常時二人以下の家事使用人のみに対し第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等の支払をする者は、前条の規定にかかわらず、その支払う退職手当等について所得税を徴収して納付することを要しない。
要点所得税法200条は、常時二人以下の家事使用人のみに給与を支払う個人を、退職手当等の源泉徴収・納付義務から免除する。ただし退職金を受け取った本人の納税義務は残る。
Q · 住み込みの家政婦さんに退職金を渡すとき、税金を天引きして納めないといけないの?
二人以下の家事使用人だけなら源泉徴収は不要です
所得税法200条により、常時二人以下の家事使用人のみに給与等を支払う個人は、その退職手当等について所得税を徴収して納付する義務が免除されます(前条199条の例外)。天引きも税務署への納付も不要です。ただし免除されるのは支払う側の徴収・納付事務だけで、退職金という所得が非課税になるわけではありません。徴収されなかった分は、受け取った本人が翌年に確定申告して納めることになります。なお家事使用人が三人以上、または家事使用人以外の従業員も雇う場合は199条に戻り、源泉徴収義務が復活します。
自宅に住み込みで家事を手伝ってくれる人を、長年雇ってきた。退職の日、感謝を込めてまとまった退職金を手渡す。もしあなたが会社を経営していれば、この退職金から所得税を天引きし(源泉徴収)、翌月には税務署へ納める義務を負う(199条)。ところが所得税法200条は、常時二人以下の家事使用人だけを雇う人を、この面倒な徴税事務からまるごと解放する。理由は単純で、個人の家庭に会社並みの源泉徴収実務を強いるのは酷だからだ。ただし勘違いしてはいけない。消えたのは「あなたが天引きして納める」義務だけ。退職金を受け取った本人の納税義務は残り、その人が自分で確定申告して納めることになる。徴税の入口が、支払う側からもらう側へ静かに付け替えられている。
所得税法200条は、源泉徴収義務の特例を定める規定である。常時二人以下の家事使用人のみに給与等を支払う個人について、前条(199条)に基づく退職手当等の所得税の徴収・納付義務を免除する。免除の範囲は支払者の徴収納付義務に限られ、受給者本人の納税義務および退職所得に対する課税自体は存続する点に特徴がある。
常時二人以下の家事使用人だけを雇う個人が、給与や退職金の所得税を天引きして納める義務を免除される制度です。所得税法200条(退職金)と184条(給与)が根拠です。
常時二人以下までです。三人以上になった瞬間、または家事使用人以外の従業員も雇うと、199条の源泉徴収義務者に格上げされ、毎月の徴収・納付事務が発生します。
源泉徴収されていない以上、退職所得控除(原則40万円×勤続年数)を超える部分があれば本人の確定申告が必要です。控除内なら税額がゼロのこともあります。
個人が直接、家事使用人として継続的に雇う場合は200条・184条の特例が及び得ます。二人以下なら退職金・給与の源泉徴収は不要ですが、事業者からの派遣なら通常どおり徴収されます。
勤続20年以下は40万円×勤続年数(最低80万円)、20年超は800万円+70万円×(勤続年数−20年)が基本です。控除後の残額の2分の1に課税されます(最新の改正状況をご確認ください)。
給与等については所得税法184条が退職金の200条と同じ構造で免除を定めます。退職金だけでなく毎月の給与も、二人以下なら源泉徴収が不要になります。
原則適用されません(労働基準法116条2項)。残業代や労災保険も原則なく、家事使用人は税と労働保護の両面で制度の外側に置かれています。
非課税ではありません。200条が免除したのは支払者の徴収・納付義務だけで、退職所得への課税は残ります。受け取った本人が確定申告で納めます。
本当です。常時二人以下の家事使用人だけを雇う個人なら、200条で退職金の源泉徴収も納付も不要になります(199条の義務が外れる)。業界裏話ヒント:免除されるのは「あなたが天引きして納める」義務だけで、受け取った本人の納税義務は消えません。渡すときに『来年ご自身で確定申告を』と伝えておかないと、数年後に本人へ延滞税が及ぶことがある。伝えたか否かが後の人間関係まで左右する
個人の家庭に直接雇われ、掃除・料理・育児など家事に従事する人です。住み込みのお手伝い、直接契約のベビーシッター等が典型で、家政婦紹介所や事業者から派遣される形態は該当しないことが多い(28条の給与所得の枠内)。業界裏話ヒント:家事使用人は所得税だけでなく労働基準法の適用からも外れています(労働基準法116条2項)。個人宅の家事労働は税と労働保護の両方で制度の外側にいる、その事実を雇う側も雇われる側も見落としがちだ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象となる支払 | 200条:退職手当等の源泉徴収義務(免除) | — |
| 適用される者 | 常時二人以下の家事使用人のみに支払う個人 | — |
| 義務の内容 | 徴収・納付が不要(本人が確定申告) | — |
| 三人以上になったら | 199条に復帰し徴収義務が発生 | — |
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