宅地建物取引業法 第64条の19(役員の選任等)
クイックジャンプ
宅地建物取引業保証協会の役員の選任及び解任並びに解散の決議は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。
この条文の基本情報
役員の選任等とは何ですか?
定義役員の選任等とは、宅地建物取引業法第64条の19に定められた規定で、「宅地建物取引業保証協会の役員の選任及び解任並びに解散の決議は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第64条の19(役員の選任等)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第64条の19の条文原文は「宅地建物取引業保証協会の役員の選任及び解任並びに解散の決議は、国土交通大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。」で始まります。
- 宅地建物取引業法第64条の19は第五章の二 宅地建物取引業保証協会に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第64条の19の前の条は宅地建物取引業法第64条の18です。
- 宅地建物取引業法第64条の19の次の条は宅地建物取引業法第64条の20です。
- 宅地建物取引業法第64条の19には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の19 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の19(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/64_19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法64条の19は、保証協会の役員の選任・解任と解散の決議は国土交通大臣の認可がなければ効力を生じないと定める。日常の業務執行は対象外である。
Q · 保証協会の総会で理事を解任したら、その日から解任の効力が出るの?
いいえ、国土交通大臣の認可が下りるまで効力は生じません
宅地建物取引業法64条の19により、宅地建物取引業保証協会の役員の選任及び解任、並びに解散の決議は、国土交通大臣の認可を受けなければ効力を生じません。社員総会の議決だけでは足りず、認可という行政処分が効力発生要件として上乗せされています。したがって解任決議が可決されても、認可が下りるまでの間、その役員は法的にはなお在任しています。国が握るのは人事と存廃という三点のみで、日常の業務執行や個々の弁済判断は協会の自治に委ねられています。
解説
宅地建物取引業保証協会という名前を、契約書の隅や不動産屋の店頭で見たことがあるかもしれない。ハトやウサギのマークの横に並んでいるあれである。この協会は、業者が手付金を持ち逃げしたときにあなたへの弁済原資となる弁済業務保証金を、供託所に積んでいる組織だ。64条の19が定めるのは、その協会の役員を誰にするか、誰を解任するか、そして協会自体を解散するか、この三つについて、社員総会が議決しただけでは効力が生じないという一点である。国土交通大臣の認可があってはじめて効力が発生する。ここが「許可」との決定的な違いだ。許可は無許可で行為をしても私法上の効果自体は残りうるが、認可は当事者の法律行為を完成させる補充行為であり、認可がなければ効力そのものが立ち上がらない。つまり認可が下りるまでの間、解任されたはずの役員は法的にはまだその椅子に座っている。あなたの弁済原資を管理する組織の舵は、業界の内輪の多数決だけでは切れない構造になっている。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法64条の19は、宅地建物取引業保証協会の組織に関する認可規定である。協会の役員の選任及び解任、並びに解散の決議は、社員総会の議決だけでは足りず、国土交通大臣の認可を受けてはじめて効力を生じる。認可は効力発生要件としての補充行為であり、日常の業務執行や個々の弁済判断は本条の対象外である。
よくある質問 AI による整理
Q1宅地建物取引業保証協会とは何ですか?
宅建業者から弁済業務保証金分担金を集め、消費者への弁済原資を供託する国土交通大臣指定の団体です。加入業者は営業保証金の供託が免除されます。
Q2弁済業務保証金分担金はいくらですか?
主たる事務所につき60万円、その他の事務所ごとに30万円です。営業保証金(本店1000万円・支店500万円)と比べて開業負担が大きく下がります。
Q3保証協会は全国にいくつありますか?
国土交通大臣の指定を受けた保証協会は2つあります。ハトのマークの全国宅地建物取引業保証協会と、ウサギのマークの不動産保証協会です。
Q4保証協会に入らずに宅建業を開業できますか?
できます。その場合は主たる事務所1000万円・支店ごと500万円の営業保証金を供託所に供託する必要があります(宅建業法25条)。
Q5役員の任期満了による退任にも認可は必要ですか?
本条が認可の対象とするのは選任・解任・解散の決議の三つです。任期満了による当然退任はこの文言の外にあり、本条の効力要件は及びません。
Q6認可の申請は誰がするのですか?
認可を求めるのは決議をした保証協会自身です。総会決議後、協会が国土交通大臣に認可を申請し、処分が下りてはじめて決議の効力が発生します。
Q7解任決議から認可までの間、その役員は何ができますか?
解任の効力が生じていない以上、法的にはなお役員の地位にあります。この期間の対外的行為の効力は、後に紛争化しやすい実務上の盲点です。
Q8保証協会が解散したら加入業者はどうなりますか?
解散決議自体が大臣の認可なしには効力を生じません。加入業者は保証協会の社員でなくなった場合、営業保証金の供託義務に戻る建付けになっています。
この条文についての質問 AI による整理
Q1認可って許可とどう違うんですか。同じようなものでは?
許可は本来禁止されている行為の禁を解く行為で、無許可でやっても私法上の効果は残りうる。認可は当事者の法律行為を完成させる補充行為で、認可がなければ効力そのものが生じない。64条の19は後者であり、総会決議は認可まで宙吊りになる。実務のポイント:どちらかの見極めは「無許可・無認可でやったら効力はどうなるか」で判定する。効力が生じないなら認可、罰則が来るだけで効果は残るなら許可。この一問で条文の性質が割れる
Q2大臣が認可してくれなかったら、協会は泣き寝入りですか?
不認可は申請に対する拒否処分であり、行政手続法8条で理由の提示が義務づけられる。不服があれば行政不服審査法に基づく審査請求、または取消訴訟で争える。実務のポイント:この種の事案が判決まで行くことはまずない。役所は正式な不認可を出す前の事前相談の段階で「この人選では通らない」と伝えるからだ。表に出た不認可処分の少なさは、制度が眠っている証拠ではなく、水面下で調整が完結している証拠である
間違えやすい点 AI による整理
- 「認可されなかったら総会決議はやり直しになるのか」という問いの立て方が、そもそもずれている。不認可でも決議が無効になるわけではなく、効力が生じないまま宙に浮くだけである。したがって争うべき対象は総会の適法性ではなく、不認可という行政処分(役所が申請者に直接下す具体的な決定)の当否であり、最初の戦場は裁判所ではなく審査請求の窓口になる
- 認可が要ること自体は知っていても、対象が「選任」「解任」「解散の決議」の三つに限定されている意味は見落とされやすい。任期満了による退任も、日常の業務執行も、個々の弁済判断もこの網の外にある。国の掌握範囲は思っているより狭く、狭く絞り込んであるからこそ、いざというときにピンポイントで効く
- 加入業者から見れば、協会は自分たちが分担金を出し合って運営する自治組織である。だが法から見れば、消費者への弁済原資を預かる公的インフラの受託者だ。この見え方の落差こそが、人事を業界の多数決だけで確定させられない理由になっている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 国の関与の性質 | 64条の19:認可(決議の効力発生要件) | 64条の2:指定(保証協会となる資格の付与) 25条:営業保証金の供託と届出(営業開始の前提) |
| 対象 | 役員の選任・解任、解散の決議という三つの意思決定 | 協会という組織そのもの 個々の宅建業者による金銭等の供託 |
| 欠けた場合の効果 | 決議は無効ではないが効力を生じず宙に浮く | 保証協会として弁済業務を行えない 営業を開始できず、免許取消しの対象となりうる |
| 消費者から見た意味 | 弁済原資を管理する組織の統治が業界の内紛から遮断される | 弁済業務の担い手が国により確定する 業者ごとに個別の担保が積まれる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は営業保証金を全国聯合会に預託させる方式を採り、同業公会の役員・解散は人民団体法上の主管機関監督に服する。認可を効力要件として明示する日本型とは条文の構成が異なる
韓国は公認仲介士協会の設立を国土交通部長官の認可にかからしめ、共済事業についても監督権限を置く。人事に対する認可の位置づけは要確認
ドイツは業者個々に対する許可と保証・保険義務で消費者保護を組み立て、業界共同の弁済基金を国が人事レベルで統制する構造は採っていない
米国は州不動産委員会が公的基金を直接管理する州が多く、業界団体の人事に対する認可という間接統制の形をとらない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし保証協会の社員総会が理事長の解任を議決した翌日に、その元理事長が協会名義で書類に署名したとしたら、その署名は無権限か? 認可がまだ下りていなければ解任の効力は生じておらず、彼は法的になお理事長である。申請から処分までの数週間、協会の代表権は宙に浮いているように見えて、実際には旧体制のまま動き続けている。この期間の対外的行為の効力をめぐって、後から紛争の火種になる
- あなたが加入している保証協会が、内部対立の末に解散を決議した。だが総会の議事録だけでは、あなたが納めた弁済業務保証金分担金の行方も、顧客への弁済原資の存続も決まらない。大臣の認可という関門が、その金を内紛の外側に置いている
学説
通説:本条の認可は効力要件としての補充行為であり、認可を欠く総会決議は無効となるのではなく効力未発生の状態にとどまる。争うべき対象は決議の適法性ではなく、不認可という行政処分の当否である。
改正沿革 AI による整理
- 中央省庁再編(平成13年/2001年施行) 本条の認可権者の表記が「建設大臣」から「国土交通大臣」へ改められた。権限の実質は移行前後で変わっていない。保証協会制度(第5章の2)の創設年と、その後の改正回数については一次資料での確認が必要
改正の年表
- 1.平成13年(2001年) 改正:中央省庁再編に伴い、本条の認可権者の表記が「建設大臣」から「国土交通大臣」へ改められた。権限の実質は移行前後で変わっていない
ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。
ログインして共同ノートを始める