商業登記法 第55条(一時会計監査人の職務を行うべき者の変更の登記)
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- 会社法第三百四十六条第四項の一時会計監査人の職務を行うべき者の就任による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。
- 一その選任に関する書面
- 二就任を承諾したことを証する書面
- 三その者が法人であるときは、前条第二項第二号に掲げる書面。ただし、同号ただし書に規定する場合を除く。
- 四その者が法人でないときは、その者が公認会計士であることを証する書面
- 2.前条第三項及び第四項の規定は、一時会計監査人の職務を行うべき者の登記について準用する。
この条文の基本情報
一時会計監査人の職務を行うべき者の変更の登記とは何ですか?
定義一時会計監査人の職務を行うべき者の変更の登記とは、商業登記法第55条に定められた規定で、「会社法第三百四十六条第四項の一時会計監査人の職務を行うべき者の就任による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 商業登記法第55条(一時会計監査人の職務を行うべき者の変更の登記)は、日本の商業登記法に含まれる条文です。
- 商業登記法第55条の条文原文は「会社法第三百四十六条第四項の一時会計監査人の職務を行うべき者の就任による変更の登記の申請書には、次の書面を添付しなければならない。」で始まります。
- 商業登記法第55条は第五節 株式会社の登記に置かれています。
- 商業登記法の公布日は昭和38年7月9日です。
- 商業登記法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 商業登記法第55条の前の条は商業登記法第54条です。
- 商業登記法第55条の次の条は商業登記法第56条です。
- 商業登記法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第55条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/338AC0000000125 - 本サイト収録
商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/338AC0000000125/55
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点商業登記法55条は、一時会計監査人の職務を行うべき者の就任登記に、選任に関する書面・就任承諾書・登記事項証明書または公認会計士であることを証する書面の添付を求める規定である。
Q · 会計監査人が任期の途中でいなくなったら、会社はまず何をすればいいですか?
監査役側で一時会計監査人を選任し、2週間以内に登記します
会計監査人が欠けた場合、選任権は取締役会ではなく監査役、監査役会、監査等委員会または監査委員会にあります(会社法346条4項以下)。選任後は就任の日から2週間以内に本店所在地で変更登記を申請します(会社法915条1項)。その申請書には商業登記法55条1項が定める4種の書面、すなわち選任に関する書面、就任を承諾したことを証する書面、法人の場合は登記事項証明書、法人でない場合は公認会計士であることを証する書面を添付しなければなりません。
解説
会計監査人が任期途中で欠けたとき、あなたの会社が次に動かすべきなのは取締役会ではない。会社法346条4項以下は、一時会計監査人の職務を行うべき者を選ぶ権限を監査役、監査役会、監査等委員会、監査委員会に置いている。社長にも取締役会にも決定権はない。そして商業登記法55条は、その選任を登記所に通すための持ち物リストである。選任に関する書面、就任を承諾したことを証する書面、監査法人なら登記事項証明書、個人なら公認会計士であることを証する書面。逆から読めば、この4点が揃わない選任は法的に完成しない。あなたが取締役会議事録を握って登記所へ行っても、1項1号の「選任に関する書面」に当たらないという一点で申請は止まる。決算が確定せず、金融機関への説明が滞る。その連鎖の入口にあるのは、たった一枚の議事録の名義である。
法的な位置づけ
商業登記法55条は、会社法346条4項に基づく一時会計監査人の職務を行うべき者の就任による変更登記について、申請書への添付書面を定める手続規定である。選任に関する書面、就任を承諾したことを証する書面、就任者が法人である場合の登記事項証明書、法人でない場合の公認会計士であることを証する書面の4種を要求し、同法54条3項および4項を準用する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.会計監査人が欠けた事実と日付を確定する 辞任、資格喪失、監査法人の解散、任期満了後の不選任のいずれに当たるかを特定し、欠けた日を書面で固定する。この日付が以後のスケジュールすべての起点になる
- 2.取締役会ではなく監査役側の会議を招集する 監査役、監査役会、監査等委員会または監査委員会を招集し、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任する(会社法346条4項以下)。取締役会決議で代替することはできない
- 3.就任承諾書を選任決議日以降の日付で取得する 商業登記法55条1項2号の就任を承諾したことを証する書面を整える。日付が選任決議より前になっていると前後関係が崩れ、補正の対象になる
- 4.資格を証する書面を用意する 就任者が監査法人なら登記事項証明書(同項3号)、個人の公認会計士ならその資格を証する書面(同項4号)を準備する。監査法人の場合は会社法人等番号を申請書に記載すれば証明書の添付を省略できる(商業登記法19条の3)
- 5.就任日から2週間以内に登記を申請する 本店所在地を管轄する登記所へ変更登記を申請する(会社法915条1項)。添付書面に欠缺があれば申請は却下されうるため(商業登記法24条)、提出前に4点セットを突き合わせる
よくある質問 AI による整理
Q1一時会計監査人とは?
会計監査人が欠けた場合に、監査役等が選任して一時的にその職務を行う者です。会社法346条4項以下が根拠で、就任すると登記事項になります。
Q2会計監査人が辞任したら登記はいつまでにする?
就任の日から2週間以内に本店所在地で変更登記を申請します(会社法915条1項)。起算点は選任決議の日ではなく、本人の就任承諾で効力が生じた日です。
Q3一時会計監査人は誰が選任する?
取締役会ではありません。監査役、監査役会、監査等委員会または監査委員会が選任します(会社法346条4項以下)。社長の依頼だけでは選任になりません。
Q4一時会計監査人に税理士はなれる?
なれません。会計監査人になれるのは公認会計士または監査法人だけです(会社法337条1項)。税理士が就任できるのは会計参与であり、別の機関です。
Q5会計監査人の変更登記を忘れたらどうなる?
変更登記の懈怠は100万円以下の過料の対象です(会社法976条1号)。過料は会社ではなく代表者個人に科されるため、期間管理が実務上の要点になります。
Q6大会社が会計監査人を置かないとどうなる?
大会社および指名委員会等設置会社・監査等委員会設置会社は会計監査人の設置が義務です(会社法328条、327条5項)。欠けたまま放置すれば計算書類の監査が止まります。
Q7一時会計監査人はいつまで在任する?
条文上の任期の定めはなく、後任の会計監査人が選任されて就任すれば退任します。実務では次の定時株主総会での選任までを想定して手続を組みます。
Q8一時会計監査人の氏名は登記簿に載る?
載ります。一時会計監査人の職務を行うべき者は登記事項であり(会社法911条3項19号)、氏名または名称が誰でも閲覧できる公開情報になります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会計監査人がいなくなったら、社長が知り合いの会計士に頼んで就任してもらえばいいんですよね?
選任の主体が違います。会社法346条4項以下により、一時会計監査人の職務を行うべき者を選ぶのは監査役、監査役会、監査等委員会または監査委員会です。社長や取締役会の依頼だけでは選任になりません。商業登記法55条1項1号の「選任に関する書面」も、監査役側の決定を示す書面を指します。実務のポイント:登記所は選任機関の適否を議事録の名義で判定します。取締役会議事録を出した時点で補正が確定するため、司法書士はこの一枚を真っ先に確認します
Q2監査法人にお願いする場合、登記事項証明書は必ず取らないといけませんか?
原則は商業登記法55条1項3号により添付が必要ですが、その監査法人の主たる事務所が申請先の登記所の管轄区域内にある場合は不要です(54条2項2号ただし書)。さらに申請書に会社法人等番号を記載すれば添付を省略できます(同法19条の3)。実務のポイント:証明書の取り寄せを待って申請日が後ろにずれると、就任から2週間の登記期間を落とします。打診の電話の段階で法人番号を聞いておくのが実務の定石です
間違えやすい点 AI による整理
- 「後任の会計監査人を、取締役会でいつ決めるか」という問いの立て方そのものが誤っている。会社法346条4項以下が選任権を与えたのは監査役、監査役会、監査等委員会または監査委員会であって、取締役会ではない。立てるべき問いは「いつ決めるか」ではなく「監査役側をいつ招集するか」である
- 「一時」なのだから仮の存在にすぎない、という理解は前半しか合っていない。一時会計監査人の職務を行うべき者は登記事項であり(会社法911条3項19号)、就任すれば名前が登記簿に載る。さらに変更登記の懈怠は100万円以下の過料の対象で、その責任は会社ではなく代表者個人に向かう。深刻度の見積もりが一段足りない
- 顧問税理士に頼めば早い、と考えられがちだが、会計監査人になれるのは公認会計士または監査法人だけである(会社法337条1項)。55条1項4号が公認会計士であることを証する書面を要求しているのは、この資格の壁を登記所の窓口で物理的に確認させるためだ。税理士も就任できる会計参与と混同すると、選任決議の段階から作り直しになる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象となる登記 | 商業登記法55条:一時会計監査人の職務を行うべき者の就任 | 商業登記法54条:会計監査人本人の就任等 商業登記法19条の3:会社法人等番号による添付省略の一般則 |
| 選任機関 | 監査役、監査役会、監査等委員会または監査委員会(会社法346条4項以下) | 株主総会(会社法329条1項) 規定なし(添付書面の省略ルール) |
| 必要な添付書面 | 選任に関する書面、就任承諾書、登記事項証明書または公認会計士であることを証する書面の4種 | 株主総会議事録、就任承諾書、資格を証する書面等 申請書への番号記載により証明書の添付を省略 |
| 書面を欠いた場合 | 添付書面の欠缺として申請却下事由(商業登記法24条) | 同じく申請却下事由(商業登記法24条) 省略要件を満たさなければ原則どおり証明書が必要 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も機関が欠けた場合の一時的な職務執行者を選任し登記する枠組みを持つが、会計監査人(簽證會計師)は登記事項ではなく、日本のように監査人自体を公示する構造ではない
韓国も一時的に職務を行う者の制度を持ち商業登記で公示するが、外部監査人の選任は주식회사 등의 외부감사에 관한 법률が別途規律する二層構造
ドイツでは決算監査人が欠けた場合、裁判所が申立てにより監査人を選任する。監査役側の自律的判断で補充する日本と異なり、司法関与型である点が最大の差
米国では監査委員会が監査人の選任・報酬・監督に直接責任を負うが、監査人の氏名は州の会社登記事項ではなく、SEC 開示によって公示される
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 決算期末の直前に監査法人から契約解除を通告されたら、会社はどうなる? 会計監査人が欠けたまま定時株主総会を迎えれば計算書類に対する監査報告が出ず、決算承認の前提が崩れる。監査役側の会議を開いて一時会計監査人の職務を行うべき者を選任し、就任から2週間以内に登記まで走らせる必要がある。カレンダーの余白は想像よりずっと狭い
- あなたが公認会計士で、旧知の社長から「一時的でいいから頼む」と電話を受ける。承諾した瞬間、あなたの氏名は会社の登記簿に載り、誰でも閲覧できる公開情報になる。就任承諾書にサインする前に、その公示の重さを確認しておく
- 登記申請の準備を任された法務担当のあなたが、他の役員と同じ感覚で取締役会議事録を添付した。55条1項1号が求める「選任に関する書面」は監査役側の決定を示すものでなければならず、窓口で補正を求められる。補正のやり直しで数日を失ううちに2週間の登記期間が過ぎ、代表者個人に過料の通知が届く
取るべき行動
被害を受けた側:1. 会計監査人が欠けた事実と日付を確定する(辞任、資格喪失、解散、任期満了後の不選任のいずれか) 2. 取締役会ではなく監査役、監査役会、監査等委員会または監査委員会を招集し、一時会計監査人の職務を行うべき者を選任する3. 選任に関する書面と就任承諾書を日付の前後関係を崩さず整える4. 監査法人なら会社法人等番号を確認、個人なら公認会計士であることを証する書面を取得5. 就任日から2週間以内に本店所在地を管轄する登記所へ変更登記を申請する
訴えられた側:1. 打診を受けたら、まず選任機関が監査役側かを議事録で確認する。取締役会決議しかないなら承諾せず、正しい機関での選任をやり直してもらう2. 会社法337条3項の欠格事由に自分が当たらないか、独立性まで含めて点検する3. 就任承諾書の日付は選任決議の日以降にそろえる4. 承諾と同時に氏名または名称が登記簿で公示されることを前提に、就任期間と退任時の登記手続の分担を書面で握っておく
時効(請求できる期限):就任の日から2週間以内に、本店の所在地において変更の登記を申請しなければならない(会社法915条1項)。懈怠は100万円以下の過料の対象であり(同法976条1号)、過料は会社ではなく代表者個人に科される。起算点は選任決議の日ではなく、本人の就任承諾によって効力が生じた日
学説
登記実務の一般的理解:商業登記法55条1項1号の選任に関する書面は、会社法346条4項以下により選任権を有する監査役、監査役会、監査等委員会または監査委員会の決定を示す書面を指し、取締役会議事録はこれに当たらないと解されている
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和38年(1963年) 新設:商業登記法が制定され、商業登記の申請手続と添付書面に関する体系が整備された
- 2.平成17年(2005年) 改正:会社法の制定に伴う整備により、一時会計監査人の職務を行うべき者の就任登記に関する添付書面規定として現行の構成に整理された
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