要点所得税法 207 条は、一定の年金契約に基づく年金の支払者に、支払時の源泉徴収と徴収月の翌月 10 日までの納付を義務づける。天引きは概算で、受給者は雑所得として確定申告で精算できる。
Q · 年金の振込額が契約書の額より少ないのは、税金が引かれているからですか?
はい、所得税法 207 条の源泉徴収です
所得税法 207 条は、一定の年金契約に基づく年金の支払者に、支払時の源泉徴収と翌月 10 日までの納付を義務づけます。天引きされるのは年金全額ではなく、払込保険料に対応する部分を控除した残額の 10.21%(所得税 10%+復興特別所得税 0.21%)です。これは概算に過ぎず、年金は雑所得として確定申告で精算され、天引きが過大なら還付されます。相続税を課された年金部分への重複課税は最高裁が違法と判断しています(最判平成 22.7.6)。
生命保険の個人年金を受け取り始めた月、通帳に入った額が契約書の年金額より少ない。その差額は、保険会社が国に納めた所得税である。所得税法207条が、支払者に対して年金支払時の徴収と、徴収日の属する月の翌月10日までの納付を義務づけているからだ。押さえるべきは三点ある。第一に、天引きの対象は年金額の全額ではなく、払込保険料に対応する部分を差し引いた残額に対する10.21%(所得税10%+復興特別所得税0.21%、2037年まで)である。第二に、207条はあくまで「支払う側」に課された義務であり、あなたの最終的な税額を確定させるものではない。年金は雑所得として確定申告で精算され、天引きが過大なら還付される。第三に、亡くなった家族の死亡保険金を年金形式で受け取る場合、相続税を課された部分に重ねて所得税を課すのは違法だと最高裁が判断している(最判平成22.7.6)。天引きは自動でも、正しいとは限らない。
所得税法 207 条は、一定の年金契約に基づく年金の支払者に源泉徴収義務を課す規定である。支払者は年金支払の際に所得税および復興特別所得税を徴収し、徴収日の属する月の翌月 10 日までに国へ納付しなければならない。この徴収は最終的な税額を確定させるものではなく、受給者は雑所得として確定申告で精算する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
支払者が年金支払時に所得税を天引きして国に納める仕組みです。所得税法 207 条が根拠で、対象は生命保険料控除等の対象契約に基づく年金です。
年金の支払開始時から、支払の都度天引きされます。対象は払込保険料相当額を控除した残額で、その 10.21% が徴収されます(所得税法 208 条)。
年金の天引き額は源泉徴収票ではなく支払調書で確認します。保険会社のマイページやマイナポータル連携でも数字を先に押さえられます。
所得税法 209 条により一定額未満の年金は源泉徴収の対象外です。ただし源泉徴収されないことと課税されないことは別で、申告は別途必要です。
過大に天引き・納付された場合、法定申告期限から 5 年以内に更正の請求ができます(国税通則法 23 条)。期限を過ぎた分は取り戻せません。
公的年金等は所得税法 203 条の 2 以下、生命保険等の私的年金は 207 条以下が規律します。控除の計算や適用除外の基準が異なります。
最判平成 22.7.6 を受け過去分の還付手続が設けられましたが、期限を過ぎた分は戻りません。現在も受給中なら進行中の天引き額を検算する価値があります。
徴収の日の属する月の翌月 10 日までです。遅れると不納付加算税(自主納付で 5%、指摘後は 10%)と延滞税が支払者に課されます。
年金額から払込保険料に対応する部分を差し引いた残額に対して10.21%です(所得税法208条、所得税法施行令326条、復興特別所得税0.21%を含む)。全額に10%ではありません。業界裏話ヒント:この控除割合は「払込保険料総額÷年金総支給見込額」で決まるため、長生きするほど後年の課税部分が相対的に増える設計になっている。受取期間が終身か確定年金かで、生涯の税負担総額が変わる
年金は雑所得(所得税法35条)なので、他の所得と合算して税額を計算し直します。207条の天引きは概算に過ぎません。給与所得者で年金を含む雑所得が年20万円以下なら申告不要の場合もあります(同法121条)。業界裏話ヒント:申告不要でも、天引きされた税額は申告しないと戻ってこない。医療費控除や住宅ローン控除で還付を受ける年は、年金の天引き額も必ず申告書に載せる
その疑問は正しい。最高裁は、相続税の課税対象となった年金受給権の部分に所得税を課すのは違法だと判断しました(最判平成22.7.6)。これを受け所得税法の計算方法が改められています。業界裏話ヒント:判決後、国税庁は過去分の還付手続を設けたが、期限を過ぎて請求しなかった人の分は戻っていない。今も年金を受け取り続けているなら、現在進行形の天引き額が正しいか支払調書で検算する価値がある
翌月10日を過ぎると不納付加算税(納付すべき税額の10%、税務署の指摘前に自主納付すれば5%)と延滞税が会社に課されます(国税通則法67条)。支払を受けた役員ではなく、支払った会社が負担します。業界裏話ヒント:不納付加算税は損金不算入。税務調査で最も指摘されやすい類型のひとつであり、指摘される前に自主納付するかどうかで負担が半分になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 207 条:源泉徴収と翌月 10 日までの納付義務そのもの | — |
| 義務の名宛人 | 年金を支払う者(保険会社・法人等) | — |
| 受給者への効果 | 概算天引き、最終税額は確定申告で精算 | — |
| 怠った場合の帰結 | 支払者に不納付加算税・延滞税、国は 221 条で支払者から徴収 | — |
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