廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第8条の5(維持管理積立金)
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- 特定一般廃棄物最終処分場(一般廃棄物処理施設である一般廃棄物の最終処分場であつて、環境省令で定めるものをいう。以下同じ。)について第八条第一項の許可を受けた者(以下「特定一般廃棄物最終処分場の設置者」という。)は、当該特定一般廃棄物最終処分場に係る埋立処分の終了後における維持管理を適正に行うため、埋立処分の終了までの間、毎年度、特定一般廃棄物最終処分場ごとに、都道府県知事が第四項の規定により通知する額の金銭を維持管理積立金として積み立てなければならない。
- 2.維持管理積立金の積立ては、環境省令で定めるところにより、独立行政法人環境再生保全機構(以下「機構」という。)にしなければならない。
- 3.維持管理積立金は、機構が管理する。
- 4.維持管理積立金の額は、当該特定一般廃棄物最終処分場の維持管理に必要な費用の額及び当該特定一般廃棄物最終処分場の埋立期間を基礎とし、環境省令で定める算定基準に従い、都道府県知事が算定して通知する額とする。
- 5.機構は、環境省令で定めるところにより、維持管理積立金に利息を付さなければならない。
- 6.特定一般廃棄物最終処分場の設置者又は特定一般廃棄物最終処分場の設置者であつた者若しくはその承継人(これらの者が法人である場合において、当該法人が解散し、当該特定一般廃棄物最終処分場を承継する者が存しないときは、当該法人の役員であつた者を含む。)は、維持管理積立金の積立てをしている特定一般廃棄物最終処分場について埋立処分の終了後に維持管理を行う場合その他環境省令で定める場合には、環境省令で定めるところにより、当該特定一般廃棄物最終処分場に係る維持管理積立金を取り戻すことができる。
- 7.第九条の五第三項、第九条の六第一項又は第九条の七第一項の規定により第八条第一項の許可を受けた者について地位の承継があつたときは、当該許可を受けた者が積み立てた維持管理積立金は、当該許可を受けた者の地位を承継した者が積み立てたものとみなす。
- 8.前各項に定めるもののほか、維持管理積立金の積立て及び取戻しに関し必要な事項は、環境省令で定める。
この条文の基本情報
維持管理積立金とは何ですか?
定義維持管理積立金とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の5に定められた規定で、「特定一般廃棄物最終処分場(一般廃棄物処理施設である一般廃棄物の最終処分場であつて、環境省令で定めるものをいう。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の5(維持管理積立金)は、日本の廃棄物の処理及び清掃に関する法律に含まれる条文です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の5の条文原文は「特定一般廃棄物最終処分場(一般廃棄物処理施設である一般廃棄物の最終処分場であつて、環境省令で定めるものをいう。」で始まります。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の5は第三節 一般廃棄物処理施設に置かれています。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の公布日は昭和45年12月25日です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の5の前の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の4です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の5の次の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第8条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第8条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137 - 本サイト収録
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第8条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000137/8_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点廃棄物処理法8条の5は、特定一般廃棄物最終処分場の設置者に、埋立終了まで毎年度、知事が通知する額の維持管理積立金を環境再生保全機構へ積み立てる義務を課す。
Q · ごみの埋立地って、埋め終わった後の管理費は誰がどうやって用意しているの?
設置者が埋立中から毎年度、機構に積み立てておく義務がある
廃棄物処理法8条の5により、8条1項の許可を受けた特定一般廃棄物最終処分場の設置者は、埋立処分が終わるまで毎年度、都道府県知事が算定・通知する額を維持管理積立金として独立行政法人環境再生保全機構に積み立てなければなりません。積立金は機構が管理して利息を付し、設置者が取り戻せるのは埋立終了後の維持管理を行う場合など環境省令で定める場面に限られます。地位を承継した者には積立金もそのまま引き継がれます。
解説
ごみの埋立地は、埋め終わった日に仕事が終わるわけではない。埋め立てたごみからは、その後も何年、ときには何十年も汚れた水(浸出水)やガスが出続ける。水質を測り、排水処理を回し、遮水シートを点検する費用は、埋立料金という収入が止まったあとに発生する。ここに落とし穴がある。事業者が倒産したり逃げたりすれば、残された埋立地の後始末は周辺住民と自治体が背負うことになる。本条はこの落とし穴をふさぐために、民間などが都道府県知事の許可(8条1項)を受けて設置した一定の一般廃棄物最終処分場について、埋立処分が終わるまで毎年度、知事が通知する額を「維持管理積立金」として積み立てることを義務づける。お金を預ける先は事業者自身の口座ではなく、独立行政法人環境再生保全機構である。預けた金には利息が付く。使えるのは埋立終了後の維持管理など、環境省令で定める場面に限られる。事業者の地位を譲り受けた者には積立金もそのまま引き継がれる。近所の処分場の安全性を知りたいなら、見るべきは今の埋立量ではない。終わった後の維持費のお金がどこにあるかである。
法的な位置づけ
維持管理積立金とは、廃棄物処理法8条の5に基づき、特定一般廃棄物最終処分場の設置者が埋立処分終了後の維持管理費用に充てるため、埋立終了までの間、毎年度、都道府県知事が算定・通知する額を独立行政法人環境再生保全機構に積み立てる金銭をいう。機構が管理して利息を付し、取戻しは環境省令で定める場合に限られる。
よくある質問 AI による整理
Q1維持管理積立金とは何ですか?
最終処分場の埋立終了後の維持管理費用に備え、設置者が埋立中に毎年度積み立てるお金です。廃棄物処理法8条の5が根拠で、預け先は環境再生保全機構です。
Q2維持管理積立金はどこに積み立てるのですか?
事業者自身の口座ではなく、独立行政法人環境再生保全機構に積み立てます(8条の5第2項)。管理も機構が行い、利息が付されます。
Q3維持管理積立金の額はどう決まりますか?
処分場の維持管理に必要な費用の額と埋立期間を基礎に、環境省令の算定基準に従って都道府県知事が算定し、設置者に通知します(同条4項)。
Q4維持管理積立金はいつまで積み立てるのですか?
埋立処分が終了するまでの間、毎年度積み立てます(同条1項)。埋立終了後は積立義務がなくなり、維持管理のための取戻しの段階に移ります。
Q5維持管理積立金は取り戻せますか?
埋立終了後に維持管理を行う場合その他環境省令で定める場合に限り、環境省令の手続に従って取り戻せます(同条6項)。自由な引出しはできません。
Q6処分場を譲り受けたら積立金はどうなりますか?
9条の5第3項などにより許可者の地位を承継した場合、前の許可者が積み立てた積立金は承継者が積み立てたものとみなされます(同条7項)。
Q7維持管理積立金を積み立てないと違法ですか?
毎年度、知事の通知額を積み立てることは法律上の義務です(同条1項)。怠れば行政指導や命令などの対象となりうるため、先送りは法令違反になり得ます。
Q8産業廃棄物の処分場にも維持管理積立金はありますか?
あります。産業廃棄物の最終処分場にも同種の維持管理積立金制度が廃棄物処理法に置かれています(15条の2の4とされる。条番号は要確認)。
この条文についての質問 AI による整理
Q1埋立地を運営してた会社が潰れたら、積立金ってどうなるんですか?
積立金は会社の手元ではなく環境再生保全機構が管理しているので(本条2項・3項)、会社の運転資金と一緒に消えることはない。法人が解散し処分場の承継者がいない場合でも、元役員が維持管理を行うなら取り戻して使える(6項)。実務のポイント:自治体が問題処分場を調べるとき、最初に確認するのは機構の積立残高である。住民側もこの一点を質問すると話が早い
Q2積立金の額って事業者が自分で決めてるんじゃないの?
違う。額は処分場の維持管理に必要な費用と埋立期間を基礎に、環境省令の算定基準に従って都道府県知事が算定し通知する(本条4項)。実務のポイント:算定の前提になる維持管理計画の数字が甘いと、通知額も低く出る。計画が審査される許可や変更の段階こそ、住民意見や専門家の目が効く場面である
Q3市がやってる町のごみ処分場も、この積立金の対象?
本条の対象は8条1項の許可を受けた処分場で、さらに環境省令で定めるものに限られる。市町村が自ら設置する一般廃棄物処理施設は許可ではなく届出(9条の3)の仕組みなので、通常は本条の積立義務の枠外である。実務のポイント:公営処分場の埋立後の費用は自治体予算で賄われる。住民が監視するなら、議会の予算審議のほうが入口になる
間違えやすい点 AI による整理
- 「埋立が終わったら処分場は閉鎖、責任もそこで終わり」と思われがちだが、法律上は違う。埋立終了後も、浸出水の水質などが基準を満たして都道府県知事の廃止確認(9条5項)を受けるまで、維持管理義務は続く。その期間が長期化することも珍しくない。積立金はまさにこの『終わった後』のために存在する
- 積立金の存在を知っている人でも、その重みを見落としやすい。額は事業者が自分で決めるのではなく、維持管理費用と埋立期間を基礎に環境省令の算定基準に従い知事が算定して通知する。しかも預け先は機構で、事業者は自由に引き出せない。会社の内部留保のように『いざとなれば他に回せる金』ではない
- 「積立金があるから周辺住民は安全」という問いの立て方自体がずれている。積立金は維持管理費用の財源であって、処分場から汚染が出た場合の損害賠償の原資として設計されたものではない。周辺被害の救済は、民法の不法行為(709条)や生活環境保全上の支障除去の措置命令(19条の5)など別のルートで考える必要がある
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 規律の対象 | 8条の5:埋立終了後の維持管理費用の積立(お金の確保) | 8条の3:処分場の維持管理基準の遵守(管理行為そのもの) 15条の2の4:産業廃棄物最終処分場の維持管理積立金(条番号要確認) |
| 対象施設 | 8条1項の許可を受けた特定一般廃棄物最終処分場(環境省令で指定) | 8条1項の許可を受けた一般廃棄物処理施設全般 15条1項の許可を受けた産業廃棄物の最終処分場 |
| 義務の期間 | 埋立処分の終了まで毎年度積立、終了後は取戻しで費用充当 | 施設の稼働中から廃止確認(9条5項)まで継続 埋立処分の終了まで毎年度積立 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾も廃棄物処理機構を許可制で規律する。最終処置場の閉鎖後維持費を外部機関に強制積立させる日本型の仕組みが同等に置かれているかは要確認
ドイツは処分場の許可に際し、閉鎖後管理費用の担保(Sicherheitsleistung)を求める方式。外部機関への積立ではなく担保提供が中心
フランスは廃棄物貯蔵施設に財務保証(garanties financières)を義務づけ、閉鎖後の監視・回復費用を担保させる
米国は一般廃棄物埋立地に閉鎖・閉鎖後管理の財務保証を義務づけ、信託基金・保証証券・保険など複数の手段から選択させる。日本の機構一元積立より手段が多様
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 自宅から二キロ先の処分場が「来年で埋立終了」と地元紙に載った。安心していいのか? 埋立が終わった後に排水処理を誰がどのお金で続けるのか、そこを確認しないと、十年後に井戸水の検査結果が悪化したとき、責任を問う相手がいない事態になりかねない
- あなたは処分場を運営する会社の経理担当である。資金繰りが苦しくなり、社長から「今年度の積立金は来年まとめて払えないか」と言われた。積立は毎年度の法的義務で、知事が通知した額を払わなければ行政処分(役所が会社に直接下す決定、例:改善命令)につながりうる。先送りは経営判断ではなく法令違反の入口である
- 処分場を持つ会社を買収する話が進んでいる。デューデリジェンス(買収前の精密調査)の締切まであと十日。機構への積立残高、知事の通知額、未積立の有無を確認していなければ、承継後に不足分と埋立後の維持責任をまるごと背負うことになる
- 運営会社が解散し、処分場を引き継ぐ者がいない。積立金は宙に浮くのか? 本条6項は、元役員が維持管理を行う場合に取り戻せる道を残している。埋立地の後始末のお金は、会社が消えても消えない
取るべき行動
被害を受けた側:1. 近隣の処分場が本条の対象(8条1項許可を受けた特定一般廃棄物最終処分場)か、都道府県の廃棄物担当課に確認する2. 8条の4に基づく維持管理記録の閲覧を求め、水質検査結果の推移を見る3. 積立の状況や知事の通知額について担当課に照会し、回答が得られなければ行政文書の開示請求を検討する4. 排水や悪臭など具体的な支障が出たら、写真と日時を記録し、改善命令や措置命令の発動を県に求める
訴えられた側:1. 知事からの通知額と毎年度の積立期限を社内の年間スケジュールに組み込み、資金繰り表でも優先支払項目として扱う2. 通知額の算定根拠に疑問があれば、維持管理費用や埋立期間の前提を示す資料を用意して県と協議する3. 事業譲渡・合併・相続の予定があれば、積立残高と未積立の有無を早期に整理し承継先と共有する4. 埋立終了後の取戻しは環境省令の手続に従うため、維持管理計画と支出記録を最初から整えておく
時効(請求できる期限):特定の時効はない。積立は埋立処分の終了まで毎年度の義務で、額は知事の通知による。取戻しは埋立終了後の維持管理を行う場合など環境省令で定める場面に限られる(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説(汚染者負担原則に基づく理解):最終処分場は収入期と支出期が逆転する事業であり、埋立後の維持管理費を事業者の任意に委ねると倒産等で公費負担に転嫁されるおそれがある。本条はその費用を外部機関への強制積立で事前に確保する制度と解される
改正沿革 AI による整理
- 平成9年(1997年)改正 最終処分場の埋立終了後の維持管理費用を確保するため、維持管理積立金制度が新設されたとされる(人的検証要)
- 平成15年(2003年)前後 積立先が環境事業団から独立行政法人環境再生保全機構へ移行し、関連文言が改正されたとされる(改正年と内容は人的検証要)
改正の年表
- 1.平成9年(1997年) 新設:廃棄物処理法改正により、最終処分場の埋立終了後の維持管理費用を確保する維持管理積立金制度が創設された(詳細は要確認)
- 2.平成15年(2003年)〜平成16年(2004年) 改正:積立先が環境事業団から独立行政法人環境再生保全機構へ移行したことに伴い、関連文言が改められた(改正年・内容は要確認)
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