廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第9条の5(一般廃棄物処理施設の譲受け等)
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- 第八条第一項の許可を受けた者(第三項及び次条第一項において「許可施設設置者」という。)から当該許可に係る一般廃棄物処理施設を譲り受け、又は借り受けようとする者は、環境省令で定めるところにより、都道府県知事の許可を受けなければならない。
- 2.第八条の二第一項(第三号及び第四号に係る部分に限る。)の規定は、前項の許可について準用する。
- 3.第一項の許可を受けて一般廃棄物処理施設を譲り受け、又は借り受けた者は、当該一般廃棄物処理施設に係る許可施設設置者の地位を承継する。
この条文の基本情報
一般廃棄物処理施設の譲受け等とは何ですか?
定義一般廃棄物処理施設の譲受け等とは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の5に定められた規定で、「第八条第一項の許可を受けた者(第三項及び次条第一項において「許可施設設置者」という。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の5(一般廃棄物処理施設の譲受け等)は、日本の廃棄物の処理及び清掃に関する法律に含まれる条文です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の5の条文原文は「第八条第一項の許可を受けた者(第三項及び次条第一項において「許可施設設置者」という。」で始まります。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の5は第三節 一般廃棄物処理施設に置かれています。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律の公布日は昭和45年12月25日です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年9月22日時点では廃止情報はありません。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の5の前の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の4です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の5の次の条は廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の6です。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律第9条の5には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第9条の5 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137 - 本サイト収録
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)第9条の5(LawPlayer 収録、取得日 令和8年9月22日)https://lawplayer.com/jp/article/345AC0000000137/9_5
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点廃棄物処理法9条の5は、設置許可済みの一般廃棄物処理施設を譲り受け・借り受ける者に都道府県知事の許可を求め、許可を受けた者は前設置者の地位を承継すると定める。
Q · 許可済みのごみ焼却施設を買えば、そのまま運転を続けられるの?
できない。買い手自身が知事の許可を受ける必要がある
廃棄物処理法9条の5第1項により、設置許可を受けた一般廃棄物処理施設を譲り受け又は借り受けるには、都道府県知事(保健所設置市等では市長)の許可が必要です。審査されるのは施設ではなく、譲受人の知識・技能・経理的基礎と欠格要件です(同条2項)。許可を受けると、前の設置者の地位を承継し、維持管理義務や埋立終了後の管理責任も引き継ぎます(同条3項)。
解説
焼却炉や最終処分場を丸ごと買い取れば、そのまま営業を続けられる。M&Aの現場でもそう考える人は多いが、廃棄物処理法9条の5はその考えを認めない。第8条の設置許可を受けた一般廃棄物処理施設を譲り受ける人、あるいは借り受ける人は、環境省令で定める手続に従い、都道府県知事の許可(政令市などでは市長の許可)を別に受けなければならない。審査の対象は施設ではなく買い手である。見られるのは第8条の2第1項第3号と第4号、つまり施設を的確に動かし続ける知識・技能・経理的基礎があるかと、暴力団関係や過去の処分歴といった欠格要件に当たらないかの2点だ。許可が出ると、買い手は前の設置者の「地位」を承継する(第3項)。地位には許可だけでなく、維持管理基準を守る義務、改善命令を受ける立場、処分場なら埋立てを終えた後の管理責任まで入っている。契約書に「現状有姿で引渡し」と書いても、法律上の重荷は切り離せない。施設を買うとは、その施設の過去と未来の責任をまとめて背負うことだ。
法的な位置づけ
廃棄物処理法9条の5は、一般廃棄物処理施設の譲受け・借受けに関する許可制を定める規定である。許可施設設置者から施設を譲り受け又は借り受ける者は都道府県知事の許可を要し、その審査は第8条の2第1項第3号(能力)及び第4号(欠格要件)に限って準用される。許可を受けた者は許可施設設置者の地位を承継する。
手順
- 1.所管庁への事前相談 施設所在地の都道府県(または保健所設置市等)の廃棄物担当課に、譲受け・借受けの予定を相談し、必要書類、経理的基礎の審査で見られる資料、標準処理期間を確認する
- 2.欠格要件と経理的基礎のセルフチェック 申請者本人、役員、一定の株主について欠格要件(第8条の2第1項第4号)に該当しないか確認し、直近決算の内容から経理的基礎に不安があれば増資や保証の手当てを申請前に行う
- 3.許可取得を前提条件とする契約締結 売買・賃貸借契約に、知事の許可取得を決済・引渡しの停止条件とする旨、不許可時の無償解約と手付金返還、承継する行政上の義務の開示と表明保証を明記する
- 4.譲受け・借受け許可の申請 環境省令で定める様式に従い、申請書と添付書類を所管庁に提出する。審査中は施設の引渡しや運転を開始しない
- 5.許可後の引渡しと地位承継 許可を受けた後に決済・引渡しを行い、前設置者の維持管理記録や計画を引き継いで運転を開始する。以後、設置者として維持管理基準を遵守する
よくある質問 AI による整理
Q1一般廃棄物処理施設の譲受け許可とは?
設置許可を受けた一般廃棄物処理施設を買う・借りる者が、事前に受けなければならない都道府県知事の許可です。廃棄物処理法9条の5が根拠です。
Q2処理施設を借りるだけでも許可は必要?
必要です。9条の5第1項は「譲り受け」だけでなく「借り受け」も対象にしています。賃貸借やリースで運転を任せる場合も、借り手が知事の許可を受けます。
Q3譲受け許可の申請先はどこ?
原則は施設所在地の都道府県知事です。保健所設置市などでは市長が許可権者となるため、まず施設所在地の廃棄物担当課に確認します。
Q4譲受け許可で施設の構造は再審査される?
原則されません。準用されるのは第8条の2第1項第3号(能力)と第4号(欠格要件)のみで、施設の技術上の基準は再審査の対象外です。
Q5無許可で処理施設を譲り受けたら違法?
違法です。許可なく譲り受け・借り受けた者は罰則の対象となりえます(第25条。最新の改正状況は要確認)。所有権移転とは別に許可が必要です。
Q6譲受け許可の欠格要件とは?
一定の刑罰歴、暴力団員等の関与、許可取消し歴などです。法人の場合は役員や一定の株主も審査対象となり、一人でも該当すれば許可は出ません。
Q7産業廃棄物処理施設の譲受けも同じ?
同じ仕組みです。第15条の4が本条を産業廃棄物処理施設に準用しており、譲受け・借受けには同様に知事の許可が必要です。
Q8譲受け許可後に引き継ぐ義務は?
許可施設設置者の地位を承継するため、維持管理基準の遵守義務、改善命令等の名宛人となる立場、最終処分場の埋立終了後の管理責任などを引き継ぎます。
この条文についての質問 AI による整理
Q1会社ごと買う(株式譲渡)なら、この許可っていらないんですか?
施設の設置者である法人が変わらないため、9条の5の許可は原則として不要である。ただし役員が変わったときの届出は必要で、新しい役員や5%以上を持つ株主が欠格要件(第7条第5項第4号)に当たれば、許可取消しの対象になる(第9条の2の2)。実務のポイント:株式譲渡で済むから楽だと考えて買収したものの、送り込んだ役員の過去の罰金歴が原因で許可を失った例がある。役員候補の経歴チェックは、決済前に済ませておくのが鉄則だ
Q2許可が出る前に売買契約を結ぶのは違法ですか?
条文が禁じているのは、許可なく施設を譲り受け、借り受けることである。許可を停止条件とする契約を事前に結ぶこと自体は、実務上広く行われている。問題になるのは、許可前に引渡しや運転を始めることだ。実務のポイント:所管庁は申請時に売買契約書の写しを求めることが多い。条件付きの契約書を先に作っておけば、申請がかえってスムーズになる
Q3最終処分場を買ったら、昔埋めたゴミの責任まで負うんですか?
第3項は設置者の地位の承継を定めており、維持管理基準を守る義務(第8条の3)や、埋立て終了後の管理責任は買い手に移ると考えるのが通常である。実務のポイント:処分場の価値は、残っている容量ではなく、廃止までに必要な管理費用から逆算するものだ。浸出水の水質データを数年分取り寄せない買い手は、値札の半分しか見ていない
間違えやすい点 AI による整理
- 売買代金を払い、所有権移転登記も済ませたので施設は自分のものだと思いがちだ。しかし所有権と運転の資格は別物である。知事の許可がなければ、民法上の所有者であっても廃棄物処理法上の設置者の地位は手に入らない。私法上の契約の効力がどうなるかは解釈が分かれるが、無許可で使えば処罰されうることに変わりはない
- 「許可制」とまでは知っていても、審査の対象が施設ではなく買い手自身だという点は見落とされやすい。施設が基準に適合しているかは、原則として再審査されない(第8条の2第1項第1号・第2号は準用されない)。見られるのは買い手の経理的基礎と欠格要件である。直近決算の赤字、役員の過去の罰金歴、たったそれだけで取引全体が止まる
- 買い手から見ればこれは資産の取得だが、法律から見れば地位の承継である。資産なら悪い部分を切り離して買えるが、地位は丸ごとしか受け継げない。前の設置者が抱えていた改善命令への対応義務や埋立て終了後の管理責任は、第3項によって買い手の肩に移る。デューデリジェンスで行政指導の履歴を見なかった買い手は、この落差の中で身動きがとれなくなる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 承継の原因 | 9条の5:売買・賃貸借による譲受け・借受け | 9条の6:合併・会社分割 9条の7:相続 |
| 行政の関与 | 事前に都道府県知事の許可が必要 | 都道府県知事の認可が必要 相続の日から30日以内の届出 |
| 審査の中心 | 譲受人の能力と欠格要件(8条の2第1項3号・4号) | 合併後・分割承継法人の能力と欠格要件 許可制ではなく届出による把握 |
| 地位承継 | 許可を受けて譲受け等をした者が承継(3項) | 認可を受けた合併・分割により承継 相続人が承継 |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は清除処理機構(事業者)単位の許可制が中心で、施設の譲受けそのものを独立の許可事項とする日本の構造とは整理が異なる
韓国は処理施設の譲受け等に伴う権利義務の承継を明文で定め、承継者の適格性確認を求める点で日本と近い
ドイツの施設許可は施設に付随する性格が強く、運営者変更時に新たな許可を要しない整理が一般的とされ、日本の対人審査型とは対照的
米国の有害廃棄物施設許可は、移転時に許可の修正または変更手続を経る必要があり、新運営者の責任引受けを文書化させる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 地元の中小企業が、後継者のいない民間ごみ処理業者から焼却施設を買い取ることになった。契約は来月1日に実行予定で、知事の許可申請はまだ出していない。登記や代金決済を先に済ませて許可を後回しにすると、無許可譲受けとして刑事罰の対象になりうる。クロージング日から逆算して許可申請を組まなければならない
- もし、施設ではなく運営会社の株式を100%買ったらどうなる? 施設の設置者は同じ法人のままなので、9条の5の許可は原則として要らない。ところが新しく送り込んだ役員や5%以上を持つ株主が欠格要件に当たれば、許可そのものが取り消されうる(第9条の2の2)。許可が要らないからといって、審査がなくなるわけではない
- あなたは施設を持つ側で、資金繰りのために処理施設だけを別会社へ賃貸し、賃料を受け取るつもりでいる。借り受ける側も許可を受けなければならない。無許可のまま運転させれば、借り手は処罰の対象になり、貸したあなたも行政から事情を聴かれる立場に置かれる
- 最終処分場を安く買えたと喜んでいた買い手のもとに、埋立て終了後の浸出水処理の費用が年間数千万円かかるという見積もりが届いた。地位承継によって、その管理責任は買い手が引き継いでいる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 買い手なら、決済より前に所管庁へ事前相談し、必要書類と標準的な処理期間を確認する2. 契約書に、許可取得を決済の前提条件とすること、許可が出なかった場合の無償解約、手付金の返還を明記する3. 前の設置者が受けた改善命令、行政指導、維持管理記録、処分場なら埋立て終了後の管理費用見込みを開示させ、承継する義務を価格に反映させる4. 役員・主要株主の欠格要件を事前に社内でチェックする
訴えられた側:1. 許可前に引渡しや運転を始めてしまった場合は、ただちに運転を止め、所管庁に経緯を説明して許可申請を急ぐ2. 売り手側は、許可が出る前に施設を使わせない条項と、買い手の欠格要件に関する表明保証を契約に入れる3. 無許可譲受けは刑事罰の対象になりうるため(第25条、最新の改正状況をご確認ください)、行政対応と並行して環境法に詳しい弁護士に相談する
時効(請求できる期限):特定の時効はないが、一般消滅時効(民法166条、債権5年または10年)が適用される。本条の許可は、譲受け・借受けの「前」に取得しておく必要がある。相続による承継は、相続の日から30日以内の届出が求められる(第9条の7、最新の改正状況をご確認ください)
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