要点所得税法 209 条は、小額の年金や契約者と受給者が異なる年金について、支払者の源泉徴収義務を免除する規定。ただし免除は徴収手続だけで、雑所得や贈与税として課税義務は残る。
Q · 保険会社が個人年金から税金を引いていなければ、その年金は非課税ですか?
源泉徴収されなくても課税は残り、申告が必要な場合があります
非課税ではありません。所得税法 209 条は、小額年金(1 号)や契約者と受給者が異なる年金(2 号)について、保険会社の源泉徴収義務(207 条)を免除しているだけです。免除されるのは徴収の手続であって課税そのものではありません。同一名義の小額年金は雑所得(35 条)として確定申告の対象になり、親などが保険料を負担し受取人が別人の年金は、みなし贈与として相続税法の贈与税の対象に移ります。源泉徴収されなかった理由が、別の税金の入口になっています。
毎月コツコツ払ってきた個人年金保険。受け取りが始まり、通帳に振り込まれた金額を見て「保険会社が税金を引いていないから非課税だ」と思っていないだろうか。そこに落とし穴がある。所得税法209条は、保険契約に基づく年金のうち、年額から対応する保険料を引いた金額が政令基準に満たない小額のものについて、保険会社の源泉徴収義務(207条)を免除する。だが源泉徴収されないことと課税されないことは全く別だ。その年金は雑所得(35条)であり、他の所得と合算して確定申告が必要になる場合がある。もう一つ、この条文は契約者と受給者が異なる年金も徴収対象から外す。親が保険料を払い、あなたが受け取る年金がこれだ。この場合は所得税ではなく、みなし贈与として相続税法の世界に入る。源泉徴収されなかった理由が、実は別の税金の入口だった。
所得税法 209 条は源泉徴収義務の例外を定める規定であり、保険契約等に基づく年金のうち、対応保険料控除後の金額が政令基準に満たない小額年金、および契約者と受給者が異なる契約等に基づく年金について、支払者の源泉徴収・納付義務(207 条)を免除する。免除の対象は徴収手続であり、課税そのものではない。
不要とは限りません。209 条が免除するのは徴収手続だけで、小額年金でも雑所得(35 条)として申告対象です。給与外所得が年 20 万円を超えれば申告が必要になります。
給与所得者は、年金を含む給与外所得の合計が年 20 万円を超えると確定申告が必要です(所得税法 121 条)。20 万円以下でも住民税の申告は別途必要な場合があります。
把握されやすいです。保険会社は支払調書を税務署へ提出しており、源泉徴収票が来なくても金額は当局が握っています。名寄せで申告漏れが指摘される可能性があります。
かかる場合があります。保険料負担者(親)と受取人が異なる年金は 209 条 2 号で源泉徴収外ですが、年金受給権が親からのみなし贈与とされ贈与税の対象になります(相続税法 5 条)。
金額は所得税法施行令 326 条など政令で定められ、改正で変わります。自己判断せず、最新の施行令の金額と計算方法を確認してください。基準の解釈は税理士への相談が確実です。
年金の種類・払込方法・受取期間に応じ、政令で定める方法により年金に対応する保険料相当額を算出します。計算方法は施行令に定められ、自己流だと基準判定を誤るおそれがあります。
源泉徴収の要否と支払調書の提出義務は別です。一定額以上の年金は源泉徴収されなくても支払調書が税務署へ提出されるため、受給者側の申告漏れは把握されやすくなります。
契約者・保険料負担者・受取人が同一なら贈与税の問題は生じず、年金は雑所得として所得税の対象です。問題は誰が保険料を負担したかで、名義だけでは判断できません。
源泉徴収されていないことと申告不要は別問題です。209条は207条の徴収義務を免除しているだけで、その年金は雑所得(35条)として課税対象のままです。給与以外の所得が年20万円以下なら申告不要の余地(121条)がありますが、超えれば申告が必要。業界裏話ヒント:源泉徴収票が来ないと収入として認識しない人が多いが、支払調書は保険会社から税務署へ提出されている。あなたが黙っていても、向こうは金額を握っており、名寄せで申告漏れを把握しやすい。
あります。契約者・保険料負担者(親)と受取人(あなた)が異なる年金は、209条2号で源泉徴収の対象外になりますが、その裏で年金受給権が親からの贈与とみなされ贈与税がかかります(相続税法5条・6条、24条の定期金評価)。業界裏話ヒント:受取開始の初年に権利全体が贈与税の対象になり、2年目以降の年金部分は雑所得として所得税、という二段構えになるのが実務の扱い。得したつもりが、二種類の税金の入口だったというのが名義のからくりです。(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 209 条:一定の年金について源泉徴収義務を免除する例外 | — |
| 対象・要件 | 対応保険料控除後が政令基準未満の小額年金(1 号)、契約者と受給者が異なる年金等(2 号) | — |
| 免除・課税の帰結 | 源泉徴収は不要だが課税は消えず、確定申告や贈与税申告に移る | — |
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