航空法 第148条の2
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- 航空保安施設の設置者が次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。
- 一第五十四条第一項の規定による届出をしないで、又は届出をした使用料金によらないで、航空保安施設の使用料金を収受したとき。
- 二第五十四条第二項の規定による命令に違反して、航空保安施設の使用料金を収受したとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第148条の2は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第148条の2の条文原文は「航空保安施設の設置者が次の各号のいずれかに該当するときは、その違反行為をした者は、五十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 航空法第148条の2は第十三章に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第148条の2の前の条は航空法第148条です。
- 航空法第148条の2の次の条は航空法第148条の3です。
- 航空法第148条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第148条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第148条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/148_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法148条の2は、航空保安施設の設置者が届出をせず、届出額と異なる額で、または変更命令に違反して使用料金を収受した場合、違反行為者を50万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 空港の灯火や無線施設の使用料金を、届け出ずに取ったらどうなるの?
違反行為者が50万円以下の罰金(刑事罰)になる
航空法148条の2により、航空保安施設の設置者が、54条1項の届出をせずに使用料金を収受した場合、届出と異なる料金を収受した場合、54条2項の変更命令に違反して収受した場合のいずれかに当たると、その違反行為をした者は50万円以下の罰金に処されます。罰金は過料と異なり刑事罰です。利用者との合意があっても届出義務は免除されず、法人の業務に関する違反では両罰規定により法人も処罰対象となりえます。
解説
罰金五十万円。金額だけ見れば、航空法の罰則の中でも軽い部類に見える。だが、狙われているのは航空機の安全そのものではない。「料金」である。航空保安施設(電波・灯火・色彩・形象を使って航空機の航行を助ける施設。無線標識や進入灯などがその例)の設置者は、利用者から取る使用料金を事前に国土交通大臣へ届け出なければならない(航空法54条1項)。届出をせずに料金を取る、届け出た額と違う料金を取る、大臣から料金の変更を命じられたのに無視して取り続ける。この三つの行為は、施設が完璧に動いていても刑事罰の対象になる。理由ははっきりしている。空の上には代わりの道がない。ある進入経路の灯火や無線施設が一つしかなければ、航空会社やパイロットはその設置者の言い値を拒めない。独占施設が料金を自由に動かせば、そのコストは運賃に乗り、最後は乗客が払う。あなたが自治体の空港担当者、ヘリポート運営会社、あるいはその法務担当であれば、知っておくべき点は一つである。安全運用の点検表に「料金の届出状況」が載っていないなら、その表には穴がある。
法的な位置づけ
航空法148条の2は、航空保安施設の使用料金に関する届出制(同法54条)の実効性を担保する罰則規定である。未届出の料金収受、届出をした料金によらない収受、および国土交通大臣の変更命令に違反した収受の三類型について、違反行為をした者に50万円以下の罰金を科す。ここでいう罰金は刑事罰であり、行政上の秩序罰である過料とは区別される。
よくある質問 AI による整理
Q1航空保安施設とは何ですか?
電波・灯光・色彩・形象により航空機の航行を援助する施設で、国土交通省令で定めるものです(航空法2条5項)。無線標識や進入灯などが代表例です。
Q2航空保安施設の使用料金はどこに届け出ますか?
航空法54条1項により、国土交通大臣に届け出ます。実務上の窓口や様式は所管の地方航空局に事前に確認するのが確実です。
Q3航空法148条の2の罰金で前科はつきますか?
罰金は刑法上の刑罰なので、有罪が確定すれば前科となります。行政上の過料とは性質が異なり、捜査・起訴という刑事手続を経ます。
Q4航空法148条の2の時効はいつまで?
罰金のみの罪なので、公訴時効は犯罪行為が終わった時から3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。継続的な収受では起算点に注意が必要です。
Q5使用料金を無料で提供する場合も届出は必要?
本条の処罰対象は使用料金を「収受したとき」です。料金を一切収受しなければ本条の構成要件には当たりませんが、54条の届出義務の扱いは事前に当局へ確認すべきです。
Q6変更命令に不服申立てをすれば旧料金を取り続けられる?
不服申立てをしても処分の効力は原則として停止しません(執行不停止の原則)。命令に反して収受を続ければ本条2号に当たるおそれがあります。
Q7未届出の料金を払った利用者は返金を求められる?
返還請求は本条とは別の民事上の問題です。請求書や振込記録を保存し、届出状況を確認したうえで、弁護士に相談して請求の可否を検討します。
Q8料金値上げは届出前から適用できますか?
できません。54条1項は事前の届出を求めており、届出前に新料金で収受すれば「届出をした使用料金によらない」収受として本条1号に当たりえます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1届出って、出しておけばどんな金額でもいいんですか?
届出をすれば収受自体は本条1号の違反にはなりません。ただし国土交通大臣は、届け出られた料金に問題があると認めるときは変更を命ずることができ(航空法54条2項)、その命令に違反して収受すれば本条2号で処罰されます。実務のポイント:届出制は「出せば終わり」ではなく、当局が料金を後から監視できる状態に置く仕組みです。値上げ幅が大きい場合は、届出前に地方航空局と事前調整しておく設置者が多く、これが後の変更命令リスクを下げます
Q2現場の担当者が勝手に旧料金で請求していた場合、会社は関係ないと言えますか?
本条は「違反行為をした者」を処罰するので担当者個人が対象になりえますが、航空法には法人の業務に関する違反について法人にも罰金を科す両罰規定が置かれています。会社が責任を免れるには、違反防止のために必要な注意を尽くしていたことが求められるのが一般的です。実務のポイント:両罰規定で会社の免責が認められる例は多くありません。料金改定のたびに届出確認をチェックリスト化し、その記録を残していること自体が、いざというときの防御材料になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「利用者と合意して契約書も交わしたのだから、料金は当事者の自由だ」と考えがちである。しかし本条が見ているのは合意の有無ではなく、大臣への届出の有無である。相手が納得して払っていても、未届出の料金を収受すれば罰則の対象になる。私法上の合意が、公法上の義務を上書きすることはない
- 罰金五十万円以下という数字から「行政上の軽いペナルティ」と受け取られやすいが、これは過料ではなく刑事罰の罰金である。科されれば前科として記録に残り、捜査・起訴という刑事手続を経る。許認可を受けて事業を営む主体にとって、金額よりも重いのはその記録のほうである
- 「料金を払わされた利用者が被害者だから、利用者が告訴しなければ動かない」という発想自体がずれている。本条の罪は親告罪ではなく、守られているのは個々の利用者の財布より、独占的な施設の料金を公的にコントロールする仕組みそのものである
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 航空法148条の2:届出制違反に対する罰則(刑事罰) | 航空法54条:使用料金の届出義務と変更命令(行政規制) 航空法の両罰規定:法人等への罰金の拡張 |
| 名宛人 | 航空保安施設の設置者に関し、違反行為をした者 | 航空保安施設の設置者 違反行為者が属する法人・事業主 |
| 効果 | 50万円以下の罰金 | 届出の義務付け・料金の変更命令 法人等にも各本条の罰金刑を科す |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾でも航空站や助航設備の使用料は民用航空法の枠組みで規律される。具体的な料金規制の方式と罰則の対応条文は要確認
韓国は旧航空法を分割し、空港・航行安全施設は공항시설법で規律。使用料規制の方式は日本との比較検討の余地がある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地方のヘリポートを運営する会社が、夜間用の灯火設備を増設し、利用事業者から「灯火使用料」を新たに取り始めた。経理は契約書を交わしたから問題ないと考えていたが、国土交通大臣への届出は誰も出していなかった。収受した瞬間から、本条の構成要件に足がかかっている
- 値上げの社内決裁は通った。だが、変更の届出が出る前の月から新料金で請求書を発行していたとしたら、どうなる? 本条1号の「届出をした使用料金によらないで」収受したことになりうる。決裁日と届出日のずれは、社内の手続ミスでは済まない
- あなたは利用者側の運航会社の担当者で、施設設置者から突然の値上げ通知を受け取った。支払期限まであと十日。まず確認すべきは、その新料金が届出済みかどうかである。届出がなければ、相手は罰則の射程内で請求していることになる
- 大臣から料金の変更命令が出たが、設置者は「不服申立てを検討中」として旧料金のまま請求を続けた。不服申立てをしても命令の効力は原則として止まらない。命令違反の収受は2号に当たる
- 引継ぎ書類に届出控えが一枚もない。前任者は退職済み。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 利用者として新料金や追加料金の請求を受けたら、支払前にその料金が国土交通大臣へ届出済みかを設置者に書面で照会する2. 届出がない、または届出額と違う場合は、所管の地方航空局へ相談・情報提供する3. 料金が特定の利用者だけ不当に高いなど不公正と感じる場合は、54条2項の変更命令の発動を求める材料(他社との料金比較、請求書)を揃える4. 既に払った差額の返還は民事の問題になるため、請求書と振込記録を保存しておく
訴えられた側:1. 届出書の控え、受理日、料金表、請求書発行日を時系列で一覧化し、未届出期間や差額収受の範囲を正確に把握する2. 違反が判明した時点で収受を止め、速やかに届出を行い、当局へ自主的に報告する。是正の早さは処分判断の情状として意味を持ちうる3. 法人であれば両罰規定により会社にも罰金が科される可能性があるため、担当者個人だけの問題として処理しない4. 刑事手続の可能性がある段階では、航空・行政分野に通じた弁護士に早期に相談する
時効(請求できる期限):罰金のみが定められた罪であるため、公訴時効は犯罪行為が終わった時から3年(刑事訴訟法250条2項6号)。料金を継続して収受している場合、各収受行為の時点やいつ違反状態が終わったかで起算点の扱いが変わりうるため注意(最新の改正状況をご確認ください)
- 航空法 第54条使用料金の届出義務と変更命令
- 航空法 第2条航空保安施設の定義(第5項)
- 航空法 第43条航空保安施設の設置許可(現行効力を要確認)
- 航空法 第159条法人等に罰金を科す両罰規定(現行効力を要確認)
- 刑法 第8条刑法総則を他法令の罰則に適用
- 刑事訴訟法 第250条罰金のみの罪の公訴時効3年
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