航空法 第20条(事業場の認定)
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- 国土交通大臣は、申請により、次に掲げる一又は二以上の業務の能力が国土交通省令で定める技術上の基準に適合することについて、事業場ごとに認定を行う。
- 一航空機の設計及び設計後の検査の能力
- 二航空機の製造及び完成後の検査の能力
- 三航空機の整備及び整備後の検査の能力
- 四航空機の整備又は改造の能力
- 五装備品等の設計及び設計後の検査の能力
- 六装備品等の製造及び完成後の検査の能力
- 七装備品等の修理又は改造の能力
- 2.前項の認定を受けた者は、その認定を受けた事業場(以下「認定事業場」という。)ごとに、国土交通省令で定める業務の実施に関する事項について業務規程を定め、国土交通大臣の認可を受けなければならない。その変更(国土交通省令で定める軽微な変更を除く。)をしようとするときも、同様とする。
- 3.国土交通大臣は、前項の業務規程が国土交通省令で定める技術上の基準に適合していると認めるときは、同項の認可をしなければならない。
- 4.第一項の認定を受けた者は、第二項の国土交通省令で定める軽微な変更をしたときは、遅滞なく、その旨を国土交通大臣に届け出なければならない。
- 5.第一項の認定、第二項の認可及び前項の規定による届出に関し必要な事項は、国土交通省令で定める。
- 6.国土交通大臣は、第一項の認定を受けた者が認定事業場において第二項若しくは第四項の規定若しくは前項の国土交通省令の規定に違反したとき、又は認定事業場における能力が第一項の技術上の基準に適合しなくなつたと認めるときは、当該認定を受けた者に対し、当該認定事業場における第二項の業務規程の変更その他業務の運営の改善に必要な措置をとるべきことを命じ、六月以内において期間を定めて当該認定事業場における業務の全部若しくは一部の停止を命じ、又は当該認定を取り消すことができる。
この条文の基本情報
事業場の認定とは何ですか?
定義事業場の認定とは、航空法第20条に定められた規定で、「国土交通大臣は、申請により、次に掲げる一又は二以上の業務の能力が国土交通省令で定める技術上の基準に適合することについて、事業場ごとに認定を行う。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第20条(事業場の認定)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第20条の条文原文は「国土交通大臣は、申請により、次に掲げる一又は二以上の業務の能力が国土交通省令で定める技術上の基準に適合することについて、事業場ごとに認定を行う。」で始まります。
- 航空法第20条は第三章 航空機の安全性に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第20条の前の条は航空法第19条の2です。
- 航空法第20条の次の条は航空法第21条です。
- 航空法第20条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第20条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第20条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法20条は、国土交通大臣が設計・製造・整備等の能力を事業場ごとに審査して認定し、認定事業場に業務規程の認可を義務づける規定。違反時は改善命令・業務停止・認定取消の処分がある。
Q · 飛行機の整備や部品の検査って、全部国の検査官がやっているの?
いいえ。国が認定した民間事業場が検査の一部を担っています
航空法20条により、国土交通大臣は航空機や装備品等の設計・製造・整備・修理・改造の能力を、技術上の基準に照らして事業場ごとに認定します。認定事業場は業務規程について大臣の認可を受けたうえで業務を行い、軽微な変更は事後の届出で足ります。規程違反や能力が基準を満たさなくなった場合は、改善命令、6か月以内の業務停止、認定取消の対象となります。
解説
飛行機に乗る前、多くの人は機体を国の検査官が一機ずつ点検していると思っている。実際は違う。国がすべての機体と部品を自分の目で検査することは、物理的にできない。そこで航空法20条は、国土交通大臣が企業の「事業場」ごとに設計・製造・整備・修理の能力を審査して認定する仕組みを置いている。認定を受けた事業場は、本来国が行う検査の一部を代わりに担う。つまりあなたの乗る機体の安全は、国の検査官ではなく、認定事業場の社内検査員の署名に支えられている部分が大きい。認定は会社単位ではなく事業場単位で与えられる。同じ会社でも、認定を受けた格納庫と受けていない格納庫では、できる仕事がまったく違う。さらに認定を受けた後も、業務の手順を定めた「業務規程」を国に認可してもらう必要があり、これに違反すると改善命令、最長6か月の業務停止、認定取消(役所が下す不利益な決定)まで段階的な処分が用意されている。ここで見落とされやすいのが3項である。業務規程が基準を満たしていれば、大臣は認可「しなければならない」。担当官の好みで止められる仕組みではなく、基準に適合しているかどうかが争点になる
法的な位置づけ
航空法20条は、国土交通大臣が申請に基づき、航空機および装備品等の設計・製造・整備・修理・改造とその検査の能力が国土交通省令の技術上の基準に適合することを、事業場ごとに認定する制度を定める規定である。認定事業場には業務規程の認可取得義務と軽微な変更の届出義務が課され、違反等の場合には改善命令、6か月以内の業務停止命令または認定取消の対象となる。
手順
- 1.取得したい業務区分と事業場を特定する 20条1項の7区分のうち、どの業務(設計・製造・整備・修理改造など)の認定が必要かを決め、認定を受ける事業場を特定する。認定は事業場ごとなので、複数拠点がある場合は拠点ごとに整理する
- 2.航空局へ事前相談し、認定を申請する 国土交通省令で定める技術上の基準に照らし、組織・設備・人員・検査体制を整えたうえで申請する。工場新設や格納庫移転を伴う場合は、設備投資の決定と同時に事前相談を始める
- 3.業務規程を作成し、認可を受ける 認定事業場ごとに業務の実施に関する事項を業務規程にまとめ、大臣の認可を受ける。修正を求められた場合は、省令の技術上の基準のどの部分との関係で必要かを確認し、3項の適合性判断に争点を絞る
- 4.規程変更を「認可」か「届出」かに振り分けて管理する 手順を変える前に、省令の軽微な変更の列挙と照らし合わせる。軽微でなければ事前に認可申請、軽微なら変更後遅滞なく届出をする。判断の根拠を記録に残す
- 5.処分予定の通知を受けたら是正と手続対応を並行する 聴聞・弁明の期日と提出期限を最優先で確認し、違反事実と業務規程の該当条項を整理する。是正計画と実施済み措置を書面で提出し、不服があれば審査請求・取消訴訟・執行停止を検討する
よくある質問 AI による整理
Q1認定事業場とは何ですか?
航空法20条1項の認定を受けた事業場のことです。設計・製造・整備などの能力が国土交通省令の技術上の基準に適合すると、国土交通大臣が事業場ごとに認めたものを指します。
Q2航空法20条の認定の業務区分は何種類ありますか?
1項に7区分が列挙されています。航空機の設計・製造・整備(それぞれの検査を含む)と整備又は改造、装備品等の設計・製造(検査を含む)と修理又は改造です。
Q3業務規程の認可は担当官の判断で拒否されますか?
20条3項は、業務規程が技術上の基準に適合していれば大臣は認可「しなければならない」と定めています。争点は基準への適合性であり、担当官の裁量の余地は限られます。
Q4認定事業場の業務停止は最長何か月ですか?
20条6項により、業務停止は6か月以内で期間を定めて命じられます。業務の全部停止だけでなく、一部の停止にとどめることもできます。
Q5認定事業場になるメリットは何ですか?
認定事業場が確認した機体や部品について、国の検査の全部または一部が省略される仕組みが航空法の各条に組み込まれています。検査待ちが減り、納期面で有利になります。
Q6認定取消の前に反論する機会はありますか?
あります。行政手続法上、認定取消のような処分は原則として聴聞、業務停止などは弁明の機会の付与の対象です。通知書の期日と提出期限をまず確認してください。
Q7航空整備士の資格と認定事業場は何が違いますか?
整備士資格は個人に与えられる技能証明であるのに対し、20条の認定は設備・組織・手順を含む事業場の能力に与えられます。審査の対象がそもそも異なります。
Q8認定事業場への処分に不服がある場合はどうすればいいですか?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、または処分を知った日から6か月以内に取消訴訟を提起できます。業務停止なら執行停止の申立ても検討します。
この条文についての質問 AI による整理
Q1認定事業場って、会社が一個取れば全国の工場で使えるんですか?
使えない。20条1項は「事業場ごとに」認定すると定めており、業務区分(設計、製造、整備など)ごとに能力が審査される。同じ会社でも工場が違えば別の認定になる。実務のポイント:工場の新設や移転を決めてから認定の相談を始めると、稼働開始が数か月遅れることがある。設備投資の稟議と同時に航空局へ事前相談を入れるのが、実務を知る事業者のやり方である
Q2業務規程をちょっと直しただけで、毎回国の認可を取らないといけないんですか?
変更には原則として認可が必要だが、国土交通省令で定める軽微な変更は認可不要で、変更後に遅滞なく届け出れば足りる(20条2項、4項)。実務のポイント:問題が起きるのは、軽微だと思い込んで届出もしなかったケースである。届出漏れも6項の処分理由になる。判断に迷う変更は、社内で決める前に省令の軽微変更の列挙と照らし合わせ、記録を残しておくこと
Q3認定を取り消されたら、それまでに整備した飛行機は全部飛べなくなるんですか?
条文上、取消の効果が過去の確認行為に自動的に及ぶとは書かれていない。ただし取消の理由が検査の不正などであれば、その事業場が確認した機体や部品の再点検を航空局が求める可能性は高い。実務のポイント:本当に怖いのは取消そのものより、発注元の航空会社が過去の作業記録を全部洗い直すことである。記録が整っている事業場ほど再点検の範囲を絞り込める
間違えやすい点 AI による整理
- 航空機の安全検査はすべて国の検査官が行っていると思われがちだが、実際には認定事業場が確認した機体や部品について、国の検査の全部または一部が省略される仕組みが航空法の各所に組み込まれている。安全を支える署名の多くは民間側のものである
- 「うちの会社は認定を持っている」という言い方に落とし穴がある。認定は会社ではなく事業場ごと、しかも設計、製造、整備などの業務区分ごとに与えられる。本社の認定で地方の工場の仕事まで覆えると考えると、問いの立て方そのものを間違えることになる
- 業務規程の小さな変更を、社内の決裁だけで済ませている事業場は少なくない。現場から見れば手順の微調整でも、法律上は「認可が要る変更」と「事後の届出で足りる軽微な変更」は別物である。どちらに当たるかの判断を誤れば規程違反となり、6項の処分理由になる。現場の感覚と法律の区分のずれは、処分という形で返ってくる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 航空法20条:設計・製造・整備等を行う事業場の能力 | 航空法10条:個々の航空機の耐空性(耐空証明) 航空法134条:事業者等への報告徴収・立入検査 |
| 国の関与の形 | 事前に能力を認定し、業務規程を認可する | 機体ごとに検査し証明する(認定事業場の確認があれば検査の一部省略) 事後的に報告を求め、現場に立ち入って確認する |
| 違反・不適合時の帰結 | 改善命令、6か月以内の業務停止、認定取消 | 耐空証明がなければ航空の用に供することができない 検査結果が20条6項などの処分の端緒になる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾でも民用航空局が設計・製造・維修の能力を検定・認証する仕組みを置き、国と民間の分担で耐空性を確保する点で日本と共通する
韓国は整備組織認証(AMO)として整備能力を認証し、国土交通部が監督する
ドイツはEU規則に基づき、設計・製造・整備組織の承認を欧州航空安全機関と連邦航空局(LBA)が分担する
米国はFAAが修理ステーション(Part 145)や製造証明(Part 21)を組織単位で認証する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 部品メーカーの品質保証部にいるあなたは、取引先の航空機メーカーから「御社も認定事業場を取ってほしい」と言われた。認定がなければ、作った部品のたびに国の検査を待つことになり、納期で競合に負ける。認定は営業上の条件でもある
- 格納庫の移転が決まった。引っ越し前の最終月、新しい格納庫でも同じ整備ができると思い込んでいたら? 認定は事業場ごとなので、移転先については改めて認定手続が必要になると考えるのが安全である。移転日から逆算して、航空局との事前相談を半年以上前から始めなければ、整備ラインが止まる
- 社内監査で、業務規程に書いた検査手順と現場の実際の作業が食い違っていることが分かった。あなたは品質管理責任者で、国の立入検査(航空法134条)まであと3週間しかない。規程違反は6項の改善命令や業務停止の理由になる。現場を規程に合わせるのか、規程変更の認可申請を急ぐのか、今週中に決める必要がある
- 検査記録の署名欄を、忙しい日に同僚の名前で埋めた。それが業務規程違反として認定取消の引き金になれば、事業場全体の仕事が止まる
- 航空局から業務停止3か月の処分予定を通知された。止まるのは自社の格納庫だけではない。整備を委託している航空会社の機材繰りが崩れ、委託先から損害賠償を求められるおそれもある。行政処分に対する反論の機会をどう使うかで、その後の連鎖が決まる
取るべき行動
被害を受けた側:整備や部品を委託した先の事業場が業務停止や認定取消を受けた発注側の場合。1. 委託先の認定の業務区分と、処分の範囲(全部停止か一部停止か)を航空局の公表資料や委託先からの書面で確認する2. 処分前に委託先が確認した機体・部品の有効性について、委託先と航空局に照会する3. 代替の認定事業場を確保する4. 委託契約の品質保証条項と損害賠償条項をもとに、委託先への請求を検討する
訴えられた側:6項の処分を受けそうな認定事業場の場合。1. 認定取消は行政手続法上原則として聴聞、業務停止などは弁明の機会の対象となる。通知書の期日と提出期限を最優先で確認する2. 違反事実を特定し、業務規程のどの条項との食い違いかを整理する3. 是正計画と実施済みの措置を書面で提出する4. 処分に不服があれば審査請求または取消訴訟を検討し、業務停止の執行停止の申立ても視野に入れる
時効(請求できる期限):6項の処分に対する審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。軽微な変更の届出は変更後「遅滞なく」(4項)。業務停止期間の上限は6か月(6項)
学説
文理解釈(3項):20条3項は、業務規程が技術上の基準に適合すると認めるときは認可「しなければならない」と規定しており、条文上、認可の可否は基準適合性によって決まる構造になっている。
- 航空法 第10条耐空証明、認定事業場確認による検査省略
- 航空法 第17条予備品証明、装備品認定との連動(現行効力を要確認)
- 航空法 第19条整備・改造後の基準適合確認
- 航空法 第134条報告徴収・立入検査による監督
- 行政手続法 第13条認定取消時の聴聞・弁明手続
- 行政事件訴訟法 第14条処分取消訴訟の出訴期間
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