国土交通大臣は、宅地建物取引業保証協会の役員が、この法律、この法律に基づく命令若しくは処分に違反したとき、又はその在任により当該宅地建物取引業保証協会が第六十四条の二第一項第四号に掲げる要件に適合しなくなるときは、当該宅地建物取引業保証協会に対し、その役員を解任すべきことを命ずることができる。
要点宅地建物取引業法 64 条の 20 は、保証協会の役員が法令違反をしたとき、又はその在任で協会が指定要件を欠くときに、国土交通大臣が協会に解任を命じられると定める。名宛人は協会である。
Q · 保証協会の役員って、国土交通大臣にクビにされることがあるんですか?
あります。ただし命令の宛先は協会で、本人ではありません
宅地建物取引業法 64 条の 20 により、国土交通大臣は保証協会の役員が法令や処分に違反したとき、またはその在任により協会が指定要件(64 条の 2 第 1 項第 4 号)に適合しなくなるときに、協会に対して解任を命ずることができます。重要なのは命令の名宛人が協会である点です。役員本人は不利益処分の名宛人にならないため、行政手続法上の聴聞の相手方にもならず、地位を失うのは協会が内部の決議で解任した時点です。
宅地建物取引業保証協会は、全国に二つしかない。宅建業者が営業保証金 1,000 万円を供託する代わりに分担金 60 万円で開業できるのは、この二法人が国の指定を受けて弁済業務を担っているからだ。本条は、その協会の役員が法令や処分に違反したとき、あるいはその人物が在任していること自体で協会が指定要件(第 64 条の 2 第 1 項第 4 号)を満たさなくなるとき、国土交通大臣が「その役員を解任せよ」と命令できると定める。掴むべきは条文の裏側の構造だ。命令の名宛人は解任される役員本人ではなく、協会である。つまり職を失う当人は、行政手続法上の聴聞や弁明の機会を保障された「名宛人」ですらない。自分の立場が消える処分の手続に、当事者としての席がない。それを知っているかどうかで、役員就任という話が来たときの判断が変わる。
宅地建物取引業法 64 条の 20 は、宅地建物取引業保証協会の役員に対する解任命令を定める規定である。役員の法令違反、又はその在任により協会が指定要件に適合しなくなる状態を要件とし、国土交通大臣が協会を名宛人として当該役員の解任を命ずる監督手段を規律する。指定の取消しより侵襲度の低い中間的監督処分に位置づけられる。
国土交通大臣が宅地建物取引業保証協会に対し、その役員の解任を命ずることができる規定です。役員の法令違反、又はその在任により協会が指定要件を欠く場合が要件です。
命令の名宛人は協会なので、協会は審査請求や取消訴訟ができます。役員個人は名宛人でないため、行政事件訴訟法 9 条 2 項の原告適格を先に検討する必要があります。
命令だけでは失いません。協会が社員総会等の決議で解任した時点です(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 70 条)。命令と退任の間にタイムラグがあります。
宅地建物取引業法 64 条の 2 第 1 項です。本条の解任事由のうち後段は、同項第 4 号の要件に適合しなくなる場合を指します。
国土交通大臣の指定を受けた法人は 2 つです。加盟すると営業保証金 1,000 万円の供託に代えて、弁済業務保証金分担金の納付で開業できます。
協会の監督上の適格性が問われ、指定の取消しに発展し得ます。加盟業者の分担金の扱いと消費者の還付窓口に影響が及ぶため、実務上従わない選択肢は乏しいです。
なり得ます。本人が在任中に違反していなくても、その在任により協会が指定要件を欠く状態になるなら、それ自体が命令の理由になります。
一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 70 条 2 項の請求は可能ですが、行政庁の解任命令がある場面では「正当な理由」が認められやすく、実際には通りにくくなります。
営業保証金 1,000 万円の供託が分担金 60 万円で済むこと、これが最大の実利である。協会は加盟業者との取引で生じた債権について弁済業務保証金から還付を行い、その原資が分担金だ(第 64 条の 8 の弁済業務保証金の規定)。業界裏話ヒント:還付の対象は宅地建物取引業に関する取引から生じた債権に限られる。同じ相手への貸付金や内装工事代金は対象外。協会加盟イコールどんな債権も保証、ではない
ならない。命令の名宛人は協会であり、協会が社員総会等の決議で解任して初めて地位を失う(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 70 条)。命令と実際の退任の間にはタイムラグがある。業界裏話ヒント:同法 70 条 2 項は正当な理由なく解任された役員の損害賠償請求を認めるが、行政庁の解任命令が存在する場面では正当な理由が認められやすい。命令が出た瞬間、民事側の反撃材料も一本折れる
ある。本条は違反行為に加え、その人が在任することで協会が指定要件(第 64 条の 2 第 1 項第 4 号)を欠くに至る場合も命令の理由にしている。過去の刑や関与した法人の免許取消しが波及する形だ。業界裏話ヒント:業法の役員欠格は本人の宅地建物取引業法違反に限らない。他の業法や別法人での履歴が飛び火する。役員就任の打診を受けた時点で自分の処分歴を洗い出すのが実務の作法である
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 処分の対象 | 64 条の 20:協会の役員(命令の名宛人は協会) | — |
| 発動要件 | 役員の法令・処分違反、又は在任により指定要件(64 条の 2 第 1 項第 4 号)不適合 | — |
| 効果の重さ | 組織を存続させつつ役員一人を外す最小侵襲 | — |
| 手続上の当事者 | 協会が名宛人、役員本人は当事者でない | — |
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