国民年金法 第36条の4
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- 震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する同一生計配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につき被害金額(保険金、損害賠償金等により補充された金額を除く。)がその価格のおおむね二分の一以上である損害を受けた者(以下「被災者」という。)がある場合においては、その損害を受けた月から翌年の九月までの第三十条の四の規定による障害基礎年金については、その損害を受けた年の前年又は前々年における当該被災者の所得を理由とする前条の規定による支給の停止は、行わない。
- 2.前項の規定により第三十条の四の規定による障害基礎年金の支給の停止が行われなかつた場合において、当該被災者の当該損害を受けた年の所得が、その者の扶養親族等の有無及び数に応じて、前条第一項に規定する政令で定める額を超えるときは、当該被災者に支給する第三十条の四の規定による障害基礎年金で、前項に規定する期間に係るものは、当該被災者が損害を受けた月に遡つて、その支給を停止する。
- 3.前項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法については、前条第一項に規定する所得の範囲及びその額の計算方法の例による。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第36条の4は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第36条の4の条文原文は「震災、風水害、火災その他これらに類する災害により、自己又は所得税法に規定する同一生計配偶者若しくは扶養親族の所有に係る住宅、家財又は政令で定めるその他の財産につ…」で始まります。
- 国民年金法第36条の4は第三節 障害基礎年金に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第36条の4の前の条は国民年金法第36条の3です。
- 国民年金法第36条の4の次の条は国民年金法第37条です。
- 国民年金法第36条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第36条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第36条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/36_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法36条の4は、災害で住宅や家財の被害額が価格のおおむね二分の一以上になったとき、二十歳前傷病による障害基礎年金の所得による支給停止を翌年九月まで行わないと定める。
Q · 災害で家がやられたら、止まっていた障害基礎年金は戻るんですか?
被害が半分以上なら翌年九月まで停止せず、ただし後から遡る場合あり
国民年金法36条の4により、災害で住宅・家財等の被害金額(保険金等で補充された額を除く)が価格のおおむね二分の一以上になった被災者は、損害を受けた月から翌年九月まで、二十歳前傷病による障害基礎年金(30条の4)の所得を理由とする支給停止を受けません。ただし第2項により、被災した年の所得が政令の基準額を超えていた場合は損害を受けた月まで遡って停止され、受け取った分は過払いとして返納の対象になります。免除ではなく判定の先送りである点が要注意です。
解説
二十歳になる前の傷病で障害基礎年金を受けている人には、他の障害年金にはない足かせがある。保険料を一円も納めずに全額国庫で支給される給付なので、前年の所得が政令で定める額を超えると年金が半分または全額止まる(第三十六条の三)。第三十六条の四は、その足かせを災害のときだけ外す装置だ。地震・風水害・火災で、あなた、または同一生計配偶者や扶養親族が所有する住宅・家財の被害金額が、その価格のおおむね二分の一以上に達したとき、損害を受けた月から翌年九月までは所得を理由とする停止を行わない。ただし第二項に牙がある。被災した年の所得が基準額を超えていた場合、被災月まで遡って停止され、受け取った分は過払いとして戻すことになる。つまりこれは免除ではなく、判定の先送りによる仮払いである。
法的な位置づけ
国民年金法第36条の4は、二十歳前傷病による障害基礎年金に対する所得を理由とする支給停止の災害特例を定める規定である。被災者の住宅・家財等の被害金額が価格のおおむね二分の一以上に達したときは損害を受けた月から翌年九月まで停止を行わないが、被災した年の所得が政令で定める基準額を超えるときは、損害を受けた月に遡って支給が停止される。
よくある質問 AI による整理
Q1災害で年金の停止を外す手続きはどこでしますか?
年金事務所または市区町村の国民年金窓口へ被災の申し出をします。停止解除は自動では作動せず、罹災証明書など被害を示す資料を添えた届出が起点になります。
Q2停止を行わない期間はいつまでですか?
損害を受けた月から翌年の九月までです。所得による停止判定が毎年十月に切り替わる周期に合わせた設計で、その翌年十月からは通常の所得判定に戻ります。
Q3賃貸住宅でも災害特例の対象になりますか?
住宅を所有していなくても、家財や政令で定めるその他の財産の被害が算入されます。条文は住宅に限定しておらず、持ち家かどうかは判定要素の一つにすぎません。
Q4同居する親名義の家が壊れた場合は対象ですか?
対象は自己・同一生計配偶者・扶養親族の所有財産です。自分が親を扶養していれば射程に入りますが、自分が親の扶養に入っているだけなら対象外になります。
Q5被害金額の二分の一はどう計算しますか?
被害金額から保険金や損害賠償金で補充された額を差し引き、その財産の価格と比べます。補償が手厚いほど二分の一のラインには届きにくくなります。
Q6二十歳前傷病による障害基礎年金とは何ですか?
二十歳になる前の傷病を原因とする障害に対し、保険料拠出を前提とせず全額国庫負担で支給される障害基礎年金です(国民年金法30条の4)。所得制限が付く点が特徴です。
Q7障害基礎年金の所得制限額はいくらですか?
扶養親族等の有無と数に応じて政令で定められ、年度ごとに改定されます。半額停止と全額停止の二段階があり、具体額は日本年金機構の最新案内で確認してください。
Q8遡って停止された年金の返納に不服がある場合は?
処分があったことを知った日の翌日から三か月以内に社会保険審査官へ審査請求できます。争点は災害の有無ではなく、被災年の所得額の算定になることが多いです。
この条文についての質問 AI による整理
Q1地震で家が半壊しました。これで年金の停止は外れますか?
半壊では届かない可能性が高い。第三十六条の四が求めるのは被害金額が価格のおおむね二分の一以上であり、罹災証明書でいえば全壊(損害割合五割以上)や大規模半壊が目安になる。住宅と家財をどう合算するかは、実務上、扱いが分かれており窓口確認が要る。実務のポイント:罹災証明の判定には再調査を申し出られる。最初の判定は外観調査で付くことが多く、内部立入調査を求めて等級が上がる例がある
Q2火災保険が満額下りました。年金の方には影響しますか?
二方向に効く。第一項は被害金額から保険金や損害賠償金で補充された額を除くと定めるので、補償が手厚いほど二分の一の線には届かなくなる。他方で損害保険金は所得税法上非課税とされ、第二項の所得判定には原則として乗らない。実務のポイント:入口では不利、出口では中立という非対称がある。保険金の確定前に被害総額と補填見込額を分けて記録すれば、二分の一の判定を数字で争える
Q3特例で受けた年金を返せと通知が来ました。一括しかないんですか?
第二項による遡及停止なので、損害を受けた月以降が過払いになる。実務上、返納は分割や以後の年金からの調整で相談に応じられることが多く、まず具体的な返納計画を窓口へ持ち込むのが先。処分自体に不服なら、知った日の翌日から三か月以内に審査請求できる。実務のポイント:所得額の根拠は市区町村の課税資料。課税側で更正や修正申告が通れば、それを前提とした停止処分も動く
間違えやすい点 AI による整理
- 災害で年金の停止が外れることを知っている人でも、第二項まで頭が回っていないことが多い。外れたのではなく判定が先送りされただけで、被災した年の所得が基準額を超えれば損害を受けた月まで遡って停止され、受け取った十数か月分が一括で過払いになる。知っている情報の深刻度が、実際の資金繰りを左右する
- 「うちは賃貸だから住宅の被害は関係ない」という問いの立て方そのものが誤っている。条文が挙げるのは住宅だけでなく家財、さらに政令で定めるその他の財産であり、所有者も自己に限らず同一生計配偶者や扶養親族まで広がる。持ち家かどうかは入口の判定要素の一つにすぎない
- あなたから見れば火災保険が満額下りたのは救いだが、この条文から見れば被害金額は保険金で補充された額を差し引いて数える。補償が手厚いほど、二分の一のラインからは遠ざかる。保険で助かった人ほど年金の救済には乗れないという落差が、被災直後の手元資金を静かに分ける
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 36条の4:災害を理由に所得停止を一時的に行わない特例 | 36条の3:前年・前々年の所得を理由に支給を停止する原則 30条の4:二十歳前傷病による障害基礎年金そのものの支給根拠 |
| 発動の要件 | 被害金額(保険金等控除後)が価格のおおむね二分の一以上 | 前年または前々年の所得が政令で定める額を超えること 二十歳前の傷病により障害等級に該当すること |
| 効果の持続 | 損害を受けた月から翌年九月まで、ただし被災年所得超過なら遡及停止 | その年の十月から翌年九月まで停止(全額または半額) 障害状態が続く限り支給、拠出要件は不要 |
| 本人の行動 | 被災の申し出が必要、自動では作動しない | 所得情報により職権で判定、原則届出不要 裁定請求が必要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も無拠出性の給付に所得・財産による排除規定を置くが、災害時に所得判定を一律で先送りする条文は持たず、災害防救法・社會救助法の個別救助で対応する点が日本と異なる
韓国は소득인정액(所得認定額)方式で支給対象を絞る。災害時の減免は재해구호법など別法系統で処理され、年金法内に遡及停止型の特例を置かない
ドイツの無拠出給付は毎月の需要充足原則で運用され、災害による資産喪失は所得・資産審査の中で即時に反映される。日本のような年単位の遡及精算構造を取らない
米国 SSI は月次の所得・資源テストで、連邦災害援助として受け取った金銭は所得・資源から除外される。除外方式であるため、日本の第2項のような後日の遡及停止・返納は生じにくい
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 台風で自宅が全壊し、罹災証明書を手にした。ここで年金事務所に被災の申し出をしなければ、所得による停止は自動では外れない。役所はあなたが被災したことを年金の記録側では知らない。停止判定が切り替わる十月まであと三週間、罹災証明の取得と申し出を同じ週に片付ける必要がある
- もし被災した家が自分名義ではなく、同居する親の持ち家だったら? 条文が数えるのは自己、同一生計配偶者、扶養親族の所有財産である。あなたが親を扶養しているなら親の家は射程に入るが、逆にあなたが親の扶養に入っているだけなら、その家は対象から外れる。同じ家、同じ被害でも、扶養関係の向きひとつで結論が反転する
- 家を建て直す資金を作るため、被災した年のうちに土地を売った。譲渡所得が乗り、その年の所得が基準額を超える。翌春、遡及停止の通知が届く。特例で受け取った十数か月分が過払いになる
- 特例で停止が解除され一年近く満額を受け取ったあと、返納通知を受け取った側になる。争点は災害の有無ではなく、被災年の所得額をどう計算したか。市区町村の課税資料に控除の反映漏れがあれば、所得額が動き、処分の前提も崩れる。審査請求の期限は処分を知った日の翌日から三か月
取るべき行動
被害を受けた側:1. 片付ける前に住宅と家財を撮影し、品目と取得時期を書き出す。処分した後では被害金額を積み上げられない2. 市区町村で罹災証明書を取得する、判定に納得できなければ再調査を申し出る3. 年金事務所または市区町村の国民年金窓口へ被災の申し出をする、自動では停止は外れない4. 保険金の見込額を確認し、差引後の被害額で二分の一に届くか試算する5. その年に売却や退職金の予定があれば、第二項の遡及停止を織り込んで時期を検討する
訴えられた側:1. 通知書の処分理由と算定に使われた所得額を確認し、市区町村の所得証明と突き合わせる2. 譲渡所得の特別控除や各種控除の反映漏れを点検する、課税側で所得額が動けば処分の前提も動く3. 不服なら処分があったことを知った日の翌日から三か月以内に社会保険審査官へ審査請求する4. 返納額を一括で払えない場合は、分割納付や以後の年金からの調整を窓口へ具体的な返納計画とともに相談する
時効(請求できる期限):支給停止を行わない期間は、損害を受けた月から翌年九月まで。第二項の遡及停止は損害を受けた月まで遡る。処分に不服があるときは、処分があったことを知った日の翌日から三か月以内に社会保険審査官へ審査請求(社会保険審査官及び社会保険審査会法)、その決定にも不服なら決定書謄本送付の翌日から二か月以内に社会保険審査会へ再審査請求。年金を受ける権利は支払期月ごとに五年の消滅時効(国民年金法第百二条)
学説
通説:第36条の4は所得制限そのものを撤廃するものではなく、災害という事情を理由に判定時期を一年ずらす執行上の猶予規定と理解される。第2項の遡及停止がその性格を裏づけている
実務解釈:被害金額は保険金等により補充された額を控除した純損害で算定され、住宅と家財を合算するか個別に判定するかは運用に幅があるため、罹災証明書の損害割合と併せて窓口確認が必要とされる
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和34年(1959年) 新設:国民年金法制定(昭和34年法律第141号)。無拠出の福祉年金を含む国民年金制度が発足し、無拠出給付に対する所得制限の枠組みが置かれた
- 2.昭和60年(1985年) 改正:基礎年金制度の導入に伴い障害基礎年金へ再編。二十歳前傷病による障害基礎年金(第30条の4)に対応する所得による支給停止と、その災害特例の体系が現行の形に整えられた
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