廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第12条の6(勧告及び命令)
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- 都道府県知事は、第十二条の三第一項に規定する事業者、運搬受託者又は処分受託者(以下この条において「事業者等」という。)が第十二条の三第一項から第十項まで、第十二条の四第二項から第四項まで又は前条第一項から第四項まで、第六項、第七項及び第十一項の規定を遵守していないと認めるときは、これらの者に対し、産業廃棄物の適正な処理に関し必要な措置を講ずべき旨の勧告をすることができる。
- 2.都道府県知事は、前項に規定する勧告を受けた事業者等がその勧告に従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
- 3.都道府県知事は、第一項に規定する勧告を受けた事業者等が、前項の規定によりその勧告に従わなかつた旨を公表された後において、なお、正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかつたときは、当該事業者等に対し、その勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができる。
この条文の基本情報
勧告及び命令とは何ですか?
定義勧告及び命令とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の6に定められた規定で、「都道府県知事は、第十二条の三第一項に規定する事業者、運搬受託者又は処分受託者(以下この条において「事業者等」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の6(勧告及び命令)は、日本の廃棄物の処理及び清掃に関する法律に含まれる条文です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の6の条文原文は「都道府県知事は、第十二条の三第一項に規定する事業者、運搬受託者又は処分受託者(以下この条において「事業者等」という。」で始まります。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の6は第一節 産業廃棄物の処理に置かれています。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の公布日は昭和45年12月25日です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の6の前の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の5です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の6の次の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の7です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第12条の6には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第12条の6 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137 - 本サイト収録
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第12条の6(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000137/12_6
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点廃棄物処理法12条の6は、マニフェスト義務に違反した事業者等に対し、都道府県知事が勧告し、従わなければ公表、なお措置をとらなければ措置命令を出せると定める。
Q · マニフェストの件で県から勧告が来たら、どうなるの?
勧告自体に強制力はないが、無視すれば公表と命令に進む
廃棄物処理法12条の6により、都道府県知事はマニフェスト義務(12条の3、12条の4、12条の5)を守らない事業者等に勧告できます。勧告に従わなければ社名等の公表、公表後もなお正当な理由なく措置をとらなければ措置命令が出され、命令違反は罰則の対象です。なお、マニフェストの不交付や虚偽記載は、この三段階を経ずに直接罰則の対象になります。
解説
産業廃棄物を収集運搬業者に引き渡した時点で、責任も一緒に手放したと考える排出事業者は多い。廃棄物処理法はそう考えていない。マニフェスト(産業廃棄物管理票、ゴミの受け渡しを追跡する伝票)の交付、写しの保存、返送が来ないときの確認と報告。これらは委託した後もあなたの会社に残る義務である。守られていないと都道府県知事が認めたとき、本条の三段階が動き出す。第一段は勧告(役所からの「こう直しなさい」という指導で、それ自体に強制力はない)。従わなければ第二段、従わなかった事実の公表。公表後もなお正当な理由なく措置をとらなければ第三段、措置命令(従う義務のある行政処分)が出る。命令違反には罰則が控えている。この順番を知っていれば、勧告の段階で是正し、その記録を残すのが最も安上がりな出口だと分かる。ただし、マニフェストを交付しないことや虚偽の記載は、この三段階を経ずに直接罰則の対象になる。「勧告が来るまでは安全」という読みは成り立たない。
法的な位置づけ
廃棄物処理法12条の6は、マニフェスト制度の遵守を担保するための行政措置を定める規定であり、排出事業者、運搬受託者または処分受託者が管理票の交付・回付・保存・確認・報告等の義務や電子マニフェストに関する義務を遵守していない場合に、都道府県知事が勧告、公表、措置命令を段階的に行うことができる旨を規定する。
手順
- 1.勧告書の根拠条項と指摘事項を特定する 勧告書に記載された違反条項(12条の3、12条の4、12条の5のどれか)と対象となる管理票を特定し、該当する票の写し(5年保存分)を全件照合する。
- 2.未返送票の照会と措置内容等報告 返送期限を過ぎた票を一覧化し、委託先に書面で処理状況を照会する。期限経過後30日以内の措置内容等報告書が未提出なら直ちに提出する。
- 3.事実誤認があれば公表前に申し出る 勧告の前提事実に誤りがあると考える場合、公表される前に担当部局へ書面で事実関係を説明する。自治体の行政指導には行政手続法36条の2は直接適用されない(同法3条3項)ため、各自治体の行政手続条例の中止等の求めの規定を確認する。
- 4.是正計画と完了報告を書面で提出する 是正内容、再発防止策(担当者二人によるチェック体制等)、完了日を記載した報告書を自ら提出し、「勧告に従った」事実を記録として残す。
- 5.命令が出たら不服申立て期限を管理する 措置命令は行政処分であり、命令前には弁明の機会が与えられる。命令後は審査請求(知った日の翌日から3か月)と取消訴訟(知った日から6か月)の期限を即日カレンダーに登録する。
よくある質問 AI による整理
Q1廃棄物処理法12条の6とは何ですか?
マニフェスト義務を守らない排出事業者・運搬受託者・処分受託者に対し、都道府県知事が勧告、公表、措置命令の三段階で是正を求める規定です。
Q2マニフェスト 勧告の対象になるのはどんな違反?
管理票の交付・回付・保存、返送確認と措置内容等報告、交付等状況報告、電子マニフェストの使用や登録など、12条の3・12条の4・12条の5の義務違反です。
Q3マニフェスト 返ってこない いつまでに報告?
返送期限(通常90日、特別管理産業廃棄物60日、最終処分180日)を過ぎたら処理状況を確認し、期限経過後30日以内に知事へ措置内容等報告書を提出します。
Q4収集運搬業者も勧告される?
されます。本条の「事業者等」には運搬受託者と処分受託者も含まれ、写しの回付や保存を怠れば排出事業者と同様に勧告・公表・命令の対象になります。
Q5マニフェスト 措置命令に違反したらどうなる?
命令違反は刑事罰の対象となり、法人には両罰規定も及びます。具体的な法定刑は法27条の2等の最新の条文で確認が必要です。
Q6政令市の場合、勧告するのは誰?
法24条の2と施行令により、政令で定める市では本条の知事の権限を市長が行使します。事業場の所在地で窓口となる役所が変わります。
Q7産業廃棄物 勧告 公表 どこに載る?
公表の方法は法律で定められておらず、自治体ごとにウェブサイト等で行われるのが一般的です。取引先や金融機関の目に触れる可能性があります。
Q8マニフェスト 勧告 前に指導はある?
法律上の要件ではありませんが、実務では勧告の前に口頭や文書での行政指導が行われることが多いとされます。その段階で是正記録を残すことが重要です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1勧告を受けたら、すぐネットに会社名が出ちゃうんですか?
すぐには出ない。公表は勧告に従わなかったときに初めてできる第二段であり(本条2項)、しかも「できる」規定なので知事の裁量である。実務のポイント:実務では、勧告の前に口頭の指導が何度か入るのが一般的とされる。勧告書が届いた時点で、役所側はすでに記録を積み上げている。「まだ最初の段階」と構えず、担当者との面談記録と是正報告をすぐ書面で残すことが分かれ目になる
Q2勧告の段階で、不服申立てってできるんですか?
勧告は行政指導であり処分性がないと解されるため、原則として審査請求や取消訴訟の対象にはならない。正面から争えるのは第三段の命令(本条3項)からである。実務のポイント:公表に処分性があるかは、実務上、解釈が分かれている。争う土台が薄い分、勧告の段階では行政手続法36条の2の中止等の求めと是正報告の提出を並行させ、記録を作っておくのが現実的な防御になる
Q3マニフェストを出し忘れた件、勧告が来てないならセーフですよね?
セーフではない。マニフェストの不交付や虚偽記載は、本条の勧告を経ずに直接罰則の対象になる直罰規定である(法27条の2、1年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、最新の改正状況をご確認ください)。法人には両罰規定(法32条)も及ぶ。実務のポイント:勧告ルートは行政が是正を促す道、直罰は捜査機関が動く道で、両者は独立している。自主是正の記録は、どちらの道でも有利な事情として働く
間違えやすい点 AI による整理
- 勧告は行政指導だから無視しても罰せられない、と考える人がいる。勧告そのものに強制力がないのは正しい。だが勧告を無視したことが公表の要件になり、公表後も動かなければ命令が出る。命令違反は罰則の対象である(法27条の2、最新の改正状況をご確認ください)。無視すること自体が次の段階の引き金になるよう設計されている
- 「うちの委託先はちゃんとしているから大丈夫か」と問うこと自体がずれている。本条が見ているのは委託先の処理の良し悪しではない。あなたの会社がマニフェストを交付し、保存し、返送を確認し、報告したかという、排出事業者自身の手続である。委託先が優良業者でも、返送確認を怠ればあなたの会社が勧告対象になる
- あなたから見れば、公表は「名前が出るだけ」の軽い措置に映る。だが刑事罰は起訴と裁判を経るのに対し、公表は知事の判断で出る。しかも自治体が公表した情報は、取引先の与信担当や金融機関、公共工事の発注担当が目にしうる。会社が失う金額で比べれば、罰金より公表の方が重い場面は珍しくない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規定の性格 | 12条の6:勧告・公表・命令の三段階の行政措置 | 12条の3:マニフェストの交付・保存・確認・報告の義務本体 27条の2:管理票違反等への直接の刑事罰 |
| 発動主体 | 都道府県知事(政令市は市長) | 義務者は事業者・運搬受託者・処分受託者 捜査機関・裁判所(刑事手続) |
| 是正の猶予 | 各段階で是正すれば次段階に進まない | 期限ごとの作為義務(90日・60日・180日、30日以内報告等) 猶予なし。不交付・虚偽記載は勧告を経ず処罰対象 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は事業廃棄物の産出・貯蔵・清除・処理の流向をインターネットで申報させ、違反には期限付き改善命令と罰鍰を科す。日本の勧告・公表を経る段階構造より、罰鍰を直接科す構造が前面に出る。
韓国は事業場廃棄物の引渡し・引受けを電子引継書システム(Allbaro)に入力させる電子化を先行させている。
ドイツは危険廃棄物について電子的な証明手続(elektronisches Nachweisverfahren)を義務付け、違反は秩序違反として過料の対象となる。
米国は有害廃棄物の統一マニフェストを連邦規則で定め、e-Manifest システムに移行している。違反は EPA の行政命令と民事制裁金で執行される。
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 委託した処分業者からのマニフェスト D 票が、引き渡しから90日を過ぎても戻ってこない。年度末の忙しさに紛れてそのまま放置したら、どうなる? 施行規則は、返送期限を過ぎたら処理状況を確認し、期限経過後30日以内に知事へ報告するよう求めている。本条の勧告理由になるのは、返送の遅れそのものより、あなたの会社が何もしなかったことである(最新の改正状況をご確認ください)
- あなたは収集運搬業者の配車担当。人手不足を理由に、運搬を終えた日から10日以内に回すべき B2票を排出事業者へ回付しておらず、何十件も溜まっている。本条の「事業者等」には運搬受託者も含まれる。勧告に従わず社名が公表されれば、次の元請の業者選定で真っ先に外される
- 県の担当者から電話。「勧告書を送ります」。三日後に届いた封筒を、総務部長は開けずに引き出しへしまった。
- 6月30日が迫っている。前年度に交付した紙マニフェストの交付等状況報告書を、まだ一枚も集計していない。残りは5日。報告漏れも12条の3違反として勧告の入口になる。電子マニフェストで処理した分は情報処理センターが代わりに報告するので、急いで拾うべきは紙の分だけである
- 前年度に特別管理産業廃棄物(PCB 廃棄物を除く)を50トン以上出した事業場には、電子マニフェストの使用が義務付けられている。それを知らずに紙で出し続けていた工場は、12条の5第1項違反として本条の勧告対象になる(最新の改正状況をご確認ください)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 返送期限(中間処理は交付日から90日、特別管理産業廃棄物は60日、最終処分は180日)を過ぎた票を一覧にし、委託先に書面で処理状況を照会する2. 期限経過後30日以内に措置内容等報告書を知事へ出し、自社の義務を先に固める3. 委託先の不適正処理が疑われるなら、証拠を添えて自治体に情報提供する。近隣住民として不法投棄を見つけた場合も同じ窓口に通報できる4. 契約解除と代わりの業者探しを並行して進める
訴えられた側:1. 勧告書の根拠条項と指摘事項を特定し、該当する票の写し(5年保存)を全件確認する2. 事実誤認があれば、公表前に行政手続法36条の2の中止等の求めを検討する3. 指摘が正しければ、是正計画と完了報告を書面で提出し、担当者二人によるチェック体制を記録に残す4. 命令が出たら、それは行政処分として審査請求や取消訴訟の対象になる。期限を即日カレンダーに入れる
時効(請求できる期限):本条の勧告・公表・命令そのものに期間制限の定めはない。関連する期限として、マニフェスト写しの返送確認は交付日から90日(特別管理産業廃棄物は60日)、最終処分は180日。期限経過後30日以内に措置内容等報告書を提出する。写しの保存は5年、前年度分の交付等状況報告は毎年6月30日まで。命令への審査請求は処分があったことを知った日の翌日から3か月(行政不服審査法18条)、取消訴訟は知った日から6か月(行政事件訴訟法14条)(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:本条1項の勧告は行政指導であり、原則として処分性を欠くため、取消訴訟の対象とならない。3項の命令は行政処分であり、行政手続法上の弁明の機会付与を経て発せられ、不服申立てと取消訴訟の対象となる。
公表の法的性質をめぐる議論:2項の公表は制裁的機能を持つため処分性を認めるべきとする見解と、情報提供にすぎず処分性はないとする見解に分かれる。事前手続の保障を欠く点が問題視されている。
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