国内において第百六十一条第一項第六号(国内源泉所得)に規定する事業を行う非居住者又は外国法人が同号に掲げる対価につき第二百十二条第一項(源泉徴収義務)の規定により所得税を徴収された場合には、政令で定めるところにより、当該非居住者又は外国法人が当該所得税を徴収された対価のうちから当該事業のために人的役務の提供をする非居住者に対してその人的役務の提供につき支払う第百六十一条第一項第十二号イ又はハに掲げる給与又は報酬について、その支払の際、第二百十二条第一項の規定による所得税の徴収が行われたものとみなす。
要点所得税法215条は、人的役務提供事業を行う非居住者・外国法人の対価に源泉徴収がされた場合、そこから個人に配る給与・報酬にも徴収済みとみなし、二重の源泉徴収を防ぐ規定である。
Q · 海外の芸能事務所にギャラを払って税金を引いたら、事務所が本人に給料を配るときもまた源泉徴収するの?
いいえ、215条により二度目の源泉徴収は不要とみなされます。
所得税法215条により、国内で人的役務提供事業を行う非居住者・外国法人が受け取る対価に212条で源泉徴収(20.42%)がされた場合、その事業体が所属タレント等の個人に配る給与・報酬については、改めて源泉徴収が行われたものとみなされます。つまり二度目の徴収は不要です。これを知らずに個人ごとに引くと二重徴収となり、超過分は別途還付手続きを踏まないと戻りません。
K-POP グループの来日公演、海外オーケストラの日本ツアー、UFC の来日興行。これらのギャラは主催者から外国の芸能事務所や興行会社にまとめて支払われ、その時点で 20.42% の所得税が源泉徴収される(所得税法 212 条、213 条)。ここで厄介な問題が起きる。事務所が受け取った金から所属アーティスト個人に出演料や給料を配るとき、その支払いにもう一度源泉徴収義務がかかるように見えるのだ。同じ資金に二重の徴収。それを遮断するのが 215 条である。事業体としての対価にすでに源泉徴収がされていれば、そこから個人に配る給与や報酬については、改めて徴収されたものと「みなす」。つまり二度目の徴収は要らない。あなたが海外タレントを招へいする側なら、この一文を知らずに個人ごとに引くと、二重に取ったうえで後から面倒な還付手続きに追われることになる。
所得税法215条は源泉徴収の特例を定める規定であり、国内において人的役務提供事業(161条1項6号)を行う非居住者・外国法人がその対価につき212条で所得税を徴収された場合に、当該対価から事業のため役務提供する個人へ支払う給与・報酬について、改めて源泉徴収が行われたものとみなす旨を規定する。
芸能人・スポーツ選手・専門家などの役務提供を主たる内容とする事業で、その範囲は所得税法施行令282条が定めます。個人ではなく事業体への対価に源泉徴収の入口が置かれます。
所得税15%に加え、復興特別所得税として2.1%が上乗せされるため合計20.42%となります。人的役務提供事業の対価に適用される源泉徴収税率です。
軽減・免除を受けるには対価の支払前に支払者経由で税務署へ提出するのが原則です。支払後では満額徴収されてから還付を待つことになります。
国内で人的役務提供事業を行う外国法人への対価は国内源泉所得(161条1項6号)に当たり、支払者に源泉徴収義務が生じます。相手が法人でも課税されます。
はい、対価を支払った月の翌月10日までに納付します(212条)。遅れると不納付加算税と延滞税が上乗せされます。
所得税法214条の免除証明書の交付を受けるか、租税条約に関する届出書を支払前に提出する方法があります。何もしなければ20.42%が満額徴収されます。
事業体への対価で徴収済みなら、その事業体が個人に配る給与・報酬にも徴収が行われたものとみなす制度です。二度目の実際の徴収は不要になります。
総額から20.42%を差し引いた額が手取りの目安です。租税条約の届出で軽減・免除が受けられれば手取りは増えます。
国内で行う公演やスポーツ興行の対価は「国内源泉所得」(所得税法 161 条1項6号)に当たり、相手が非居住者・外国法人でも日本に課税権があるからです。支払者に源泉徴収義務が生じ、税率は復興特別所得税を含め 20.42%。業界裏話ヒント:この 20.42% は租税条約で免除・軽減できる国が多い。ただし何もしなければ自動では下がらず、支払前に「租税条約に関する届出書」を出した人だけが軽減を受けられる。知らずに満額引かれ、還付も請求せず終わる主催者は少なくない
いりません。それがまさに 215 条の役割です。事業体への対価ですでに源泉徴収されていれば、その事務所が所属タレントに配る給与・報酬については、改めて源泉徴収が行われたものと「みなす」ため、二度目の徴収は不要です。業界裏話ヒント:怖いのはむしろ逆で、みなし規定を知らずに二度目を引いて納付してしまうケース。みなされているのに実際に納めた分は超過納付となり、自動では戻らず、別途還付手続きを踏まないと取り返せない
源泉徴収義務者である支払者自身が追徴されます。徴収して翌月10日までに納めるのが原則で、漏れると不納付加算税と延滞税が上乗せされ、しかも本来タレント側が負担する税を会社が自腹で立て替える形になりがちです(所得税法 212 条)。業界裏話ヒント:徴収し忘れた税を後からタレント側に請求する権利(求償権)は法律上あるが、相手が帰国済みの外国人だと事実上回収不能。だからこそ、送金前に税額を差し引く一手を絶対に外さないのが実務の鉄則
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| 条文の役割 | 215条:事業体への徴収を個人配分にも及ぶとみなす特例(二重徴収の遮断) | — |
| 効果 | 個人への配分に改めての徴収を不要にする(みなし) | — |
| 適用の前提 | 対価が人的役務提供事業に当たり、212条で徴収済みであること | — |
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