航空法 第3条の3(対抗力)
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登録を受けた飛行機及び回転翼航空機の所有権の得喪及び変更は、登録を受けなければ、第三者に対抗することができない。
この条文の基本情報
対抗力とは何ですか?
定義対抗力とは、航空法第3条の3に定められた規定で、「登録を受けた飛行機及び回転翼航空機の所有権の得喪及び変更は、登録を受けなければ、第三者に対抗することができない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 航空法第3条の3(対抗力)は、日本の航空法に含まれる条文です。
- 航空法第3条の3の条文原文は「登録を受けた飛行機及び回転翼航空機の所有権の得喪及び変更は、登録を受けなければ、第三者に対抗することができない。」で始まります。
- 航空法第3条の3は第二章 航空機の登録に置かれています。
- 航空法の公布日は昭和27年7月15日です。
- 航空法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 航空法第3条の3の前の条は航空法第3条の2です。
- 航空法第3条の3の次の条は航空法第4条です。
- 航空法第3条の3には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第3条の3 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC0000000231 - 本サイト収録
航空法(昭和二十七年法律第二百三十一号)第3条の3(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC0000000231/3_3
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点航空法3条の3は、登録を受けた飛行機とヘリの所有権の得喪・変更は、登録しなければ第三者に対抗できないと定める。代金支払いや引渡しだけでは足りない。
Q · ヘリを買って代金も払い機体も受け取ったのに、登録しないと自分のものにならないの?
売主には主張できるが、第三者には登録なしでは負けうる
航空法3条の3により、登録を受けた飛行機と回転翼航空機の所有権の得喪・変更は、登録をしなければ第三者に対抗できません。売主との間では合意だけで所有権は移りますが、二重に買った者、売主の差押債権者、破産管財人に対しては、移転登録がなければ原則として所有権を主張できません。民法178条の「引渡しで対抗できる」ルールは適用されず、不動産と同様に登録原簿が基準になります。グライダーや飛行船は本条の対象外です。
解説
数億円を払ってヘリコプターを買い、鍵も機体も受け取った。それでも登録名義が売主のままなら、法律上その機体はまだ確実にはあなたのものではない。航空法3条の3は、登録を受けた飛行機と回転翼航空機(ヘリコプター)について、所有権の取得・喪失・変更は登録しなければ第三者に主張できない(=対抗できない)と定める。民法の原則では、車以外の動産は「引渡し」を受ければ第三者に対抗できる(民法178条)。航空機はそこから外され、不動産と同じく「名簿に載った者が勝つ」ルールに移されている。売主が同じ機体を別の買主に二重に売り、そちらが先に移転登録を済ませれば、代金を払い機体を手元に置いているあなたが負ける。売主が破産すれば、破産管財人に対してもあなたは原則として所有権を主張できない。代金を振り込むことと、移転登録を申請すること。両方が同じ日に完了しない取引は、すき間を開けたままの取引である
法的な位置づけ
航空法3条の3は、航空機登録原簿に登録を受けた飛行機及び回転翼航空機の所有権の得喪及び変更について、登録を第三者対抗要件とする規定である。動産一般に適用される引渡対抗要件(民法178条)を排除し、不動産登記と同様の公示主義を採用する。グライダー及び飛行船は対象外とされる。
手順
- 1.購入前に航空機登録原簿を確認する 契約前に登録原簿の記載(登録名義人、抵当権の登録、差押えの有無)を確認し、売主が真の登録名義人であるか、担保が付いていないかを把握する
- 2.決済と移転登録申請の同日実行を契約に入れる 売買契約に「代金決済と移転登録申請を同日に行い、登録申請書類一式の受領と引換えに送金する」旨を明記し、決済日と登録日のすき間を構造的に消す
- 3.決済当日に移転登録を申請する 送金と同時に国土交通省航空局へ移転登録を申請する。必要書類と手数料は航空法7条の2以下及び航空機登録令で確認しておく(最新の改正状況をご確認ください)
- 4.融資付きなら抵当権設定登録も同時処理する 金融機関の融資で購入する場合、所有権の移転登録と航空機抵当法に基づく抵当権の設定登録を同時に処理する段取りを、売主・買主・金融機関の三者で事前に合意する
よくある質問 AI による整理
Q1航空機 所有権 対抗要件とは?
登録を受けた飛行機・回転翼航空機の所有権を第三者に主張するための要件で、航空法3条の3により航空機登録原簿への登録がそれにあたります。
Q2航空機の移転登録はどこに申請する?
航空機登録原簿は国土交通大臣が管理しており、国土交通省航空局に申請します。必要書類や手数料は航空機登録令などで定められているため事前確認が必要です。
Q3中古飛行機 購入 名義変更 いつまで?
所有者変更時の移転登録は航空法7条の2以下に定めがあります。期限の有無にかかわらず、第三者との関係では登録が遅れるほどリスクが続くため決済当日の申請が理想です。
Q4航空機の二重譲渡 どちらが勝つ?
原則として先に移転登録を備えた買主が勝ちます。契約日や代金支払日、引渡しの先後は第三者との優劣を決めません。負けた買主は売主に損害賠償を請求することになります。
Q5売主が破産したら買った飛行機はどうなる?
移転登録前に破産手続が始まると、破産管財人は第三者にあたるため、登録のない買主は原則として所有権を主張できず、機体は破産財団に組み込まれうります。
Q6ドローンの機体登録で所有権は守れる?
守れません。ドローンの登録制度は機体の識別と安全管理のためのもので、航空法3条の3の所有権対抗とは無関係です。所有権の対抗は民法の引渡しで判断されます。
Q7航空機の差押え 登録名義が売主のままだと違法?
違法ではありません。売主の債権者は登録名義を基準に差し押さえることができ、移転登録を受けていない買主は原則としてその差押えに所有権を対抗できません。
Q8航空機 登録 背信的悪意者 適用できる?
民法177条の背信的悪意者排除論が類推されうると考えられます。登録を備えた相手が不当な目的で割り込んだ場合、登録の欠缺を主張できない余地があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1機体を買って代金も払ったのに、登録しないと何がまずいんですか?
売主との関係ではあなたが所有者だが、第三者には主張できない(航空法3条の3)。二重に買った人、売主の差押債権者、破産管財人がその第三者になる。実務のポイント:実務で本当に怖いのは二重譲渡より売主の倒産である。登録待ちの数日から数週間に破産申立てがあれば、払った代金は破産債権になり、配当で戻るのはわずかな額になることが多い
Q2グライダーも登録しないと同じように負けるんですか?
本条の対象は飛行機と回転翼航空機に限られる。グライダーや飛行船は航空法上登録される航空機だが、所有権を第三者に主張する基準は民法178条の引渡しになる。実務のポイント:同じ登録原簿に載っていても法的な効果が機種で違う、という点は専門家でも見落としやすい。グライダーの取引では、登録名義より引渡しの時期と証拠を重視して契約を組む
Q3抵当権を付けて融資を受けるときも、この登録が関係しますか?
関係する。登録を受けた飛行機と回転翼航空機は航空機抵当法により抵当権の目的にでき、その得喪変更も登録が対抗要件になる。実務のポイント:中古機を買う前に原簿で抵当権の登録を確認しないと、前所有者の借金の担保が付いたままの機体を買うことになる。融資元の金融機関は、所有権の移転登録と抵当権の設定登録を同時に処理するよう求めてくるのが通例である
間違えやすい点 AI による整理
- 「代金を払って機体を受け取ったのだから自分のものだ」と考えがちである。売主と買主の間では確かに所有権は移っている。しかし二重譲受人、差押債権者、破産管財人といった第三者に対しては、移転登録がなければ原則として主張できない。当事者間で有効なことと、第三者に勝てることは別の問題である
- 自動車の登録と同じ程度の手続だと軽く見られがちだが、問題の深刻さは金額の桁にある。中古の小型機でも数千万円、ヘリや事業用機なら数億円以上になる。名義が移らないわずかな期間に売主が破産すれば、その全額が破産財団に吸い込まれうる。決済日と登録日がずれる構造そのものが、最大のリスクである
- 「航空機は全部この条文の対象」という前提がそもそも違う。本条の対象は登録を受けた飛行機と回転翼航空機だけである。グライダーや飛行船は登録対象の航空機であっても本条の対象外で、所有権の対抗は民法の動産ルールによる。ドローンの登録制度は機体の識別のための制度で、所有権の対抗とは関係がない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 航空法3条の3:登録飛行機・ヘリの所有権得喪変更の第三者対抗要件 | 航空法7条の2:所有者変更時の移転登録の手続 民法178条:動産物権譲渡の対抗要件(引渡し) |
| 対抗要件 | 航空機登録原簿への登録 | 対抗要件ではなく登録手続そのものを定める 引渡し(占有の移転) |
| 対象 | 登録を受けた飛行機及び回転翼航空機のみ | 登録を受けた航空機の所有者変更 グライダー・飛行船・ドローンを含む動産一般 |
| 怠った場合の帰結 | 二重譲受人・差押債権者・破産管財人に所有権を主張できない | 手続義務違反の問題(罰則等は別途要確認) 引渡しを受けていなければ第三者に対抗できない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も航空機の所有権移転・抵当権設定・賃貸借を登記しなければ第三者に対抗できないとし、日本と同じ対抗要件主義を採る
韓国は航空機の所有権の得喪変更について登録を効力発生要件とする構成を採り、日本の対抗要件主義より強い効果を登録に与えている
中国も航空機の物権変動は登記しなければ第三者に対抗できないとする。民法典は船舶・航空機・自動車をまとめて規律し、善意の第三者を対象とする
米国は FAA の登録システムに権利書類を登録しなければ、通知を受けていない第三者に対して効力を持たない仕組み。国際取引ではケープタウン条約の国際登録も併用される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの会社が中古の自家用飛行機を購入し、代金も払って格納庫に移した。ところが売主の債権者がその機体を差し押さえてきた。登録名義は売主のまま。差押債権者は「第三者」にあたるため、あなたは移転登録がない以上、原則として所有権を対抗できない
- もし売主が同じヘリを別の会社にも売っていて、相手が先に移転登録を済ませていたら、どうなる? 先に代金を払い先に引渡しを受けたあなたではなく、先に登録した側が所有権を主張できる。残るのは売主への損害賠償請求だけで、その売主はすでに資力がないかもしれない
- 売る側のあなたは、買主から代金を受け取る前に移転登録の書類を渡してしまった。名簿上の所有者は相手になり、相手がすぐ転売した。転売先が登録を備えれば、代金未回収のあなたは機体を取り戻すことが極めて難しくなる
- 売主企業の経営悪化の噂が出ている。契約は締結済み、代金は振込済み、残るのは移転登録だけ。破産手続開始決定が出れば、破産管財人は第三者として登録のない所有権を否定できる。登録申請を今日中に出せるかが勝負になる
- グライダーを個人売買で買った。グライダーは航空機登録の対象だが、本条の対象は飛行機と回転翼航空機だけ。グライダーの所有権を第三者に主張する基準は、一般の動産と同じく引渡しになる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 二重譲渡や差押えに直面したら、まず航空機登録原簿の記載(登録名義、抵当権、差押えの登録)を確認する2. 相手方が登録を備えていても、詐欺的に関与した背信的悪意者であれば対抗要件の欠缺を主張できない、という民法177条の判例法理が類推されうる。経緯の証拠(メール、交渉記録)を確保する3. 所有権を守れない場合でも、売主に対する債務不履行責任(民法415条)として損害賠償を請求する4. 金額が大きいため、航空機取引に通じた弁護士への早期相談を優先する
訴えられた側:1. 買主から「自分が先に買った」と主張された場合、自らの移転登録の有無と日付、取得時に相手の先行契約を知っていたか、を整理する2. 単に知っていたというだけなら、一般に登録を備えた側が優先すると解される。ただし不当な目的で割り込んだと評価されれば背信的悪意者として保護されない可能性がある3. 売主の立場で二重に売ってしまったなら、敗れた買主からの損害賠償請求が避けられない。早期に返金と和解の条件を示す
時効(請求できる期限):本条自体に特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権は権利を行使できることを知った時から5年または行使できる時から10年)が売主への損害賠償請求などに適用される。所有権そのものは消滅時効にかからない。移転登録の申請期限や変更登録・まっ消登録の届出期限は航空法7条以下と航空機登録令で定められているため、個別に確認すること(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条の第三者は民法177条と同様に、登録の欠缺を主張する正当な利益を有する者に限られると解される。二重譲受人、差押債権者、破産管財人は含まれ、不法占拠者などは含まれない。
背信的悪意者の類推:登録を備えた第三者が、先行取引を知りつつ不当な目的で割り込んだ背信的悪意者であれば、民法177条の判例法理を類推し、登録の欠缺を主張できないとする見解がある。
- 航空法 第3条航空機登録原簿への登録制度の根拠
- 航空法 第5条新規登録の手続と記載事項
- 航空法 第7条の2所有者変更時の移転登録
- 航空法 第8条まっ消登録と登録の効力喪失
- 民法 第178条動産の引渡対抗要件を排除する特則
- 民法 第177条登記対抗要件と第三者範囲論の類推元
- 航空機抵当法 第5条抵当権の得喪変更も登録が対抗要件(現行効力を要確認)
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