航空法 第19条(航空機の整備又は改造)
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- 航空運送事業の用に供する国土交通省令で定める航空機であつて、耐空証明のあるものの使用者は、当該航空機について整備(国土交通省令で定める軽微な保守を除く。次項及び次条において同じ。)又は改造をする場合(第十七条第一項の修理又は改造をする場合を除く。)には、第二十条第一項第四号の能力について同項の認定を受けた者が、当該認定に係る整備又は改造をし、かつ、国土交通省令で定めるところにより、当該航空機について第十条第四項各号の基準に適合することを確認するのでなければ、これを航空の用に供してはならない。
- 2.前項の航空機以外の航空機であつて、耐空証明のあるものの使用者は、当該航空機について整備又は改造をした場合(第十七条第一項の修理又は改造をした場合を除く。)には、当該航空機が第十条第四項第一号の基準に適合することについて確認をし又は確認を受けなければ、これを航空の用に供してはならない。
- 3.第十一条第一項ただし書の規定は、前二項の場合に準用する。
この条文の基本情報
航空機の整備又は改造とは何ですか?
定義航空機の整備又は改造とは、航空法第19条に定められた規定で、「航空運送事業の用に供する国土交通省令で定める航空機であつて、耐空証明のあるものの使用者は、当該航空機について整備(国土交通省令で定める軽微な保守を除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第19条(航空機の整備又は改造)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第19条の条文原文は「航空運送事業の用に供する国土交通省令で定める航空機であつて、耐空証明のあるものの使用者は、当該航空機について整備(国土交通省令で定める軽微な保守を除く。」で始まります。
- 航空法第19条は第三章 航空機の安全性に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第19条の前の条は航空法第18条です。
- 航空法第19条の次の条は航空法第19条の2です。
- 航空法第19条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第19条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第19条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法19条は、耐空証明のある航空機を整備・改造した場合、基準適合の確認がなければ航空の用に供してはならないと定める。運送事業用機は認定事業場の整備・確認が必要。
Q · 飛行機を整備したら、すぐに飛ばしてもいいの?
基準適合の確認が済むまで、法律上は飛ばせない
航空法19条により、耐空証明のある航空機を整備(省令で定める軽微な保守を除く)または改造した場合、基準への適合確認がなければ航空の用に供することはできません。旅客・貨物を運ぶ運送事業用の省令指定機は、20条の認定事業場が整備と確認を行う必要があり(1項)、それ以外の機体は使用者が確認をし又は確認を受けます(2項)。17条1項の修理改造検査の対象となる場合は本条の対象外で、許可を受けた試験飛行等は例外となります(3項)。
解説
飛行機の整備でいちばん重い工程は、ボルトを締めることではない。その後に誰かが「この機体は基準に適合している」と確認することである。航空法19条は、整備や改造(国土交通省令で定める軽微な保守を除く)をした航空機について、この確認がなければ「航空の用に供してはならない」と定める。つまり、どれほど腕の良い整備士が直しても、確認の手続が抜けていれば、その機体は法律上飛ばせない。 本条は機体の種類で二段に分かれている。旅客や貨物を運ぶ航空運送事業用の、国土交通省令で定める航空機は1項の対象である。整備は第20条の認定を受けた事業場(国が「この組織なら任せられる」と認めた整備会社)が行い、10条4項各号の基準への適合確認まで済ませる必要がある。個人の熱意では足りず、組織として認められていることが条件になる。自家用の小型機などそれ以外の航空機は2項の対象で、10条4項1号の基準に適合していることを使用者が自ら確認するか、資格者に確認してもらう。 搭乗口で「機材整備のため出発を遅らせております」と放送されるとき、遅れの理由はこの確認がまだ済んでいないことかもしれない
法的な位置づけ
航空法19条は、耐空証明のある航空機について、整備(国土交通省令で定める軽微な保守を除く)または改造をした後、同法10条4項の基準への適合確認を経なければ航空の用に供してはならないとする規定である。航空運送事業用の省令指定機は認定事業場による整備と確認を要し、その他の航空機は使用者が確認をし又は確認を受ける。
手順
- 1.対象機が1項か2項かを切り分ける 整備・改造の対象機が、航空運送事業の用に供する国土交通省令指定機(1項)か、それ以外の耐空証明機(2項)かを最初に確認する。適用される確認ルートがここで分かれる
- 2.作業が軽微な保守か17条の修理改造に当たるかを照合 予定作業が省令で定める軽微な保守に当たるか、17条1項の修理改造検査の対象か、本条の整備・改造に当たるかを、航空法施行規則と社内整備規程で照合する
- 3.整備主体の認定範囲を確認して発注・実施 1項の機体は、20条1項4号の能力について認定を受けた事業場が、その認定範囲内で整備・改造を行う。外部委託の場合は契約前に認定範囲を書面で確認する
- 4.基準適合の確認を行い記録に残す 1項は認定事業場が10条4項各号の基準への適合を確認し、2項は使用者が10条4項1号の基準への適合について確認をし又は資格者の確認を受ける。確認者・日時・内容を記録する
- 5.確認完了後に航空の用に供する(例外は許可を取得) 確認記録が揃ってから運航に戻す。確認前に飛行させる必要がある場合は、11条1項ただし書の許可(試験飛行等)を事前に取得する
よくある質問 AI による整理
Q1航空法19条とは何を定めた条文ですか?
耐空証明のある航空機を整備・改造した後、基準への適合確認を経るまで航空の用に供することを禁じる条文です。整備後の「飛ばしてよいか」の判断手続を定めています。
Q2認定事業場とは何ですか?
航空法20条に基づき、整備や改造の能力について国土交通大臣の認定を受けた事業場です。運送事業用の省令指定機は、ここで整備と確認を行う必要があります。
Q3航空機の整備後の確認は誰ができますか?
1項の運送事業用機は認定事業場が行います。2項のそれ以外の機体は、使用者が自ら確認するか、航空整備士など業務範囲を持つ資格者の確認を受けます。
Q4航空法19条に違反するとどうなる?
確認前に航空の用に供すれば使用者が本条違反となり、罰則や行政処分の対象になり得ます。関与した整備士個人の技能証明にも処分が及ぶ可能性があります。
Q5耐空証明がない航空機にも19条は適用される?
本条は「耐空証明のある」航空機の使用者を対象とします。耐空証明のない機体は、そもそも11条により原則として航空の用に供することができません。
Q6修理改造検査を受けた場合も19条の確認は必要?
17条1項の修理または改造に当たる場合は、本条の対象から除かれます。その場合は17条の修理改造検査の手続に従います。
Q7整備後に試験飛行はできますか?
3項が11条1項ただし書を準用するため、国土交通大臣の許可を受けた試験飛行等であれば、確認前でも飛行できる道があります。無許可の試験飛行は認められません。
Q8航空法19条はドローンにも適用される?
本条は耐空証明のある航空機が対象で、無人航空機には航空法の別章で機体認証などの独自制度があります。ドローンは該当する別の規定を確認する必要があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1整備で遅れたら、お金って返ってくるんですか?
航空法19条からは直接の請求権は生まれない。本条は確認前に機体を飛ばすことを禁じる規定であり、補償の有無は各社の運送約款で決まる。実務のポイント:約款上、機材の不具合による遅延は航空会社側の事由として扱われることが多く、天候による遅延より振替や宿泊の手配が手厚くなる場合がある。窓口では、遅延理由が「機材」なのか「天候」なのかを最初に確認すると交渉しやすい
Q2自分の小型機なら、自分で整備して飛ばしていいの?
1項の運送事業用機でなければ2項の対象になり、10条4項1号の基準に適合していることを「確認し又は確認を受け」れば飛ばせる。ただし誰が確認できるかは、航空従事者の業務範囲(航空法28条)で絞られている。実務のポイント:作業をすることと確認をすることは別の行為である。資格を持たない仲間が作業しても、確認を有資格者に依頼すれば適法に運用できる。逆に、資格者が自分で作業しても確認の記録を残していなければ、立証の場面で不利になる
Q3『軽微な保守』ってどこまでが含まれるの?
本条は国土交通省令で定める軽微な保守を整備から除いており、その範囲は航空法施行規則などで具体的に決まっている。この範囲に入る作業なら、本条の確認手続を経なくてよい。実務のポイント:現場で揉めるのは、ほとんどが「軽微」の境界線である。消耗品の交換のつもりが整備に当たれば、確認がないまま飛ばしたことになる。作業前に、その作業が規則上どちらに分類されるかを社内マニュアルで一度照合しておくだけで、違反の大半は防げる
間違えやすい点 AI による整理
- 「整備士が直したのだから飛べる」と思われがちである。しかし本条が求めているのは作業そのものではなく、基準への適合の確認である。1項の対象機では、作業も確認も認定を受けた事業場の枠内で行わなければならず、個人の技量がどれほど高くてもこの要件は代わりにならない
- 「整備で遅れたのだから、法律に基づいて航空会社に補償を請求できるはずだ」という問いの立て方がそもそもずれている。本条は機体を飛ばしてよいかどうかを決める規定であり、乗客に金銭を請求する権利を与えるものではない。遅延時の補償は各社の運送約款で決まる。本条は、遅延が安全上避けられない理由を説明する規定として読むのが正しい
- ドローンの愛好家から見れば「航空機の整備規制」は自分に関係がない。ただ、無人航空機には航空法の別の章で機体認証などの独自の制度が置かれており、「航空法と無関係だからドローンは自由」というわけでもない。航空機向けの本条と無人航空機向けの規定を取り違えると、自分が守るべき規定を読み落とす
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象場面 | 航空法19条:耐空証明機の整備・改造後の適合確認 | 航空法17条:修理・改造検査(本条の適用除外) 航空法11条:耐空証明のない航空機の使用禁止 |
| 誰が判断するか | 1項は認定事業場、2項は使用者または資格者 | 国土交通大臣の検査 耐空証明の有無で一律に決まる |
| 例外 | 3項で11条1項ただし書を準用(許可を受けた試験飛行等) | 条文上の要件・手続に従う 1項ただし書:大臣の許可を受けた試験飛行等 |
他国ではどう定めているか 3 か国
韓国も整備後の確認を資格者・認定組織に限定し、確認前の運航を禁止する構造をとる
EU 共通規則で、商業運航機は Part-145承認組織による整備と運航復帰証明(CRS)が必要
米国は整備後の return to service の承認権者を規則で限定し、修理工場の認証制度を置く
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 朝7時の便で「整備確認中」のまま90分待たされている。早く飛ばせと思うかもしれないが、確認前に飛ばせば使用者が本条違反に問われる。航空会社には待つ以外の選択肢がない。乗り継ぎに不安があるなら、遅延証明と振替の手続を今のうちに窓口で求めておく
- あなたは整備会社に勤める整備士で、繁忙期に先輩から「サインは後で回すから、先に機体を出してくれ」と言われた。確認前に機体を出した時点で、本条1項の違反に巻き込まれる。技能証明の処分(航空法30条)は会社ではなくあなた個人に及びうる。断るための根拠はこの条文にある
- 中古のセスナを共同購入した飛行クラブで、仲間がエンジン周りを自分たちで整備した。翌週末に飛ばす予定である。もし誰も10条4項1号の基準への適合を確認していなかったら、どうなる? 2項違反のまま空に上がることになる
- 地方の LCC が、コストを下げるために整備を認定のない海外業者へ回そうとしている。経営会議まで残り3日。1項の対象機である限り、整備を行う者は20条1項4号の能力について認定を受けていなければならない。安いという理由だけで発注すれば、機体は戻ってきても飛ばせない
- 整備後の機体を、試験飛行として飛ばしたいと言われた。3項で準用する11条1項ただし書により、国土交通大臣の許可を受けた試験飛行などであれば確認前でも飛べる道はある。許可を取らずに試験と称して飛ばすことは認められない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 整備不良が疑われる事故やトラブルで被害を受けたら、搭乗券、遅延証明、機内の状況の写真、時刻のメモを確保する2. 運輸安全委員会の調査対象になっていないかを確認し、公表された調査報告書を証拠として使えるか検討する3. 損害賠償は運航者の不法行為責任や使用者責任(民法709条、715条)が中心になる。国際線では国際航空運送についてのある規則の統一に関する条約(モントリオール条約)の責任制度が優先しうるので、国内線か国際線かを最初に切り分ける4. 遅延だけの場合は運送約款に基づく対応を書面で求める
訴えられた側:1. 整備記録、作業指示書、確認記録の原本をただちに保全する。後から書き足すことは絶対にしない2. 対象機が1項の機体か2項の機体か、作業が軽微な保守に当たるか、17条1項の修理改造検査の対象だったかを切り分ける。どの規定が適用されるかで違反の成否が変わる3. 確認の指示系統を時系列にまとめ、個人の判断か組織の指示かを明らかにする4. 国土交通省の立入検査や事業改善命令(航空法112条)に備え、早めに是正策を出す
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。確認義務は「航空の用に供する」前、つまり離陸前に果たさなければならない。違反が刑事事件化した場合、公訴時効は法定刑に応じて刑事訴訟法250条で決まる。民事の損害賠償は、人の生命・身体の侵害なら損害と加害者を知った時から5年、不法行為の時から20年(民法724条、724条の2)。罰則の内容は最新の改正状況をご確認ください
- 航空法 第10条耐空証明と適合確認の基準(4項各号)
- 航空法 第11条耐空証明のない機の使用禁止、ただし書準用
- 航空法 第17条修理改造検査、本条の適用除外
- 航空法 第20条事業場の認定、1項の整備主体
- 航空法 第28条航空整備士等の確認業務の範囲(現行効力を要確認)
- 民法 第715条整備不良事故における運航者の使用者責任
- 国際航空運送についてのある規則の統一に関する条約 第17条国際線の旅客死傷に関する運送人責任の特則
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