警察法 第56条(職員の人事管理)
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- 都道府県警察の職員のうち、警視正以上の階級にある警察官(以下「地方警務官」という。)は、一般職の国家公務員とする。
- 2.前項の職員以外の都道府県警察の職員(以下「地方警察職員」という。)の任用及び給与、勤務時間その他の勤務条件、並びに服務に関して地方公務員法の規定により条例又は人事委員会規則で定めることとされている事項については、第三十四条第一項に規定する職員の例を基準として当該条例又は人事委員会規則を定めるものとする。
- 3.警視総監又は警察本部長は、第四十三条の二第一項の規定による指示がある場合のほか、都道府県警察の職員が次の各号のいずれかに該当する疑いがあると認める場合は、速やかに事実を調査し、当該職員が当該各号のいずれかに該当することが明らかになつたときは、都道府県公安委員会に対し、都道府県公安委員会の定めるところにより、その結果を報告しなければならない。
- 一その職務を遂行するに当たつて、法令又は条例の規定に違反した場合
- 二前号に掲げるもののほか、職務上の義務に違反し、又は職務を怠つた場合
- 三全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合
この条文の基本情報
職員の人事管理とは何ですか?
定義職員の人事管理とは、警察法第56条に定められた規定で、「都道府県警察の職員のうち、警視正以上の階級にある警察官(以下「地方警務官」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 警察法第56条(職員の人事管理)は、日本の警察法に含まれる条文です。
- 警察法第56条の条文原文は「都道府県警察の職員のうち、警視正以上の階級にある警察官(以下「地方警務官」という。」で始まります。
- 警察法第56条は第三節 都道府県警察の組織に置かれています。
- 警察法の公布日は昭和29年6月8日です。
- 警察法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 警察法第56条の前の条は警察法第55条です。
- 警察法第56条の次の条は警察法第56条の2です。
- 警察法第56条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第56条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000162 - 本サイト収録
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第56条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000162/56
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点警察法56条は、県警の警視正以上の警察官を国家公務員(地方警務官)とし、それ以外を地方警察職員とする。本部長には職員の非行等を調査し公安委員会へ報告する義務がある。
Q · 県警の警察官って、みんな県の職員なんですか?
警視正以上は国家公務員、それ未満は県の地方公務員です
警察法56条1項により、都道府県警察の職員のうち警視正以上の階級にある警察官は「地方警務官」として一般職の国家公務員となり、給与も国庫が負担します(同法37条)。それ以外の職員は「地方警察職員」で地方公務員ですが、任用・給与・勤務時間・服務は警察庁職員の例を基準に条例等で定められます(56条2項)。さらに3項で、警視総監・警察本部長は職員の不祥事の疑いを調査し、明らかになれば公安委員会へ報告する義務を負います。
解説
交番で道を教えてくれた巡査と、県警本部で指揮を執る警視正。同じ県警の制服を着ていても、法律上の「身分」はまったく違う。本条1項は、警視正以上の階級にある警察官を「地方警務官」と呼び、一般職の国家公務員とする。給料も国庫から出る(警察法37条)。それ以外の警察職員は「地方警察職員」、つまり地方公務員である。ただし2項で、その任用・給与・勤務時間・服務は警察庁職員の例を基準に条例などで定めるとされているため、県ごとの待遇差は大きくならない。そして3項が重要である。警視総監・警察本部長は、職員に法令違反、職務怠慢、「全体の奉仕者」にふさわしくない非行の疑いを認めたら、速やかに調査し、違反が明らかになれば都道府県公安委員会(警察を外から管理する合議制の機関)へ報告しなければならない。身内の不祥事を内部だけで握りつぶせない仕組みが、条文に書き込まれている。あなたが警察の不祥事を追及するとき、「本部長には調査して報告する義務がある」と言えるかどうかで、相手の反応は変わる。
法的な位置づけ
地方警務官とは、警察法第56条1項により、都道府県警察の職員のうち警視正以上の階級にある警察官をいい、一般職の国家公務員とされる。これに対し、それ以外の都道府県警察の職員は地方警察職員と呼ばれ、地方公務員の身分を有するが、その勤務条件等は警察庁職員の例を基準として条例等で定められる。
よくある質問 AI による整理
Q1地方警務官とは何ですか?
都道府県警察の職員のうち警視正以上の階級にある警察官のことです。警察法56条1項により一般職の国家公務員とされます。
Q2県警の警察官の給料は誰が払っている?
警視正以上の地方警務官の俸給等は国庫が負担します(警察法37条)。それ以外の地方警察職員の給与は都道府県が支払います。
Q3地方警察職員とはどんな人?
警視以下の警察官や一般職員など、地方警務官以外の都道府県警察の職員です。地方公務員ですが、勤務条件は警察庁職員の例が基準になります。
Q4警視総監は国家公務員ですか?
はい。警視総監は警視正より上の階級であり、地方警務官として一般職の国家公務員の身分を持ちます(警察法56条1項)。
Q5警察官は労働組合を作れる?
作れません。地方公務員法52条5項により、警察職員は職員団体の結成・加入が認められていません。勤務条件は警察庁職員の例が基準です。
Q6警察本部長の報告義務の対象になる行為は?
①法令・条例違反、②職務上の義務違反や職務怠慢、③全体の奉仕者にふさわしくない非行の3類型です(警察法56条3項各号)。
Q7警察官の階級で国家公務員になるのはどこから?
警視正からです。警察法62条の階級のうち、警視正・警視長・警視監・警視総監にある都道府県警察の警察官が国家公務員となります。
Q8警察の不祥事の調査結果は誰に報告される?
警視総監・警察本部長が調査し、違反が明らかになれば都道府県公安委員会に、同委員会の定めるところにより報告します(警察法56条3項)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1県警の本部長って、県知事が選んでるんじゃないんですか?
違う。警察本部長は警視正以上の階級にある地方警務官で、国家公務員である(本条1項)。任免は国家公安委員会が都道府県公安委員会の同意を得て行い(警察法50条)、知事に任命権はない。実務のポイント:知事と県警本部長の関係は予算や条例を通じた間接的なものにとどまる。県警の姿勢を変えたいなら、知事室より、知事が議会の同意を得て任命する公安委員の顔ぶれと議事録を見る方が早い
Q2警察官の不祥事を訴えても、結局身内で処理されて終わりじゃないですか?
制度上は、本部長が疑いを認めれば速やかに調査し、違反が明らかになれば公安委員会へ報告する義務がある(本条3項)。さらに公安委員会は監察について具体的・個別的な指示ができる(警察法43条の2)。実務のポイント:口頭の抗議は記録に残りにくい。公安委員会への苦情申出(警察法79条)は文書で行うことが要件で、公安委員会は処理結果を申出者に文書で通知しなければならない(例外あり)。紙で出したかどうかで、その後の扱いの重みが変わる
間違えやすい点 AI による整理
- 「県警の警察官はみんな県の職員」と思われがちだが、警視正以上は国家公務員である。県警の幹部層は国の人事で動き、給与も国庫から出る。県警は都道府県の組織でありながら、その上層部は国とつながっている
- 不祥事の話になると「警察は身内をかばうから何を言っても無駄」と諦める人が多い。だがその前提が違う。問題は「かばうかどうか」ではなく、「本部長の調査・報告義務を発動させる材料を、あなたが公安委員会に届けたかどうか」である。苦情申出(警察法79条)と組み合わせれば、調査結果が組織外の合議体の目に触れる流れを作れる
- 3項の報告義務は刑事事件レベルの重大な不祥事だけの話だと思われている。実際には「職務上の義務に違反し、又は職務を怠った場合」も対象に含まれる。つまり書類放置や通報への不対応といった怠慢も、条文の射程に入っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律する内容 | 警察法56条:職員の身分区分(国家公務員/地方公務員)と調査・報告義務 | 警察法55条:都道府県警察職員の任免権者 警察法79条:職員の職務執行に対する苦情申出 |
| 主な名宛人 | 地方警務官・地方警察職員、警視総監・警察本部長 | 任命権を持つ公安委員会・警視総監・警察本部長 苦情を申し出る住民と都道府県公安委員会 |
| 不祥事との関係 | 本部長が疑いを認めた時点で調査し、明らかになれば公安委員会へ報告 | 懲戒を含む人事権の所在を定める 文書で苦情を申し出れば処理結果が原則文書で通知される |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では警察の官制・官規は中央が立法し、警察人員の人事は全国統一の条例で規律される。日本のように階級で国家・地方の身分が分かれる仕組みではない
韓国の警察官は原則として国家公務員である。自治警察制度の導入後も身分は国家公務員のままとされ、日本の階級による二分とは構造が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 職務質問で警察官に暴言を吐かれ、所持品を乱暴に扱われたら、どこに訴えればいいのか? 警察署の窓口で謝られて終わるだけか。実は、警察本部長には疑いを認めた時点で調査する義務があり、違反が明らかになれば公安委員会へ報告しなければならない(本条3項)。そのうえ、公安委員会への文書による苦情申出(警察法79条)という別ルートもある
- あなたは県警の巡査部長。同僚が捜査書類を改ざんしているのを見てしまった。上司は「内々に処理する」と言う。だが本部長が疑いを認めた時点で、調査と、違反が明らかになった場合の公安委員会への報告は法律上の義務になる。内々の処理は長くはもたない
- 県警本部の幹部人事のニュース。新任の刑事部長は警察庁から出向してきた警視正で、身分は国家公務員。知事も県議会も、この人の任免には直接手を出せない
- 記者として警察の不祥事を追っていて、締切まであと2日。県警は「調査中」としか言わない。だが3項の「速やかに事実を調査」と公安委員会への報告義務を知っていれば、公安委員会の会議録や定例会見で報告があったかどうかを確認する、という次の一手が打てる
学説
一般的な制度理解:現行警察法は、旧警察法の国家地方警察と自治体警察の二本立てを改め、都道府県警察に一元化しつつ、幹部を国家公務員とすることで国の関与と地方の自治を折衷した制度と説明される
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年)改正(要人的検証) 1999年から2000年にかけて相次いだ警察不祥事を受けた警察法改正で、公安委員会の管理機能強化(監察の指示、苦情申出制度)と並び、3項の警視総監・警察本部長による調査・報告義務が設けられたとされる。改正の形式と施行日は要確認
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:現行警察法の制定により、警視正以上を地方警務官として国家公務員とし、それ以外を地方警察職員とする身分区分が定められた
- 2.平成12年(2000年) 改正:相次ぐ警察不祥事を受けた警察法改正で、公安委員会の管理機能強化(監察の指示、苦情申出制度)とあわせ、警視総監・警察本部長の調査・報告義務(3項)が設けられた
- 警察法 第37条地方警務官の俸給等の国庫支弁
- 警察法 第55条都道府県警察職員の任免権者
- 警察法 第43条の2公安委員会による監察の指示
- 警察法 第79条職員の職務執行に対する苦情申出
- 警察法 第34条警察庁職員、2項の勤務条件の基準
- 国家公務員法 第82条地方警務官に適用される懲戒処分
- 地方公務員法 第29条地方警察職員に適用される懲戒処分
- 地方公務員法 第52条警察職員の職員団体結成の禁止
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