航空法 第147条
クイックジャンプ
- 第三十八条第一項の規定に違反して、許可を受けないで航空保安施設を設置したときは、その違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。
- 2.第四十三条第一項の規定に違反して航空保安施設に特に重要な変更を加えたときにおけるその違反行為をした者についても、前項の例による。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第147条は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第147条の条文原文は「第三十八条第一項の規定に違反して、許可を受けないで航空保安施設を設置したときは、その違反行為をした者は、百万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 航空法第147条は第十三章に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第147条の前の条は航空法第146条です。
- 航空法第147条の次の条は航空法第148条です。
- 航空法第147条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第147条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第147条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/147
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法147条は、許可なく航空保安施設を設置した者や、許可なく特に重要な変更を加えた者を100万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 空港の灯火や無線標識を許可なく設置したら、どんな罰則がありますか?
100万円以下の罰金の対象になります
航空法147条1項により、38条1項の許可を受けずに航空保安施設を設置した者は100万円以下の罰金に処されます。同条2項により、43条1項に違反して既存の施設に特に重要な変更を加えた場合も同じ罰則です。処罰されるのは「違反行為をした者」なので、発注者だけでなく、無許可と知りながら設置を進めた現場担当者も対象になりえます。無線系の施設は電波法の免許も別に必要です。
解説
滑走路の端で光る灯火、着陸機を電波で導く無線標識。空港で見かけるこうした設備は、法律上「航空保安施設」と呼ばれる(航空法2条5項:電波・灯光・色彩・形象で航空機の航行を助ける施設のうち、国土交通省令で定めるもの)。航空法147条は、国土交通大臣の許可(38条1項)を受けずにこれを設置した者を100万円以下の罰金に処すると定める。許可を得た施設であっても、43条1項に違反して特に重要な変更を加えれば同じ罰則の対象になる。押さえておくべき点は、処罰されるのが「違反行為をした者」であって、施設の名義人とは限らないことである。発注者・施工業者・現場責任者の誰が許可のない設置や変更を実際に進めたのかが問われる。パイロットは、灯火や電波が国の基準どおりに働くことを前提に、数百人の命を預けて降下してくる。許可のない光や電波は、善意で設けたものでも誤誘導の原因になりうる。罰金の金額よりも、許可の手続そのものが安全を保つ仕組みになっていると理解しておく必要がある
法的な位置づけ
航空法147条は、航空保安施設の無許可設置(38条1項違反)と、許可を受けない特に重要な変更(43条1項違反)に対する罰則規定である。法定刑は100万円以下の罰金で、処罰対象は違反行為をした者とされる。航空保安施設とは、電波・灯光・色彩・形象により航空機の航行を援助する施設のうち国土交通省令で定めるものをいう(同法2条5項)。
よくある質問 AI による整理
Q1航空保安施設とは何ですか?
電波・灯光・色彩・形象で航空機の航行を助ける施設のうち、国土交通省令で定めるものです(航空法2条5項)。進入灯や無線標識などが該当します。
Q2航空法147条の罰則はどのくらい重いですか?
法定刑は100万円以下の罰金です。懲役刑はありませんが罰金も刑罰であり、確定すれば前科として扱われます。
Q3航空保安施設の設置許可はどこに申請しますか?
航空法38条1項により国土交通大臣の許可が必要です。実務上の窓口や照会先は国土交通省航空局・地方航空局になります。
Q4航空法147条違反の時効は何年?
罰金のみの罪なので公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。犯罪行為が終わった時から起算されます。
Q5無許可の航空保安施設を見つけたら通報できる?
できます。日時・場所・状況を記録したうえで、管轄の地方航空局や空港事務所に連絡するのが基本です。
Q6航空法違反で会社も罰せられますか?
業務として違反行為が行われた場合、航空法の両罰規定により行為者に加えて法人にも罰金が科される可能性があります。
Q7空港近くの強い照明も航空法の規制対象?
航空保安施設に当たるかは省令の定めで判断します。該当しなくても、航空機の航行に紛らわしい灯火として別の規制が問題になる余地があります。
Q8ヘリポートの灯火も許可が必要?
ヘリポートの灯火が航空保安施設に当たる場合、設置には38条1項の許可が必要です。運用開始前に許可を得ていなければ147条の対象になりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1許可申請中で、もうすぐ下りるはずなんです。先に設置だけしておくのもダメですか?
ダメである。航空法38条1項は、設置の前に許可を受けることを求めており、申請中は「許可を受けないで」設置した状態に当たる。147条1項の対象になりうる。実務のポイント:審査中に設置を急ぐと、許可そのものの審査にも悪影響が出るおそれがある。どうしても急ぐ事情があるなら、設置を先行するのではなく、審査の見通しと工程を航空局と擦り合わせる方が結果的に早い
Q2会社の指示でやっただけなのに、現場の自分まで罰せられるんですか?
147条は「その違反行為をした者」を処罰するため、無許可だと知りながら設置を実行した担当者は対象になりうる。業務として行った場合、航空法の両罰規定によって会社にも罰金が科される可能性がある。実務のポイント:上司の指示だったことは処罰を免れる理由にはならないが、情状には影響する。指示を受けた時点で、メールなど書面の形で記録を残しておくことが最大の防御になる
Q3灯火の LED 化って、許可がいる「重要な変更」に入るんですか?
一概には言えない。航空法43条1項は許可を要する変更の範囲を定め、147条2項はそのうち特に重要な変更を加えた場合を処罰する。光の色・光度・配置が変わるかどうかが判断の分かれ目になりやすい。実務のポイント:同じ「LED 化」でも、灯器を交換するだけか、配置や光の特性まで変わるかで扱いが変わりうる。設計段階の資料を添えて事前に照会しておけば、後から争いになる余地を小さくできる
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰金だけで懲役はないのだから軽い違反だ」と受け止めるのは危険である。罰金も刑罰であり、確定すれば前科になる。さらに航空局との信頼が傷つくため、その後の許可申請や運営受託の審査で不利に働きかねない。刑の重さは100万円で済んでも、事業上の打撃はそれよりはるかに大きくなりうる
- 「設備の更新や改修は、新しく設置するわけではないから許可はいらない」という発想そのものが出発点を誤っている。航空法は新設(38条)と変更(43条)を別々に規制しており、147条2項は特に重要な変更を加えた場合にも同じ罰則を科している。問うべきは新設か更新かではなく、変更の中身が許可を要する事項に当たるかどうかである
- 現場から見れば「ライトを数個足しただけ」でも、パイロットから見れば「国の基準にない光が進入経路に現れた」ことになる。この見え方の違いこそが、許可制が設けられている理由である
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 航空法147条:違反に対する罰則(100万円以下の罰金) | 航空法38条:航空保安施設の設置許可義務 航空法43条:航空保安施設の変更許可義務 |
| 対象となる行為 | 無許可設置(1項)+特に重要な変更の無許可実施(2項) | 航空保安施設の新規設置 許可を受けた施設の一定の変更 |
| 処罰範囲の絞り方 | 変更は「特に重要な変更」に限って刑罰を科す | 設置そのものに事前許可が必要 許可を要する変更の範囲を定め、刑罰はその一部のみ |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾でも航空站・助航設備の設置管理は交通部民用航空局の所管で、無許可の設置等に罰則を設ける構造は日本と共通する
韓国は空港施設法で항행안전시설(航行安全施設)の設置許可を規律しており、航空法本体ではなく別法で整理している点が日本と異なる
米国は連邦以外の主体が設置する航法援助施設を FAA 規則で個別に承認・管理する仕組みを採る
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方空港の運営を受託した民間会社で、老朽化した進入灯の更新工事を予算内に収めるため、配置と仕様を独断で見直す案が出た。更新のつもりでも、43条1項の許可が必要な変更に当たれば、147条2項の罰金の射程に入る。工事の着工前に、許可の要否を国土交通省航空局へ照会しておくべき場面である
- 施工業者の立場で考えてみる。発注者から「許可は取ってあるはず」と言われ、誘導灯の設置工事に着手した。後になって許可が下りていなかったと分かったら、どうなるのか。147条が処罰するのは「違反行為をした者」なので、現場で設置を進めた側も無関係とは言い切れない。発注書だけでなく、許可書の写しを受け取ってから着工するのが自衛策になる
- あと2週間で新設ヘリポートの運用開始日を迎えるのに、灯火設備の許可手続が終わっていない。経営陣からは「とりあえず点灯させて運用を始めろ」と圧力がかかる。この一言に従うかどうかで、会社が刑事事件の当事者になるかどうかが分かれる
- 空港の近くで、私設の電波設備や強い照明を置こうとする事業者がいる。友人から「これも航空法の許可がいるのか」と聞かれた。航空保安施設に当たるかどうか、電波法の免許が必要かどうか、二つの法律で別々に検討しなければならない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 無許可とみられる灯火や電波設備が、飛行の安全を損なうおそれがあると気付いたら、日時・場所・状況を写真と記録で残す2. 管轄の地方航空局や空港事務所に通報する。運航者であれば社内の安全報告ルートも同時に使う3. 誤った誘導で実際に損害が出た場合は、設置者に対する民法709条の損害賠償請求も検討する。過失の立証には、許可がなかったという事実が強い材料になる
訴えられた側:1. まず、問題の設備が航空法2条5項と省令でいう航空保安施設に当たるのかを確認する。対象外であれば構成要件を満たさない2. 変更の事案では、43条1項の許可を要する事項に当たるか、2項にいう「特に重要な変更」に当たるかを争点として整理する3. 自分が「違反行為をした者」に当たるのかを検討し、発注・指示の流れを示す書類を集める4. 速やかに設備を停止または撤去し、航空局に事後相談して是正した記録を残す。情状に影響する
時効(請求できる期限):法定刑が罰金のみのため、公訴時効は3年である(刑事訴訟法250条2項6号、犯罪行為が終わった時から起算)。無許可の設置が続いている状態をどの時点で「終わった」とみるかは事案によって判断が分かれうるので、専門家に確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
- 航空法 第2条航空保安施設の定義(5項)
- 航空法 第38条設置許可義務、本条1項の前提
- 航空法 第43条変更許可義務、本条2項の前提
- 航空法 第47条設置者の保安上の基準遵守義務
- 電波法 第4条無線系保安施設の無線局免許
- 刑事訴訟法 第250条罰金刑の罪の公訴時効3年
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める