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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年9月5日読了 8 分8 分8 分

国民健康保険法 第75条の5

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  1. 都道府県は、再審査の求めをしたにもかかわらず、当該市町村が当該再審査の求めに係る保険給付の全部又は一部を取り消さない場合であつて、当該保険給付がこの法律その他関係法令の規定に違反し、又は不当に行われたものと認めるとき(当該再審査の求めに基づく審査が第八十七条第一項に規定する国民健康保険診療報酬審査委員会(第四十五条第六項の規定により国民健康保険団体連合会が診療報酬請求書の審査に係る事務を同項に規定する厚生労働大臣が指定する法人(以下「指定法人」という。)に委託した場合において、当該診療報酬請求書の審査を行う者を含む。)又は社会保険診療報酬支払基金法第十六条第一項に規定する審査委員会若しくは同法第二十一条第一項に規定する特別審査委員会において行われたときを除く。)は、当該市町村に対し、当該保険給付の全部又は一部を取り消すべきことを勧告することができる。
  2. 2.都道府県は、前項の規定による勧告を行うに当たつては、あらかじめ、当該市町村の意見を聴かなければならない。

この条文の基本情報

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国民健康保険法第75条の5は、日本の国民健康保険法に含まれる条文です。
  2. 国民健康保険法第75条の5の条文原文は「都道府県は、再審査の求めをしたにもかかわらず、当該市町村が当該再審査の求めに係る保険給付の全部又は一部を取り消さない場合であつて、当該保険給付がこの法律その他関…」で始まります。
  3. 国民健康保険法第75条の5は第五章に置かれています。
  4. 国民健康保険法の公布日は昭和33年12月27日です。
  5. 国民健康保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月5日時点では廃止情報はありません。
  6. 国民健康保険法第75条の5の前の条は国民健康保険法第75条の4です。
  7. 国民健康保険法第75条の5の次の条は国民健康保険法第75条の6です。
  8. 国民健康保険法第75条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第75条の5
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/333AC0000000192
  • 本サイト収録国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第75条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月5日)https://lawplayer.com/jp/article/333AC0000000192/75_5

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国民健康保険法75条の5は、市町村が再審査の求めに応じず給付を取り消さない場合、都道府県が取消しを勧告できると定める。診療報酬審査委員会の審査分は除外される。

Q · 市役所からもらった給付金を、都道府県の判断で取り消されることってあるんですか?

あります。ただし根拠と期限の確認が先です

国民健康保険法75条の5により、都道府県は再審査の求めをしても市町村が保険給付を取り消さず、その給付が法令違反または不当と認めるとき、取消しを勧告できます。勧告自体に法的拘束力はありませんが、市町村が従って取消処分を行えば、受給者には返還請求が届きます。ただし国民健康保険診療報酬審査委員会や社会保険診療報酬支払基金の審査委員会が審査した分は勧告の対象外であり、勧告前には市町村の意見聴取が必要です(第2項)。取消処分に不服なら、処分を知った日の翌日から3か月以内に国民健康保険審査会へ審査請求します。

解説

国民健康保険の保険者は、2018年度から市町村だけではなくなった。都道府県が財政運営の責任主体として加わり、市町村が窓口で下した給付の判断を後ろから点検する立場に立っている。本条はその点検の最終段だ。都道府県が再審査を求めたのに市町村が給付を取り消さず、しかもその給付が法令違反または不当だと認めるとき、都道府県は「取り消せ」と正面から勧告できる。面識もない都道府県の担当者の判断が、あなたが市役所で受け取った療養費や高額療養費を覆しうる、ということだ。ただしこの刃には鞘がある。診療報酬の審査が国民健康保険診療報酬審査委員会や社会保険診療報酬支払基金の審査委員会で行われた分は、勧告の対象から外されている。医療の中身の当否は、医師らで構成する専門審査機関の領分として守られた。さらに勧告の前には市町村の意見を聴かなければならない(第2項)。命令ではなく勧告、しかも意見聴取つき。市町村の自治をどこまで削るか、立法者が引いた線がここに見える。

法的な位置づけ

国民健康保険法75条の5は、都道府県から市町村への関与の一形態である給付取消しの勧告を定める規定である。都道府県が再審査の求めを経てなお市町村が保険給付を取り消さず、当該給付が法令違反または不当と認められる場合に、取消しを勧告する権限を都道府県に付与する。診療報酬審査委員会による審査分は対象外とされ、勧告に先立つ市町村の意見聴取が義務づけられる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.通知が「処分」か「任意の返納依頼」かを見分ける 届いた通知の末尾に審査請求の教示欄があるかを確認する。教示欄があれば行政処分であり、期限が走り出している。なければ任意の返納依頼の疑いが濃く、対応の選択肢が変わる
  2. 2.取消しの根拠を市町村に文書で照会する 取消しの根拠が都道府県の勧告(75条の5)なのか、診療報酬審査委員会の審査結果なのかを文書で照会する。本条は審査委員会が審査した分を勧告対象から除いているため、根拠の取り違えがあればそこが突破口になる
  3. 3.第2項の意見聴取の記録を情報公開請求で取り寄せる 勧告前に都道府県が聴いた市町村の意見は行政文書として残る。審査請求より先に情報公開請求で取得し、市町村自身が「違法ではない」と述べていればそれが最強の証拠になる
  4. 4.3か月の審査請求期限から逆算して準備する 処分を知った日の翌日から3か月以内に国民健康保険審査会へ審査請求する。年末年始や引っ越しを挟むと実働期間は大きく縮む。主張と証拠の整理を期限の1か月前に終える前提で組み立てる
  5. 5.返還範囲を全額前提にせず交渉する 受給者に落ち度のない過誤支給では返還範囲の解釈が実務上分かれている。利益を与える処分の職権取消しは信頼保護との衡量で制限されうるため、遡及全額回収ではなく将来に向けた見直しにとどめる余地を主張する

よくある質問 AI による整理

Q1国民健康保険法75条の5とは何ですか?

都道府県が市町村に保険給付の取消しを勧告できる規定です。再審査の求めをしても市町村が取り消さず、給付が法令違反または不当と認められる場合に発動します。

Q2勧告の対象から除かれる保険給付は何ですか?

国民健康保険診療報酬審査委員会(指定法人への委託分を含む)と、社会保険診療報酬支払基金の審査委員会・特別審査委員会で審査された分は、本条の勧告対象から除外されます。

Q3保険給付の取消しに不服があるときはどうすればいいですか?

取消処分を知った日の翌日から3か月以内に国民健康保険審査会へ審査請求します。国保では裁決を経なければ取消訴訟を提起できない点に注意が必要です。

Q4再審査の求めと勧告の違いは何ですか?

再審査の求め(75条の4)は市町村にもう一度見直させる段階、勧告(75条の5)はそれでも取り消さない場合に「取り消せ」と正面から求める次の段階です。

Q5市町村の意見聴取はいつ行われますか?

勧告を行う前です。第2項が事前の意見聴取を義務づけており、市町村が自らの言い分を公式記録に残せる唯一の機会になります。

Q6なぜ都道府県が市町村の給付を点検するのですか?

2018年度から都道府県が国保財政運営の責任主体となり、給付費を交付金として市町村に渡す立場になったためです。一市町村の不当な給付は同一都道府県の加入者全体に転嫁されます。

Q7高額療養費が取り消されることはありますか?

市町村の支給決定が法令違反または不当と認められれば、取消しの対象になり得ます。取消しの効果は遡るため、受領済みの額に返還請求が及ぶ場合があります。

Q8勧告があったかどうかを住民が確認する方法はありますか?

勧告は行政文書として残るため、情報公開請求で取得できる可能性があります。都道府県の国民健康保険運営協議会の資料や議事録からも動きを追えます。

この条文についての質問 AI による整理

Q1一年以上前にもらった給付金を、今さら返せって言われることはあるんですか?

取消処分が有効なら返還を求められます。偽りその他不正の行為による受給なら国民健康保険法65条で徴収され、保険医療機関の不正請求には40%の加算もあります。落ち度のない過誤支給の返還範囲は実務上、解釈が分かれています。徴収権は2年で時効消滅(同法110条)。実務のポイント:通知には「処分」と「任意の返納依頼」の二種類があり、末尾に審査請求の教示欄がなければ後者の疑いが濃い。まず教示欄を見る。

Q2都道府県が勧告しても、市町村が従わなかったらどうなるんですか?

法的な強制力はありません。勧告は非権力的な関与なので、従わなくても直ちに制裁は生じません。ただし国の指示を経た地方自治法245条の5の是正の要求という次の段があり、都道府県国民健康保険運営方針を通じた事実上の圧力も働きます。実務のポイント:勧告まで進む事案は珍しく、大半は再審査の求めの段階で決着します。自分の市町村がどこで踏ん張ったかは、都道府県の国民健康保険運営協議会の資料や議事録から追えます。

間違えやすい点 AI による整理

  • 「勧告に従う義務があるのか」と問う人が多いが、問いの立て方がずれている。勧告に法的拘束力はない。本条の意味は強制力ではなく、手続の可視化にある。都道府県が正式に勧告を出した事実は行政文書として残り、その後の国を経由した関与、財政運営上の評価、そして住民が起こす訴訟の場で「指摘を受けながら放置した」という評価材料になる。効くのは強制力ではなく記録だ。
  • 取り消されるのは市町村の決定だと知っている人でも、その先で自分の口座に返還請求が飛んでくるところまでは想定していない。取消しの効果は過去に遡り、受け取った給付は法律上の原因を失う。特に、受給者側に落ち度のない過誤支給でどこまで返還義務が及ぶかは実務上、解釈が分かれており、無条件に全額を返す話ではない。
  • あなたから見れば「市役所が決めたこと」だが、財政から見れば給付費を市町村に交付しているのは都道府県で、その原資は各市町村が納める納付金と公費だ。だから都道府県は、他人の財布の話として見過ごさない。窓口の顔とお金の出所が違う。この落差が、数年後の返還通知という形で届く。
比較の観点この条文ほかの条文
誰が何をするか75条の5:都道府県が市町村に取消しを勧告75条の4:都道府県が市町村に再審査を求める
65条:市町村が受給者・医療機関から不正利得を徴収
発動の前提再審査の求めを経てなお取り消さず、かつ法令違反または不当給付の適否に疑義があること
偽りその他不正の行為による受給・不正請求
法的効果の強さ勧告(非権力的関与、法的拘束力なし・記録が残る)求め(見直しの契機にとどまる)
徴収(権力的処分、保険医療機関には40%加算あり)
除外・限界診療報酬審査委員会・支払基金審査委員会の審査分は対象外、事前の意見聴取が必須条文上の除外規定なし
徴収権は2年で時効消滅(110条、最新の改正状況の確認を要する)

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
地方制度法第75条/全民健康保険法

台湾の全民健康保険は中央健康保険署による単一保険人制のため、給付判断を地方が行う構造自体がない。上級政府が下級自治体の違法な処分を撤銷・変更する一般制度が最も近い対照となる

韓国
국민건강보험법/지방자치법

韓国も国民健康保険公団による単一保険者制で、給付決定に市町村レベルの裁量が入らない。自治体への是正命令・取消制度が一般法として対応する

ドイツ
SGB IV § 87 ff.(Aufsicht über die Sozialversicherungsträger)

ドイツは自治的な保険者(Krankenkassen)に対し監督官庁が法的監督を行う構造。監督手段は勧告にとどまらず義務づけ処分まで及ぶ点で、日本の非権力的関与より強い

アメリカ
42 U.S.C. § 1396c(Medicaid)

米国は州がプログラムを運営し、連邦(CMS)は連邦資金の支払停止という財政手段で是正を促す。勧告ではなく財源を握ることで実効性を確保する設計

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • もし、二年前に支給された療養費について「都道府県の勧告を受けて取り消した」という通知が今日届いたら? 不服を申し立てられるのは、処分があったと知った日の翌日から3か月。年末年始や引っ越しを挟めば、実質動けるのは二か月あるかどうかだ。通知を机に放置した時点で、争う権利のほうが先に消える。
  • 市の国保担当者として、前例どおりの運用で給付を認めてきた。都道府県から再審査を求められても「従来どおりです」と押し返していたら、今度は正式な勧告の予告と、意見を聴く場の設定が来た。そこで何を主張し、何を書面に残すかが、後に住民から返還処分を争われたときの防衛線そのものになる。口頭で「事情を説明した」は、記録上ゼロと同じだ。
  • クリニックの院長。レセプトの審査は支払基金の審査委員会を通っている。その分について、都道府県の勧告は届かない。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 通知の末尾を見て、審査請求の教示がある「処分」か、単なる任意の返納依頼かを見分ける2. 市町村に対し、取消しの根拠が都道府県の勧告か、審査委員会の審査結果かを文書で照会する3. 情報公開請求で第2項の意見聴取の記録を取り寄せ、市町村自身の言い分を押さえる4. 処分なら、知った日の翌日から3か月以内に国民健康保険審査会へ審査請求する。国保では裁決を経なければ取消訴訟を提起できない点に注意

訴えられた側:1. 意見聴取(第2項)は反論を公式記録に残せる唯一の機会。口頭で済ませず、根拠となる通知や疑義解釈を添えた書面を出す2. 当該給付の審査が国民健康保険診療報酬審査委員会や支払基金の審査委員会を経ていれば、本条の勧告対象から除外されると正面から指摘する3. 勧告に従う場合も、利益を与える処分の職権取消しは相手方の信頼保護との衡量で制限される。遡って全額を回収する前に、将来に向けた見直しにとどめる余地を検討する

時効(請求できる期限):本条の勧告自体に期限の定めはない。取消処分を受けた側は、処分を知った日の翌日から3か月(処分の日の翌日から1年)以内に国民健康保険審査会へ審査請求(行政不服審査法18条)、裁決を知った日から6か月以内に取消訴訟(行政事件訴訟法14条)。市町村の徴収権は2年で時効消滅(国民健康保険法110条、最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説(行政法・社会保障法):本条の勧告は非権力的関与であり法的拘束力を持たない。その実効性は強制力ではなく、指摘の事実が行政文書として残り、後続の国を経由した関与・財政運営上の評価・住民の訴訟における評価材料となる点にあると解される

通説(授益処分の取消制限):勧告に従って市町村が給付を職権取消しする場合も、相手方の信頼保護と違法是正の公益との衡量が必要であり、受給者に落ち度のない過誤支給について遡及的な全額回収が当然に許されるわけではないと解されている

改正沿革 AI による整理

  • 平成27年(2015年)改正・平成30年(2018年)4月施行 都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体となる制度改革に伴い新設された条文。都道府県から市町村への再審査の求めと勧告という関与の仕組みが整えられた
  • 指定法人に関する括弧書の追加(改正年次の検証を要する) 第45条第6項の指定法人(診療報酬請求書の審査事務の委託先)に関する括弧書は、審査支払事務の委託を認める後年の改正に伴うもの。具体的な改正年次と施行日は人的検証が必要

改正の年表

  1. 1.平成27年(2015年)改正・平成30年(2018年)4月施行 新設:都道府県が国民健康保険の財政運営の責任主体となる制度改革に伴い新設。都道府県から市町村への再審査の求め(75条の4)と勧告(75条の5)という関与の仕組みが整備された

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国民健康保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第五章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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