自衛隊法 第115条の19(近畿圏の保全区域の整備に関する法律の適用除外)
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近畿圏の保全区域の整備に関する法律(昭和四十二年法律第百三号)第八条第一項及び第三項の規定は、第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。)の規定により出動を命ぜられ、又は第七十七条の二の規定による措置を命ぜられた自衛隊の部隊等が応急措置として行う防御施設の構築その他の行為については、適用しない。
この条文の基本情報
近畿圏の保全区域の整備に関する法律の適用除外とは何ですか?
定義近畿圏の保全区域の整備に関する法律の適用除外とは、自衛隊法第115条の19に定められた規定で、「近畿圏の保全区域の整備に関する法律(昭和四十二年法律第百三号)第八条第一項及び第三項の規定は、第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 自衛隊法第115条の19(近畿圏の保全区域の整備に関する法律の適用除外)は、日本の自衛隊法に含まれる条文です。
- 自衛隊法第115条の19の条文原文は「近畿圏の保全区域の整備に関する法律(昭和四十二年法律第百三号)第八条第一項及び第三項の規定は、第七十六条第一項(第一号に係る部分に限る。」で始まります。
- 自衛隊法第115条の19は第八章 雑則に置かれています。
- 自衛隊法の公布日は昭和29年6月9日です。
- 自衛隊法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 自衛隊法第115条の19の前の条は自衛隊法第115条の18です。
- 自衛隊法第115条の19の次の条は自衛隊法第115条の20です。
- 自衛隊法第115条の19には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第115条の19 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/329AC0000000165 - 本サイト収録
自衛隊法(昭和二十九年法律第百六十五号)第115条の19(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/329AC0000000165/115_19
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点自衛隊法115条の19は、武力攻撃事態の防衛出動又は防御施設構築の措置で部隊が応急に行う陣地構築等について、近畿圏近郊緑地の届出規定を外す特例である。
Q · 有事のとき、自衛隊が近畿の近郊緑地で陣地を作るのに知事への届出は要らないの?
応急の防御施設構築に限り、届出規定が外れる
自衛隊法115条の19により、武力攻撃事態での防衛出動(76条1項1号)か、防御施設構築の措置(77条の2)を命じられた部隊等が応急措置として行う防御施設の構築その他の行為については、近畿圏の保全区域の整備に関する法律8条1項・3項の届出等の規定が適用されません。存立危機事態(76条1項2号)での出動、平時の訓練、恒久的な施設整備は対象外です。損失補償の問題は別の規定で扱われます。
解説
京阪神の都市近郊に残る緑地の一部は「近郊緑地保全区域」に指定されている。そこで建物を建てる、土地を造成する、木を伐るといった行為をするときは、府県知事への事前の届出が要る。国の機関も通知という形でこのルールに縛られている。ところが自衛隊法115条の19は、この届出・通知の網に、ある一か所だけ穴を開けている。穴が開くのは次の二つの場面だけである。一つ目は、武力攻撃事態で防衛出動(76条1項1号)を命じられた場合。二つ目は、出動が予測される段階で防御施設構築の措置(77条の2)を命じられた場合。そのうえで、部隊が「応急措置として」陣地などの防御施設を築く行為に限られる。条文の射程は三重に絞り込まれていることになる。存立危機事態(76条1項2号)での出動はこの特例に含まれない。恒久的な基地整備も対象外である。「有事なら自衛隊は何でもできる」という思い込みも、「平時の環境規制が有事でもそのまま効く」という思い込みも、条文を読めば両方とも外れているのが分かる
法的な位置づけ
自衛隊法115条の19は、近畿圏の近郊緑地保全区域における行為の届出等を定める近畿圏の保全区域の整備に関する法律8条1項及び3項について、武力攻撃事態の防衛出動又は防御施設構築の措置を命じられた自衛隊の部隊等が応急措置として行う防御施設の構築その他の行為に限り、その適用を除外する特例規定である。
よくある質問 AI による整理
Q1近郊緑地保全区域とは何ですか?
都市近郊の良好な緑地を保全するため指定される区域です。近畿圏では区域内で建築や造成、木竹の伐採などをする場合、府県知事への事前の届出が求められます。
Q2自衛隊法115条の19はいつ適用されますか?
武力攻撃事態で防衛出動(76条1項1号)を命じられたときと、防御施設構築の措置(77条の2)を命じられたときに限り、応急措置としての行為に適用されます。
Q3存立危機事態でも緑地の届出は免除されますか?
免除されません。本条は76条1項について「第1号に係る部分に限る」としており、存立危機事態(第2号)での出動は特例の対象外です。
Q4自衛隊の訓練で緑地に施設を作るときも届出は不要?
不要にはなりません。本条は有事の応急措置に限った特例です。平時の訓練や恒久施設の整備は、通常どおり届出・通知の手続に従います。
Q5防御施設構築の措置とは何ですか?
防衛出動が予測される段階で、展開が予定される地域に部隊を配置し、陣地などの防御施設を構築させる措置です。自衛隊法77条の2が根拠です。
Q6国の機関も緑地保全区域で届出が必要ですか?
国の機関は届出の代わりに知事への通知が求められます。本条はこの通知の規定(8条3項)も、有事の応急措置に限って適用除外としています。
Q7自衛隊に土地を使われたら補償を請求できる?
本条は届出手続の特例で、補償の可否は定めていません。補償は自衛隊法103条など土地使用に関する規定と事態対処法制の枠組みで別途判断されます。
Q8有事に作られた陣地は事態終了後に撤去される?
本条の特例は「応急措置」に限られます。事態終了後に残る構築物は応急の範囲を超えるおそれがあり、撤去や原状回復を求める交渉の根拠になり得ます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1有事なら自衛隊は緑地で何やってもいいってことですか?
違う。自衛隊法115条の19が外しているのは、近畿圏の保全区域の整備に関する法律8条1項・3項の届出等の規定だけである。しかも条件がある。武力攻撃事態での防衛出動(76条1項1号)か防御施設構築の措置(77条の2)であること、行為が応急措置としての防御施設の構築等であること。実務のポイント:実務で最初に確認されるのは条文番号の「号」である。1号か2号かで適用される法律の束がまるごと変わる
Q2自分の山に陣地を作られたら、補償ってもらえるんですか?
本条は届出手続の特例にすぎず、補償の可否を決める条文ではない。補償は、自衛隊法103条など土地使用に関する規定と事態対処法制の枠組みで別途判断される。実務のポイント:補償交渉で強いのは、工事初日からの記録と、根拠命令の条文を文書で確認した記録を持っている側である。事態が収まってから集めようとしても、ほぼ集まらない
間違えやすい点 AI による整理
- 「有事になれば自衛隊には国内法が一切適用されない」という理解は誤りである。本条のような個別の適用除外がわざわざ置かれていること自体が、原則として国内法が自衛隊にも及ぶことを示している。除外されるのは列挙された規定だけで、ほかの規制はそのまま残る
- 特例の存在は知っていても、その狭さまで知る人は少ない。対象は76条1項「第1号に係る部分に限る」とされ、平成27年(2015年)の改正で加わった存立危機事態(第2号)での出動は含まれない。同じ防衛出動という名前でも、事態の種類によって緑地規制の扱いが変わる
- 「環境保全と国防のどちらが優先か」という問いの立て方そのものがずれている。本条は優先順位を一般論として決めていない。事前の届出という「手続」を、緊急時の応急措置に限って外しているにすぎない。土地所有者の財産権や損失補償の問題は、別の条文の土俵に残っている
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性質 | 115条の19:近畿圏近郊緑地の届出等の規定を適用除外 | 76条:防衛出動の命令の根拠 103条:防衛出動時の土地使用等と損失補償 |
| 対象となる事態・段階 | 76条1項1号の出動又は77条の2の措置に限定 | 武力攻撃事態(1号)と存立危機事態(2号)の両方 防衛出動を命じられた場合の行動地域 |
| 土地所有者への影響 | 事前の届出・通知の手続が外れるのみ、補償は定めない | 直接の定めなし 土地使用等と損失補償の枠組みを定める |
他国ではどう定めているか 2 か国
台湾では動員時期における土地・施設の利用を動員法制の枠組みで扱う。日本のように個別の緑地保全法ごとに適用除外を置く方式とは立法技術が異なる
ドイツでは国防目的の連邦の建築措置について建築計画法上の手続の特例を設け、州との調整手続を残す方式をとる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 近郊緑地保全区域内に山林を持っていたとする。有事の報道が続くなか、斜面に部隊が入り、塹壕や土のうの陣地を築き始めた。知事への届出が出されていないのに、違法ではないのか? 答えは、77条の2の命令に基づく応急措置なら、届出規定の適用がそもそも外れている、である。争いの焦点は「届出の有無」ではなく、損失補償と原状回復の交渉に移る
- 府県の緑地保全担当の職員が、区域内で自衛隊の工事を見つけた。行政指導を出すべきか迷っている。まず確かめるのは、どの命令に基づく行動かという一点である。存立危機事態での出動や平時の訓練であれば、本条の特例は働かない
- 防御施設構築の命令から数週間。事態が収まった後も、区域内に構築物が残っている。撤去されるのか、誰に求めればよいのか。あと数か月で次の伐採計画の届出期限が来る土地所有者にとっては、特例が「応急措置」に限られているという一点が交渉の足場になる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 区域内の自分の土地で部隊の工事が始まったら、日時・範囲・構築物を写真と図面で記録する2. 現場の責任者や地方協力本部を通じて、根拠となる命令の条文(76条1項1号か77条の2か)を確認する3. 本条で外れるのは届出手続だけである。損失補償の申出は別の枠組みになるので、所管の窓口に書面で残す4. 事態の終了後、応急措置の範囲を超えた残置物があれば撤去と原状回復を求める
訴えられた側:府県の職員や施工に関わる事業者の立場で届出の不備を指摘されたら、まず命令の根拠条文と行為の性質(応急の防御施設の構築か)を確認する。特例の要件に当たれば届出規定は適用されない。要件の外(訓練、存立危機事態での出動、恒久施設など)であれば通常の届出・通知の手続に戻る。記録と命令文書を整理しておくことが最大の防御になる
時効(請求できる期限):本条自体に期限の定めはない。損失補償など金銭の請求は、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が目安になる。事態対処法制上の個別の補償手続の期限については(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成15年(2003年) 新設:武力攻撃事態対処関連法制の整備に伴う自衛隊法改正で、防御施設構築の措置(77条の2)とともに、各種土地利用規制に関する適用除外の特例が整備された
- 2.平成27年(2015年) 改正:平和安全法制により76条1項に存立危機事態(第2号)が加わったことに伴い、本条の対象を「第1号に係る部分に限る」と明記し、存立危機事態での出動を特例から外した
- 自衛隊法 第76条防衛出動の根拠、特例は第1号の場合に限定
- 自衛隊法 第77条の2防御施設構築の措置、出動予測段階の特例対象
- 自衛隊法 第103条防衛出動時の土地使用等と損失補償
- 近畿圏の保全区域の整備に関する法律 第8条近郊緑地保全区域内行為の届出等、適用除外の対象
- 武力攻撃事態等及び存立危機事態における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律 第9条対処基本方針、防衛出動の前提となる手続
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