道路法 第48条の20(歩行者利便増進道路の指定)
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- 道路管理者は、道路の構造、車両及び歩行者の通行並びに沿道の土地利用の状況並びにこれらの将来の見通しその他の事情を勘案して、歩行者の安全かつ円滑な通行及び利便の増進を図り、快適な生活環境の確保及び地域の活力の創造に資するため、その管理する道路(高速自動車国道及び自動車専用道路を除く。以下この条において同じ。)のうち、歩行者の滞留の用に供する部分を確保し、及び歩行者利便増進施設等の適正かつ計画的な設置を誘導することが特に必要と認められるものについて、区間を定めて、歩行者利便増進道路として指定することができる。
- 2.道路管理者(市町村である道路管理者を除く。)は、前項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ、当該道路の存する市町村を統括する市町村長に協議しなければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
- 3.指定市以外の市町村は、第一項の規定による指定をしようとするときは、当該市町村の区域内に存する都道府県が管理する道路であつて、当該指定をしようとする道路と歩行者の安全かつ円滑な通行及び利便の増進を図る上で密接な関連を有するものについて、区間を定めて、歩行者利便増進道路として併せて指定することができる。
- 4.指定市以外の市町村は、前項の規定による指定をしようとするときは、あらかじめ、当該指定に係る道路を管理する都道府県に協議し、その同意を得なければならない。これを変更し、又は廃止しようとするときも、同様とする。
- 5.道路管理者は、第一項又は第三項の規定による指定をしたときは、その旨を公示しなければならない。これを変更し、又は廃止したときも、同様とする。
この条文の基本情報
歩行者利便増進道路の指定とは何ですか?
定義歩行者利便増進道路の指定とは、道路法第48条の20に定められた規定で、「道路管理者は、道路の構造、車両及び歩行者の通行並びに沿道の土地利用の状況並びにこれらの将来の見通しその他の事情を勘案して、歩行者の安全かつ円滑な通行及び利便の増…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 道路法第48条の20(歩行者利便増進道路の指定)は、日本の道路法に含まれる条文です。
- 道路法第48条の20の条文原文は「道路管理者は、道路の構造、車両及び歩行者の通行並びに沿道の土地利用の状況並びにこれらの将来の見通しその他の事情を勘案して、歩行者の安全かつ円滑な通行及び利便の増…」で始まります。
- 道路法第48条の20は第九節 歩行者利便増進道路に置かれています。
- 道路法の公布日は昭和27年6月10日です。
- 道路法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
- 道路法第48条の20の前の条は道路法第48条の19です。
- 道路法第48条の20の次の条は道路法第48条の21です。
- 道路法第48条の20には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第48条の20 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/327AC1000000180 - 本サイト収録
道路法(昭和二十七年法律第百八十号)第48条の20(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/327AC1000000180/48_20
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点道路法48条の20は、道路管理者が歩行者の滞留空間を確保すべき道路を区間を定めて「歩行者利便増進道路(ほこみち)」に指定できると定める。指定時は公示が必要。
Q · 商店街の歩道を「ほこみち」にしてもらうには、どこに頼めばいいの?
その道路の道路管理者。申請権はなく指定は管理者の裁量
道路法48条の20により、ほこみち(歩行者利便増進道路)を指定できるのは、その道路を管理する道路管理者(国・都道府県・市町村)だけです。事業者や商店会に指定を求める申請手続は条文上なく、指定は道路管理者の裁量に委ねられます。国道や県道では市町村長との協議(2項)、指定市以外の市町村が県道を併せて指定する場合は都道府県の同意(4項)が必要なため、市と県の担当課に早めに歩行者数などのデータを示して働きかけるのが現実的です。
解説
駅前の歩道にカフェのテラス席が並んでいる。誰かが勝手に置いたものではなく、多くの場合、行政の手続を経て許可を受けたものである。その許可の取りやすさを根本から変えられる手続が、本条の「歩行者利便増進道路」、通称「ほこみち」の指定である。普段、歩道にテーブルやベンチを置くには道路占用許可(役所から道路の一部を独占的に使う許可を受けること、道路法32条)が必要になる。しかも「道路の外に置く場所がないこと」を示さなければならない(無余地性基準、33条1項)。ほこみちに指定された区間では、テラス席などの歩行者利便増進施設についてこの基準が外れる(33条2項)。公募で選ばれた事業者は長期間の占用も認められる。ただし、指定するかどうかを決めるのは道路管理者(国・都道府県・市町村のうち、その道路を管理する者)だけで、条文は「できる」としか書いていない。商店会や事業者には指定を求める法律上の権利がない。動くべき相手は警察でも商工会議所でもなく、その道路の管理者である。
法的な位置づけ
歩行者利便増進道路とは、道路法48条の20に基づき、道路管理者が道路の構造、通行および沿道土地利用の状況等を勘案し、歩行者の滞留の用に供する部分の確保と歩行者利便増進施設等の適正かつ計画的な設置誘導が特に必要と認める道路について、区間を定めて指定するものをいう。高速自動車国道および自動車専用道路は対象外である。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.対象道路の種別と道路管理者を確認する テラス席を出したい歩道が国道・都道府県道・市町村道のどれかを、道路台帳や自治体の道路課で確認する。管理者によって協議・同意の相手が変わるため、最初に経路を確定させる
- 2.指定の材料を揃えて道路管理者に相談する 歩行者数、滞留需要、沿道店舗の参加意向、清掃・維持管理の体制案などをまとめ、次年度計画が固まる前に道路管理者の担当課へ持ち込む。本条に申請手続はないため、指定したくなる根拠を示すことが中心になる
- 3.協議・同意の調整を並行して進める 国道・県道なら市町村長との協議(2項)、指定市以外の市町村が県道を併せて指定するなら都道府県の同意(4項)が必要。市と県の担当者を同じ場に呼び、調整の後回しを防ぐ
- 4.指定の公示を確認する 道路管理者が指定したときは公示される(5項)。公示で指定区間と範囲を確認し、自店の前が対象に含まれるかを確かめる
- 5.占用許可・公募に応募し、道路使用許可も確認する 指定後も道路占用許可は別途必要。公募占用の手続が取られる区間では公募要項に従って応募する。イベント等を伴う場合は警察署長の道路使用許可(道路交通法77条)も確認する
よくある質問 AI による整理
Q1ほこみちとは何ですか?
道路法48条の20に基づき、道路管理者が区間を定めて指定する「歩行者利便増進道路」の通称です。歩道にテラス席やベンチを置きやすくし、にぎわいを生む制度です。
Q2ほこみちの指定は誰が決める?
その道路を管理する道路管理者(国・都道府県・市町村)です。条文は「指定することができる」と定めるだけで、指定するかどうかは管理者の裁量です。
Q3高速道路や自動車専用道路もほこみちにできる?
できません。本条1項は高速自動車国道と自動車専用道路を対象から明文で除外しています。歩行者の滞留が想定される一般道路が対象です。
Q4ほこみちに指定されると何が変わる?
指定区間では、テラス席などの歩行者利便増進施設について占用許可の無余地性基準が外れます。公募で選ばれた事業者には長期の占用も認められます。
Q5国道をほこみちにするとき市町村は関与できる?
できます。市町村以外の道路管理者(国・都道府県)は、指定・変更・廃止の前に、その道路がある市町村の長と協議しなければなりません(本条2項)。
Q6ほこみちの指定区間はどこで確認できる?
道路管理者は指定・変更・廃止の際に公示する義務があります(本条5項)。各道路管理者の公報や公式サイトで公示内容を確認するのが基本です。
Q7ほこみちでも警察の道路使用許可は必要?
必要な場合があります。道路占用許可は道路管理者、道路使用許可は警察署長(道路交通法77条)の所管で、イベントや工事を伴う場合は両方の手続が要ります。
Q8ほこみちの指定は廃止されることがある?
あります。道路管理者は指定を変更・廃止でき、その際も市町村長との協議や都道府県の同意、公示が必要です(本条2項・4項・5項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1ほこみちに指定されたら、うちの店も勝手にテラス席を出していいんですか?
いいえ。指定は道路占用許可の基準を緩めるもので、許可そのものは別途必要です(道路法32条、33条2項)。公募占用の手続が取られている区間では、公募で選ばれなければ占用できない場合もあります。実務のポイント:公募では、清掃や植栽管理など道路空間への貢献策が評価されやすいとされています。売上計画より、まちへの還元を厚く書いた方が通りやすい(最新の運用は各道路管理者の公募要項でご確認ください)
Q2市に頼んだのに「県道だから無理」と言われました。本当ですか?
半分は誤りです。指定市以外の市町村は、関連性の高い都道府県道を併せて指定できます。ただし都道府県との協議と同意が必要です(本条3項・4項)。実務のポイント:「無理」の本音は「県との調整が面倒」であることが多い。県の道路担当課に商店会から直接ニーズを伝えておくと、市の担当者も動きやすくなる
間違えやすい点 AI による整理
- 「店の前の歩道は、店の前なのだから少しくらい使っていい」と思われがちだ。実際には、看板一枚でも原則として道路占用許可が要る。ほこみちは許可を不要にする制度ではない。許可を取りやすくする制度である
- 前提がずれた問いも多い。「どこに申請すれば指定してもらえるのか」と聞かれるが、本条に事業者からの申請手続はない。指定は道路管理者の裁量(判断の余地)で行われる。問うべきは申請先ではなく、道路管理者が指定したくなる材料をどう揃えるかである
- 市町村なら域内のどの道路でもまとめて指定できる、というわけではない。都道府県道を併せて指定できるのは指定市(政令指定都市)以外の市町村で、しかも都道府県の同意が条件になる(3項・4項)。同意を得るまでの調整に時間がかかり、計画全体が遅れる原因になりやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 道路法48条の20:歩行者利便増進道路の区間指定 | 道路法32条:道路占用許可の原則 道路法33条:占用許可の基準(無余地性基準と特例) |
| 判断する者 | 道路管理者(協議・同意・公示が必要) | 道路管理者(個別の申請ごとに許可) 道路管理者(許可基準の適用) |
| 事業者の申請手段 | なし(指定は管理者の裁量) | 占用許可申請ができる 申請に対し基準充足を主張する |
| テラス席への効果 | 指定区間で占用許可の特例が使える前提をつくる | 許可がなければ設置できない 指定区間では無余地性基準が外れる |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では人行道の占用・使用は主に地方自治條例で規律され、日本のような区間指定による許可基準の一括緩和制度は一般的でない
韓国は地方自治体が歩行環境改善地区を指定する仕組みを持ち、歩行者空間の計画的整備という点で目的が近い
ドイツでは歩道のテラス席は Sondernutzung として自治体の許可を要し、運用は州法・市の条例に委ねられる
米国では連邦法ではなく市レベルで歩道カフェの許可制度を定め、コロナ禍以降に恒久化した都市もある
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたの店の前の県道を、市が商店街の市道とまとめて「ほこみち」にしたいと言い出した。県道部分は市が勝手に指定できない。県と協議し、同意を得なければならない(本条4項)。県の担当課がどこまで乗り気か、まずそこを確かめる必要がある
- 沿道のマンションに住むあなたは、ある朝、歩道にキッチンカーと十数脚の椅子が並んでいるのを見た。指定の公示(5項)はもう出ている。騒音やごみで困るなら、反対を叫ぶより、占用許可の条件や占用者の選定に意見を出す方が効く
- 来年度予算の締切まであと2か月。商店会長のあなたは、市の道路課に「ほこみち指定を検討してほしい」と持ち込みたい。何を資料に添えれば相手が動くのか?
- 国道沿いで営業していて、国道事務所が指定を検討しているらしい。本条2項により、国は市町村長と協議しなければならない。市役所は、地元の声を国へ届ける窓口になる
取るべき行動
被害を受けた側:沿道住民や歩行者として不利益を感じた場合:1. 道路管理者の公示(5項)を確認し、指定区間と占用の内容を把握する2. 占用者の許可条件(時間・範囲・清掃義務)を情報公開請求などで入手する3. 条件違反があれば道路管理者に証拠付きで通報し、監督処分(71条)を求める4. 指定そのものを争う場合、処分性(取消訴訟の対象になるか)は議論の余地があるので、弁護士に相談する
訴えられた側:占用者の事業者として苦情を受けた場合:1. 許可書の条件(占用面積・時間・物件)を読み直し、はみ出しがないか自己点検する2. 苦情は記録し、清掃や騒音対策の改善を文書で残す3. 道路管理者に先に報告しておくと、更新や公募の際に評価を守りやすい4. 無許可の占用や範囲超過は罰則(道路法102条以下)の対象になりうるので、直ちに是正する
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。指定や占用許可の拒否が処分にあたる場合、審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月以内(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月以内(行政事件訴訟法14条)。指定行為の処分性は実務上、解釈が分かれている
改正沿革 AI による整理
- 令和2年(2020年)道路法等の一部を改正する法律 歩行者利便増進道路(ほこみち)制度の創設に伴い新設されたとみられる。その後の改正の有無は人的検証が必要
改正の年表
- 1.令和2年(2020年) 新設:道路法等の一部改正により歩行者利便増進道路(ほこみち)制度が創設され、本条が置かれた。その後の改正の有無は人的検証が必要
- 道路法 第32条道路占用許可の原則
- 道路法 第33条無余地性基準と指定区間の特例
- 道路法 第39条占用料の徴収
- 道路法 第71条違反占用への監督処分
- 道路法 第48条の21歩行者利便増進道路の後続規定(現行効力を要確認)
- 道路交通法 第77条占用と並行する警察の使用許可
- 都市再生特別措置法 第62条都市再生区域の占用許可特例(現行効力を要確認)
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