道路法 第37条(道路の占用の禁止又は制限区域等)
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- 道路管理者は、次に掲げる場合においては、第三十三条、第三十五条及び前条第二項の規定にかかわらず、区域を指定して道路(第二号に掲げる場合にあつては、歩道の部分に限る。)の占用を禁止し、又は制限することができる。
- 一交通が著しくふくそうする道路又は幅員が著しく狭い道路について車両の能率的な運行を図るために特に必要があると認める場合
- 二幅員が著しく狭い歩道の部分について歩行者の安全かつ円滑な通行を図るために特に必要があると認める場合
- 三災害が発生した場合における被害の拡大を防止するために特に必要があると認める場合
- 2.道路管理者は、前項の規定により道路の占用を禁止し、又は制限する区域を指定しようとする場合においては、あらかじめ当該地域を管轄する警察署長に、当該道路の占用を禁止し、又は制限しようとする理由及び区域について協議しなければならない。当該道路の占用の禁止又は制限の区域の指定を解除しようとする場合においても、同様とする。
- 3.道路管理者は、前二項の規定に基いて道路の占用を禁止し、又は制限する区域を指定しようとする場合においては、あらかじめその旨を公示しなければならない。
この条文の基本情報
道路の占用の禁止又は制限区域等とは何ですか?
定義道路の占用の禁止又は制限区域等とは、道路法第37条に定められた規定で、「道路管理者は、次に掲げる場合においては、第三十三条、第三十五条及び前条第二項の規定にかかわらず、区域を指定して道路(第二号に掲げる場合にあつては、歩道の部分に限…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第37条(道路の占用の禁止又は制限区域等)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第37条の条文原文は「道路管理者は、次に掲げる場合においては、第三十三条、第三十五条及び前条第二項の規定にかかわらず、区域を指定して道路(第二号に掲げる場合にあつては、歩道の部分に限…」で始まります。
- 道路法第37条は第三節 道路の占用に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第37条の前の条は道路法第36条です。
- 道路法第37条の次の条は道路法第38条です。
- 道路法第37条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第37条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第37条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/37
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法37条は、交通の混雑、狭い歩道、災害時の被害拡大防止のため特に必要な場合、道路管理者が区域を指定して占用を禁止・制限できると定める。警察署長との協議と公示が必要。
Q · 電力会社なら、どこでも電柱を立てる許可がもらえるんじゃないの?
占用禁止区域に指定された場所では許可は下りない
道路法36条2項により、公益事業者の占用申請は基準を満たせば原則として許可されます。しかし同法37条1項は、交通の著しいふくそう、幅員が著しく狭い歩道、災害時の被害拡大防止のいずれかで特に必要がある場合、道路管理者が区域を指定して占用を禁止・制限できると定め、33条・35条・36条2項に優先します。指定には警察署長との事前協議(2項)と公示(3項)が必要です。
解説
電柱を立てることは、電力会社にとって「当然の権利」に近い。道路法36条2項は、電気・ガス・水道・電気通信などの公益事業者が基準を満たして申請すれば、道路管理者は占用(道路に物を置いて継続的に使うこと)を「許可しなければならない」と定めているからだ。ところが37条は、その「しなければならない」を上書きする。交通が著しく混雑する道路、幅員が極端に狭い歩道、災害時の被害拡大防止。この三つの場面に限り、道路管理者(国道なら国、県道なら都道府県、市道なら市町村)は区域を指定して、占用そのものを禁止または制限できる。あなたの店の前の歩道に新しい電柱が立たない、看板の占用が更新されない。その理由がここにあることは少なくない。ただし指定には、警察署長との事前協議と公示が必要だ。逆に言えば、協議も公示も確認できないまま「ここは禁止区域だから」と言われたなら、まず指定の根拠を問いただす余地がある。
法的な位置づけ
道路法37条に定める占用の禁止・制限区域とは、道路管理者が、交通の著しいふくそう、幅員が著しく狭い歩道における歩行者の安全確保、災害時の被害拡大防止のいずれかについて特に必要があると認めるとき、警察署長との協議と事前の公示を経て指定する区域をいう。指定区域内では、同法33条・35条・36条2項の規定にかかわらず占用が禁止または制限される。
手順
- 1.不許可・撤去指示の根拠を書面で確認 占用許可の不許可通知や撤去指示を受けたら、根拠が道路法37条の区域指定かどうか、指定が1項1号から3号のどの理由によるかを道路管理者に書面で確認する
- 2.協議・公示の記録を取り寄せる 指定の公示内容と、警察署長との協議記録を情報公開請求で入手し、指定日・区域・理由を特定する
- 3.自分の物件と指定目的の関係を整理 看板や電柱の位置・寸法が、交通の能率・歩行者の安全・災害時の被害拡大防止という指定目的とどう関係するかを図面と写真で整理する
- 4.審査請求・訴訟と移設案を並行準備 個別の不許可や撤去命令には期限内に審査請求または取消訴訟で争い、並行して私有地への移設案を用意して道路管理者との交渉材料にする
よくある質問 AI による整理
Q1道路の占用禁止区域とは何ですか?
道路法37条に基づき、道路管理者が指定する、電柱や看板などの占用を禁止・制限する区域です。交通・狭い歩道・防災の三つの理由に限られます。
Q2占用禁止区域はどこで調べられますか?
指定前に公示が義務付けられているため(37条3項)、道路管理者の公報や告示、掲示板で確認できます。不明なら道路管理者の担当課に照会するのが確実です。
Q3緊急輸送道路に電柱は新設できる?
緊急輸送道路で37条1項3号に基づく占用禁止区域に指定されていれば、電力会社でも電柱の新設は認められません。地中化や私有地からの引込が必要になります。
Q4占用禁止区域の指定に警察の関与はある?
あります。道路管理者は指定前に、その地域を管轄する警察署長と、禁止・制限の理由と区域について協議しなければなりません(37条2項)。解除時も同様です。
Q5占用制限区域に入ると既存の看板は撤去?
指定ですぐ撤去になるとは限りませんが、占用許可には期間があるため、更新時に不許可となる可能性があります。無許可で出し続けると監督処分の対象になります。
Q6占用禁止区域の指定は解除できる?
できます。道路管理者が解除する場合も、警察署長との協議が必要です(37条2項後段)。事情の変化を示して道路管理者に解除を要望する余地があります。
Q7占用不許可に不服があるときはいつまでに争う?
処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求、知った日から6か月以内に取消訴訟を提起するのが原則です。期限を過ぎると争えなくなるため早めの確認が重要です。
Q8歩道の占用制限は車道にも及ぶ?
1項2号の「狭い歩道」を理由とする指定は歩道の部分に限られます。車道を含めて制限するには、1号(交通のふくそう)または3号(災害)の理由が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1電力会社なら電柱の許可は必ず下りるって聞いたんですけど?
原則はその通りで、36条2項は公益事業者の申請が基準を満たせば許可を義務付けています。しかし37条1項の区域指定がある場所では、「にかかわらず」の一語でその義務が外れます。実務のポイント:国土交通省は平成28年(2016年)から直轄国道の緊急輸送道路で電柱新設を禁止する運用を始め、自治体にも広がっています。開発用地の前面道路が緊急輸送道路かどうかを最初に調べないと、引込設計が丸ごとやり直しになる
Q2店の前に出してる立て看板って、許可がいるんですか?
道路上に物件を置いて継続的に使うなら、32条の占用許可が必要です。さらに歩道が狭く本条1項2号の制限区域に指定されていれば、許可そのものが得られない可能性が高くなります。実務のポイント:道路上の物件は、道路管理者の占用許可とは別に、警察署長の道路使用許可(道路交通法77条)が問題になる場面もあります。窓口が二つに分かれているため、片方だけ相談して安心するのが一番危ない
Q3区域指定に反対したいんですが、どこで声を上げればいいですか?
本条2項と3項は、指定前に警察署長との協議と公示を求めています。公示は指定の予告なので、その段階で道路管理者へ意見書を出すのが現実的です。実務のポイント:法律上、住民意見の聴取は義務ではありませんが、商店会や町内会の連名意見は区域の線引きや経過措置に反映されることがあります。指定後に個別の不許可を争うより、公示直後の方が動かせる幅は大きい
間違えやすい点 AI による整理
- 「電力会社や通信会社は公益事業だから、電柱はどこにでも立てられる」と思われがちだが、37条の指定区域内では36条2項の義務許可すら外れる。公益性は免罪符にならない
- 店主から見れば看板は「昔から出しているもの」だが、法律から見れば占用は期間付きの許可にすぎない(32条)。長年の慣行という感覚と、期限が来れば更新審査を受け直すという法的現実の落差が、区域指定の後の更新時に一気に表面化する
- 「区域指定そのものが違法だ」と争おうとする人は多いが、問いの立て方がずれていることがある。区域指定が取消訴訟の対象となる処分(役所があなたに直接下す具体的な決定)に当たるかは解釈が分かれる一方、指定を理由にした個別の不許可や撤去命令(71条)は処分性が明確で、争いの土俵に乗せやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 道路法37条:区域単位で占用を禁止・制限 | 道路法33条:個別の占用許可の基準 道路法36条:公益事業者の占用の特例 |
| 道路管理者の裁量 | 特に必要があると認める場合に区域を指定できる | 基準に適合する場合に限り許可できる 基準を満たせば許可しなければならない(2項) |
| 手続要件 | 警察署長との事前協議と公示 | 個別の申請と審査 計画書の提出と審査 |
| 優劣関係 | 33条・35条・36条2項に優先する | 37条の指定区域内では適用されない 37条の指定区域内では義務許可が外れる |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾も道路の使用・挖掘・占用を主管機関の許可制で管理するが、日本の37条のような区域単位での禁止指定と警察協議を組み合わせた明文の仕組みは一般的ではない
ドイツは道路の特別使用(Sondernutzung)を許可制とし、通信線については別法で扱う。交通の安全・容易さを理由に許可を拒否できる点は日本と共通する
米国では連邦補助道路でのユーティリティ設置を州の受入方針(Utility Accommodation Policy)で管理し、安全性を理由に設置場所を制限できる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 駅前で30年続く喫茶店。歩道に張り出した突き出し看板の占用許可を更新しようとしたら、市から「この区間は占用制限区域に指定された」と告げられた。もし指定の公示を一度も見た覚えがないとしたら、どうなる? 公報や掲示記録を遡り、指定日・区域・理由を特定することが反論の出発点になる
- あなたは電気工事会社の担当者として、新築分譲地に合わせて電柱3本の占用申請を出した。返ってきたのは不許可、理由欄には「緊急輸送道路につき新設禁止」。36条2項の義務許可は、ここでは効かない。地中化か私有地への引込か、設計を一から引き直すことになる
- 幅1メートル少々の歩道に、ベビーカーが通れないほど立て看板や設置物が並んでいる。住民が市に要望するとき、本条1項2号の制限区域指定が具体的な根拠になる。
- 台風で倒れた電柱が避難路をふさいだ翌月、市が被災地区の道路について占用禁止区域を指定する旨を公示した。商店会が予定していた夏祭りの提灯と仮設物の占用申請は、締切まであと10日。指定の効力発生前後で扱いが変わりうるため、今週中に担当課へ照会し、私有地への会場変更も並行して検討しなければ間に合わない
- 友人が「市が勝手に区域を決めて看板を外させるのは横暴だ」と憤っている。だが指定は、交通・歩行者の安全・災害という三つの理由のいずれかに加え、警察署長との協議と公示を経て初めて成立する。怒りを向けるべきは「横暴」という印象ではなく、「三つの理由への当てはめが本当に妥当か」という一点だ
取るべき行動
被害を受けた側:1. 不許可通知や撤去指示を受けたら、根拠が本条の区域指定かどうかを書面で確認する2. 指定の公示と警察署長との協議記録を、情報公開請求で取り寄せる3. 指定が1号から3号のどの理由に基づくか、自分の物件がその目的とどう関係するかを整理する4. 個別の不許可には審査請求または取消訴訟で争える。並行して私有地への移設案を準備し、交渉材料にする
訴えられた側:1. 許可期間が切れたまま看板等を出し続けると無許可占用となり、71条の監督処分(撤去命令など)や罰則の対象になりうる2. 命令が出る前に担当課と協議し、撤去までの猶予や代替位置を相談する3. 指定前から適法に許可を受けていた経緯は、移設期間の交渉材料になる4. 命令に不服があれば、審査請求と取消訴訟の期限をすぐに確認する
時効(請求できる期限):本条自体に時効はない。個別の不許可や撤去命令を争う場合、処分を知った日の翌日から3か月以内に審査請求(行政不服審査法18条)、処分を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)(最新の改正状況をご確認ください)。実務上は占用許可の期間満了日が事実上の期限になる
学説
一般的解釈(処分性):区域指定は不特定多数に向けた一般的・抽象的な規律の性格をもち、取消訴訟の対象となる処分に当たるかは争いがある。一方、指定を理由とする個別の不許可や監督処分は処分性が明確で、実務上はこちらを争うのが一般的とされる
改正沿革 AI による整理
- 平成25年(2013年)前後の道路法改正(要人的検証) 災害時の被害拡大防止を理由とする占用禁止・制限(1項3号)が加えられたとされるが、改正年・号の追加順序は要確認。その後、緊急輸送道路における電柱新設禁止の運用の根拠となった
- 道路法 第32条占用許可の原則、許可制の基本枠組み
- 道路法 第33条占用許可基準、本条が適用を排除
- 道路法 第35条国の占用特例、本条が適用を排除
- 道路法 第36条公益事業者の義務許可を本条が上書き
- 道路法 第71条違反占用に対する監督処分
- 無電柱化の推進に関する法律 第11条占用禁止等の活用による無電柱化推進(現行効力を要確認)
- 道路交通法 第77条警察署長の道路使用許可、占用許可と並存
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