厚生労働省に中央最低賃金審議会を、都道府県労働局に地方最低賃金審議会を置く。
要点最低賃金法 20 条は、厚生労働省に中央最低賃金審議会を、都道府県労働局に地方最低賃金審議会を置くと定める。最低賃金額そのものは条文になく、両審議会の調査審議と答申を経て決まる。
Q · 最低賃金の金額って、結局どこで決まっているんですか?
金額は条文になく、二層の審議会が毎年決めています
最低賃金法 20 条は、厚生労働省に中央最低賃金審議会を、都道府県労働局に地方最低賃金審議会を置くと定めています。最低賃金の金額そのものは法律に書かれていません。中央最低賃金審議会が全国を区分した引上げ額の目安を示し、これを踏まえて各都道府県の地方最低賃金審議会が調査審議して答申し、都道府県労働局長が地域別最低賃金を決定・公示します(同法 10 条)。目安に法的拘束力はなく、実際に効力を生じるのは公示された地域別最低賃金です。
最低賃金は法律で決まっている、そう信じている人は多い。だが最低賃金法をどれだけ読んでも、具体的な金額は一円も書かれていない。金額を実質的に作っているのは、20 条が置いたこの二つの会議体である。厚生労働省に中央最低賃金審議会、都道府県労働局に地方最低賃金審議会。中央が全国の目安を示し、地方がそれを踏まえて各都道府県の実額を答申する。あなたの時給の下限は、国会の議決ではなく、この二層の会議室で毎年夏に組み立てられている。しかもその委員は労働者代表・使用者代表・公益代表の三者(22 条)で、議事録も提出資料も厚生労働省のサイトで公開されている。決まった後に文句を言う制度(10 条の異議申出)はあるが、実際に数字が動く余地は答申前の数週間しかない。どこに働きかければ届くのかを知っているかどうかが、経営者にとっても労働者にとっても分かれ目になる。
最低賃金法 20 条は、最低賃金の調査審議を担う機関の設置を定める規定であり、国の機関として厚生労働省に中央最低賃金審議会を、地方の機関として各都道府県労働局に地方最低賃金審議会を置く。両審議会は労働者・使用者・公益の各代表委員で構成され、最低賃金額の決定および改正の手続における必須の諮問機関として機能する。
最低賃金に関する事項を調査審議する行政の合議制機関です。最低賃金法 20 条により、厚生労働省に中央最低賃金審議会が、各都道府県労働局に地方最低賃金審議会が置かれています。
中央は厚生労働省に置かれ、全国的な引上げ額の目安を取りまとめます。地方は各都道府県労働局に置かれ、その目安を踏まえて当該都道府県の実額を調査審議し答申します。実額を動かすのは地方側です。
例年、7 月末頃に中央最低賃金審議会が目安を答申し、8 月頃に各地方最低賃金審議会が答申します。その後に都道府県労働局長が決定・公示する流れです。年度により日程は前後します。
ありません。中央最低賃金審議会の目安は地方審議会の審議の参考資料であり、地方が目安と異なる額を答申することもあります。法的効力が生じるのは公示された地域別最低賃金です。
改定後の地域別最低賃金は例年 10 月頃に発効しますが、発効日は都道府県ごとに異なります。自社に適用される正確な発効日は、管轄の都道府県労働局の公示でご確認ください。
地域の生計費・賃金水準・企業の支払能力が異なるためです。最低賃金法 20 条が地方最低賃金審議会を各都道府県労働局に置いた構造自体が、地域の実情を反映させるための設計です。
中央最低賃金審議会が都道府県を経済実態に応じて区分し、区分ごとに引上げ額の目安を示す運用上の仕組みです。近年は区分数が整理されており、最新の区分は厚生労働省の公表資料でご確認ください。
最低賃金に関する重要事項を調査審議し、関係大臣または都道府県労働局長に意見を述べます(最低賃金法 21 条)。賃金改定状況調査などの統計資料を土台に、引上げ額を議論します。
労働者を代表する委員、使用者を代表する委員、公益を代表する委員が各同数で構成され(最低賃金法 22 条)、厚生労働大臣または都道府県労働局長が任命する(同 23 条)。中央は厚生労働省、地方は各都道府県労働局に置かれる(20 条)。業界裏話ヒント:委員名簿も議事録も提出資料も厚生労働省サイトで全文公開されている。誰がどの数字を根拠に反対したかまで読める。翌年の方向を先に知りたいなら、7 月の目安小委員会の資料を追うのが最短である。
ある。審議会の意見の要旨が公示された後、関係労働者・関係使用者は 15 日以内に厚生労働大臣または都道府県労働局長へ異議を申し出られる(最低賃金法 10 条。最新の改正状況をご確認ください)。ただし実際に額が動く例は多くない。業界裏話ヒント:勝負は答申前である。地域別最低賃金の改正審議には専門部会の設置が必須(24 条 2 項)で、そこに人件費率や廃業実態のデータを団体経由で持ち込むほうが、事後の異議申出より効く。
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文が答えている問い | 20 条:審議会をどこに置くか(設置場所) | — |
| 規律の対象 | 厚生労働省(中央)と都道府県労働局(地方)という設置先の二層構造 | — |
| 実務で効いてくる場面 | 働きかけ先が中央か地方かを見極めるとき | — |
| 金額との距離 | 金額は定めない(決定機構の所在を定めるのみ) | — |
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