されない |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も航空器の型別検定と適航検定の二層構造を採る。型式単位の是正を国が求める仕組みの具体的な条文は要確認
EU 加盟国では型式証明と耐空性改善通報は原則として EASA が担い、国内当局は個別機の監督を中心に担う
FAA は再検査を経て型式証明等を変更・停止・取消しでき、耐空性改善通報(AD)で是正を義務付ける
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- ある型式の旅客機で、海外で同じ部品の不具合が相次いで報告された。日本ではまだ一件も事故が起きていない。それでも本条の「適合しなくなるおそれ」に当たれば、国土交通大臣は日本の型式証明を受けたメーカーに設計変更を命じられる。「国内で事故がないから大丈夫」という理屈は通らない
- あなたは小型機メーカーで型式証明を担当するエンジニアだ。社内試験で、ある条件下の疲労強度が基準ぎりぎりだと分かった。黙っていれば、後で大臣の設計変更命令を受けたときの立場が悪くなる。自主的に設計変更の承認(13条1項)を申請すれば、主導権を自社に残したまま是正できる
- 設計変更命令に従わなかったら、何が起きる? 2項により型式証明が取り消されうる。取消しは聴聞を経る不利益処分であり、量産と販売を続ける前提そのものが揺らぐ
- ドローン関連のスタートアップに転職した友人から相談された。「うちは型式認証を取ったから、もう国の審査は終わりでしょ?」と言う。無人航空機の型式認証は別の条文(航空法132条の13以下)の制度だが、「認証後も国が是正を求められる」という発想は同じ系統である。認証取得は終わりではなく、継続的な監督の始まりである
- 命令書が届いた。行政不服審査法の審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から3か月以内である。社内で是正するか争うかの決定に使える時間は、思っているより短い
取るべき行動
被害を受けた側:1. 航空会社や機体リース会社の立場で、取引先メーカーが設計変更を命じられたら、まず命令の範囲(対象型式・シリアル・是正期限)を書面で入手する2. 運航できない期間の損失は、メーカーとの売買契約やサポート契約の保証条項・補償条項に沿って請求を組み立てる。国への請求ではなく契約上の責任追及が基本である3. 乗客の立場なら、欠航時の払戻しや振替は運送約款に基づいて請求する
訴えられた側:1. 命令の前に弁明の機会が与えられるのが原則(行政手続法13条1項2号)。試験データと是正案を準備して臨む2. 取消しが予定される場合は聴聞(同条1項1号イ)があり、記録の閲覧や意見陳述ができる3. 命令に不服があれば審査請求または取消訴訟を検討する。ただし争っている間も安全上のリスクは残るため、並行して是正設計を進めるのが現実的である4. 従わずに放置すれば、型式証明の取消しを招く
時効(請求できる期限):審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条1項)。取消訴訟は処分を知った日から6か月以内、処分の日から1年以内(行政事件訴訟法14条)。設計変更の履行期限は命令ごとに定められる(最新の改正状況をご確認ください)
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