災害対策基本法 第117条
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法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第百十三条又は第百十五条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第117条は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第117条の条文原文は「法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第百十三条又は第百十五条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、…」で始まります。
- 災害対策基本法第117条は第十一章に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第117条の前の条は災害対策基本法第116条です。
- 災害対策基本法第117条の次の条は災害対策基本法第118条です。
- 災害対策基本法第117条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第117条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第117条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/117
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法117条は、従業者が業務に関し113条・115条の違反をした場合、行為者に加え法人や事業主にも罰金刑を科す両罰規定である。
Q · 災害時に社員が行政の命令に違反したら、会社も罰せられるの?
罰せられうる。社員本人に加え会社にも罰金刑
災害対策基本法117条は、法人の代表者や従業者が業務に関し113条または115条の違反行為をしたとき、行為者を罰するほか、法人や事業主にも各本条の罰金刑を科すと定めています。会社に科されるのは罰金のみで、拘禁刑はありません。判例は両罰規定を事業主の選任・監督上の過失を推定する規定と解しており、会社が監督を尽くしたことを立証できれば免責の余地がありますが、そのハードルは高いとされます。
解説
罰金の請求が届くのは、現場で命令を無視した社員一人とは限らない。災害対策基本法117条は、法人の代表者、代理人、使用人などの従業者が「その法人又は人の業務に関し」113条または115条の違反行為をしたとき、行為者本人を罰したうえで、会社や個人事業主にも同じ条文の罰金刑を科すと定める。これを両罰規定(実際に違反した人と、その雇い主の両方を罰する仕組み)という。113条と115条は、災害時の応急措置に関わる行政の命令や、報告・検査などをめぐる違反を処罰する条文である(具体的な構成要件と法定刑は最新の条文をご確認ください)。押さえておくべき点は二つある。一つ目に、会社に科されるのは罰金だけで、拘禁刑はない。二つ目に、最高裁(最判昭和40.3.26)は両罰規定を「事業主に、従業者の選任・監督について過失があったと推定する規定」と解している。裏を返せば、会社は監督を尽くしていたことを立証できれば責任を免れる余地がある。その証拠は災害が起きてから作っても意味がない。平時の防災マニュアルに書かれた一行が、そのまま会社を守る証拠になる。
法的な位置づけ
災害対策基本法117条は、法人の代表者または法人もしくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その業務に関し同法113条または115条の違反行為をした場合に、行為者に加えて当該法人または人に対しても各本条の罰金刑を科す旨を定める両罰規定である。法人等に科される刑は罰金に限られる。
よくある質問 AI による整理
Q1両罰規定とは何ですか?
違反行為をした従業者本人を罰するとともに、その雇い主である法人や事業主にも刑罰(多くは罰金)を科す規定です。災害対策基本法では117条がこれに当たります。
Q2災害対策基本法の罰則は何条にありますか?
罰則規定は113条以下に置かれています。117条はそのうち113条と115条の違反について、法人や事業主にも罰金刑を科す両罰規定です。
Q3両罰規定で会社が免責されることはできる?
判例は事業主の選任・監督上の過失を推定する立場のため、会社が監督を尽くしたことを具体的に立証すれば免責の余地があります。ただし実務上のハードルは高いとされます。
Q4個人事業主も両罰規定の対象になる?
なります。117条は「法人又は人」と定めており、法人化していない個人事業主も、従業者の違反について罰金刑を科されうる立場にあります。
Q5両罰規定で会社に拘禁刑が科されることはある?
ありません。117条で法人や事業主に科されるのは「各本条の罰金刑」に限られます。拘禁刑は行為者本人について各本条に基づき問題となります。
Q6災害時の従事命令を拒否したら罰則はある?
災害対策基本法上の従事命令等への違反は、113条以下の罰則の対象となりうます。具体的な構成要件と法定刑は最新の条文で確認する必要があります。
Q7両罰規定の公訴時効はいつまで?
罰金刑等にあたる罪として、刑事訴訟法250条2項6号により原則3年で、犯罪行為が終わった時から起算されます。最新の改正状況の確認が必要です。
Q8両罰規定の「業務に関し」とはどういう意味?
従業者の違反が法人や事業主の業務として、またはその遂行に関連して行われたことを指します。会社の指示がない独断でも、業務中の行為なら広く含まれやすいとされます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1社員が勝手にやったことなのに、会社まで罰金ってアリなんですか?
アリである。災害対策基本法117条は、従業者が業務に関し113条または115条の違反をした場合、法人にも罰金刑を科すと定めている。最高裁は両罰規定を、事業主の選任・監督上の過失を推定する規定と解しており(最判昭和40.3.26)、会社が監督を尽くしたと立証すれば免責の余地がある。実務のポイント:免責の立証に使えるのは、事件より前の日付がついた記録だけである。事件後に慌てて作ったマニュアルは、かえって「それまで何もなかった」証拠として扱われかねない
Q2会社が罰金を払えば、社員本人はお咎めなしになりますか?
ならない。117条は「行為者を罰するほか」と定めており、法人の処罰は行為者の処罰に追加されるものである。会社が罰金を負担しても、本人の刑事責任は消えない。実務のポイント:会社側の弁護人が社員本人の弁護も兼ねると、「会社の指示はなかった」と主張したい会社と、「指示されてやった」と言いたい社員の利害がぶつかる。経験のある弁護士は早い段階で弁護人を分けるよう勧める
Q3災害時に手伝いに来てくれたボランティアが違反した場合、うちの会社も罰せられますか?
117条が対象とするのは「代理人、使用人その他の従業者」による「業務に関し」た違反である。雇用関係がないボランティアの個人的な行為は通常これに当たらないが、会社の指揮監督のもとで業務の一部を担っていた場合に従業者に含まれるかは、実務上、解釈が分かれうる。実務のポイント:外部の人に業務を任せるときは、誰の指揮下で何をしてもらうのかを書面に残しておく。この一枚が、後で責任の範囲を区切る線になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰せられるのは会社か社員か、どちらか一方だ」という問いの立て方自体が誤っている。本条は行為者を罰する「ほか」法人にも罰金刑を科すと定めている。二者択一ではなく、両者が同時に起訴されうる構造である
- 両罰規定の存在は知っていても、会社が免責されるハードルの高さは知られていない。判例は事業主の過失を推定する立場をとるため、会社側が選任・監督に落ち度がなかったことを具体的に示さなければならない。「社内規程はあった」程度では足りないと考えられ、実務上、この立証で免責が認められる例は多くない
- 経営者から見れば「社員が勝手にやった独断」でも、法律から見れば「業務に関し」行われた行為である。勤務中に会社の業務として命令や検査に対応した結果であれば、会社の指示がなくても業務関連性は広く認められやすい。この認識のずれが、会社を無防備にする
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 117条:法人・事業主にも罰金刑を科す両罰規定 | 113条:行為者本人を処罰する罰則本条 115条:行為者本人を処罰する罰則本条 |
| 処罰される主体 | 業務主体である法人または人(事業主) | 違反行為をした者(行為者) 違反行為をした者(行為者) |
| 刑の種類 | 各本条の罰金刑のみ(拘禁刑なし) | 本条に定める法定刑(最新条文で要確認) 本条に定める法定刑(最新条文で要確認) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾では行政罰法が私法人の職員による違反について法人処罰の一般原則を置く。災害防救法上の違反の多くは刑罰ではなく行政罰(過料)で対応される点が日本と異なる
韓国も日本と同型の両罰規定を多くの行政法規に置く。憲法裁判所は事業主の免責規定のない両罰規定を責任主義違反とした経緯があり、現在は「相当な注意と監督を怠らなかった場合」の免責但書が一般化している
ドイツは法人に刑事罰を科さず、秩序違反法上の過料(Geldbuße)で対応する。監督義務違反(§ 130)と組み合わせて法人の責任を問う構造
米国は使用者責任(respondeat superior)により、従業員の職務範囲内の行為について法人に広く刑事責任を認める。日本の過失推定のような免責構造は原則としてない
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし大地震の翌朝、県から建設会社に応急工事への従事を求める命令が届き、現場責任者が「うちも被災して人が足りない」と独断で放置したら、どうなる? その不履行が113条の罪に当たれば、責任者本人に加えて会社にも罰金刑が科されうる。社長が命令の存在を知らなかったことは、それだけでは免責の理由にならない
- あなたは物流倉庫の夜勤リーダーで、自治体からの物資に関する報告要求を「朝になったら上に回そう」と机に置いたまま放置した。その不作為が罰則の対象となる違反に当たれば、処罰されるのはまずあなた自身であり、会社も同時に巻き込まれる。善意の先送りが、二重の刑事責任の起点になる
- 従業員一人の工務店でも、事業主のあなたは条文にいう「人」に当たる。法人化していないことは何の盾にもならない
- 検査担当の職員が明朝9時に来る。残された時間は12時間。検査の拒否や虚偽の報告が罰則の対象となる場面で、社員が「とりあえず断っておけ」と判断すれば、その一言が会社の罰金に直結しうる。今夜のうちに、対応する人と答える内容を決めておく必要がある
取るべき行動
被害を受けた側:従業員の違反に会社が巻き込まれた立場なら、1. 命令書、受領記録、社内チャットや電話のやり取りを即日保全する2. 違反が会社の指示によるものか本人の独断かを時系列で整理する3. 事前の規程、研修、訓練記録を集めて選任・監督の実態を証拠化し、刑事事件に詳しい弁護士に相談する4. 行政への事後報告と是正措置を記録に残す。誠実な事後対応は起訴判断や量刑で考慮されうる
訴えられた側:1. 行為者個人であれば、取調べの前に弁護人に相談し、命令の適法性、命令が本人に届いていたか、履行できない事情がなかったかを確認する2. 法人であれば、過失推定を覆す材料(命令対応手順、周知記録)を提出する3. 問題の行為が「業務に関し」て行われたものか、私的な行為かを検討する4. 法人と個人で利害が対立しうるため、弁護人を分けることを検討する
時効(請求できる期限):公訴時効は、罰金刑または長期5年未満の拘禁刑にあたる罪として3年(刑事訴訟法250条2項6号)。犯罪行為が終わった時から起算する(同253条1項)。法人に科される罰金についても同じ枠組みで考えるのが通常である(最新の改正状況をご確認ください)
学説
過失推定説(判例・通説):両罰規定は事業主の選任・監督上の過失を推定する規定であり、事業主は無過失を立証すれば免責される。他人の行為による処罰を責任主義と調和させる理論として定着している。
無過失責任説(旧説):かつては、両罰規定を事業主に対し従業者の行為について無過失の代位責任を負わせるものと解する見解があったが、責任主義に反するとして判例・学説上支持を失った。
- 災害対策基本法 第113条両罰の対象となる違反行為と法定刑
- 災害対策基本法 第115条両罰の対象となる違反行為と法定刑
- 災害対策基本法 第116条両罰規定の対象外の罰則(現行効力を要確認)
- 災害対策基本法 第71条知事等の従事命令等、罰則の前提(現行効力を要確認)
- 刑法 第8条刑法総則を他法令の罪に適用する
- 災害救助法 第7条救助のための従事命令、並行する命令根拠
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