災害対策基本法 第115条
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- 次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、二十万円以下の罰金に処する。
- 一第七十一条第一項(同条第二項の規定により権限に属する事務の一部を行う場合を含む。以下この条において同じ。)、第七十八条第二項(第二十三条の六第一項、第二十七条第一項又は第二十八条の五第一項の規定により権限に属する事務の一部を行う場合を含む。)又は第七十八条第三項(第二十三条の六第一項、第二十七条第一項又は第二十八条の五第一項の規定により権限に属する事務の一部を行う場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による立入検査を拒み、妨げ、又は忌避したとき。
- 二第七十一条第一項又は第七十八条第三項の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をしたとき。
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第115条は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第115条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する場合には、当該違反行為をした者は、二十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 災害対策基本法第115条は第十一章に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第115条の前の条は災害対策基本法第114条です。
- 災害対策基本法第115条の次の条は災害対策基本法第116条です。
- 災害対策基本法第115条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第115条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第115条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/115
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法115条は、災害時の立入検査を拒み・妨げ・忌避した者や、報告をしない・虚偽報告をした者を二十万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 災害のとき、役所の人に倉庫の検査を求められたら断ってもいいの?
断ると二十万円以下の罰金。身分確認は拒否に当たらない
災害対策基本法115条により、71条1項や78条2項・3項に基づく立入検査を拒み、妨げ、又は忌避した者は二十万円以下の罰金に処されます。報告をしない場合や虚偽の報告をした場合も同じです。罰金は過料と異なり刑罰のため前科になり、法人も両罰規定で処罰されうります。一方で、職員の身分証や根拠となる命令書を確認すること自体は拒否に当たりにくく、むしろ後の損失補償(82条)請求の証拠づくりにも役立ちます。
解説
災害対策基本法の罰則のなかで、本条の法定刑は罰金二十万円以下と最も軽い部類に入る。それでも、物資を扱う事業者が見落としがちな落とし穴になっている。大規模災害が起きると、都道府県知事(71条)や指定行政機関の長など(78条)は、食料・燃料・医薬品などの物資を扱う事業者に保管命令を出し、職員を倉庫や事業所に立ち入らせて在庫を確かめられる。保管命令を受けた者には、報告を求めることもできる。このとき検査を拒んだり邪魔したりすると本条違反になる。のらりくらりと避ける「忌避」も同じである。報告をしない、または数字をごまかして報告した場合も同様だ。押さえておくべき点は二つある。一つ目に、罰金は行政上の過料と違って刑罰であり、前科として記録に残る。二つ目に、現場の判断で断ったのはあなたでも、会社の側が責任を問われる場面もある。逆にいえば、在庫を正直に見せて正確に報告すれば、刑事リスクは発生しない。しかも、使用・収用などの処分を受けたときは損失補償(82条)を請求する入口にも立てる。協力することがそのまま防御になる条文である。
法的な位置づけ
災害対策基本法115条は、災害応急対策のための行政調査を刑罰で担保する罰則規定であり、同法71条1項・78条2項・3項に基づく立入検査の拒否・妨害・忌避、および71条1項・78条3項に基づく報告の不提出・虚偽報告を行った者を、二十万円以下の罰金に処する旨を定める。
よくある質問 AI による整理
Q1災害対策基本法の立入検査とは?
災害時に都道府県知事(71条)や指定行政機関の長等(78条)が、職員を物資の保管場所などに立ち入らせ、物資の状況を確認させる行政調査です。
Q2災害時の立入検査は拒否できる?
拒否・妨害・忌避はいずれも災害対策基本法115条の処罰対象で、二十万円以下の罰金になりえます。身分証や命令書の確認は拒否とは別です。
Q3保管命令を受けたら在庫報告は義務?
71条1項や78条3項に基づく報告の求めには応じる義務があり、報告をしない・虚偽の報告をした場合は115条で罰金の対象となります。
Q4災害時の在庫報告 期限に間に合わないときは?
黙って期限を過ぎるより、概数であることを明記した暫定報告を出し、確定値を追って報告する方が不提出・虚偽報告のリスクを抑えられます。
Q5災害対策基本法の罰金は前科になる?
なります。罰金は刑法上の刑罰であり、行政上の過料とは異なります。前科として記録され、入札資格審査などに影響しうる点に注意が必要です。
Q6立入検査拒否罪の時効は何年?
法定刑が罰金のみのため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項6号)。違反行為が終わった時点から進行します。
Q7アルバイトが検査を断っても会社の責任になる?
処罰されるのは違反行為をした本人ですが、法人の業務に関する違反であれば両罰規定により会社も罰金を科される可能性があります。
Q8立入検査に来た職員が本物か確認していい?
確認して構いません。身分証明書や根拠となる命令書を確認し記録する行為は、短時間であれば検査の拒否には当たりにくいと考えられます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1社長が不在だから入れません、って言ったらアウトですか?
相手の身分を確認する短い時間ならともかく、決裁者がいないことを理由に断り続ければ、本条の「拒み」や「忌避」に当たるおそれがあります(71条1項、78条2項・3項の検査が対象)。実務のポイント:現場に「身分証と命令書を確認し、写真に撮ったうえで立ち会う」という一行マニュアルを置いておくと、拒否のリスクと補償請求の証拠不足を同時に防げます
Q2罰金を払っても、会社に何か影響が残るんですか?
罰金は刑罰なので、行為者には前科が残ります。法人も、両罰規定(同法117条。現行の条番号は要確認)によって罰金を科されることがあります。実務のポイント:本当に効いてくるのは罰金額ではなく、自治体の入札参加資格や指名停止の審査です。災害協定を結んでいる企業ほど、信用を失うダメージが大きくなります
Q3協力して在庫を出したら、タダ取りされるんですか?
使用や収用などの処分によって損失が生じた場合、国または地方公共団体は通常生ずべき損失を補償するとされています(82条)。実務のポイント:補償を請求するときは、処分を受けた時点の数量・単価を示す証拠がものを言います。正確な報告と検査の記録は、そのまま補償額を立証する武器になります
間違えやすい点 AI による整理
- 「罰金二十万円なら払えば済む」と考える経営者は多い。しかし罰金は刑法上の刑罰で、前科として記録に残る。多くの自治体の入札参加資格や指名停止の基準では法令違反による処罰が考慮されるため、実際の損失は罰金額より桁違いに大きくなりうる
- あなたから見れば、本社の許可を待つのは慎重で正しい対応だ。しかし法律から見れば、災害対応の時間を奪う妨害になる。社内の決裁フローのせいで検査が遅れても、正当な理由とは認められにくい。社内では誠実なつもりの行動が、法の目からは違って見える。この落差が現場の担当者を苦しめる
- 「報告さえ出せば義務は果たした」という考えも危うい。本条は報告をしないことと同じように、虚偽の報告も処罰する。在庫を少なく見せる帳尻合わせは、出さないよりも悪質だと評価されやすい
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 115条:検査拒否・報告違反に対する罰則(二十万円以下の罰金) | 71条:都道府県知事等の保管命令・立入検査・報告徴収の権限 78条:指定行政機関の長等の物資保管命令・収用・立入検査・報告の権限 |
| 名宛人 | 違反行為をした者(現場担当者を含む) | 物資を扱う事業者・施設の管理者等 物資の生産・集荷・販売・配給・保管・輸送を業とする者等 |
| 事業者側の救済 | なし(協力すれば刑事リスク自体が生じない) | 82条:処分に伴う損失補償 82条:処分に伴う損失補償 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も災害時の徴用・検査への協力を罰則で担保するが、制裁は主に行政罰(罰鍰)で構成される点が、刑罰(罰金)を用いる日本と異なる。
韓国も災害時の応急措置への協力義務と罰則を基本法に置く。具体的な条番号・法定刑は要確認。
ドイツでは災害防護は州の権限で、協力義務違反は主に秩序違反(過料)として扱われる。
米国は連邦の災害支援法と州の緊急事態法の二層構造で、物資の徴発・検査権限は州法に依存する部分が大きい。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 震度6強の翌朝、物流倉庫の夜勤責任者であるあなたのもとに、県の職員が身分証を示して「備蓄飲料水の在庫を確認したい」と来た。本社の法務に連絡がつかないので「上の許可がないと入れられない」と追い返した。悪気のない一言でも、本条の「拒み」に当たりうる
- 保管命令を受けた燃料の在庫を、自社の顧客向けに少し残しておきたくて、実際より少なく報告したらどうなるか? 虚偽報告として本条の対象になる。後で物流記録と突き合わされれば、数字のずれは簡単に見つかる
- 検査には立ち会ったが、担当者を何度も「不在」にして日程を引き延ばした。正面から断っていなくても、「忌避」に当たるおそれがある
- 保管命令を受けたドラッグストア本部に、在庫報告の求めが届いた。回答期限は明日の正午。全店の在庫データを集める時間はない。黙って期限を過ぎるのが最悪の選択で、まずは暫定の数字に「概数・精査中」と明記して出し、確定値を後から追って報告するほうが本条のリスクを避けられる
取るべき行動
被害を受けた側:行政の側、または物資の偏在で困っている被災者の側にいる場合の一手である。1. 事業者に検査を拒まれたら、日時・応対者・拒否の言葉を記録する2. 保管命令など根拠となる処分の書面を改めて示し、協力を求め直す3. それでも妨害が続くなら、本条違反として警察への告発を検討する。ただし、まずは物資の把握という災害対応の目的を優先する
訴えられた側:1. 検査を断ってしまった場合は、すぐに担当窓口へ連絡して再検査に応じる意思を示す。事後の協力は情状として考慮されうる2. 報告の数字に誤りが見つかったら、自分から訂正報告を出す。故意がなかったことを示す材料になる3. 応じなかった理由(身分の確認ができなかった、命令書がなかった等)を時系列で整理する4. 法人として責任を問われる可能性もあるため、早い段階で弁護士に相談する
時効(請求できる期限):法定刑が罰金のみのため、公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項6号)。違反行為が終わった時点から起算する。報告については、行政が個別に定める期限が実質的な締切になる
学説
通説(行政法):災対法の立入検査は罰則による間接強制調査であり、拒否されても職員が実力で立ち入ることはできず、本条の刑罰によって協力を確保する構造と解される。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和36年(1961年) 新設:災害対策基本法(昭和36年法律第223号)制定。伊勢湾台風の教訓を受けた防災体制の基本法として、応急措置に関する権限とその罰則が整備された。
- 災害対策基本法 第71条知事の保管命令・立入検査の根拠
- 災害対策基本法 第78条指定行政機関の長等の収用・検査権
- 災害対策基本法 第82条処分に伴う損失補償
- 災害対策基本法 第117条法人への両罰規定(現行効力を要確認)
- 災害救助法 第9条救助時の保管命令・収用の例(現行効力を要確認)
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