要点著作権法 47 条の 6 は、引用や私的使用などの制限規定で著作物を使える場合に、規定ごとに許される改変(翻訳・翻案等)の型を定める条文。引用は翻訳のみ、私的使用は翻案まで許される。
Q · 海外の記事を引用して日本語に訳してブログに載せるの、著作権的に大丈夫?
引用の要件を満たせば翻訳まで 47 条の 6 が救う
著作権法 47 条の 6 は、引用・私的使用・教育利用などの制限規定で著作物を使える場合に、各規定ごとに許される改変(翻訳・翻案・編曲・変形)を定めます。引用(32 条)を入口にすれば翻訳まで許されますが、翻案(意訳しすぎ)まで踏み込むと枠外です。私的使用(30 条)や教育(35 条)は翻案まで許されますが、公開・大量配布した瞬間に入口規定の傘が閉じます。翻訳文は二次的著作物であり、28 条により原著作者の権利が重なって及ぶ点にも注意が必要です。
英語のニュース記事を引用して、自分のブログで日本語に訳して紹介する。学校の先生が海外の教材を翻訳して生徒に配る。多くの人は『引用(32 条)』や『授業目的(35 条)』の条文さえあれば大丈夫だと思い込んでいる。だが、ここに見えない段差がある。コピーする権利と、翻訳・翻案する権利は別物だ。著作権法 27 条は『翻訳権・翻案権』を著作者の独占的権利として定めている。つまり、引用が許されても、その引用文を日本語に訳した瞬間、もう一つ別の権利に触れる。それを救っているのが、ほとんど誰も読まない 47 条の 6 だ。この条文は『この制限規定で使えるなら、こういう改変方法でも使ってよい』と、制限規定ごとに許される改変の型(翻訳だけか、翻案まで踏み込めるか、編曲まで含むか)を一覧で仕分けている。あなたが何となく合法だと信じている翻訳引用は、32 条ではなく、この 47 条の 6 が裏で支えている。
著作権法 47 条の 6 は、権利制限規定により著作物を利用できる場合に、当該規定ごとに許容される改変利用の方法(翻訳・編曲・変形・翻案)を類型的に定める規定である。引用(32 条)は翻訳のみ、私的使用(30 条)は翻案まで、視覚障害者向け利用(37 条 3 項)は翻訳・変形・翻案と、入口となる制限規定に応じて改変の範囲を段階的に振り分ける配電盤的機能を果たす。
AI 輔助整理,以條文原文為準
著作権法 27 条が定める、著作物を翻訳・翻案・編曲・変形する権利を著作者が独占する権利です。複製権とは別個の権利で、引用が許されても翻訳には別の根拠が要ります。
制限規定で著作物を使える場合に、規定ごとに許される改変方法(翻訳・翻案等)を振り分ける条文です。引用は翻訳のみ、私的使用や教育は翻案まで許されます。
違法ではありません。引用(32 条)に 47 条の 6 が乗り翻訳まで許されます。ただし主従関係・出所明示・必要最小限度の三要件を満たすことが前提です。
原著作物を翻訳・翻案して創作された著作物です。翻訳者にも著作権が生じますが、28 条により原著作者の権利も消えずに重なって及びます。
自由ではありません。翻訳は二次的著作物で、原著作者が 28 条で同じ権利を持ち続けます。制限規定の枠を超えて商用利用するなら原著作者の許諾が必要です。
学校等の教育機関なら 35 条+47 条の 6 で翻訳配布が可能です。ただし『必要と認められる限度』を超える大量配布や、オンライン配信の補償金制度に注意が必要です。
外国語文を AI に読み込ませ日本語化する行為は 47 条の 3(情報解析等)や 47 条の 6 の翻訳・翻案の射程に触れます。出力の公開利用は入口規定を確認すべきです。
私的使用(30 条)は公開すると成立しません。公開した瞬間に 30 条+47 条の 6 の傘が閉じ、別の根拠がなければ翻訳部分も無断利用になります。
引用(32 条)に 47 条の 6 が乗るので、翻訳までは許されます。ただし引用の三要件(主従関係・出所明示・必要最小限度)を満たすことが大前提です。業界裏話ヒント:翻訳引用は『訳の正確性』が争点になりやすい。意訳しすぎると、それは引用ではなく独自の表現を加えた翻案と評価され、元著作者の翻案権に触れます。逐語訳に近いほど引用として安全側に立つ、というのが実務感覚です
学校その他の教育機関であれば 35 条+47 条の 6 で翻訳配布は可能です。ただし『必要と認められる限度』を超える大量配布は枠外になります。業界裏話ヒント:2018 年改正で授業目的公衆送信補償金制度(SARTRAS)ができ、対面配布は無償でも、オンライン配信には補償金が必要になりました。同じ翻訳教材でも、教室で配るか遠隔配信するかで扱いが分かれる点を見落としがちです
翻訳には翻訳者自身の著作権が生じますが、それは二次的著作物であり、28 条によって原著作者の権利が消えずに重なって及びます。業界裏話ヒント:翻訳者の権利と原著作者の権利が二重に存在するため、制限規定の枠内(私的使用や引用)を超えて翻訳文を商用利用するなら、原著作者の許諾が別途必要です。『自分が訳したから自由』という感覚が、最もよくある落とし穴です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 許される改変の型 | 引用(32 条)経由:翻訳のみ(翻案は枠外) | — |
| 公開・第三者配布 | 主従関係・出所明示・必要最小限度を満たせば公開可 | — |
| 追加の注意点 | 意訳しすぎると翻案と評価され翻案権(27 条)に触れる | — |
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