要点商業登記法 56 条は、募集株式の発行による変更登記の申請書に添付する五つの書面を定める。株主総会議事録等は 46 条が根拠であり、56 条の書面だけでは登記は通らない。
Q · 増資の登記って、結局どの書類を法務局に出せばいいんですか?
56 条の五書面に加え、46 条の議事録も要ります
商業登記法 56 条は、募集株式の発行による変更登記の申請書に添付すべき五つの書面を定めます。引受けの申込み又は総数引受契約を証する書面(1 号)、払込みがあったことを証する書面(2 号)、現物出資に関する書面(3 号)、検査役の報告に関する裁判の謄本(4 号)、支配株主の異動につき株主総会の承認を要しない場合にその旨を証する書面(5 号)です。ただし募集事項を決定した株主総会・取締役会の議事録は 56 条ではなく 46 条が根拠であり、五書面だけでは登記は完了しません。
増資が決まり、投資家から 3,000 万円が着金し、取締役会の議事録も揃った。それでも法務局の窓口で申請書は止まりうる。会社法が決めているのは増資の実体であり、それを登記簿に載せる出口の条件を決めているのが商業登記法 56 条だ。並ぶのは五つ。引受けの申込みまたは総数引受契約を証する書面、払込みがあったことを証する書面、現物出資のときの検査役調査またはその例外に対応する書面、検査役の報告に関する裁判の謄本、そして支配株主の異動に反対する通知があったのに株主総会の承認が要らなかったことを証する書面。ここで効いてくるのは、登記官が実体を調べず書面の形式だけで判断するという構造である。金が実際に動いていても書面が一枚欠ければ却下され、書面が整っていれば登記は通ってしまう。あなたが管理すべきは実体そのものではなく、実体を書面に翻訳する作業のほうだ。
商業登記法 56 条は、募集株式の発行による変更の登記の申請書に添付すべき固有の書面を列挙する規定である。会社法上の募集株式発行手続に対応し、引受け、払込み、現物出資、検査役の裁判、支配株主の異動という五つの局面ごとに書面を定める。登記官の審査は書面の形式に限られ、出資の実体は審査されない。
AI 輔助整理,以條文原文為準
増資により発行済株式の総数と資本金の額が変わったことを登記簿に反映する手続です。商業登記法 56 条が申請書への添付書面を定め、払込期日の翌日から 2 週間以内に申請します。
56 条の五書面(申込証または総数引受契約書、払込証明書、現物出資関係書面、検査役の裁判の謄本、5 号書面)に加え、46 条の議事録、株主リスト、資本金計上証明書、委任状が必要です。
払込期日を定めた場合はその日、払込期間を定めた場合は末日の属する月の末日から 2 週間以内です(会社法 915 条)。徒過しても増資は有効ですが、代表者に 100 万円以下の過料の可能性があります。
引受人が募集株式の総数を引き受ける契約(会社法 205 条 1 項)です。申込みと割当ての手続を省けるため、56 条 1 号の書面を契約書 1 通に集約でき、払込期日を前倒しできます。
代表取締役が払込みがあった旨を記載して記名押印し、預金通帳の表紙、裏表紙、入金記録の各写しを合綴して契印します。これが 56 条 2 号の書面として扱われる実務上の標準形です。
募集事項の決定に株主総会決議を要した場合は必要です。根拠は 56 条ではなく商業登記規則 61 条で、議決権上位 10 名または議決権 3 分の 2 に達するまでの株主を記載します。
増加した資本金の額の 1000 分の 7 で、3 万円に満たないときは 3 万円です(登録免許税法別表第一 24 号)。1,000 万円増資なら 7 万円、300 万円増資なら最低額の 3 万円になります。
却下事由は商業登記法 24 条に限定列挙されており、添付書面の欠缺はその一つです。登記官に実体審査権はないため、争点は出資の実体ではなく書面の形式に集まります。
不要である。2 号の書面は払込みという事実を示すもので、実務では代表者作成の払込証明書に預金通帳の表紙と入金記録の写しを合綴する。払込後にその資金を仕入れや家賃に使っても登記は通る。業界裏話ヒント:募集設立で必要な払込金保管証明書(会社法 64 条)は、増資では要らない。銀行に依頼しても断られるのが通常で、そこで初めて制度が別物だと気づく人が多い
原則はそうだが、会社法 207 条 9 項の例外に乗れば検査役は不要になる。総額 500 万円以下、市場価格のある有価証券、弁護士や公認会計士等の証明がある場合、弁済期の到来した金銭債権を帳簿価額以下で出資する場合である。56 条 3 号イからニは、この例外ごとの書面を並べたものだ。業界裏話ヒント:検査役調査まで進む案件は実務でほぼない。数か月と百万円単位を要するため、専門家は最初から例外に載る設計へ組み替える
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 商業登記法 56 条:募集株式発行に固有の五書面を限定列挙 | — |
| 払込みの証明方法 | 払込みがあったことを証する書面(払込証明書+通帳写し)で足りる | — |
| これだけで登記が通るか | 通らない。46 条の議事録と商業登記規則 61 条の株主リストが別途必要 | — |
| 登記官の審査範囲 | 書面の形式のみ。出資の実体は審査されない | — |
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