国民年金法 第88条の2
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被保険者は、出産の予定日(厚生労働省令で定める場合にあつては、出産の日。次条第一項、第百六条第一項及び第百八条第二項において「出産予定日」という。)の属する月(以下この条において「出産予定月」という。)の前月(多胎妊娠の場合においては、三月前)から出産予定月の翌々月までの期間に係る保険料は、納付することを要しない。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 国民年金法第88条の2は、日本の国民年金法に含まれる条文です。
- 国民年金法第88条の2の条文原文は「被保険者は、出産の予定日(厚生労働省令で定める場合にあつては、出産の日。」で始まります。
- 国民年金法第88条の2は第六章に置かれています。
- 国民年金法の公布日は昭和34年4月16日です。
- 国民年金法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
- 国民年金法第88条の2の前の条は国民年金法第88条です。
- 国民年金法第88条の2の次の条は国民年金法第88条の3です。
- 国民年金法第88条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第88条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000141 - 本サイト収録
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)第88条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000141/88_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点国民年金法88条の2は、出産予定月の前月から翌々月までの4か月(多胎妊娠は3月前から6か月)の保険料を免除し、その期間を保険料納付済期間として年金額に算入する規定である。
Q · 出産したら国民年金の保険料はどうなるの?
届出をすれば4か月分が免除され、年金額も減りません
国民年金法88条の2により、第1号被保険者は出産予定月の前月から翌々月までの4か月分(多胎妊娠は出産予定月の3月前からの6か月分)の保険料を納付する必要がありません。所得審査も資産審査もなく、要件は出産の事実だけです。さらに同法5条1項によりこの期間は保険料納付済期間に算入されるため、将来の年金額は減りません。ただし自動免除ではなく、市区町村の国民年金窓口への届出が必要です。届出は出産予定日の6か月前から可能で出産後に遡ることもできますが、既に納付した保険料の還付請求権は2年で時効消滅します(同法102条)。
解説
国民年金の免除には、実は二種類ある。所得が低くて払えないから見逃してもらう免除(89条、90条)と、この88条の2だ。前者は将来の年金額が削られる。後者は削られない。出産予定月の前月から4か月間、多胎妊娠なら3か月前から6か月間、あなたの保険料はゼロになり、その期間は保険料納付済期間として満額の年金額に算入される(5条1項)。一円も払わずに満額を確保できる、国民年金で唯一の枠である。ただし落とし穴が一つ。自動では免除されない。市区町村の年金窓口に届出を出さなければ、納付書は今月も届き、口座からは引き落とされ続ける。届出は出産予定日の6か月前から可能で、出産後に遡って出すこともできる。しかもこの期間中は付加保険料を納められる。他の免除中は納められないので、ここも例外だ。
法的な位置づけ
国民年金法88条の2は、第1号被保険者の産前産後期間に係る保険料の納付義務を免除する規定である。対象期間は出産予定月の前月から出産予定月の翌々月までの4か月、多胎妊娠の場合は出産予定月の3月前から翌々月までの6か月であり、所得または資産の審査を伴わない。当該期間は同法5条1項により保険料納付済期間に算入される。
よくある質問 AI による整理
Q1産前産後期間の保険料免除とは何ですか?
国民年金法88条の2に基づき、第1号被保険者の出産前後の保険料納付義務を免除する制度です。所得審査がなく、免除期間は保険料納付済期間として年金額に算入されます。
Q2国民年金の産前産後免除はいつからいつまでですか?
出産予定月の前月から出産予定月の翌々月までの4か月間です。多胎妊娠の場合は出産予定月の3月前から翌々月までの6か月間に拡大されます。
Q3産前産後免除の届出はどこに出せばいいですか?
住民登録のある市区町村の国民年金窓口です。年金事務所ではなく市区町村が受付窓口である点に注意してください。出産予定日の6か月前から提出できます。
Q4多胎妊娠だと免除は何か月になりますか?
6か月です。開始が出産予定月の前月ではなく3月前に前倒しされます。窓口で多胎であることを申告しなければ4か月分しか処理されないため、必ず申告してください。
Q5産前産後免除に所得制限はありますか?
ありません。89条の法定免除や90条の申請免除と異なり、所得審査も資産審査も行われません。要件は出産という事実のみで、高所得者でも対象になります。
Q6会社員も国民年金の産前産後免除を使えますか?
本条の対象は第1号被保険者です。会社員(第2号被保険者)は厚生年金保険法81条の2の2による産前産後休業期間の保険料免除が別途適用され、勤務先経由で手続します。
Q7国民健康保険の産前産後減免と手続は同じですか?
別制度です。根拠法も届出も窓口も異なり、年金の免除届を出しても国保は自動で減免されません。同じ庁舎内でも別の担当課に届出が必要です。
Q8すでに納めた保険料は戻ってきますか?
免除対象期間の納付済分は還付されます。ただし還付を受ける権利は2年で時効消滅するため(国民年金法102条)、出産月から24か月を過ぎた分は資格があっても戻りません。
この条文についての質問 AI による整理
Q1免除って結局、将来もらう年金が減るってことですよね?
産前産後の免除は減りません。国民年金法5条1項がこの期間を保険料納付済期間に含めると定めているため、満額計算にそのまま乗ります。所得による免除(89条、90条)が年金額を削るのとは設計が別物です。実務のポイント:窓口で「免除になります」と言われたとき、どの条文の免除かを聞き返す人はほとんどいない。89条、90条か88条の2かで、受給額が一生分変わります
Q2妊娠したけど途中で流産しました。対象外ですよね?
妊娠85日(4か月)以上であれば、死産、流産、早産、人工妊娠中絶も「出産」として扱われ、免除の対象になります。届出には医師の証明などが必要です。実務のポイント:この取扱いは条文本体ではなく実務運用で示されているため、窓口担当者が即答できないことがある。断られても「妊娠85日以上の死産も対象のはずです」と一言添えれば、確認に回ってくれます
Q3免除されている間なのに、付加保険料は払えるんですか?
払えます。付加保険料を納められないのは89条、90条、90条の2、90条の3で免除された人であり(87条の2第1項)、88条の2はその除外リストに入っていません。実務のポイント:付加保険料は月400円で、200円かける納付月数が一生上乗せされる。受給開始から2年で元が取れる設計なので、免除で浮いた保険料の一部をここへ回すのは国民年金で最も利回りのいい選択肢の一つです
間違えやすい点 AI による整理
- 免除イコール将来の年金が減る、という理解でこの制度そのものを敬遠する人がいる。だが88条の2の免除期間は保険料納付済期間として扱われ(5条1項)、満額計算にそのまま乗る。減るどころか、払わずに満額を確保できる唯一の入口である
- 「申請すれば免除が通るのか」という問いの立て方自体がずれている。所得審査も資産審査もなく、要件は出産という事実だけ。審査に通るかどうかを心配する場面ではなく、書類を出したか出していないか、それだけの話だ
- 届出が必要なことは知っていても、放置したときのコストを正しく見積もれていない。4か月分でおよそ7万円、多胎なら6か月でおよそ10万円(保険料額は年度ごとに改定される)。さらに還付の2年時効を越えれば、免除の資格が残っていても現金は戻らない。知っているのに動かない期間が、そのまま損失に換算されていく
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 免除の要件 | 88条の2:出産という事実のみ。所得・資産審査なし | 89条(法定免除):障害基礎年金受給、生活保護の生活扶助受給等の法定事由 90条(申請免除):所得が一定基準以下であることの審査を経た申請 |
| 将来の年金額への影響 | 保険料納付済期間に算入され、満額計算にそのまま乗る(5条1項) | 保険料免除期間として国庫負担分のみ反映され、年金額は減る 免除割合に応じて年金額が減る(全額免除・一部免除で差がある) |
| 付加保険料の納付可否 | 納付できる(87条の2第1項の除外リストに含まれない) | 納付できない(87条の2第1項により除外) 納付できない(87条の2第1項により除外) |
| 追納の要否 | 追納不要。免除のまま満額扱いとなるため追納の実益がない | 10年以内の追納で年金額を回復できる(94条) 10年以内の追納で年金額を回復できる(94条) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の国民年金は保険料免除ではなく、出産という事実に対して一時金(生育給付)を支給する設計。給付で補填するか、拠出義務を消すかという政策手段の違いが日台の対比軸になる
韓国は保険料を免除するのではなく、第2子以降の出産について加入期間を追加算入することで年金額を底上げする。日本の88条の2が拠出義務そのものを消すのに対し、韓国は期間加算型
ドイツは出産直後の数か月ではなく、子の育児期間(原則3年)を保険料納付期間とみなす。期間の長さが日本より大幅に長く、育児全体を年金制度で評価する設計思想の差が明確に出る
米国連邦社会保障には出産を理由とする拠出免除も年金クレジットも存在しない。出産期の所得中断は年金給付額の低下として直接反映され、社会保険による補填が制度上組み込まれていない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、妊娠12週で流産してしまったら、この免除は使えないのか? 使える。国民年金法上の「出産」は妊娠85日(4か月)以上の分娩を指し、死産、流産、早産、人工妊娠中絶も含む。悲しみの渦中で誰も教えてくれないが、届出さえ出せば4か月分の保険料は戻る
- 双子を妊娠した。免除は6か月分。開始が前月ではなく3か月前に前倒しになるため、多胎であることを窓口で言い忘れるだけで2か月分、約3万5千円が消える
- 出産から2年以上放置していたケース。届出自体は遡ってできるが、すでに納めた保険料の還付を受ける権利は2年で時効にかかる(102条)。出産月から24か月を過ぎた分は、免除の資格があっても現金は一円も戻らない。カレンダーを開いて出産月から数えるのは今夜でいい
- あなたが世帯主で、同居する娘の国民年金保険料を連帯して納付する義務を負っている(88条2項)。娘が出産した4か月分は、あなたの支払義務も同時に消える。娘が届出を出していなければ、督促状は娘ではなくあなたの名前で届き続ける
- フリーランスで働きながら出産する。会社員なら手続一本で厚生年金も健康保険もまとめて免除されるが(厚生年金保険法81条の2の2)、第1号被保険者のあなたは自分で動かないと何も起きない。しかも国民健康保険の産前産後減免は別窓口、別届出である
取るべき行動
被害を受けた側:1. 出産予定日が確定したら、その6か月前以降に市区町村の国民年金窓口へ産前産後期間の保険料免除届を提出、母子健康手帳の写しを添える2. 多胎妊娠は必ず申告する、開始月が2か月前倒しになる3. 前納や口座振替で納付済みの分は還付されるので、還付先口座を控えておく4. 流産、死産だった場合も妊娠85日以上なら対象、医師の証明で届出できる
訴えられた側:世帯主または配偶者として連帯納付義務(88条2項、3項)を負い督促を受けている場合、1. 対象者の出産月を確認し、出産予定月の前月から翌々月(多胎は3月前から)が督促対象期間と重なっていないか照合する2. 重なっていれば免除届未提出の可能性が高い、代理で届出できるか窓口に確認3. 納付済みなら還付、未納なら督促そのものが消える4. 2年を越えた分は還付されないため、督促状の日付から逆算して優先順位をつける
時効(請求できる期限):免除届の提出自体に期限はなく、出産後に遡って出せる。ただし既に納付した保険料の還付を受ける権利は2年で時効消滅する(国民年金法102条)。実務上は出産月から24か月が現金を取り戻せる実質的な期限になる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 平成28年(2016年)改正、平成31年(2019年)4月1日施行 公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律により新設。第1号被保険者の産前産後期間について保険料を免除し、かつ当該期間を保険料納付済期間として年金額に反映させる仕組みを創設した。財源として保険料水準が引き上げられた
改正の年表
- 1.平成28年(2016年) 新設:公的年金制度の持続可能性の向上を図るための国民年金法等の一部を改正する法律により新設され、平成31年(2019年)4月1日に施行。第1号被保険者の産前産後期間について保険料を免除し、かつ当該期間を保険料納付済期間として年金額に反映させる仕組みを創設した。財源として保険料水準が引き上げられた
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