給与所得者の扶養控除等申告書又は従たる給与についての扶養控除等申告書を提出した居住者(以下この条において「対象居住者」という。)のこれらの申告書に源泉控除対象配偶者である旨の記載がされた配偶者(以下この条において「対象配偶者」という。)が、当該対象居住者を、当該対象配偶者の提出した給与所得者の扶養控除等申告書若しくは従たる給与についての扶養控除等申告書又は公的年金等の受給者の扶養親族等申告書に記載された源泉控除対象配偶者として第百八十五条第一項第一号若しくは第二号(賞与以外の給与等に係る徴収税額)若しくは前条第一項第一号若しくは第二項第一号又は第二百三条の三第一号から第三号まで(徴収税額)の規定の適用を受ける場合には、当該対象配偶者は当該対象居住者の提出した給与所得者の扶養控除等申告書又は従たる給与についての扶養控除等申告書に源泉控除対象配偶者である旨の記載がされていないものとして、第百八十五条第一項第一号及び第二号並びに前条第一項第一号及び第二項第一号の規定を適用する。
要点所得税法 186 条の 2 は、夫婦が互いを源泉控除対象配偶者と申告しても、配偶者側で先に軽減を受けている場合は片方の記載を無効とみなし、二重の軽減を認めないと定める。
Q · 夫婦がお互いを扶養(源泉控除対象配偶者)に書いたら、二人とも毎月の税金が安くなるの?
片方は無効。安くなった分は年末に戻される
所得税法 186 条の 2 により、配偶者の側で先に源泉控除対象配偶者としての軽減(185 条・186 条・203 条の 3)を受けている場合、あなたの扶養控除等申告書はその記載がなかったものとして源泉徴収税額を計算します。つまり二人分の軽減は法律上認められず、片方は無効です。毎月少なく引かれた分は前借りにすぎず、年末調整(190 条)または確定申告で必ず精算され、12 月の給与から一括で徴収されます。年税額を左右する配偶者控除(83 条)とは別の話です。
共働きで、二人とも収入がそれほど多くない夫婦。年末に会社から配られる「給与所得者の扶養控除等申告書」に、夫は妻を、妻は夫を、それぞれ源泉控除対象配偶者として書き込む。書式の上では、どちらも要件を満たしている。だから両方とも受理される。そして毎月の源泉徴収額が、二人とも一人分ずつ軽くなる。ここに落とし穴がある。所得税法 186 条の 2 は、配偶者の側が先にあなたを源泉控除対象配偶者として月々の徴収税額の軽減(185 条、186 条、203 条の 3)を受けている場合、あなたの申告書にはその記載が最初からなかったものとして扱えと命じる。つまり片方の軽減は法律上、存在しない。手取りが増えた分は前借りにすぎず、年末調整か確定申告で必ず戻ってくる。「会社が受理したのだから正しい」という感覚は、この条文の前では通用しない。書式のチェック機能と、法律の計算ルールは、別のレイヤーで動いている。
源泉控除対象配偶者に係る重複排除の規定であり、夫婦双方が互いを源泉控除対象配偶者として申告した場合において、一方の配偶者が先に月々の徴収税額の軽減(所得税法 185 条・186 条・203 条の 3)を受けているときは、他方の申告書にはその記載がなかったものとみなして源泉徴収税額を計算する旨を定める。
本人と配偶者の所得が一定額以下の場合に、毎月の源泉徴収税額を軽減する対象となる配偶者を指します。年間の配偶者控除とは別概念で、月々の徴収税額を仮に決めるための区分です。
源泉控除対象配偶者は年税額でなく毎月の徴収額を仮決めする欄なので『どっちが得』は成立しません。双方が互いを記載すると 186 条の 2 で先に軽減を受けた側が優先し、他方は無効になります。
記載前に、配偶者の勤務先で自分が同様に書かれていないか確認します。双方記載だと 186 条の 2 により先に軽減を受けた側が優先し、他方は記載なしとして源泉徴収税額が計算されます。
重複しても犯罪ではなく、186 条の 2 が計算段階で片方を無効化します。ただし月々少なく引かれた不足分は 12 月の給与から一括徴収され、手取りが大きく減ることがあります。
配偶者は源泉控除対象配偶者、子や親などは控除対象扶養親族として区別されます。いずれも扶養控除等申告書で申告しますが、適用条文と所得要件が異なります。
双方の勤務先は互いの処理を確認できませんが、税務署は源泉徴収票や申告データを名寄せできるため重複は把握され得ます。精算せず放置すると過少申告として指摘される可能性があります。
毎月の源泉徴収が年税額より少なかった場合、年末調整で不足分が一括徴収されます。配偶者の扶養重複で軽減が過大だった場合、186 条の 2 の適用で 12 月にまとめて精算されるためです。
年末調整前なら勤務先に申し出て記載を訂正できます。年末調整後や重複が判明した場合は、確定申告や更正の請求(国税通則法 23 条)で精算します。早めの訂正が家計への影響を抑えます。
重複記載そのものは犯罪ではない。186 条の 2 が、配偶者の側で先に軽減(185 条、186 条、203 条の 3)が適用されている場合、あなたの申告書の記載はなかったものとして計算せよと定めており、法律の側で自動的に打ち消す構造になっている。業界裏話ヒント:問題になるのは記載ではなく、年末調整や確定申告で精算しないまま放置した場合。放置は無申告・過少申告の領域に入る
ならない。源泉徴収はあくまで年税額の概算前払いであり、年末調整(所得税法 190 条)または確定申告で最終的な税額に必ず引き直される。月々少なく引かれた分は、12 月または翌年 3 月に一括で戻ってくる。業界裏話ヒント:この一括徴収で 12 月の手取りが激減する家庭は多い。ボーナス月と重なると気付きにくいので、11 月のうちに不足額を概算しておくと家計の防御になる
違う。源泉控除対象配偶者は毎月の源泉徴収税額を決めるための概念で、186 条の 2 や 185 条が扱うのはこの領域である。年間の所得税額を減らすのは配偶者控除(83 条)と配偶者特別控除(83 条の 2)で、こちらは年末調整または確定申告で判定する。業界裏話ヒント:源泉控除対象配偶者に該当しなくても配偶者特別控除は取れる場合がある。毎月の欄に書けなかったからと諦めて年末調整で申告しない人が、毎年一定数いる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象とする税額 | 186 条の 2:毎月の源泉徴収税額(重複時の擬制) | — |
| 配偶者の扱い | 双方記載時、先に軽減を受けた側を優先し他方を記載なしとみなす | — |
| 適用場面 | 夫婦双方が互いを源泉控除対象配偶者と申告した重複ケース | — |
| 精算タイミング | 年末調整(190 条)で一括精算 | — |
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