要点所得税法 180 条は、恒久的施設を有する外国法人が税務署長の証明書を支払者に提示した場合、証明書が効力を有する間、178 条・179 条の源泉徴収を適用しないと定める。
Q · 外国法人が日本に支店を持っていれば、源泉徴収の 20.42% は引かれずに済むんですか?
支店だけでは不十分。証明書を取得し支払者に提示して初めて止まります
所得税法 180 条により、恒久的施設(PE)を有する外国法人が、政令の要件を備えていることと所得が PE に帰せられることについて所轄税務署長の証明書の交付を受け、それを支払者に提示すると、証明書が効力を有する間の 178 条・179 条の源泉徴収は適用されません。つまり 20.42% の天引きが止まり満額が入金されます。ただし提示しなければ効力は生じず、要件を満たさなくなった日以後は届出と提示先への通知が必要です。怠れば公示により失効し、未徴収分は支払者が背負います。
日本に支店やオフィス(恒久的施設、いわゆる PE)を構える外国法人が、日本国内から使用料や貸付金利子、不動産賃貸料を受け取るとき、支払者は原則としてその都度 20.42% を天引きして国に納める。受け取る側の外国法人は、確定申告で精算するまで自分の金が国庫に眠ることになる。所得税法 180 条は、その天引きそのものを止める仕組みである。税務署長から「この法人は要件を備えており、この所得は PE に帰せられる」という証明書の交付を受け、それを支払者に提示する。その瞬間から、証明書が効力を有している間、178 条・179 条の源泉徴収は適用されない。つまり満額が入金される。ただしこの制度には牙もある。要件を満たさなくなった日、または PE を持たなくなった日から、遅滞なく税務署へ届け出て、かつ提示先にも通知する義務が課される。怠れば証明書は公示によって失効し、その間の未徴収分は支払者が背負うことになる。
所得税法 180 条は、恒久的施設を有する外国法人に対する源泉徴収の免除制度を定める規定である。当該外国法人が政令の要件を備え、対象国内源泉所得が恒久的施設に帰せられることについて所轄税務署長の証明書の交付を受け、支払者に提示した場合、証明書が効力を有する間、178 条・179 条の源泉徴収は適用されない。
恒久的施設を有する外国法人が、政令の要件を備え所得が PE に帰せられることを所轄税務署長が証明する書面です。支払者に提示すれば源泉徴収が止まります(所得税法 180 条)。
法人税の納税地の所轄税務署長に対し、政令の定めに従って交付を申請します。要件充足と対象国内源泉所得への該当を書類で疎明し、交付後に支払者へ提示する流れです。
外国法人が日本国内に有する支店・事務所・工場などの事業活動の拠点を指します。PE があると日本での確定申告義務が生じ、180 条の免除制度の前提にもなります。
使用料が恒久的施設に帰せられ、証明書を取得・提示すれば 178 条・179 条の源泉徴収は適用されません。PE に帰せられない使用料は原則どおり天引きされます。
外国法人へ使用料・貸付金利子・不動産賃貸料等を支払う都度、支払者が天引きして国に納付します。証明書の提示がなければこの前払いが続きます。
証明書は有効期限の経過により効力を失います(6 項)。以後の支払には源泉徴収が復活し、気付かず満額送金した支払者に追徴が及ぶおそれがあります。
161 条 1 項の 4 号から 7 号、10 号、11 号、13 号、14 号の国内源泉所得(貸付金利子・使用料・不動産賃貸料等)で、恒久的施設に帰せられるものが対象です。
止まりません。180 条は証明書を支払者に提示した場合に限り源泉徴収を適用しない構造です。交付を受けても提示しなければ天引きは続きます。
違います。止まるのは源泉徴収という前払いの仕組みだけで、法人税の申告納税義務は残ります。PE に帰せられる所得は法人税法に基づき確定申告で課税されます。業界裏話ヒント:この制度は税負担の減免ではなくキャッシュフローの制度です。税理士がまず確認するのは節税額ではなく、天引きされてから還付されるまでの月数と、その間の資金コストです
源泉徴収義務者である支払者が納付します。所得税法 180 条 1 項は証明書の提示があった場合に 178 条・179 条を適用しないとする構造で、提示がない、または効力を失っていれば義務は復活します。業界裏話ヒント:4 項の通知義務は受取人側の義務ですが、履行されなくても支払者の納付義務は消えません。だから実務の弁護士は、法定義務に頼らず契約書に補償条項を書かせます
所轄税務署長が個別に定めます(6 項 1 号が「所轄税務署長が定めた有効期限」と規定)。法律上一律の年数は書かれていません。業界裏話ヒント:期限は交付を受けたときの書面に記載されているだけで、満了の通知は来ません。失効に気付くのは、税務調査で支払者側の源泉徴収漏れを指摘されたときというケースが実際にあります。期限管理は自分でやる以外に方法がない
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象者 | 180 条:恒久的施設を有する外国法人 | — |
| 効果 | 証明書の効力期間中は 178・179 条の源泉徴収を適用しない | — |
| 免除の要件 | 政令要件の充足+対象所得の PE 帰属+証明書の提示 | — |
| 失効事由 | 有効期限の経過/税務署長の公示(6 項) | — |
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