宅地建物取引業法 第64条の21(解任命令)
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国土交通大臣は、宅地建物取引業保証協会の役員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき、又はその在任により当該宅地建物取引業保証協会が第六十四条の二第一項第四号に掲げる要件に適合しなくなるときは、当該宅地建物取引業保証協会に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
この条文の基本情報
解任命令とは何ですか?
定義解任命令とは、宅地建物取引業法第64条の21に定められた規定で、「国土交通大臣は、宅地建物取引業保証協会の役員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき、又はその在任により当該宅地建物取引業保証協会が第六十四…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 宅地建物取引業法第64条の21(解任命令)は、日本の宅地建物取引業法に含まれる条文です。
- 宅地建物取引業法第64条の21の条文原文は「国土交通大臣は、宅地建物取引業保証協会の役員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき、又はその在任により当該宅地建物取引業保証協会が第六十四…」で始まります。
- 宅地建物取引業法第64条の21は第五章の二 宅地建物取引業保証協会に置かれています。
- 宅地建物取引業法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 宅地建物取引業法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 宅地建物取引業法第64条の21の前の条は宅地建物取引業法第64条の20です。
- 宅地建物取引業法第64条の21の次の条は宅地建物取引業法第64条の22です。
- 宅地建物取引業法第64条の21には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の21 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000176 - 本サイト収録
宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第64条の21(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000176/64_21
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点宅地建物取引業法64条の20は、保証協会の役員が法令違反をしたとき、又はその在任で協会が指定要件を欠くときに、国土交通大臣が協会に解任を命じられると定める。名宛人は協会である。
Q · 保証協会の役員って、国土交通大臣にクビにされることがあるんですか?
あります。ただし命令の宛先は協会で、本人ではありません
宅地建物取引業法64条の20により、国土交通大臣は保証協会の役員が法令や処分に違反したとき、またはその在任により協会が指定要件(64条の2第1項第4号)に適合しなくなるときに、協会に対して解任を命ずることができます。重要なのは命令の名宛人が協会である点です。役員本人は不利益処分の名宛人にならないため、行政手続法上の聴聞の相手方にもならず、地位を失うのは協会が内部の決議で解任した時点です。
解説
宅地建物取引業保証協会は、全国に二つしかない。宅建業者が営業保証金1,000万円を供託する代わりに分担金60万円で開業できるのは、この二法人が国の指定を受けて弁済業務を担っているからだ。本条は、その協会の役員が法令や処分に違反したとき、あるいはその人物が在任していること自体で協会が指定要件(第64条の2第1項第4号)を満たさなくなるとき、国土交通大臣が「その役員を解任せよ」と命令できると定める。掴むべきは条文の裏側の構造だ。命令の名宛人は解任される役員本人ではなく、協会である。つまり職を失う当人は、行政手続法上の聴聞や弁明の機会を保障された「名宛人」ですらない。自分の立場が消える処分の手続に、当事者としての席がない。それを知っているかどうかで、役員就任という話が来たときの判断が変わる。
法的な位置づけ
宅地建物取引業法64条の20は、宅地建物取引業保証協会の役員に対する解任命令を定める規定である。役員の法令違反、又はその在任により協会が指定要件に適合しなくなる状態を要件とし、国土交通大臣が協会を名宛人として当該役員の解任を命ずる監督手段を規律する。指定の取消しより侵襲度の低い中間的監督処分に位置づけられる。
よくある質問 AI による整理
Q1宅建業法64条の20とは何ですか?
国土交通大臣が宅地建物取引業保証協会に対し、その役員の解任を命ずることができる規定です。役員の法令違反、又はその在任により協会が指定要件を欠く場合が要件です。
Q2保証協会の役員解任命令に不服申立てはできますか?
命令の名宛人は協会なので、協会は審査請求や取消訴訟ができます。役員個人は名宛人でないため、行政事件訴訟法9条2項の原告適格を先に検討する必要があります。
Q3解任命令が出たら役員はいつ地位を失いますか?
命令だけでは失いません。協会が社員総会等の決議で解任した時点です(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律70条)。命令と退任の間にタイムラグがあります。
Q4保証協会の指定要件はどこに書いてありますか?
宅地建物取引業法64条の2第1項です。本条の解任事由のうち後段は、同項第4号の要件に適合しなくなる場合を指します。
Q5宅建業保証協会は日本にいくつありますか?
国土交通大臣の指定を受けた法人は2つです。加盟すると営業保証金1,000万円の供託に代えて、弁済業務保証金分担金の納付で開業できます。
Q6協会が解任命令に従わないとどうなりますか?
協会の監督上の適格性が問われ、指定の取消しに発展し得ます。加盟業者の分担金の扱いと消費者の還付窓口に影響が及ぶため、実務上従わない選択肢は乏しいです。
Q7役員の過去の処分歴は解任理由になりますか?
なり得ます。本人が在任中に違反していなくても、その在任により協会が指定要件を欠く状態になるなら、それ自体が命令の理由になります。
Q8解任された役員は損害賠償を請求できますか?
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律70条2項の請求は可能ですが、行政庁の解任命令がある場面では「正当な理由」が認められやすく、実際には通りにくくなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1そもそも保証協会って、業者から見て何の役に立ってるんですか?
営業保証金1,000万円の供託が分担金60万円で済むこと、これが最大の実利である。協会は加盟業者との取引で生じた債権について弁済業務保証金から還付を行い、その原資が分担金だ(第64条の8の弁済業務保証金の規定)。実務のポイント:還付の対象は宅地建物取引業に関する取引から生じた債権に限られる。同じ相手への貸付金や内装工事代金は対象外。協会加盟イコールどんな債権も保証、ではない
Q2解任命令が出たら、その役員はその日から役員じゃなくなるんですか?
ならない。命令の名宛人は協会であり、協会が社員総会等の決議で解任して初めて地位を失う(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律70条)。命令と実際の退任の間にはタイムラグがある。実務のポイント:同法70条2項は正当な理由なく解任された役員の損害賠償請求を認めるが、行政庁の解任命令が存在する場面では正当な理由が認められやすい。命令が出た瞬間、民事側の反撃材料も一本折れる
Q3本人が何も悪いことをしていなくても、解任させられることがあるんですか?
ある。本条は違反行為に加え、その人が在任することで協会が指定要件(第64条の2第1項第4号)を欠くに至る場合も命令の理由にしている。過去の刑や関与した法人の免許取消しが波及する形だ。実務のポイント:業法の役員欠格は本人の宅地建物取引業法違反に限らない。他の業法や別法人での履歴が飛び火する。役員就任の打診を受けた時点で自分の処分歴を洗い出すのが実務の作法である
間違えやすい点 AI による整理
- 「役員が違反すれば解任される」ところまでは知っていても、後段の重さを見落としている人が多い。本人が何の違反もしていなくても、その人が在任していることで協会が指定要件を欠くに至るなら、それだけで命令の理由になる。処分の引き金は行為ではなく、状態でもありうる
- 「解任命令が出たらどう争うか」という問いの立て方そのものがずれている。命令の名宛人は協会であって役員個人ではないため、本人は聴聞の相手方にならず、審査請求や取消訴訟でもまず原告適格の壁(行政事件訴訟法9条2項)を越える必要がある。争い方の前に、争える立場かどうかが論点になる
- 業界の内側から見れば「協会の内部人事」だが、法律から見れば「国の指定を受けた公的機能の担い手の適格性」である。この落差が、就任時に軽く扱われた過去の処分歴を、数年後に組織ごと巻き込む形で表面化させる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 処分の対象 | 64条の20:協会の役員(命令の名宛人は協会) | 64条の2:協会そのものの指定(要件審査) 65条:宅地建物取引業者への指示・業務停止 |
| 発動要件 | 役員の法令・処分違反、又は在任により指定要件(64条の2第1項第4号)不適合 | 指定時点で法定要件を満たすか否か 業者の業務に関する法令違反・不当行為 |
| 効果の重さ | 組織を存続させつつ役員一人を外す最小侵襲 | 指定の取消しは制度機能そのものの停止 業者単位の営業制限・免許取消しへの発展 |
| 手続上の当事者 | 協会が名宛人、役員本人は当事者でない | 協会が申請者かつ名宛人 業者本人が名宛人(聴聞の対象) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は営業保証基金を同業公会が運用し、主管機関が理監事の解職を求め得る構造。日本のような単独の解任命令条文は置かれていない
韓国は協会の共済事業に対し国土交通部長官が運営委員会の改善命令等を行う。役員個人の解任命令は日本ほど明示的でない
ドイツは不動産仲介業の許可制と信頼性審査で担保し、保証協会型の弁済制度を前提とした役員解任命令の枠組みは持たない
米国は州ごとの不動産回復基金を州の不動産委員会が直接管理し、民間協会の役員に対する解任命令という構成をとらない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 協会の理事に就任して二年目。国土交通省から協会宛てに文書が届き、そこにあなたの名前がある。理由は五年前に関与した別会社で受けた宅地建物取引業法違反の罰金刑。協会は次の理事会までに結論を出さねばならず、あなたに与えられた正式な釈明の場は、制度上ほぼ存在しない
- もし協会が大臣の解任命令に従わなかったら、何が起きる? 協会そのものの指定が危うくなり、指定が失われれば、加盟する何万社もの分担金の扱いと、消費者からの還付請求の窓口が一斉に揺れる。役員一人の進退が、業界全体の与信インフラに直結している
- あなたは加盟業者。理事の解任が業界紙に載り、取引先から「あの協会、大丈夫なのか」と聞かれる。確認すべきは協会の評判ではなく、自社の分担金がどこの供託所に積まれているかだ
- 中古マンションを買った相手の業者が突然連絡不通になり、預けた手付金が返ってこない。協会への還付請求という道があるが、認証の申出には資料が要る。相手の免許が取り消されて所在も消えるまでに、契約書と入金記録を揃えられるかどうかで結果が割れる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 協会役員に処分の動きが出ても、自社の分担金は協会が供託所へ供託しており、内部人事で消えるものではない。まずその事実を確認して騒がない2. 取引相手の宅建業者に不払いがあるなら、還付は協会の認証を経て供託所へ請求する流れになるため、契約書・入金記録・請求履歴を先に揃える3. 国土交通省と各地方整備局は監督処分を公表している。協会と業者の処分歴は伝聞ではなく一次情報で追う
訴えられた側:1. 名宛人でない以上、聴聞の通知は届かない。処分手続に入る前の報告徴収・検査の段階で、協会を通じて書面の意見を出しておく2. 指定要件のどの号に該当するとされたのか、事実関係を号のレベルまで特定する3. 地位を失わせるのは行政命令ではなく法人内部の決議であり、決議の手続的瑕疵は別軌道で争える4. 正当な理由なき解任の損害賠償(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律70条2項)は、行政庁の命令がある場面では通りにくい前提で交渉を組む
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。処分を争う場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月、処分の日の翌日から1年(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月、処分の日から1年(行政事件訴訟法14条)。起算点は命令を受けた協会を基準に動き、役員本人が知った日ではない点に注意(最新の改正状況をご確認ください)
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