警察法 第43条の2(監察の指示等)
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- 都道府県公安委員会は、都道府県警察の事務又は都道府県警察の職員の非違に関する監察について必要があると認めるときは、都道府県警察に対する第三十八条第三項の規定に基づく指示を具体的又は個別的な事項にわたるものとすることができる。
- 2.都道府県公安委員会は、前項の規定による指示をした場合において、必要があると認めるときは、その指名する委員に、当該指示に係る事項の履行の状況を点検させることができる。
- 3.都道府県公安委員会は、都道府県警察の職員(第六十条第一項の規定による援助の要求により派遣された警察庁の職員を含む。)に、前項の規定により指名された委員の同項に規定する事務を補助させることができる。
この条文の基本情報
監察の指示等とは何ですか?
定義監察の指示等とは、警察法第43条の2に定められた規定で、「都道府県公安委員会は、都道府県警察の事務又は都道府県警察の職員の非違に関する監察について必要があると認めるときは、都道府県警察に対する第三十八条第三項の規定に基…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 警察法第43条の2(監察の指示等)は、日本の警察法に含まれる条文です。
- 警察法第43条の2の条文原文は「都道府県公安委員会は、都道府県警察の事務又は都道府県警察の職員の非違に関する監察について必要があると認めるときは、都道府県警察に対する第三十八条第三項の規定に基…」で始まります。
- 警察法第43条の2は第二節 都道府県公安委員会に置かれています。
- 警察法の公布日は昭和29年6月8日です。
- 警察法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 警察法第43条の2の前の条は警察法第43条です。
- 警察法第43条の2の次の条は警察法第44条です。
- 警察法第43条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第43条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000162 - 本サイト収録
警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第43条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000162/43_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点警察法43条の2は、都道府県公安委員会が監察に必要と認めるとき、県警に具体的・個別的な指示を出し、指名した委員に履行状況を点検させられると定める。
Q · 公安委員会は警察の不祥事の調査に口を出せるの?
はい。監察に限り、公安委員会は県警に個別指示を出せます
都道府県公安委員会による警察の管理は、原則として大綱方針の監督にとどまります(警察法38条3項)。ただし警察法43条の2により、警察の事務や職員の非違に関する監察については、具体的・個別的な指示を出すことができます。指示を出した後は、指名した委員に履行状況を点検させることができ、その補助には警察職員を充てられます。個々の犯罪捜査を指揮する権限ではない点に注意が必要です。
解説
都道府県公安委員会は、ふだん警察の細かい仕事に口を出さない。警察法38条3項にいう「管理」とは、大まかな方針を示して監督することであり、個々の事件の捜査や人事をいちいち指図することではないとされてきたからである。例外が本条である。警察の事務や警察職員の非違(職員の違法行為や規律違反、例:証拠の隠滅、不祥事のもみ消し)について、監察(警察内部で行う職員の業務・規律のチェック)の必要があると判断したときは、公安委員会は「この事案をこう調べ直せ」と具体的・個別的に指示できる。さらに、指名した委員に指示どおり実行されているかを点検させられ、その補助には警察職員を使える。警察の身内による調査を、外部の民間人委員が追いかけて確認する仕組みである。警察の不祥事に怒りを覚えたとき、警察署ではなく公安委員会に声を届けるべき理由は、この条文にある。
法的な位置づけ
警察法43条の2は、都道府県公安委員会による監察の指示を定める規定である。都道府県公安委員会は、都道府県警察の事務または職員の非違に関する監察について必要と認めるとき、38条3項の指示を具体的・個別的な事項にわたるものとすることができ、指名した委員に履行状況を点検させ、警察職員にその事務を補助させることができる。
よくある質問 AI による整理
Q1監察の指示とは何ですか?
公安委員会が、警察の事務や職員の非違に関する監察について、県警に具体的・個別的な指示を出すことです。警察法43条の2が根拠です。
Q2公安委員会は警察の捜査を指揮できる?
できません。公安委員会の管理は大綱方針の監督が原則で、個別指示が許されるのは監察に関する事項に限られます(警察法38条3項、43条の2)。
Q3警察官の非違とは?
警察職員の違法行為や規律違反のことです。職務上の不正、不適切な事件処理、私生活上の違法行為などが監察の対象になります。
Q4公安委員会の委員による点検とは?
公安委員会が監察の指示を出した後、指名した委員に、県警がその指示どおり調査などを実行しているかを確認させる仕組みです(43条の2第2項)。
Q5監察の指示はいつから始まった?
平成12年(2000年)の警察法改正で新設されました。神奈川県警などの不祥事と警察刷新会議の提言を受けた警察改革の一環です。
Q6公安委員会の点検は誰が補助する?
都道府県警察の職員が補助します。警察法60条1項の援助要求で派遣された警察庁職員も含まれます(43条の2第3項)。
Q7国家公安委員会にも監察の指示権はある?
あります。国家公安委員会には警察庁に対する同趣旨の規定(警察法12条の2)があり、43条の2はその都道府県版にあたります。
Q8警察の不祥事は公安委員会に通報できる?
できます。警察法79条に基づき、公安委員会に文書で苦情を申し出られます。職員の非違が疑われれば、監察の指示につながる場合があります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1警察の不祥事って、公安委員会が本当に何かしてくれるんですか?
通常の管理は大綱方針の監督にとどまるが(警察法38条3項)、職員の非違などの監察については、本条により具体的・個別的な指示を出し、指名した委員に履行状況を点検させられる。実務のポイント:苦情は公安委員会宛ての文書で出すこと(同法79条)。処理結果は原則として文書で通知されるため、記録に残る形で公安委員会を動かす入口になる
Q2委員が自分で点検するって、素人に警察の調査なんてできるんですか?
委員が単独で捜査するわけではない。本条3項により、委員の点検事務は都道府県警察の職員(応援で派遣された警察庁職員を含む)が補助する。実際の調査は本部の監察部門が担い、委員はそれを外から確認する立場である。実務のポイント:補助者も警察内部の人間なので、独立性には構造的な限界があると指摘されている。議会質問で点検の実施回数や内容を問うのが、実態を知る近道である
間違えやすい点 AI による整理
- 公安委員会は警察の一部局だと思われがちだが、実際は知事の所轄の下に置かれた合議制の行政委員会であり、委員は警察官ではない民間人である(警察法38条、39条)。警察を外から管理する側に立っている
- 委員が点検できるなら独立した調査権があるはず、という期待は少しずれている。本条3項のとおり、点検の補助を担うのは都道府県警察の職員であり、手足はやはり警察内部の人間である。外部の目としての実効性に限界があるという指摘は、制度の新設当時からなされている
- 「公安委員会に苦情を送っても、形式的な返事が来るだけ」と諦める人は多い。しかし問題は返事の中身ではなく、苦情の書き方である。個別の職員の非違を具体的な日時・事実で示してあれば、公安委員会が本条の個別指示を検討する材料になる。抽象的な不満では、その入口にすら届かない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 指示の範囲 | 警察法43条の2:監察に関する具体的・個別的な指示 | 警察法38条3項:大綱方針による管理が原則 警察法12条の2:国家公安委員会の警察庁への監察指示 |
| 指示を出す主体 | 都道府県公安委員会 | 都道府県公安委員会 国家公安委員会 |
| 指示の相手方 | 都道府県警察 | 都道府県警察 警察庁 |
| 履行確認の仕組み | 指名した委員による点検、警察職員が補助 | 明文の点検制度なし 指名した委員による点検(同趣旨) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾には公安委員会に相当する合議制の警察管理機関はなく、警察内部の督察に加え、監察院が公務員の違法・失職を外部から調査する
韓国は2021年の自治警察制度導入に伴い、市・道自治警察委員会を設置し、合議制の委員会による警察監督の仕組みを持つ
フランスでは内部監察(IGPN)に加え、独立行政機関の権利擁護官(Défenseur des droits)が治安職務の倫理を外部から監督する
米国では市単位で市民審査委員会を置く例が多く、警察官の非違に関する市民の苦情を警察外部の機関が調査する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 被害届を出したのに担当の警察官が受理を渋り、その後も連絡がない。署に何度電話しても「確認中」の一点張り。こういうとき、書面で公安委員会に苦情を申し出る(警察法79条)という手がある。職員の非違が疑われれば、公安委員会は本条に基づいて監察について具体的な指示を出せる
- 地元の県警で押収品の横領が報道されたのに、本部の発表は「処分済み」の一行だけだった。調査は本当に尽くされたのか? 県議会や住民が公安委員会の対応を問うとき、議論の土台になるのが本条の「具体的・個別的な指示」と「委員による点検」である
学説
政府解釈・通説:公安委員会の「管理」は大綱方針を定めて監督することを意味し、個々の事務執行の指揮は含まない。本条はこの原則の例外として、監察に限り個別指示を認めたものと理解されている
改正沿革 AI による整理
- 平成12年(2000年) 神奈川県警・新潟県警などの不祥事と警察刷新会議の提言を受けた警察法改正で新設。公安委員会の監察に関する個別指示と委員による点検の仕組みを導入した。その後の改正の有無と内容は要確認
改正の年表
- 1.昭和29年(1954年) 新設:現行警察法が制定され、都道府県警察と都道府県公安委員会による管理の枠組みが設けられた(本条はこの時点では存在しない)
- 2.平成12年(2000年) 新設:警察不祥事と警察刷新会議の提言を受けた警察法改正で、公安委員会の監察に関する個別指示と委員による点検の仕組みが本条として新設された
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