要点景品表示法 26 条は、措置命令の聴聞通知や課徴金通知の前に限り、内閣総理大臣が確約手続の通知を書面で行えると定める。認定を受ければ措置命令・課徴金・公表を回避できる。
Q · 景表法違反を疑われても、社名公表や課徴金を避ける方法はある?
措置命令の通知前なら確約手続で公表を回避できる
景品表示法 26 条により、内閣総理大臣(実務は消費者庁長官に委任)は、4 条・5 条違反の疑いがある行為について確約手続の通知を書面で出せます。事業者は 27 条に基づき自主的な是正計画(確約計画)の認定を申請でき、認定されれば措置命令・課徴金は科されず、社名公表という記録も残りません。ただし、この通知は措置命令の聴聞通知(行政手続法 30 条)または課徴金通知の後は出せず(26 条ただし書)、扉が開いているのは通知前の一瞬だけです。確約計画には消費者への返金など実効的な被害回復措置が必須です。
あなたの会社の広告に「業界No.1」「これを飲めば必ず痩せる」と書いていたとする。ある日、消費者庁から一通の書面が届く。措置命令でも課徴金通知でもない。「あなたの行為には景表法違反の疑いがある。ついては、自主的な是正計画を出して認定を受ければ、措置命令も課徴金も科さずに幕を引ける」という案内だ。これが2024年10月1日から景表法に入った確約手続の入口、第26条である。多くの経営者は「行政処分=即アウト、社名公表、信用失墜」という一本道しか知らない。だが、この条文を知っている会社は二本目の道を持っている。措置命令の聴聞通知(行政手続法30条)や課徴金通知が来る前であれば、内閣総理大臣(実務は消費者庁長官に委任)はこの確約通知を出せる。逆に言えば、聴聞通知や課徴金通知が来てしまった後は、この道はもう閉じている。届く順番が、あなたの選択肢の数を決めている。
景品表示法 26 条は確約手続の入口となる通知を定める規定であり、内閣総理大臣が同法 4 条・5 条違反の疑いがある行為について、措置命令や課徴金の前段階で、事業者に自主的是正計画の認定申請ができる旨を書面通知する制度を規律する。措置命令の聴聞通知または課徴金通知の後は、この通知をすることができない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
景表法違反の疑いがある事業者が、措置命令や課徴金の前に自主的な是正計画を出し、認定を受ければ処分・公表を回避できる制度です。景品表示法 26 条が入口の通知を定めます。
令和 5 年(2023 年)改正で新設され、令和 6 年(2024 年)10 月 1 日から施行されました。独占禁止法の確約手続を景表法に移植したものです。
なりえます。ステマは 2023 年 10 月から景表法 5 条 3 号の不当表示に指定されており、その違反疑いは確約手続の通知(26 条)の対象になりえます。
実質的に必須です。確約計画には一般消費者への返金など実効的な被害回復措置を盛り込まないと認定されず、通常の措置命令・課徴金に戻されます。
措置命令という公表記録は残りません。ただし認定された確約計画の概要自体は消費者庁により公表されるため、完全な非公表ではありません。
使えます。事業規模を問わず、4 条・5 条違反の疑いがあれば対象になりえます。社名公表のダメージが大きい中小ほど価値があります。
確約手続に関する運用基準上、通知の日から原則 60 日以内に確約計画の認定申請をするとされています。最新の運用基準を確認してください。
制度設計は独禁法 48 条の 2 を原型としますが、対象は景表法 4 条・5 条違反です。景表法版は消費者への返金など被害回復が強く意識されています。
お咎めなしではありません。確約計画には一般消費者への返金など実効的な被害回復措置と再発防止策が必須で、これを実行する義務を負います(第26条・第27条)。免れるのは措置命令と課徴金、そして社名公表です。業界裏話ヒント:実務では、計画に盛り込む返金額や対象範囲が消費者庁との事実上の交渉ポイントになります。最初に甘い計画を出すと認定されず通常処分に戻されるため、最初から実効性のある計画を出せるかが勝負。ここで景表法の確約案件を扱った経験のある弁護士かどうかで結果が変わる
両方です。違反の疑いがある事実が認定されている危険信号であると同時に、措置命令・課徴金・公表を回避できる救済の扉が開いている合図でもあります(第26条)。聴聞通知や課徴金通知が来た後はこの扉が閉じるため、確約通知が先に来た時点ではまだ選択肢が残っている状態です。業界裏話ヒント:消費者庁がいきなり措置命令の聴聞に進まず確約通知を選ぶのは、迅速な被害回復を優先したいケース。つまり当局も「公表より実利」を取りに来ている。この温度感を読めれば、強硬に争うより確約で収める方が合理的な場面が見えてくる
いいえ。確約手続は事業規模を問わず、第4条(景品)・第5条(不当表示)違反の疑いがあれば対象になりえます(第26条)。優良誤認や有利誤認、定期購入の解約条件の表示、ステマ規制違反など、個人事業のEC・通販でも十分起こりうる類型です。業界裏話ヒント:元々この確約手続は独占禁止法の大企業向け制度(独禁法48条の2)を景表法に移植したもの。だからこそ「大企業の道具」が中小・個人にも開かれた点に価値がある。規模が小さいほど措置命令の社名公表ダメージが致命的になるため、確約手続を知っているかどうかの差は中小ほど大きい
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 発動の主体・性質 | 26 条:内閣総理大臣が確約通知(事業者の自主是正の入口) | — |
| 社名公表 | 措置命令という公表記録は残らない(認定計画の概要は公表) | — |
| 事業者の義務 | 確約計画の履行(消費者への返金等の被害回復+再発防止) | — |
| 使えるタイミング | 措置命令の聴聞通知・課徴金通知の前に限る(26 条ただし書) | — |
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