河川法 第104条
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- 次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。
- 一第五十五条第一項の規定に違反して、河川保全区域内において同項各号のいずれかに該当する行為をした者
- 二第五十八条の四第一項の規定に違反して、河川保全立体区域内において同項各号のいずれかに該当する行為をした者
この条文の基本情報
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 河川法第104条は、日本の河川法に含まれる条文です。
- 河川法第104条の条文原文は「次の各号のいずれかに該当する者は、三月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処する。」で始まります。
- 河川法第104条は第七章に置かれています。
- 河川法の公布日は昭和39年7月10日です。
- 河川法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
- 河川法第104条の前の条は河川法第103条です。
- 河川法第104条の次の条は河川法第105条です。
- 河川法第104条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第104条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/339AC0000000167 - 本サイト収録
河川法(昭和三十九年法律第百六十七号)第104条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年4月5日)https://lawplayer.com/jp/article/339AC0000000167/104
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点河川法104条は、河川保全区域・河川保全立体区域で許可なく掘削・盛土・工作物の新築等をした者を、三月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処すると定める。
Q · 川沿いの自分の土地で許可なく盛土や建築をしたら罰せられるの?
保全区域内なら三月以下の拘禁刑か二十万円以下の罰金
河川法104条により、河川保全区域(54条で指定、原則川から50m以内)や河川保全立体区域で、55条1項または58条の4第1項の許可を得ずに土地の掘削・盛土・切土、工作物の新築・改築等をすると、三月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金に処されます。私有地でも同じです。さらに75条の監督処分で工事中止や原状回復を命じられることがあり、実際の負担はそちらの方が大きくなりがちです。
解説
川沿いの土地を買った。登記も済み、固定資産税も払っている。それでも、そこに倉庫を建てたり、駐車場にするために土を盛ったりする前に、河川管理者(一級河川なら国土交通大臣、実務の窓口は地方整備局の河川事務所。二級河川なら都道府県知事)の許可が必要になる場合がある。河川法54条により、河岸や堤防などの河川管理施設を守るため、川の外側でも原則50メートル以内の帯が「河川保全区域」に指定されうる。この区域では、土地の掘削・盛土・切土、工作物の新築・改築に許可が要る(55条1項)。地下河川などの上下の空間を守る「河川保全立体区域」でも同じ仕組みがある(58条の4第1項)。無許可でやれば、本条により三月以下の拘禁刑または二十万円以下の罰金に処せられる。刑罰そのものは軽く見えるが、怖いのは罰金ではなく、75条の監督処分(役所が直接出す命令。例:工事の中止、建物の撤去、土地を元に戻すこと)である。自分の土地だからと思って使った重機代と建築費が、まるごと撤去費用に変わる。着工前に区域図を一枚確認するかどうか。その差が数百万円になる。
法的な位置づけ
河川法104条は、河川保全区域または河川保全立体区域において、河川管理者の許可を受けずに土地の掘削・盛土・切土その他の形状変更や工作物の新築・改築など許可対象行為をした者を処罰する罰則規定である。法定刑は三月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金であり、55条1項および58条の4第1項の許可制の実効性を担保する機能を持つ。
よくある質問 AI による整理
Q1河川保全区域とは?
河岸や堤防などの河川管理施設を守るため、河川区域の外側に河川管理者が指定する区域です。河川法54条により原則として50m以内の範囲で指定されます。
Q2河川保全区域で許可が必要な行為は?
土地の掘削・盛土・切土その他土地の形状を変更する行為と、工作物の新築・改築です(河川法55条1項)。ただし政令で定める軽微な行為は許可不要です。
Q3河川法104条 罰金はいくら?
二十万円以下の罰金、または三月以下の拘禁刑です。2025年6月1日の刑法改正施行により、従来の「懲役」は「拘禁刑」に改められています。
Q4河川保全区域 盛土 許可 申請先は?
一級河川の直轄区間は国土交通省の河川事務所、指定区間や二級河川は都道府県の土木事務所等が窓口です。着工前に地番を伝えて事前相談するのが確実です。
Q5河川保全区域で家を建て替えできる?
改築も許可対象のため、許可を得れば可能です。堤防からの距離や基礎構造を調整すれば許可が下りる例も多く、設計の初期段階での事前協議が重要です。
Q6河川法違反の無許可工事は撤去される?
河川法75条の監督処分により、工事の中止、工作物の除却、原状回復を命じられることがあります。費用は原則として違反者の負担です。
Q7河川保全区域かどうか調べる方法は?
河川管理者が指定・公示した区域図で確認します。ハザードマップや都市計画図には載っていないことが多いため、河川事務所や土木事務所への問い合わせが確実です。
Q8河川法違反 時効は何年?
本条の罪は法定刑の上限が低いため、公訴時効は3年です(刑事訴訟法250条2項)。ただし監督処分による原状回復命令には別の考慮が働くため注意が必要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1うちの土地が河川保全区域かどうかって、どこで分かるんですか?
保全区域は河川管理者が指定・公示します(河川法54条)。一級河川の直轄区間なら国土交通省の河川事務所、それ以外は都道府県の土木事務所で区域図を閲覧・確認できます。実務のポイント:インターネットのハザードマップや都市計画図には保全区域が載っていないことが多い。電話で地番を伝えれば即答してもらえることもあるので、着工前の5分の電話が一番安い保険になる
Q2昔から建ってた家を建て替えるだけでも許可がいるんですか?
保全区域内なら、工作物の改築も新築と並んで55条1項の許可対象です。前の建物が許可なし、あるいは区域指定前の建物だったとしても、今回の建て替えには今のルールが適用されます。実務のポイント:許可は「何でも駄目」ではなく、基礎の構造や堤防からの距離を調整すれば下りることが多い。設計の初期段階から河川事務所と事前協議に入れば、設計変更のコストは最小限で済む
Q3工事をしたのは業者なのに、施主の私まで罰されるんですか?
本条が処罰するのは保全区域内で許可対象行為を「した者」で、実際に工事した業者が典型です。施主も、業者に指示して行わせた事情があれば共犯として問われる余地があります。一方、75条の原状回復命令は施主にも向けられうるため、刑事責任とは別に費用負担の問題が残ります。実務のポイント:工事請負契約に「関係法令の許可取得は請負人の責任とする」条項があれば、撤去費用を業者に求償する根拠になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「河川法は川の中の話で、陸の私有地には関係ない」と思われがちだが、河川保全区域は河川区域の外側、つまり民有地を含む川沿いの陸地に指定される。所有権は残るが、土地の形を変える自由は許可制のもとに置かれる
- 罰則が三月以下・二十万円以下と聞いて「大したことはない」と判断する人は、深刻度を取り違えている。本当の負担は75条の監督処分で、工作物の除却や原状回復を命じられれば費用は全額こちら持ちである。さらに前科がつけば、建設業者なら許可や入札の審査で響く可能性がある
- 「どの程度の盛土なら許可不要か」を業者に聞くのは、問いの立て方が誤っている。許可不要となる軽微な行為は政令で定められており、判断するのは業者ではなく河川管理者である。正しい問いは「この土地は保全区域内か、この工事は許可対象か」を河川事務所に確認することだ
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 対象区域 | 河川法104条:河川保全区域・河川保全立体区域(川の外側の帯、民有地を含む) | 河川法102条:河川区域(川そのものと堤防等) 河川法75条:区域内の違反全般に対する監督処分 |
| 法的性格 | 刑事罰(三月以下の拘禁刑又は二十万円以下の罰金) | 刑事罰(本条より重い法定刑) 行政処分(工事中止・除却・原状回復命令) |
| 前提となる許可規定 | 55条1項(保全区域)・58条の4第1項(保全立体区域) | 24条・26条1項・27条1項等(河川区域内の占用・工作物・土地形状変更) 許可違反・許可条件違反等が処分の要件 |
| 実務上の負担 | 罰金額は小さいが前科がつきうる | 罰則がより重く、河川区域内は原則占用許可が必要 撤去・原状回復費用が全額自己負担となり最も重い |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も河川区域内の建造物設置や土地形状変更を許可制とし、違反には主に行政罰(過料)で対応する。日本のように区域外側の保全帯を刑罰で担保する構造とは差がある
韓国も河川区域等での工作物設置・土地形状変更を許可制とし、無許可行為に刑事罰を置く点で日本と類似する
ドイツは浸水区域での建築を原則規制し、違反は主に秩序違反(Ordnungswidrigkeit)として過料で処理する。刑罰より行政罰中心の設計である
米国では陸軍工兵隊(USACE)が建設した堤防等の改変に許可(Section 408 permission)を要し、許可なき改変は連邦法違反となる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 相続した実家の裏が一級河川の堤防。空き地に月極駐車場を作ろうと、業者に1メートルの盛土を頼んだ。そこが河川保全区域なら、許可なしの盛土は55条1項違反になる。工事が終わってから河川事務所の巡視員が来ても、原状回復を命じられれば土を全部取り除かなければならない
- 工務店の現場監督であるあなたは、施主から「前の家も建ってたんだから建て替えは問題ない」と言われ、川沿いの住宅の改築に着手した。改築も許可対象である。施主だけでなく、実際に工事をした側も「行為をした者」として捜査の対象になりうる
- もし隣の家が堤防際で地下室を掘り始めたら、どうなる? 掘削が堤防の安定を損ない、出水時に越水や漏水の原因になれば、被害はあなたの家に及ぶ。河川事務所への情報提供は、近隣トラブルとしてではなく治水の問題として扱われる
- 土地の売買決済まであと10日。重要事項説明書の「河川法」欄にチェックが入っている。買主のあなたが予定していたアパート建築は許可が要り、許可の見込みがなければ計画そのものが崩れる。決済前に河川管理者へ事前相談をしないと、手付金を失うか、建てられない土地を抱えるかの二択になる
- 太陽光パネルの架台は工作物か。答えは、そこが保全区域なら新築として許可を要する可能性が高い。設置業者のパンフレットに河川法の記載はない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近隣の無許可工事で堤防や護岸の安全に不安があれば、写真・日時・工事内容を記録する2. 管轄の河川事務所(二級河川なら都道府県の土木事務所)に情報提供する。近隣トラブルではなく河川管理の問題として扱ってもらう3. 実際に浸水・地盤沈下などの損害が出たら、行為者への損害賠償(民法709条)を検討する。河川管理の瑕疵が絡む場合は国家賠償法2条も視野に入る
訴えられた側:1. 指摘を受けた時点で工事を中断し、追加の掘削や盛土をしない2. 管轄河川管理者に保全区域の範囲図と、政令の許可不要行為に当たるかを確認する3. 許可対象なら事後でも許可申請・是正計画を提出し、原状回復の範囲を協議する4. 業者に工事を任せていた場合は、契約書と打合せ記録を保全し、許可取得の責任分担を明確にする
時効(請求できる期限):本条の罪の公訴時効は3年(刑事訴訟法250条2項7号、長期5年未満の拘禁刑または罰金)。起算点は犯罪行為が終わった時(工事の完了時)。ただし75条の監督処分には期間制限がないと解されており、何年経っても原状回復を命じられうる(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和4年(2022年)公布、令和7年(2025年6月1日)施行 刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた
- 改正年要確認 河川立体区域制度の導入に伴い、河川保全立体区域内の違反行為(58条の4第1項)を処罰する号が加えられたとみられる。導入年と号追加の経緯は人的検証が必要
改正の年表
- 1.昭和39年(1964年) 新設:旧河川法を全面改正した新河川法の制定に伴い、河川保全区域内の無許可行為に対する罰則として設けられた
- 2.令和4年(2022年)公布・令和7年(2025年)施行 改正:刑法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理により、法定刑の「懲役」が「拘禁刑」に改められた(2025年6月1日施行)
- 河川法 第55条保全区域内行為の許可制、本条の構成要件
- 河川法 第54条河川保全区域の指定、原則50m以内
- 河川法 第58条の4保全立体区域内行為の許可制
- 河川法 第75条監督処分、工事中止や原状回復命令
- 河川法 第102条河川区域内無許可行為の重い罰則
- 宅地建物取引業法 第35条重要事項説明で河川法制限を告知
- 刑事訴訟法 第250条本条の罪の公訴時効3年
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