災害対策基本法 第28条の5(指定行政機関の長の権限の委任)
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- 指定行政機関の長は、緊急災害対策本部が設置されたときは、災害応急対策に必要な権限の全部又は一部を当該緊急災害対策本部の職員である当該指定行政機関の職員又は当該指定地方行政機関の長若しくはその職員に委任することができる。
- 2.指定行政機関の長は、前項の規定による委任をしたときは、直ちに、その旨を告示しなければならない。
この条文の基本情報
指定行政機関の長の権限の委任とは何ですか?
定義指定行政機関の長の権限の委任とは、災害対策基本法第28条の5に定められた規定で、「指定行政機関の長は、緊急災害対策本部が設置されたときは、災害応急対策に必要な権限の全部又は一部を当該緊急災害対策本部の職員である当該指定行政機関の職員又は当該指…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 災害対策基本法第28条の5(指定行政機関の長の権限の委任)は、日本の災害対策基本法に含まれる条文です。
- 災害対策基本法第28条の5の条文原文は「指定行政機関の長は、緊急災害対策本部が設置されたときは、災害応急対策に必要な権限の全部又は一部を当該緊急災害対策本部の職員である当該指定行政機関の職員又は当該指…」で始まります。
- 災害対策基本法第28条の5は第三節に置かれています。
- 災害対策基本法の公布日は昭和36年11月15日です。
- 災害対策基本法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 災害対策基本法第28条の5の前の条は災害対策基本法第28条の4です。
- 災害対策基本法第28条の5の次の条は災害対策基本法第28条の6です。
- 災害対策基本法第28条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第28条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/336AC0000000223 - 本サイト収録
災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第28条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/336AC0000000223/28_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点災害対策基本法28条の5は、緊急災害対策本部の設置時に、大臣等が災害応急対策の権限を本部職員や地方支分部局の長へ委任できると定める。委任時は直ちに告示が必要。
Q · 大災害のとき、被災地の出先機関が出す指示は大臣の決定と同じ重みがあるの?
委任が告示されていれば、現地の長が自ら決定する正式な権限者です
災害対策基本法28条の5により、緊急災害対策本部が設置されると、各省大臣など指定行政機関の長は、災害応急対策に必要な権限の全部又は一部を本部職員である自省職員や地方整備局などの指定地方行政機関の長等に委任できます。委任により権限は受任者に移り、受任者が自己の名で決定します。ただし委任は任意で、行った場合は直ちに告示が必要です。委任の有無と範囲は告示で確認します。
解説
大臣の判子を待っている間に、被災地の道路は埋まり、物資は倉庫で止まる。災害対策基本法28条の5はこの時間の壁を壊すための条文である。緊急災害対策本部(最大級の災害で内閣府に置かれる、首相が本部長を務める司令塔)が設置されると、各省の大臣など指定行政機関の長は、災害応急対策に必要な権限の全部又は一部を、本部職員を兼ねる自省の職員や、地方支分部局(地方整備局・地方運輸局など、各省が地方に置く出先機関)の長やその職員に委任できる。押さえるべきなのは、委任は単なる「代わりに判子を押す」ではないという点だ。行政法上の権限の委任では、権限そのものが委任先に移る。現地で決定した職員が、自分の名で決定する立場になる。さらに委任したときは、直ちに告示(官報などで公に知らせること)をしなければならない。被災地で受けた許可や命令が誰の名で出ているのか、その根拠がどの告示にあるのか。それが読めると、混乱の中でも交渉の相手を間違えない。
法的な位置づけ
災害対策基本法第28条の5は、緊急災害対策本部の設置を要件として、指定行政機関の長が災害応急対策に必要な権限の全部又は一部を、本部職員を兼ねる自機関の職員又は指定地方行政機関の長若しくはその職員に委任することを認める規定である。委任は任意であり、委任をした場合には直ちにその旨を告示する義務を負う。
よくある質問 AI による整理
Q1行政法でいう権限の委任とは何ですか?
行政機関が自らの権限の一部を他の機関に移すことです。通説では、委任により権限は受任者に移り、受任者が自己の名で行使し、委任者はその範囲で自ら行使できなくなります。
Q2指定地方行政機関とは何ですか?
指定行政機関の地方支分部局その他の国の地方行政機関のうち、内閣総理大臣が指定するものです(災害対策基本法2条4号)。地方整備局や地方運輸局などが代表例です。
Q3権限委任の告示はどこで確認できますか?
告示は通常官報に掲載されます。緊急災害対策本部の設置日以降の官報(号外を含む)を確認し、所管府省のウェブサイトの災害対応ページも併せて見るのが確実です。
Q4緊急災害対策本部はどんなときに設置されますか?
著しく異常かつ激甚な非常災害が発生した場合などに、内閣府に設置されます(28条の2)。本部長は内閣総理大臣で、通常の大規模災害では一段下の非常災害対策本部が置かれることが多いです。
Q528条の5で委任できる権限の範囲は?
条文上は「災害応急対策に必要な権限」の全部又は一部に限られます。災害予防や本格的な復旧に関する権限は、本条による委任の対象として明示されていません。
Q6災害時に委任された権限はいつまで続きますか?
本条自体は委任の終期を定めていません。委任の期間や解除の扱いは各告示の内容に従うため、取引や手続の時点で有効な告示を確認する必要があります。
Q7委任を受けた出先機関の決定に不服があるときは?
処分庁は委任を受けた機関になります。審査請求先は行政不服審査法4条により原則としてその最上級行政庁となるため、処分書の教示欄で申立て先を必ず確認します。
Q8告示がされていない委任は無効ですか?
告示を欠いた委任の効力について明確な判断は確立しておらず、解釈が分かれる余地があります。実務上は、告示の有無と内容を確認してから相手の権限を前提に動くのが安全です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1被災地で出先機関の人から言われたことって、正式な決定なんですか?
28条の5による委任が行われ、告示されていれば、委任を受けた職員や指定地方行政機関の長は、委任された範囲で自ら権限を持って決定する。ただし委任の範囲外の事項は本省に残る。実務のポイント:担当者に「どの告示に基づく委任ですか」と一言確認するだけで、相手の権限範囲が分かり、範囲外の約束を真に受けて後で覆される事態を防げる
Q2緊急災害対策本部って、よく聞く対策本部と何が違うんですか?
緊急災害対策本部は、著しく異常かつ激甚な災害が発生した場合に内閣府に置かれ、内閣総理大臣が本部長となる(28条の2)。非常災害対策本部(24条)より格上で、本条の権限委任もこの本部の設置が前提になる。実務のポイント:これまでに設置されたのは東日本大震災のときだけとされ、大地震でも多くは非常災害対策本部にとどまる。報道の本部名で、今回は本条が使える局面かどうかを見分けられる(最新の設置状況をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「現地の職員は本省の指示を伝えているだけ」と考えがちだが、委任が行われれば権限そのものが移り、決定は委任を受けた者の名で行われる。窓口担当ではなく、決定権者と向き合っているのである
- 委任はできる規定であって、自動的に権限が移る規定ではない。緊急災害対策本部が設置されても、各大臣が委任をしなければ権限は本省に残る。本部の設置ニュースを見ても、現地に決定権があるとは限らない
- 「告示なんて形式だろう」と軽く見る人は多い。だが告示は、権限がどこに移ったかを外部の者が確かめられるほぼ唯一の公的手段である。告示を欠いた委任の効力については、明確な判断が確立しておらず、実務上、解釈が分かれる余地がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の役割 | 28条の5:各大臣等が自らの権限を現地側へ委任できる | 28条の2:緊急災害対策本部の設置(本条の前提) 28条の6:緊急災害対策本部長の権限(現行規定を要確認) |
| 行為の主体 | 指定行政機関の長(各省大臣等) | 内閣総理大臣(閣議を経て設置) 本部長である内閣総理大臣 |
| 外部への公示 | 委任したときは直ちに告示する義務 | 本部の名称・所管区域等の公示 条文内容を e-Gov で要確認 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は行政程序法15条が権限委任の一般規定を置き、委任事項と法規根拠の公告を義務付ける。日本が災害時に限って個別に告示義務を定めるのに対し、台湾は一般法で公告を求める構造である
韓国は中央災難安全対策本部を設置し、災害対応の指揮系統を一元化する。権限移転の公示方法は個別法令の確認を要する
米国は大統領の災害宣言を起点に FEMA が連邦支援を調整する。権限の所在は宣言と行政命令によって定まる点で、告示により委任を公示する日本と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 物流会社の配車担当であるあなたのもとに、被災地への緊急輸送に関する指示が地方運輸局の名義で届いた。本省の大臣名ではない。偽物を疑う前に、官報で委任の告示を確認する。告示があれば、その局長が正式な権限者である
- 発災から72時間。建設会社の現場責任者として、地方整備局の職員から応急復旧の判断を伝えられた。東京に確認を取っている時間はない。28条の5の委任が告示されていれば、その場で受けた判断が正式な決定であり、東京の決裁を待つ必要はない
- 被災地で受けた行政上の決定に不服があるとき、申立て先はどこになるのか? 決定したのが委任を受けた出先機関の長であれば、その長が処分庁(実際に決定した役所)になる。申立て書の宛先を大臣と書いてしまうと、手続の最初からつまずきかねない
学説
通説:権限の委任は法律の根拠を要し、委任により権限は受任者に移転する。受任者は自己の名で権限を行使し、その行為の処分庁となる。本条は災害時に限ってこの委任を認め、告示によって権限の所在を外部に明らかにする仕組みと理解される。
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