最低賃金審議会は、政令で定めるところにより、労働者を代表する委員、使用者を代表する委員及び公益を代表する委員各同数をもつて組織する。
要点最低賃金法 22 条は、最低賃金審議会が労働者代表委員・使用者代表委員・公益代表委員の各同数で組織されると定める。定数などの細目は政令に委ねられる。
Q · 最低賃金って、結局どこの誰がどうやって決めているんですか?
政府ではなく、労使公益が同数で座る審議会の答申で決まります
最低賃金の額を決定するのは厚生労働大臣または都道府県労働局長ですが、その前に最低賃金審議会の調査審議と答申が必ず必要です(最低賃金法 10 条、21 条)。そして 22 条は、その審議会を労働者を代表する委員、使用者を代表する委員、公益を代表する委員の各同数で組織すると定めています。同数であるため労使のいずれも多数決で押し切ることができず、実務上は中立の公益代表委員が調整と決着の役割を担います。毎年夏に中央最低賃金審議会が示す目安が、各都道府県の答申の土台になります。
毎年夏、「最低賃金、過去最大の引き上げ」という見出しが並ぶ。あの数字を最終的に告示するのは厚生労働大臣や都道府県労働局長だが、彼らが独断で書ける数字ではない。最低賃金法 22 条は、審議の場に座る委員を労働者代表・使用者代表・公益代表の各同数と定めている。同数、つまり労使のどちらも数の力で押し切れない。決着をつけるのは真ん中に座る公益委員である。この構造を知っている人は、毎年の答申を読むとき金額より先に「労側と使側、どちらが答申に反対意見を付けたか」を見る。そこに来年の攻防の方向が出るからだ。しかもこの同数構成は、日本が 1928 年に批准した ILO 第 26 号条約が求める国際基準でもある。政権が思いつきで労使のバランスをいじることは、法律と条約の両方が阻んでいる。
最低賃金法 22 条は、最低賃金審議会の組織構成を定める規定であり、同審議会が労働者を代表する委員、使用者を代表する委員及び公益を代表する委員の各同数によって組織されることを規律する。委員の定数その他の具体的事項は政令に委任されるが、三者同数という構成原則自体は法律で固定されている。
最低賃金の額について調査審議し、厚生労働大臣または都道府県労働局長に答申する機関です。中央と地方に置かれ、労働者代表・使用者代表・公益代表の各同数で組織されます(最低賃金法 20 条、22 条)。
委員の定数は法律ではなく政令で定められ、労使公益が各同数になるよう配分されます。22 条が固定しているのは「各同数」という比率であって人数ではありません。正確な人数は最新の政令をご確認ください。
委員の任命に関する規定は最低賃金法 23 条にあり、中央は厚生労働大臣、地方は都道府県労働局長が任命します。労使同数の下で実質的な調整役となるため、誰が公益委員になるかが毎年の結論を左右します。
中央は毎年夏に引上げ額の「目安」を示す全国レベルの審議会、地方は都道府県ごとに実際の地域別最低賃金額を調査審議して答申する審議会です。どちらも 22 条の三者同数構成が適用されます。
運用上、毎年夏に中央最低賃金審議会が目安を示し、各都道府県の審議会が秋にかけて答申、その後に決定・公示という流れです。改定額は例年秋に発効します。正確な日程はその年の厚生労働省公表をご確認ください。
中央最低賃金審議会および目安小委員会の資料・議事録は、答申の前後に厚生労働省のサイトで公開されます。人件費の見通しを立てるなら、官報の告示より数か月早く情報を取れます。
答申の効力自体は失われませんが、労側・使側どちらが反対意見を付けたかは翌年の審議で必ず論点として蒸し返されます。金額よりも反対意見の位置を読むほうが、来年の方向を先読みできます。
最低賃金法 24 条が専門部会の設置を定めています。部会は特定の産業や事項について実質的な審議を担い、22 条の三者同数の考え方は部会の構成にも波及します。
形式上の決定者は厚生労働大臣と都道府県労働局長だが、その前に最低賃金審議会の調査審議と答申が必ず要る(最低賃金法 10 条、21 条)。その審議会が労使公益の各同数(22 条)。業界裏話ヒント:毎年夏に中央最低賃金審議会が出す「目安」が各県の答申の土台になり、地方で覆るのはせいぜい数円。相場を先に知りたければ、県ではなく中央の目安小委員会の資料を読む
ある。最低賃金の決定案は公示され、労働者と使用者は所定の期間内に異議を申し出られる(最低賃金法 16 条、17 条。期間は最新の改正状況をご確認ください)。業界裏話ヒント:この異議申出ルートは実務上ほとんど使用者団体しか使っていない。労働者側から筋の通った異議がまとまって届いた年は、翌年の目安審議で必ず言及される。個人の一通でも記録に残る
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律対象 | 22 条:審議会の構成(労使公益 各同数) | — |
| 法律事項か政令事項か | 「各同数」という比率は法律事項、定数は政令に委任 | — |
| 実務上の意味 | 労使のどちらも多数決で押し切れず、公益委員に調整機能が集まる | — |
| 変更のハードル | 法改正が必要。かつ ILO 第 26 号条約の三者構成要請という国際的制約も働く | — |
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