要点所得税法 212 条は、非居住者や外国法人へ国内源泉所得を支払う者に、支払時の源泉徴収と翌月 10 日までの納付を義務づける規定である。徴収を怠れば支払者自身が納付責任を負う。
Q · 海外に住む大家さんや海外の会社にお金を払うとき、自分が税金を天引きしないといけないって本当?
本当。支払者が源泉徴収し翌月 10 日までに納付する義務がある
本当です。所得税法 212 条により、非居住者や外国法人へ国内源泉所得(不動産の譲渡対価、賃料、使用料など)を支払う者は、支払の際に所得税を源泉徴収し、翌月 10 日までに国へ納付しなければなりません。国外払いでも支払者が国内に住所・事務所を持てば国内払いとみなされます(2 項、期限は翌月末日)。徴収を忘れても国は支払者に請求し、後で受給者へ求償できるにとどまります(222 条)。租税条約の届出書を初回支払日の前日までに出せば軽減・免除される余地があります。
海外に転勤した大家の口座へ毎月家賃を振り込んでいる。あるいは、香港の設計会社にライセンス料を送金している。その瞬間、あなたは「支払う人」であることをやめ、国の徴税窓口になっている。所得税法 212 条は、非居住者や外国法人に国内源泉所得を支払う者に対し、支払の際に所得税を天引きし、翌月 10 日までに国へ納めよと命じる。天引きを忘れても、国はあなたに請求する。受け取った相手ではなく、支払ったあなたにである。しかも 2 項は、送金を海外から行っても、あなたが日本に住所や事務所を持つ限り「国内で支払った」とみなす。抜け道はない。あなたが背負うのは他人の税金だが、納める義務はあなた個人の債務として立ち上がる。相手に返せと請求する権利(222 条)は残るが、相手はもう国外にいる。回収できるかは、あなたの運次第だ。
所得税法 212 条は源泉徴収義務を定める規定であり、非居住者または外国法人に一定の国内源泉所得を支払う者に対し、支払の際に所得税を徴収し翌月 10 日(国外払いは翌月末日)までに国へ納付する義務を課す。徴収義務は支払者の居住者区分や事業者性を問わず生じ、徴収を怠った場合の納付責任も支払者に帰属する。
AI 輔助整理,以條文原文為準
支払の際に所得税を天引きして国へ納付する義務を負う者です。所得税法 212 条では非居住者・外国法人へ国内源泉所得を支払う者が該当し、法人か個人かを問いません。
必要です。土地等の譲渡対価は国内源泉所得で、買主に 10.21% の源泉徴収義務が生じます。ただし対価 1 億円以下かつ自己・親族の居住用取得なら除外されます(施行令 328 条)。
徴収の日の属する月の翌月 10 日までです。支払が国外で行われ支払者が国内に住所・事務所を持つ場合は翌月末日まで延びます(212 条 2 項)。
国は支払者に納税告知を打ち、本税に加えて不納付加算税(原則 10%)と延滞税が課されます。契約どおり全額払ったことは免責事由になりません。
所得税本税に復興特別所得税(本税の 2.1%)が上乗せされるためです。使用料・報酬等は 20.42%、土地等の譲渡対価は 10.21% が原則税率です。
原則として最初の支払日の前日までに、支払者を経由して税務署長へ提出します。送金後では国内税率で徴収したうえ還付請求という遠回りになります。
なります。212 条は「支払をする者」としか定めず、法人・個人や事業者・消費者を問いません。個人が非居住者から不動産を買えばその個人が義務者です。
配分者を支払者とみなします。計算期間の末日の翌日から 2 か月を経過する日までに金銭等を交付しなければ、その日に支払があったものとみなされます(212 条 5 項)。
非居住者や外国法人には日本の税務署が直接執行する手段が乏しいため、国内にいる支払者を徴収窓口に据えたのが 212 条の設計である。使用料は 161 条 1 項 11 号の国内源泉所得に当たりうる。業界裏話ヒント:条約で免除される国が相手でも、届出書が支払日前日までに出ていなければ、税務調査では「徴収すべきだった」と指摘される。後から条約適用で還付は取れるが、還付されるのは相手であり、加算税を払うのはあなたの会社である
個人が自己または親族の居住の用に供するために借りている場合、その賃料は源泉徴収を要しない(所得税法施行令 328 条)。逆に法人契約や事務所・店舗としての賃借なら、20.42% を天引きして翌月 10 日までに納付する義務が生じる。業界裏話ヒント:家主が「海外に住んでいる」ことを借主に告げない例は珍しくない。契約更新時に住民票または現住所の確認を一行入れておくだけで、後年の納税告知を防げる
言える。222 条は、源泉徴収義務者が納付した税額について受給者へ請求する権利(求償権)を定めている。ただし国への納付が先で、求償はその後である。業界裏話ヒント:この求償権は実務上ほぼ死んでいる。相手が国外法人なら日本の判決の現地執行に数百万円かかり、請求額を上回ることが多いからだ。だから実務家は求償に頼らず、契約書に「源泉税相当額を控除して支払う」というグロスアップ否認条項を最初から入れる
ならない。2 項は、国外で支払が行われても、支払者が国内に住所・居所・事務所等を有するときは国内で支払ったものとみなすと定める。納付期限が翌月 10 日から翌月末日へ延びるだけである。業界裏話ヒント:海外子会社を経由させれば逃れられるという発想は、支払者が誰かという実質判定と移転価格の双方で崩される。送金経路の設計で消せるのは事務負担であって、義務そのものではない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律内容 | 212 条:源泉徴収義務と納付期限を課す | — |
| 適用対象 | 非居住者・外国法人へ国内源泉所得を支払う者 | — |
| 効果 | 支払者に納付義務が発生、漏れは加算税・延滞税 | — |
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