要点国民年金法 52 条の 3 は、死亡一時金の遺族を配偶者から兄弟姉妹まで 6 順位で定め、死亡当時に生計を同じくしていたことを要件とする。同順位者が複数なら一人の請求で全員分が完了する。
Q · 国民年金の死亡一時金は、家族の誰がもらえるんですか?
配偶者から兄弟姉妹までの 6 順位で、生計同一が要件です
国民年金法 52 条の 3 により、死亡一時金を受けられる遺族は、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順で、いずれも死亡当時に故人と生計を同じくしていたことが要件です。遺族基礎年金のような収入による生計維持要件は課されません。同順位の遺族が二人以上いる場合、第 3 項により一人がした請求は全員のため全額についてしたものとみなされ、一人への支給で国の支払は完了します。残りの同順位者は国に再請求できず、受け取った本人との私的な清算になります。
配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹。この六段の階段が、国民年金の死亡一時金を誰が受け取るかを決める。注目すべき点は二つある。第一に、要件は「死亡当時に生計を同じくしていた」ことだけで、遺族基礎年金や遺族厚生年金で必ず問われる「生計を維持されていた」という収入要件(年収850万円未満など)は課されない。年収の高い弟でも、同居していれば第一線に立てる。第二に、第3項の効き方が容赦ない。同順位の遺族が複数いるとき、そのうち一人がした請求は全員のため全額についてしたものとみなされ、一人への支給は全員への支給とみなされる。兄弟三人のうち先に窓口へ行った一人が受け取れば、国の支払義務はそこで完結する。残る二人は国に対して何も言えず、取り戻すなら受け取った本人と私的に清算するしかない。家族会議を待ってくれる制度ではない。
国民年金法 52 条の 3 は、死亡一時金の受給権者たる遺族の範囲と順位を定める規定である。遺族は配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順とし、いずれも死亡の当時、死亡した者と生計を同じくしていたことを要する。同順位者が二人以上あるときは、その一人がした請求および一人に対してした支給は、全員についてしたものとみなされる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
第 1 号被保険者として保険料を納めた人が、老齢基礎年金も障害基礎年金も受けずに亡くなったとき、生計を同じくしていた遺族に一回だけ支給される給付です。根拠は国民年金法 52 条の 2 から 52 条の 6。
国民年金法 52 条の 4 により納付済月数で決まり、36 か月以上 180 か月未満で 12 万円、420 か月以上で 32 万円です。付加保険料を 36 か月以上納めていれば 8,500 円が加算されます。
死亡日の翌日から 2 年で時効消滅します(国民年金法 102 条)。起算点は死亡日そのものではなく翌日です。同順位者の誰も動かないまま 2 年が過ぎれば、全員が受け取れなくなります。
死亡一時金裁定請求書、故人の年金手帳または基礎年金番号がわかるもの、戸籍謄本、住民票(世帯全員分・故人の除票)、請求者名義の預金口座がわかるものが基本です。生計同一の確認資料を求められる場合もあります。
国民年金法 52 条の 3 により、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順です。上位の順位者がいれば下位の人は受け取れません。いずれも死亡当時に故人と生計を同じくしていたことが必要です。
同居していたか、別居でも仕送りなどで家計が一つと評価できる状態です。遺族基礎年金で問われる収入要件(生計維持)とは異なり、故人に養われていたかどうかは問われません。
出ません。死亡一時金は第 1 号被保険者としての保険料納付済月数が 36 か月以上あることが前提です(国民年金法 52 条の 2)。会社員期間だけの人は遺族厚生年金の側で検討することになります。
原則として死亡一時金は支給されません。ただし子の遺族基礎年金が生計同一の父母により支給停止される場合(国民年金法 41 条 2 項)、本条 1 項ただし書により配偶者だけが死亡一時金を受けられます。
両方の要件を満たす場合は選択制で、一方を受ければ他方は受けられない(国民年金法52条の6)。死亡一時金は最大32万円の一回払い、寡婦年金は60歳から65歳までの5年間なので、総額では寡婦年金が上回ることが多い。業界裏話ヒント:ただし65歳前に再婚すれば寡婦年金は失権し、老齢基礎年金を繰上げ受給しても受けられない。再婚や繰上げを考えているなら、確実に手に入る死亡一時金が合理的になる場面がある
受け取れる。死亡一時金は故人の財産ではなく、本条が遺族に与えた固有の権利で、相続財産に含まれないからだ。相続放棄をしても請求でき、受け取っても相続財産の処分にはあたらない。業界裏話ヒント:同じ理由で遺産分割の対象にもならず、給付には租税その他の公課を課せない(国民年金法25条)。故人に借金しか残っていない場合、相続放棄と死亡一時金の請求を並行して進めるのが実務の定石である
なりうる。国民年金法5条は、婚姻の届出をしていなくても事実上婚姻関係と同様の事情にある者を配偶者に含めており、死亡一時金でも同じ扱いになる。要件は死亡当時に生計を同じくしていたこと。業界裏話ヒント:認定で効くのは住民票の続柄欄の「妻(未届)」表記、健康保険の被扶養者記録、家賃や公共料金の引落口座。法律上の配偶者が別居のまま残っていると、どちらが配偶者かで争いになる
分けてもらえない。第3項により、同順位者の一人に対してした支給は全員に対してしたものとみなされ、国の支払義務は消滅している。窓口に申し出ても再支給はされない。業界裏話ヒント:残る道は兄との私的な清算だけで、相続財産ではないため遺産分割調停にも乗らず、民事調停か少額訴訟になる。請求前の一報で防げたはずの争いが、事後には最も面倒な形で返ってくる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 受給できる遺族の範囲 | 死亡一時金(本条):配偶者・子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹の 6 順位 | — |
| 収入・扶養の要件 | 生計同一で足り、故人に生計を維持されていた必要はない | — |
| 給付の形 | 一回払いの一時金(納付済月数に応じて 12 万〜32 万円、国民年金法 52 条の 4) | — |
| 同順位者が複数のときの扱い | 一人の請求は全員のため全額につきしたものとみなされ、一人への支給で国の支払は完了(本条 3 項) | — |
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