特許法 第195条の4(行政不服審査法の規定による審査請求の制限)
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査定、取消決定若しくは審決及び特許異議申立書、審判若しくは再審の請求書若しくは第百二十条の五第二項若しくは第百三十四条の二第一項の訂正の請求書の却下の決定並びにこの法律の規定により不服を申し立てることができないこととされている処分又はこれらの不作為については、行政不服審査法の規定による審査請求をすることができない。
この条文の基本情報
行政不服審査法の規定による審査請求の制限とは何ですか?
定義行政不服審査法の規定による審査請求の制限とは、特許法第195条の4に定められた規定で、「査定、取消決定若しくは審決及び特許異議申立書、審判若しくは再審の請求書若しくは第百二十条の五第二項若しくは第百三十四条の二第一項の訂正の請求書の却下の決定並びに…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 特許法第195条の4(行政不服審査法の規定による審査請求の制限)は、日本の特許法に含まれる条文です。
- 特許法第195条の4の条文原文は「査定、取消決定若しくは審決及び特許異議申立書、審判若しくは再審の請求書若しくは第百二十条の五第二項若しくは第百三十四条の二第一項の訂正の請求書の却下の決定並びに…」で始まります。
- 特許法第195条の4は第十章に置かれています。
- 特許法の公布日は昭和34年4月13日です。
- 特許法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 特許法第195条の4の前の条は特許法第195条の3です。
- 特許法第195条の4の次の条は特許法第196条です。
- 特許法第195条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第195条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000121 - 本サイト収録
特許法(昭和三十四年法律第百二十一号)第195条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000121/195_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点特許法195条の5は、拒絶査定や審決など特許庁の処分について行政不服審査法による審査請求を認めない。代わりに拒絶査定不服審判(121条)と審決取消訴訟(178条)で争う。
Q · 特許を拒絶されたら、行政不服審査法で審査請求できますか?
できません。専用の拒絶査定不服審判で争います。
できません。特許法195条の5は、査定・取消決定・審決や各種請求書の却下決定などについて、行政不服審査法による審査請求を明文で排除しています。代わりに、拒絶査定なら拒絶査定不服審判(特許法121条)、その結果に不服なら知的財産高等裁判所への審決取消訴訟(特許法178条、送達日から30日の不変期間)という専用ルートが用意されています。一般の窓口を探している間に本当の請求期間が過ぎるため、送達日の確定が最優先です。
解説
何年もかけて開発した発明を出願したあなたに、特許庁から届いた返事が『拒絶査定』だったとする。多くの人の最初の反応は、納得いかないのだから不服を申し立てよう、というものだ。運転免許の取消しでも、生活保護の却下でも、税務署の処分でも、行政不服審査法という法律が『役所にもう一度判断し直させる』共通の窓口を用意している。ところが特許の世界では、その窓口が法律で正面から閉ざされている。それを定めているのが本条だ。拒絶査定、取消決定、審決、特許異議申立てや審判・再審請求や訂正請求の却下、さらにこの法律で不服申立てができないとされた処分やその不作為、これらに対して行政不服審査法による審査請求はできない。なぜか。特許には専用の救済ルートが別に組まれているからだ。拒絶査定なら拒絶査定不服審判(特許法121条)、その結果に不服なら知的財産高等裁判所への審決取消訴訟(特許法178条)。一般人が使う窓口を叩いている間に、本当の請求期間は静かに過ぎていく。あなたが戦う場所は、最初から決まっている。
法的な位置づけ
特許法195条の5は、特許庁の査定・取消決定・審決や各種請求書の却下決定など、この法律に基づく一定の処分について、行政不服審査法による審査請求を排除する規定である。一般行政処分の統一的救済手続に代えて、拒絶査定不服審判および審決取消訴訟という専門的救済ルートに一元化する趣旨を有する。
よくある質問 AI による整理
Q1特許の拒絶査定はなぜ審査請求できないのですか?
特許審査は先行技術調査や進歩性評価など高度に専門技術的な判断のため、一般の行政不服審査になじみません。特許法195条の5が審査請求を排除し、専門合議体である審判に一元化しています。
Q2拒絶査定不服審判の請求期限はいつまでですか?
査定の謄本の送達日から3か月以内が原則です(令和の改正で従来の30日から延長。最新の改正状況は必ずご確認ください)。送達日が起算点で、受領を放置しても日数は進みます。
Q3審決取消訴訟はどこの裁判所に起こしますか?
地方裁判所を経ず、知的財産高等裁判所が第一審となります(特許法178条)。技術に精通した裁判官と調査官が関与し、送達日から30日の不変期間で起算されます。
Q4特許異議申立書が却下されたら争えますか?
却下決定に対する行政不服審査法の審査請求は特許法195条の5で排除されています。争う場合は、この法律が定める審判・訴訟の枠組みに従うことになります。
Q5商標や意匠でも審査請求はできないのですか?
できません。商標法・意匠法・実用新案法にも同じ構造の排除規定があり、知財分野全体が一般行政とは別の専門司法ルートで動いています。
Q6前置審査とは何ですか?
拒絶査定不服審判の請求と同時に明細書を補正すると、審判官の判断前に原審査官が再度見直す仕組みです。ここで拒絶理由が解消すれば早期に特許される例が多くあります。
Q7審判を請求しつつ分割出願もできますか?
併用できます。審判一本に賭けず、分割出願で別の権利範囲を確保してリスク分散する実務が一般的です。ただし出願中であることなど分割の要件を満たす必要があります。
Q8特許を拒絶されたら誰に相談すべきですか?
行政書士ではなく、弁理士または知的財産に強い弁護士です。審査請求は使えず審判・訴訟が中心となるため、明細書の補正戦略まで扱える専門家が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1特許を拒絶されたら、もう役所には何も言えないんですか?
言えます。ただし行政不服審査法の審査請求ではなく、特許法121条の拒絶査定不服審判という別ルートです。提出先は同じ特許庁ですが、審査官個人ではなく審判官の合議体が判断します。実務のポイント:審判請求と同時に明細書を補正すると『前置審査』に回り、原審査官がもう一度見直す仕組みがあります。ここで拒絶理由が解消すれば、審判官の判断を待たずに特許される例が実務では多い
Q2審査請求ができないのに、似た名前の『審判請求』はできるって、何が違うんですか?
行政不服審査法の審査請求は、あらゆる役所の処分を国民が手軽に争うための一般的な窓口です。特許法の審判は、特許庁内の専門合議体が技術的争点を判断する準司法手続で、その先は知的財産高等裁判所へつながります(特許法178条)。実務のポイント:審決取消訴訟は地方裁判所を飛ばして知財高裁が第一審となり、技術に通じた裁判官と調査官が関与します。一般の行政訴訟とは別格の専門ルートです
Q3審判でも負けたら、本当にそこで終わりですか?
終わりではありません。審決に不服なら、審決の謄本送達日から30日以内に知的財産高等裁判所へ審決取消訴訟を起こせます(特許法178条)。さらにその先は最高裁への上告の道もあります。実務のポイント:この30日は『不変期間』で、原則として延長が効きません。謄本を受け取った日から数えるので、内容を読み込んでいる間に期限が来ます。受領した瞬間に提訴可否の検討を始めるのが鉄則です
間違えやすい点 AI による整理
- 『役所の処分なんだから、まず審査請求で争えばいい』という発想そのものが、特許では通用しない。あなたが立てるべき問いは『どこに不服を言うか』ではなく、『拒絶査定不服審判で争うか、分割出願に切り替えるか、ここで諦めるか』である。問いの立て方を間違えると、答えにたどり着く前に期間が切れる
- 審査請求ができないことは何となく知っていても、その代わりの審判や訴訟に厳格な請求期間があることまで意識している人は少ない。窓口が違うだけではない。時計も別に、しかも止まらずに動いている。窓口探しに費やした時間が、そのまま救済期間の目減りになる
- 『不服申立てができない=もう争えない』と思い込むと、最大の救済手段を自分の手で捨てることになる。審査請求が排除されているのは、より専門的で強力な審判と訴訟のルートが用意されているからであって、権利者を泣き寝入りさせるためではない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 手続の性質 | 195条の5:行政不服審査法の審査請求を排除(使えない) | 121条:拒絶査定不服審判(特許庁審判官の合議体) 178条:審決取消訴訟(知的財産高等裁判所) |
| 判断機関 | ―(一般の行政不服審査機関は関与しない) | 特許庁の審判官合議体(準司法手続) 知的財産高等裁判所の専門裁判官・調査官 |
| 請求・出訴期間 | ―(審査請求そのものが不可) | 査定の謄本送達日から原則3か月以内 審決の謄本送達日から30日以内(不変期間) |
| その先のルート | ― | 不服なら審決取消訴訟(178条)へ さらに不服なら最高裁への上告 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は日本と異なり、専利拒絶査定に対して経済部への訴願を経て行政訴訟へ進むルートを認める。専門救済へ振り向ける発想は共通だが、一般行政救済の入口を残す点で対照的
韓国も一般行政審判を排除し、特許審判院の審判と特許裁判所(특허법원)の専門ルートに一元化。日本の構造と近い
ドイツは特許庁決定を連邦特許裁判所へ不服申立てし、一般行政裁判所を排除。専門裁判所を核とする点で日本の審決取消訴訟と類似の発想
米国は PTAB の審判を経て連邦巡回控訴裁判所(CAFC)が専属的に特許事件を扱う。専門裁判ルートへの一元化という点で共通
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 出願した発明に拒絶査定が届いた。あなたが相談した相手が『行政不服審査法で審査請求しましょう』と言いかけたら、それは間違いだ。特許では使えない。残された道は拒絶査定不服審判であり、しかも請求期間はすでに走り出している。数えるべき日数を数えそびれれば、その発明は永遠に他人が握れる状態に戻る
- もし、競合他社の特許をつぶそうと異議を申し立てたのに、その申立書そのものが却下されたら? あなたは『却下はおかしい、役所に不服を言いたい』と思うだろう。だが本条がその道を封じている。あなたが向かうべき先は、行政不服審査の窓口ではなく、別の手続だ
- あなたの特許に第三者が異議を申し立て、特許庁が取消決定を出した。納得できない。だが審査請求の窓口は閉じている。次の一手は知的財産高等裁判所への審決取消訴訟、そして送達からの日数は不変期間で動いている。
取るべき行動
被害を受けた側:1. 拒絶査定や審決の謄本を受け取ったら、まず送達日を確定し、請求期間を逆算する。これが全ての起点2. 行政不服審査法の審査請求は使えないと割り切り、相談先は行政書士ではなく弁理士・知財に強い弁護士へ3. 拒絶査定なら拒絶査定不服審判(特許法121条)を選び、可能なら明細書の補正書を同時提出して前置審査を狙う4. 並行して分割出願で別の権利範囲を確保する道も検討、審判一本に賭けないリスク分散を
訴えられた側:1. 自分の特許に異議が申し立てられ取消理由通知が来たら、訂正請求(特許法120条の5第2項、無効審判では134条の2第1項)で攻撃を受けた請求項を絞り、生き残る範囲を作る2. 取消決定が出てしまったら、審査請求は使えないので即座に知的財産高等裁判所への審決取消訴訟(特許法178条)へ切り替える3. 30日の不変期間を最優先で管理、送達日から逆算してスケジュールを引く4. 技術的争点は調査官・専門裁判官に届くよう、明細書の記載に即して主張を構成する
時効(請求できる期限):拒絶査定不服審判は査定の謄本の送達日から3か月以内(令和3年改正で従来の30日から延長、最新の改正状況をご確認ください)。審決取消訴訟は審決の謄本の送達日から30日以内(特許法178条4項、不変期間で原則として延長不可)。いずれも『送達日』が起算点であり、受領を放置した日も日数は進む
学説
通説:特許庁の処分から審査請求を排除するのは権利者の救済を奪う趣旨ではなく、先行技術調査や進歩性評価など高度に専門技術的な判断の一貫性を確保するため、より専門的な審判・訴訟のルートに一元化する趣旨と理解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成26年(2014年) 改正:行政不服審査法の全面改正(平成28年施行)により多くの行政処分が統一的な審査請求で争えるよう整理された。特許をはじめ知財分野は専門救済ルートを維持するため、本条の適用除外構造が引き続き位置づけられた。
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