道路法 第43条の2(車両の積載物の落下の予防等の措置)
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道路管理者は、道路を通行している車両の積載物が落下するおそれがある場合において、当該積載物の落下により道路が損傷され、又は当該積載物により道路が汚損される等道路の構造又は交通に支障を及ぼすおそれがあるときは、当該車両を運転している者に対し、当該車両の通行の中止、積載方法の是正その他通行の方法について、道路の構造又は交通に支障が及ぶのを防止するため必要な措置をすることを命ずることができる。
この条文の基本情報
車両の積載物の落下の予防等の措置とは何ですか?
定義車両の積載物の落下の予防等の措置とは、道路法第43条の2に定められた規定で、「道路管理者は、道路を通行している車両の積載物が落下するおそれがある場合において、当該積載物の落下により道路が損傷され、又は当該積載物により道路が汚損される等道路…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第43条の2(車両の積載物の落下の予防等の措置)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第43条の2の条文原文は「道路管理者は、道路を通行している車両の積載物が落下するおそれがある場合において、当該積載物の落下により道路が損傷され、又は当該積載物により道路が汚損される等道路…」で始まります。
- 道路法第43条の2は第四節 道路の保全等に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第43条の2の前の条は道路法第43条です。
- 道路法第43条の2の次の条は道路法第44条です。
- 道路法第43条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第43条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第43条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/43_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法43条の2は、車両の積載物が落下するおそれがあり道路の構造や交通に支障が生じるおそれがあるとき、道路管理者が運転者に通行の中止や積載方法の是正などを命じられると定める。
Q · 荷物は何も落としていないのに、道路管理者から積み直しを命じられることはあるの?
ある。要件は落下ではなく「落下するおそれ」
道路法43条の2により、道路管理者は、通行中の車両の積載物が落下するおそれがあり、道路の損傷・汚損など道路の構造又は交通に支障を及ぼすおそれがあるときは、運転者に通行の中止、積載方法の是正などを命じることができます。実際に落下したかどうかは要件ではありません。命令は行政処分であり、違反には罰則があります。不服がある場合は、従ったうえで審査請求や取消訴訟で争うことになります。
解説
荷台のロープが一本緩んでいる。それだけで、道路管理者(その道路を造り維持している役所。国道なら国の事務所、県道なら都道府県、市道なら市町村)は、あなたのトラックに通行の中止を命じることができる。道路法43条の2の要件は、荷が「落ちた」ことではなく「落ちるおそれ」があることだ。積荷が落ちて道路が傷んだり汚れたりして、道路の構造や交通に支障が出そうな段階で、運転者に通行の中止、積み直しなどの措置を命じられる。命令違反には罰則がある(法定刑は最新の改正状況をご確認ください)。それで終わりではない。落下物で路面や設備が壊れれば、原因者として補修費を負担させられることがある(同法58条)。後続車が事故を起こせば、民法709条に基づく賠償の話になる。荷締めの5分を惜しめば、行政、道路管理者、被害者の三方向から責任を問われる。
法的な位置づけ
道路法43条の2は、積載物の落下による道路の損傷・汚損等を予防するため、道路管理者に対し、積載物が落下するおそれのある車両の運転者へ通行の中止、積載方法の是正その他道路の構造又は交通への支障を防止するために必要な措置を命ずる権限を付与する規定である。実害発生前の危険段階で介入する予防的な行政処分の根拠となる。
手順
- 1.出発前に荷台を一周して固定を確認 エンジンをかける前に荷台を一周し、ロープ・ラッシングベルトを一本ずつ引いて緩みがないか確認する。シート・カバーの端が風であおられないか、はみ出し物がないかも点検する
- 2.命令を受けたら安全な場所で停車し従う 道路管理者や道路パトロールから停止・積み直しを求められたら、安全な場所に停車して命令に従う。その場で争わず、命令を出した道路管理者の名称と命令内容を確認する
- 3.積み直しの前後を記録する 積み直し前後の荷台の状態、現場の位置・時刻を写真で記録する。荷主や配車担当への遅延説明、後日の不服申立ての資料になる
- 4.不服があれば期限内に審査請求を検討 命令内容が過大・違法と考える場合は、処分を知った日の翌日から3か月以内の審査請求、または6か月以内の取消訴訟を弁護士と検討する
よくある質問 AI による整理
Q1道路法43条の2とは?
積載物が落下するおそれのある車両について、道路管理者が運転者に通行の中止や積載方法の是正などを命じられると定めた規定です。
Q2道路管理者とは誰のことですか?
道路を管理する行政主体です。国道は国(国道事務所等)、都道府県道は都道府県、市町村道は市町村が原則として道路管理者になります。
Q3積載物落下のおそれだけで違反になる?
本条の命令は実際の落下を要件とせず、「落下するおそれ」と道路への支障のおそれがあれば発令できます。命令に従わなければ命令違反になります。
Q4道路法43条の2の命令に違反したらどうなる?
命令違反には道路法の罰則規定が適用されます。法定刑は改正で変わりうるため、e-Gov 法令検索で最新の条文を確認してください。
Q5荷崩れの措置命令は運転者以外にも出る?
本条の命令の名宛人は「当該車両を運転している者」です。ただし道路損傷の費用負担(58条)や過積載規制では、事業者や荷主にも責任が及びえます。
Q6道路パトロールの命令と警察の取締りの違いは?
道路パトロールは道路法に基づき道路を守る立場から命令し、警察は道路交通法に基づき交通の安全から取締ります。同じ荷崩れに両方の法律が重なります。
Q7積載方法の是正命令を受けたら何をすればいい?
まず安全な場所で停車して命令に従い、荷締め・積み直しを行います。命令者の所属と命令内容、積み直し前後の写真を記録しておくと後の説明に役立ちます。
Q8道路法43条の2の命令に不服があるときは?
命令は行政処分なので、知った日の翌日から3か月以内に審査請求、知った日から6か月以内に取消訴訟を提起できます。その場では従うのが原則です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1道路パトロールの人に止められたんですけど、従わないといけないんですか?
道路管理者が道路法43条の2に基づいて出した命令なら、法的な拘束力がある行政処分である。命令違反には罰則が用意されている(最新の改正状況をご確認ください)。実務のポイント:パトロール員は道路管理者の委託業者の場合もある。その場で「どこの道路管理者の命令か」を確認して記録しておくと、後で争うときも荷主に説明するときも役に立つ
Q2荷物を落として道路に傷をつけたら、修理代を払わされますか?
払わされることがある。道路法58条は、道路工事の必要を生じさせた原因者に費用を負担させることを認めている。実務のポイント:落下物の回収や清掃だけでも費用が発生しうる。事業用車両なら、自動車保険の対物賠償でカバーされるかを事前に確認しておくこと。管理者が「保険でお願いします」と言ってくることは実際によくある
Q3前のトラックから落ちた物に当たったけど、相手は走り去りました。泣き寝入りですか?
まだ打つ手はある。ドラレコでナンバーが映っていれば、民法709条で請求できる。加害者が特定できなくても、管理者の回収が不当に遅れていたなら、国家賠償法2条による請求の余地がある(最判昭和50.7.25)。実務のポイント:高速道路なら、#9910に通報した時刻が管理者側に記録される。この記録が「管理者は知っていたのに放置した」という立証の起点になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「止められるのは警察だけ」と思われがちだが、本条の命令を出すのは道路管理者である。道路パトロール員の指示を「警察じゃないから」と軽く扱えば、それ自体が命令違反の入口になる
- 落とさなければ問題ないと考える人は多い。しかし本条の要件は「落下するおそれ」である。違反は走り出した時点で成立しうる。結果が出る前の状態が評価される点で、普通の感覚とは時間軸がずれている
- 積荷の責任は運転者だけのもの、という見方は一面にすぎない。本条の命令の相手は運転者だが、落下物で道路が壊れれば、原因者負担金(道路法58条)の請求先は事業者に向かいうる。過積載なら荷主にも規制がある(道路交通法58条の5)。会社の側から見ると「ドライバーの不注意」でも、法律から見れば組織全体が責任を負いうる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 道路法43条の2:積載物が落下するおそれのある通行中の車両 | 道路法43条:道路を損傷・汚損する行為などの一般的禁止 道路法71条:法令違反者等に対する監督処分全般 |
| 発動の時点 | 落下・損傷の前、「おそれ」の段階で命令可能 | 禁止行為をした時点で違反 違反行為等が認められた後に処分 |
| 名宛人と内容 | 運転者に通行の中止・積載方法の是正等を命令 | 何人も対象とする禁止規範(命令ではない) 違反者等に許可取消・工事中止・原状回復等を命令 |
| 費用の後始末 | 本条自体は費用負担を定めない(58条の原因者負担金と組み合わせ) | 損傷があれば58条の原因者負担金の対象になりうる 原状回復命令等により違反者に回復を求める |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は警察による交通違反処罰の枠組みで積載物の覆蓋・捆紮不備を処罰する。日本のような道路管理者による独立した予防命令ルートは目立たない
韓国は運転者に積載物の落下防止措置(덮개・결박)を義務付ける。日本の道路交通法71条4号に近い構造
ドイツは積荷の固定義務を交通規則で定め、運転者だけでなく積込責任者にも責任が及ぶと解されている
米国は連邦自動車運送安全局(FMCSA)が商用車の貨物固定基準を詳細に定め、路上検査で是正させる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 日曜に軽トラを借りて、友人の引っ越しを手伝った。冷蔵庫と布団をロープ一本で固定して国道に出たところ、道路パトロール車に停止を求められた。何も落としていなくても、措置命令の要件は満たしうる
- もし高速道路でブルーシートが飛び、後続車のフロントガラスを覆って追突事故になったら、誰が何を払う? 運転者は道路交通法71条4号の転落防止措置義務違反、民法709条の賠償責任、さらに道路設備が壊れていれば原因者負担金と、責任を重ねて負うことになる
- あなたは運送会社の配車担当だ。ドライバーから電話が入る。「道路管理者に積み直しを命じられた。到着は2時間遅れる」。荷主との約束は今日17時、残りはあと3時間。命令を無視させるか、遅延を荷主に伝えるか。前者を選べば、罰則のリスクを負うのはドライバー本人である
- 砂利を積んだダンプが、カバーをかけずに市道を走っていた。路面に砂利が散らばった。市は清掃費を請求してきた
- 建設現場から出た鉄筋が荷台からはみ出し、揺れるたびにずれていく。それを見た後続車のドライナーがドラレコ映像を国道事務所に送った。映像一本で、会社名入りのトラックが特定される
取るべき行動
被害を受けた側:1. 落下物で車が損傷したら、安全な場所に停車し、110番と道路管理者(高速道路なら道路緊急ダイヤル #9910)に通報する2. ドラレコ映像を上書きされる前に保存し、落下物そのものと周囲を撮影する3. 加害車両が分かれば、民法709条で修理費や治療費を請求する4. 特定できないときは、管理者の回収が遅れていなかったかを確認し、国家賠償法2条の余地を弁護士と検討する
訴えられた側:1. 命令を受けたら従い、積み直しの前後を撮影する2. 命令の内容が過大だと感じても、その場では争わない。後で審査請求で争う道がある3. 落下物が出た場合は、自分から道路管理者に申し出る。発覚を待つより、原因者負担金の協議や刑事上の評価で有利に働きやすい4. 事業者なら、荷締め手順とドライバー教育の記録を整備し、組織的過失がないことを示せる状態にしておく
時効(請求できる期限):命令(行政処分)に不服があれば、審査請求は処分を知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は処分を知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。落下物事故の被害者による損害賠償請求は、損害と加害者を知った時から3年(人身損害は5年)、事故から20年(民法724条、724条の2)
- 道路法 第43条道路の構造・交通に支障を及ぼす行為の禁止
- 道路法 第47条車両の幅・重量等の制限の根拠
- 道路法 第58条原因者負担金、落下物損傷の費用負担
- 道路法 第71条道路管理者の監督処分と道路監理員
- 道路法 第104条命令違反の罰則(現行効力を要確認)
- 道路交通法 第71条運転者の積載物転落防止措置義務(4号)
- 道路交通法 第75条高速道路での積載状態点検義務(75条の10)
- 国家賠償法 第2条落下物放置時の道路管理瑕疵責任
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