受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

国税徴収法 第154条(滞納処分の停止の取消)

クイックジャンプ
  1. 税務署長は、前条第一項各号の規定により滞納処分の執行を停止した後三年以内に、その停止に係る滞納者につき同項各号に該当する事実がないと認めるときは、その執行の停止を取り消さなければならない。
  2. 2.税務署長は、前項の規定により滞納処分の執行の停止を取り消したときは、その旨を滞納者に通知しなければならない。

この条文の基本情報

滞納処分の停止の取消とは何ですか?

定義滞納処分の停止の取消とは、国税徴収法第154条に定められた規定で、「税務署長は、前条第一項各号の規定により滞納処分の執行を停止した後三年以内に、その停止に係る滞納者につき同項各号に該当する事実がないと認めるときは、その執行の停止…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 国税徴収法第154条(滞納処分の停止の取消)は、日本の国税徴収法に含まれる条文です。
  2. 国税徴収法第154条の条文原文は「税務署長は、前条第一項各号の規定により滞納処分の執行を停止した後三年以内に、その停止に係る滞納者につき同項各号に該当する事実がないと認めるときは、その執行の停止…」で始まります。
  3. 国税徴収法第154条は第二節に置かれています。
  4. 国税徴収法の公布日は昭和34年4月20日です。
  5. 国税徴収法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 国税徴収法第154条の前の条は国税徴収法第153条です。
  7. 国税徴収法第154条の次の条は国税徴収法第155〜157条です。
  8. 国税徴収法第154条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第154条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/334AC0000000147
  • 本サイト収録国税徴収法(昭和三十四年法律第百四十七号)第154条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/334AC0000000147/154

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点国税徴収法154条は、滞納処分の執行を停止した後三年以内に、153条1項各号に該当する事実がないと税務署長が認めるとき、その執行の停止を取り消さなければならないと定める。

Q · 滞納処分の停止をもらったあと就職したら、税金はどうなりますか?

三年の満了前なら停止は取り消され、滞納処分が再開します

国税徴収法154条1項により、税務署長は執行停止後三年以内に153条1項各号に該当する事実がないと認めるときは、停止を取り消さなければなりません。就職して生活の著しい窮迫(153条1項2号)が解消した場合はこれに当たり得ます。取消しは「できる」ではなく義務であり、取り消されると三年の継続が切れるため、再び停止されてもカウントはゼロからやり直しになります。取消しをしたときは滞納者への通知が必要です(154条2項)。

解説

税金は自己破産しても消えない。だが、消える道が一本だけある。それが滞納処分の停止(国税徴収法153条)で、停止が三年間継続すれば納税義務そのものが消滅する。154条は、その三年のカウントを止める側の条文だ。停止から三年以内に、財産がない・生活が著しく窮迫している・所在不明という事実がなくなったと税務署長が認めれば、停止は「取り消さなければならない」。できる、ではない。義務である。ここに非対称がある。停止するかどうかは税務署長の裁量(153条1項は「できる」)、取り消すのは羈束、つまり裁量なしの義務(154条1項)。あなたを守る扉は役所の判断でしか開かないのに、条件が崩れれば自動で閉じる。しかも取り消されれば三年の「継続」が切れ、再び停止されてもカウントはゼロからやり直しになる。二年十一か月分の待機が、通知一通で無に帰す。

法的な位置づけ

国税徴収法154条は、滞納処分の執行停止の取消しを定める規定である。税務署長は、153条1項各号により執行を停止した後三年以内に、当該滞納者につき同項各号に該当する事実がないと認めるときは、その執行の停止を取り消さなければならず、取り消したときはその旨を滞納者に通知しなければならない。停止が羈束的に終了する場面を規律する条文である。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.停止通知書の日付から三年後をカレンダーに記録する 執行停止の通知を受け取ったら、まず日付を確認し、三年後の満了日をカレンダー・スマホのリマインダーに登録する。満了前と満了後では、収入・相続・保険金という同じ出来事の法的意味が正反対になる
  2. 2.停止理由がどの号かを特定する 通知書の記載から、153条1項1号(滞納処分をすることができる財産がない)、2号(生活が著しく窮迫)、3号(所在および財産がともに不明)のいずれを理由に停止されたかを特定する。取消しの争点は、この号の事実が消えたかどうかの一点に絞られる
  3. 3.資力の変化が生じたら早めに徴収担当へ相談する 停止中に就職・相続・保険金の受取などが起きた場合、法定調書や預貯金照会で把握される前提で、隠さず先に相談する。事後に発覚した場合より結果は軽くなりやすい
  4. 4.取消通知が届いたら事実認定を検証する 154条2項の通知を受けたら、認定の前提(収入額・財産評価・所在の把握)が実態と一致するか検証する。取消しは羈束処分であるため当否そのものは争えず、勝負どころは事実認定だけになる
  5. 5.換価の猶予・納税の猶予へ切り替え交渉する 取消しが避けられない局面では、その場で換価の猶予(国税徴収法151条の2)や納税の猶予(国税通則法46条)、分割納付の申出に切り替える。差押えを受ける前に着地点を作ることが最優先になる

よくある質問 AI による整理

Q1滞納処分の停止とは何ですか?

国税徴収法153条1項に基づき、財産がない・生活が著しく窮迫している・所在不明などの場合に、税務署長が差押えなどの徴収手続を止める処分です。免除ではありません。

Q2税金は自己破産で消えますか?

消えません。租税等の請求権は非免責債権です(破産法253条1項1号)。現実に国税が消滅する数少ない経路が、滞納処分の停止が三年継続することによる納税義務の消滅(国税徴収法153条4項)です。

Q3滞納処分の停止が取り消されるのはどんなときですか?

停止から三年以内に、153条1項各号に該当する事実がないと税務署長が認めたときです。財産の取得、収入の回復、所在の判明などが典型で、要件を満たせば取消しは義務になります(154条1項)。

Q4執行停止中に就職したらどうなりますか?

生活の著しい窮迫(153条1項2号)を理由とする停止なら、収入回復により取消事由が生じ得ます。ただし家賃・医療費・扶養の実態によっては窮迫の継続が認定される余地もあります。

Q5滞納処分の停止は申請できますか?

納税者からの申請制度としては明文化されておらず、税務署長の職権判断です。実務上は、財産・収入・生活状況を客観資料で示し、事実として認定できる形を整えることが実質的な働きかけになります。

Q6執行停止の取消しに不服がある場合は?

事実認定を争う余地があり、再調査の請求または審査請求は処分を知った日の翌日から三月以内(国税通則法77条1項)。ただし停止取消しの処分性には実務上議論があるため、税理士に可否を先に確認してください。

Q7滞納処分の停止中に相続が発生したら?

相続で財産を取得すれば「滞納処分の執行等をすることができる財産がない」という事実が崩れ、取消事由になり得ます。相続放棄の熟慮期間は三か月(民法915条)である点も併せて判断が必要です。

Q8執行停止が取り消された後はどうすればいいですか?

滞納処分が再開するため、換価の猶予(国税徴収法151条の2)や納税の猶予(国税通則法46条)へ切り替える交渉が現実的です。給与や預金の差押えという最悪の形を避けることが目標になります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1一度停止になったら、もう払わなくていいってことですか?

違います。停止は徴収手続を止めるだけで、納税義務は生きたままです。義務が消えるのは停止が三年間継続したとき(国税徴収法153条4項)。三年以内に事情が変われば154条1項で取り消され、滞納処分は再開します。実務のポイント:取り消されると三年の「継続」が切れるため、再び停止されてもカウントはゼロから。二年十一か月の待機があっても繰り越されません

Q2税務署から停止の通知は来たけど、三年経ちましたっていう連絡も来るんですか?

来るとは限りません。154条2項が通知を義務づけているのは取消しをしたときだけで、三年経過による消滅(153条4項)は当然に生じるものだからです。満了日は納税者側で管理する必要があります。実務のポイント:停止通知書は絶対に捨てないこと。数年後に納税証明や融資審査で滞納の有無を問われたとき、起点日を証明できるのは手元の通知書だけになります

Q3停止を取り消すかどうかって、結局は税務署の気分次第じゃないんですか?

入口と出口で条文の書き方が違います。停止は153条1項が「できる」と定める裁量ですが、取消しは154条1項が「取り消さなければならない」と定めており、要件を満たせば税務署長に裁量はありません。実務のポイント:裁量がないということは、裏返せば「該当する事実がない」という認定を崩せば取消しは成り立たないということ。争点は取消しの当否ではなく、事実認定の一点に絞られます

間違えやすい点 AI による整理

  • 停止は免除ではないと、多くの人は知っている。だが深刻度の見積もりを誤っている。停止中も本税は生きており、三年の継続に到達して初めて納税義務が消滅する(153条4項)。三年に届かず取り消された場合、停止していた期間は何も生まなかったことになる。待った時間は貯金されない
  • 「どうすれば停止してもらえるか」と問う人が多いが、問いの立て方そのものがずれている。滞納処分の停止は納税者が申請して受ける制度として明文化されておらず、税務署長の職権判断だ。狙うべきは申請書を出すことではなく、財産・収入・生活の実態を役所が事実として認定できる形で残すことである
  • あなたから見れば取消しは「生活が上向いた結果」にすぎないが、法律から見れば徴収権が完全復活する瞬間である。この落差があるために、就職・保険金の受取・相続を良いこととしか認識せず、税務署へ相談すべきタイミングをまるごと逃す
比較の観点この条文ほかの条文
制度の性質154条:執行停止の取消し(要件を満たせば義務、羈束処分)153条:執行停止(税務署長の裁量、「できる」)
151条の2:申請による換価の猶予(換価のみ猶予、差押えは残る)
納税義務への影響義務は存続し、徴収権が完全復活。三年の継続が途切れる義務は存続するが、停止が三年継続すれば消滅(153条4項)
義務は存続、消滅への経路にはならない
きっかけ停止から三年以内に153条1項各号の事実がなくなったこと財産なし・生活の著しい窮迫・所在不明のいずれか
納税者からの申請(納付困難と誠実な納付意思)
通知の要否取消しをしたときは滞納者に通知が必要(154条2項)三年経過による消滅は当然に生じ、通知の明文はない
許可・不許可の通知がなされる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
行政執行法第8条・税捐稽徴法第23条

台湾は「執行停止の三年継続で義務消滅」という構造を持たず、執行程序の終止と徴収期間(時効)の двух軌で処理する。日本のように停止期間そのものが消滅事由になる設計ではない

ドイツ
Abgabenordnung § 261(Niederschlagung)

ドイツの Niederschlagung は徴収見込みのない租税債権を内部的に記帳整理する措置で、納税義務自体は消滅しない。日本の153条4項のように期間経過で義務が消える効果を持たない点が最大の違い

フランス
Livre des procédures fiscales(admission en non-valeur)

フランスの非価値認容も会計上の整理であって債務の消滅ではなく、資力が回復すれば徴収を再開できる点で日本の154条と機能が近い

アメリカ
IRS Currently Not Collectible status / IRC § 6502

米国は徴収不能認定(CNC)で徴収活動を止めるが、義務を消すのは賦課から10年の徴収時効(IRC § 6502)である。CNC 期間中も時効は原則進行するため、日本の「停止の継続が消滅要件」という構造とは逆の設計

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 停止の通知から二年十か月、あと二か月で納税義務が消えるという時期に、親の相続で不動産が転がり込んできたら、どうなるか? 財産がないという事実が崩れ、税務署長は停止を取り消さなければならない。相続放棄の熟慮期間は自己のために相続の開始があったことを知った時から三か月(民法915条)。その三か月の判断材料に、税金の復活まで数えられるかどうかが分かれ目になる
  • あなたが生活保護から抜け出して就職した。収入が戻れば、生活の著しい窮迫という停止理由(153条1項2号)は消えていく。徴収担当は法定調書や預貯金の照会で資力の変化を追える立場にあり、あなたが黙っていても状況の変化は把握されうる。就職を喜んだ数か月後に、取消通知が届く
  • 所在不明を理由に停止されていた人が、転居届を出して住民票を復活させた。所在不明という事実はそこで消える。滞納処分は再び動き出す

取るべき行動

被害を受けた側:1. 通知書で、153条1項のどの号を理由に停止されていたか、どの事実が消えたと認定されたかを特定する2. 認定の前提(収入額、財産の評価、所在の把握)が実態と違うなら、家計資料・給与明細・医療費の記録を揃えて徴収担当と協議する3. 争う場合は再調査の請求または審査請求を検討するが、停止取消しの処分性は実務上見解が分かれるため、税理士に可否を先に確認する4. 復活した滞納は、換価の猶予(国税徴収法151条の2)や納税の猶予(国税通則法46条)へ切り替える交渉が現実的な着地点になる

訴えられた側:1. 停止中に就職・相続・保険金の受取など資力の変化が起きたら、隠さず早めに徴収担当へ相談する。法定調書や預貯金照会で把握される前提で動くほうが結果は軽くなる2. 停止理由が生活の著しい窮迫(153条1項2号)なら、収入が戻っても家賃・医療費・扶養の実態を家計資料で示すことで、窮迫が継続していると認定される余地はある3. 取消しが避けられない局面では、その場で換価の猶予や分割納付の申出に切り替え、給与・預金の差押えという最悪の形を避ける

時効(請求できる期限):154条自体の期限は「停止に係る滞納処分の執行を停止した後三年以内」。三年が経過して停止が継続すれば納税義務は消滅し(国税徴収法153条4項)、その後の取消しはできない。取消しを争う場合、再調査の請求または審査請求は処分があったことを知った日の翌日から三月以内(国税通則法77条1項)、取消訴訟は裁決の送達から六月以内(行政事件訴訟法14条1項)。ただし停止取消しの処分性自体に実務上議論がある(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:153条1項の執行停止は税務署長の裁量処分であるのに対し、154条1項の取消しは要件充足により裁量の余地がない羈束処分と解される。したがって争点は取消しの当否ではなく、同項各号に該当する事実が消滅したという認定の適否に収斂する

処分性をめぐる議論:執行停止およびその取消しが抗告訴訟の対象となる行政処分に当たるかについては、徴収手続内部の措置と見るか納税者の法的地位を直接変動させるものと見るかで、実務上見解が分かれている

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.昭和34年(1959年) 新設:国税徴収法の全部改正(昭和三十四年法律第百四十七号)により現行法が成立。滞納処分の執行停止(153条)と、その取消し(154条)が現在の条文構成で置かれた

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

国税徴収法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›