放送事業者は、その放送又はこれを受信して行なう有線放送を受信して、その放送に係る音又は影像を録音し、録画し、又は写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有する。
要点著作権法 98 条は、放送事業者が自らの放送に係る音・影像を録音・録画・複製する権利を専有すると定める。番組の中身の著作権とは別個に成立し、放送後 50 年間存続する著作隣接権である。
Q · テレビ番組を録画して使うと、番組の著作権とは別に放送局からも文句を言われるって本当?
本当。放送局は番組内容とは別の複製権を持つ
著作権法 98 条により、放送事業者は自らの放送に係る音・影像を録音・録画・複製する権利を専有します。これは番組の中身(ドラマや映画)の著作権とは独立した著作隣接権で、放送後 50 年間存続します(101 条)。そのため、たとえ番組内容の著作権がパブリックドメインでも、その放送を録画して無断で販売・配信・業務利用すれば、放送局の複製権を別個に侵害しえます。私的使用の範囲(30 条を 102 条で準用)を超えた瞬間に問題化します。
テレビ局が流した番組を、あなたがレコーダーで録画する。この一見ありふれた行為の裏に、全く別の権利が二枚重なっている。一枚は番組の中身(ドラマや映画)の著作権、もう一枚が著作権法98条、放送事業者の複製権だ。98条は放送局そのものに対し、放送に乗った音や映像を録音・録画・写真その他これに類似する方法で複製する権利を独占的に与えている。つまり同じ録画でも、中身の著作権者と放送局という二者が、それぞれ別個にあなたへ権利を主張できる。決定的なのは、放送局の権利が番組の中身とは無関係に成立する点だ。著作権の切れた古い映画でも、放送局がそれを放送すれば、その放送を録画して無断で売ると98条違反になりうる。録画した番組をネットに上げる、業務で使う、その瞬間に二重の地雷を踏む。
著作権法 98 条は放送事業者の複製権を定める規定であり、放送事業者がその放送または受信して行う有線放送に係る音・影像を、録音・録画・写真その他これに類似する方法により複製する権利を専有する旨を規定する。番組内容の著作権とは独立して成立する著作隣接権の一つである。
AI 輔助整理,以條文原文為準
放送局が自らの放送に係る音・影像を録音・録画・複製する権利を独占する著作隣接権です(著作権法 98 条)。番組内容の著作権とは別個に成立し、放送後 50 年間存続します。
番組内容の著作権侵害に加え、放送局の複製権(98 条)侵害も重なります。中身とネットワークの二つの権利者から別々に訴えられうるため、無断販売は二重の地雷を踏みます。
放送事業者の権利は、放送が行われた日の属する年の翌年から起算して 50 年間存続します(著作権法 101 条)。この期間を過ぎた放送には複製権が及びません。
放送事業者が「放送を受信して行う有線放送」を受信して複製する行為も 98 条の射程に含まれます。有線放送事業者自身の権利は 100 条の 2 以下で別途規定されています。
写真その他これに類似する方法による複製として 98 条の射程に入ります。私的使用の範囲を超え、宣伝・営業目的で使う場合は放送局の許諾が必要です。
差止請求・損害賠償請求の対象になり、悪質・継続的なら著作隣接権侵害として刑事責任(著作権法 119 条以下)も問われうります。動く前に存続期間内かの確認が前提です。
番組内容の著作権だけでなく、放送局が 98 条の複製権と 99 条の 2 の送信可能化権を持つため、放送由来というだけで二重に申立てができるからです。
私的使用のための録画は 30 条(102 条で準用)で適法ですが、録画物を業務・販売・公衆送信に使うことは別個の評価を受けます。録画の合法性は利用の合法性を保証しません。
個人や家庭内で楽しむための録画は、私的使用のための複製(著作権法30条、これが102条で著作隣接権にも準用される)として適法です。違法になるのは、その録画物を販売したり、ネットで公衆に送信したり、業務に使ったりした場合です。業界裏話ヒント:私的録画でも、コピー防止技術を回避して録画すると30条の例外から外れて違法になる。地デジのダビング10もこの枠組みの中にある。「自分用だから何でもOK」ではなく、技術的保護手段を外した瞬間に線を越える
使えません。番組の中身の著作権と、放送局の複製権(98条)は別個の権利です。中身がパブリックドメインでも、放送局がその放送について複製権を持ち、放送後50年間(101条)は存続します。業界裏話ヒント:古い名作映画のテレビ放送を録画して商品化する企画は、中身の著作権処理だけ済ませて放送局を見落とすケースが多い。プロは放送マスターを使わず、権利の切れたフィルム原版やパブリックドメイン素材を別ルートで調達し、放送局の権利を初めから回避する
引用(著作権法32条)の要件を満たせば、著作隣接権についても102条を通じて適法になりえます。ただし主従関係、必要最小限、出所明示などの要件が厳格で、宣伝・営業目的の流用は引用と認められにくい。業界裏話ヒント:「引用です」と書けば許されると思われがちだが、裁判所は引用の成否を客観要件で判断する。報道目的の正当な引用と、自社をよく見せるための切り貼りは扱いが全く違い、後者は引用の抗弁が立たず98条違反になる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 権利の主体 | 98 条:放送事業者(放送局) | — |
| 保護される行為 | 放送に係る音・影像の録音・録画・複製 | — |
| 存続期間 | 放送後 50 年(101 条) | — |
| 内容が PD でも成立するか | 成立する(内容の著作権と独立) | — |
ログインすると、他の読者と一緒にこの条文へメモを残せます。
ログインして共同ノートを始める以下は各文が単独で意味の通る客観的事実です。引用は e-Gov法令検索を基準としてください。