受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

雇用保険法 第14条(被保険者期間)

クイックジャンプ
  1. 被保険者期間は、被保険者であつた期間のうち、当該被保険者でなくなつた日又は各月においてその日に応当し、かつ、当該被保険者であつた期間内にある日(その日に応当する日がない月においては、その月の末日。以下この項において「喪失応当日」という。)の各前日から各前月の喪失応当日までさかのぼつた各期間(賃金の支払の基礎となつた日数が十一日以上であるものに限る。)を一箇月として計算し、その他の期間は、被保険者期間に算入しない。ただし、当該被保険者となつた日からその日後における最初の喪失応当日の前日までの期間の日数が十五日以上であり、かつ、当該期間内における賃金の支払の基礎となつた日数が十一日以上であるときは、当該期間を二分の一箇月の被保険者期間として計算する。
  2. 2.前項の規定により被保険者期間を計算する場合において、次に掲げる期間は、同項に規定する被保険者であつた期間に含めない。
  3. 一最後に被保険者となつた日前に、当該被保険者が受給資格(前条第一項(同条第二項において読み替えて適用する場合を含む。)の規定により基本手当の支給を受けることができる資格をいう。次節から第四節までを除き、以下同じ。)、第三十七条の三第二項に規定する高年齢受給資格又は第三十九条第二項に規定する特例受給資格を取得したことがある場合には、当該受給資格、高年齢受給資格又は特例受給資格に係る離職の日以前における被保険者であつた期間
  4. 二第九条の規定による被保険者となつたことの確認があつた日の二年前の日(第二十二条第五項に規定する者にあつては、同項第二号に規定する被保険者の負担すべき額に相当する額がその者に支払われた賃金から控除されていたことが明らかである時期のうち最も古い時期として厚生労働省令で定める日)前における被保険者であつた期間
  5. 三当該被保険者が教育訓練休暇給付金の支給を受けたことがある場合には、第六十条の三第一項に規定する休暇開始日前における被保険者であつた期間
  6. 3.前二項の規定により計算された被保険者期間が十二箇月(前条第二項の規定により読み替えて適用する場合にあつては、六箇月)に満たない場合における第一項の規定の適用については、同項中「であるもの」とあるのは「であるもの又は賃金の支払の基礎となつた時間数が八十時間以上であるもの」と、「であるとき」とあるのは「であるとき又は賃金の支払の基礎となつた時間数が八十時間以上であるとき」とする。

この条文の基本情報

被保険者期間とは何ですか?

定義被保険者期間とは、雇用保険法第14条に定められた規定で、「被保険者期間は、被保険者であつた期間のうち、当該被保険者でなくなつた日又は各月においてその日に応当し、かつ、当該被保険者であつた期間内にある日(その日に応当する…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 雇用保険法第14条(被保険者期間)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
  2. 雇用保険法第14条の条文原文は「被保険者期間は、被保険者であつた期間のうち、当該被保険者でなくなつた日又は各月においてその日に応当し、かつ、当該被保険者であつた期間内にある日(その日に応当する…」で始まります。
  3. 雇用保険法第14条は第一款 基本手当に置かれています。
  4. 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
  5. 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 雇用保険法第14条の前の条は雇用保険法第13条です。
  7. 雇用保険法第14条の次の条は雇用保険法第15条です。
  8. 雇用保険法第14条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第14条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116
  • 本サイト収録雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第14条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/14

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点雇用保険法14条は、被保険者でなくなった日から1か月ずつ遡った期間のうち、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上のものだけを被保険者期間1か月として計算すると定める。

Q · 失業手当をもらうのに必要な「被保険者期間」って、勤続年数のことですか?

勤続年数ではなく、11日以上働いた月の数で決まります

雇用保険法14条により、被保険者期間は勤続年数でも暦月でもなく、被保険者でなくなった日から1か月ずつ遡って区切った各期間のうち、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上あるものの個数として計算されます。11日基準で12か月(特定受給資格者等は6か月)に届かない場合に限り、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の期間も1か月として算入されます(3項)。さらに2項により、過去に受給資格を取得した離職日以前の期間、資格確認の日の2年前より前の期間、教育訓練休暇給付金の休暇開始日前の期間は切り落とされます。

解説

失業手当がもらえるかどうかは、「何年勤めたか」では決まらない。14条が数えているのは勤続年数でも暦月でもなく、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上ある「1か月」の個数だけである。しかもその1か月の区切り方が独特で、被保険者でなくなった日、つまり離職日の翌日を起点に、そこから1か月ずつ遡って線を引く。3月20日離職なら、区切りは2月21日から3月20日、1月21日から2月20日、と続いていく。給与計算の締め日とは一致しない。だから「毎月ちゃんと出勤していたから大丈夫」と思っていた人が、区切り直すと11日に届かない期間が並び、受給資格に届かないという事態が起きる。さらに2項は、過去に受給資格を取得した離職日以前の期間と、資格確認の日の2年より前の期間を、丸ごと切り落とす。あなたが持っていると思っている期間と、法律が数える期間は、別物である。

法的な位置づけ

雇用保険法14条は、基本手当の受給要件となる被保険者期間の計算方法を定める規定である。被保険者でなくなった日およびその応当日の各前日から前月の応当日まで遡った各期間のうち、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上のものを1か月として計算し、それ以外の期間は算入しない。11日基準で12か月に満たない場合は、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の期間も算入される。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.離職日の翌日を起点に1か月ずつ区切り線を引く カレンダーを開き、離職日の翌日(被保険者でなくなった日)から1か月ずつ遡って区切る。3月20日離職なら2月21日〜3月20日、1月21日〜2月20日と続く。給与計算の締め日とは一致しないため、給与明細の月区分をそのまま使わない
  2. 2.各期間の賃金支払基礎日数を11日基準で数える 区切った各期間ごとに、賃金の支払の基礎となった日数を数える。実出勤日のほか、年次有給休暇を取得した日、休業手当が支払われた日も算入する。11日以上ある期間だけを1か月とし、原則12か月(特定受給資格者等は6か月)に届くかを確認する
  3. 3.届かなければ80時間基準で拾い直す 11日基準で12か月(または6か月)に満たない場合に限り、14条3項が発動する。各期間の賃金の支払の基礎となった時間数を合計し、80時間以上の期間も1か月として数え直す。短時間シフト勤務の人はここで初めて要件を満たすことがある
  4. 4.加入漏れが疑われるなら直ちに確認請求する 会社が資格取得届を出していない疑いがあれば、給与明細の雇用保険料控除欄を確保したうえでハローワークに被保険者資格の確認請求(9条)を行う。請求が1日遅れれば遡れる過去の端も1日削られるため、社内交渉より先に窓口へ行く
  5. 5.足りない場合は離職日そのものを交渉する 退職届を出す前であれば離職日は交渉可能な変数である。月末離職にすれば区切りが暦月とほぼ一致し給与明細から検算しやすくなる。1か月足りない場合、数日から数週間の後ろ倒しで受給資格が成立することがあるため、合意前に必ず数える

よくある質問 AI による整理

Q1被保険者期間とは何ですか?

雇用保険法14条が定める給付要件用の計量単位です。勤続年数でも暦月でもなく、被保険者でなくなった日から1か月ずつ遡った期間のうち、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上あるものの個数を指します。

Q2賃金の支払の基礎となった日数には何が含まれますか?

実出勤日のほか、年次有給休暇を取得した日、会社都合の休業手当が支払われた日も含まれます。逆に無給の欠勤日や賃金の発生しない休職期間は含まれません。出勤日数だけで判断すると数え落とします。

Q3失業手当は何か月働けばもらえますか?

原則は離職前2年間に被保険者期間12か月です(13条1項)。倒産・解雇等の特定受給資格者や特定理由離職者は、離職前1年間に6か月で足ります。いずれも14条の数え方で計算した月数です。

Q4アルバイトを掛け持ちしている場合、両方の期間が合算されますか?

原則として合算されません。雇用保険は主たる賃金を受ける一つの事業所でのみ被保険者となるためです。65歳以上については複数事業所を合算するマルチジョブホルダー制度の例外があります。

Q5月の途中で入社した場合はどう数えますか?

14条1項ただし書により、被保険者となった日から最初の喪失応当日の前日までの日数が15日以上あり、かつその期間の賃金支払基礎日数が11日以上なら、2分の1か月として計算されます。

Q6離職日をずらすと被保険者期間は変わりますか?

変わります。区切り線は離職日の翌日を起点に遡って引かれるため、数日の前後で各期間の中身が入れ替わり、11日に届く期間の数が増減します。退職日の合意前に数え直す価値があります。

Q7育児休業中の期間は被保険者期間に入りますか?

無給の育児休業期間は賃金の支払の基礎となった日数が0のため、その期間は算入されません。ただし被保険者資格自体は継続し、受給期間の延長(20条)や育児休業給付は別の制度で扱われます。

Q8離職票のどこで被保険者期間を確認できますか?

離職票-2の「被保険者期間算定対象期間」欄と、その右側の「賃金支払基礎日数」欄です。各行の日数が11日以上かを上から数え、手元の給与明細と突き合わせて検算します。

この条文についての質問 AI による整理

Q1週3日のパートなんですけど、失業手当ってもらえるんですか?

週3日なら月12日前後になり、賃金支払基礎日数11日以上を満たす月が多いはずである。ただし祝日やシフト減で10日になった月は算入されない。11日基準で12か月(特定受給資格者等は6か月)に届かない場合に限り、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の期間も1か月として数える(14条3項)。実務のポイント:有給休暇を取得した日、会社都合の休業手当が支払われた日も「賃金の支払の基礎となった日数」に入る。実出勤日数だけを見て諦める人が非常に多い

Q2会社が雇用保険に入れてくれてなかったんですが、今から遡れますか?

ハローワークに確認請求(9条)をすれば遡及加入は可能である。ただし原則は確認があった日の2年前まで(14条2項2号)。給与から雇用保険料が控除されていたことが明らかな時期については、2年を超えて遡及できる(22条5項)。実務のポイント:決め手になるのは会社の帳簿ではなく、あなたの手元の給与明細の雇用保険料控除欄である。会社が資料を出し渋る事案でも、明細のコピーが揃っていれば手続は進む

Q3前の会社を辞めたとき失業手当をもらってないので、期間は全部つながりますよね?

そう単純ではない。14条2項1号は「受給資格を取得したことがある場合」に、その離職日以前の被保険者であった期間を算入しないと定めており、条文上は実際に受給したかどうかを要件としていない。前職が12か月未満で受給資格自体が発生していないなら通算の余地がある。実務のポイント:ハローワークの窓口で本人確認書類を出せば、自分の被保険者記録の照会が無料でできる。記憶と推測で計算する前に、まず記録を取りに行く

Q42025年秋にできた教育訓練休暇給付金って、失業手当と関係ありますか?

大いに関係する。14条2項3号は、教育訓練休暇給付金の支給を受けたことがある場合、60条の3第1項の休暇開始日前の被保険者であった期間を算入しないと定める。学び直しの給付を受けた時点で、それ以前の期間はリセットされる構造である。実務のポイント:制度が新しく、社内の人事も把握していないことが多い。休暇明けに転職や退職を視野に入れているなら、休暇開始日から積み直した期間だけで要件に届くかを先に計算する(最新の改正状況をご確認ください)

間違えやすい点 AI による整理

  • 「11日以上の月が12か月必要」までは知っている人が多いが、その「1か月」が暦月ではないことまで知っている人は少ない。区切りは離職日の翌日から遡って引かれるため、離職日を数日ずらすだけで各期間の中身が入れ替わり、11日に届く期間の数が変わる。知識としては持っていたのに、深刻度を測り損ねている典型例である
  • あなたから見れば「4年間まじめに働いた」という事実がある。法律から見れば「賃金の支払の基礎となった日数が11日以上ある期間がいくつあるか」という数字しかない。この落差が、短時間・シフト制の働き方をしてきた人を給付の外に落とす。労働の実感と条文の物差しは、そもそも別の言語で書かれている
  • 「前の会社では失業手当をもらわなかったから、期間は全部つながっている」という前提そのものを疑うべきである。14条2項1号が切り落とすのは「受給資格を取得したことがある場合」のその離職日以前の期間であり、条文は実際に受け取ったかどうかを要件にしていない。前職が12か月未満で受給資格が発生していなければ通算の余地はあるが、この線引きは事案ごとに判断が必要で、思い込みで動くと計算が根本から狂う
比較の観点この条文ほかの条文
何を測る数字か14条 被保険者期間:受給資格があるかどうかを判定する数字22条 算定基礎期間:基本手当の所定給付日数を決める数字
20条 受給期間:いつまでに受給手続を終える必要があるかの期限
数え方の単位賃金支払基礎日数11日以上(または80時間以上)の1か月の個数被保険者であった期間の通算年数(日数基準なし)
離職の日の翌日から起算した暦の1年
過去の切り落とし受給資格取得済みの離職日以前・確認の日の2年前より前・教育訓練休暇給付金の休暇開始日前を除外前職の受給や1年超の空白により通算が切れる場合がある
切り落としの概念なし、病気・出産等による延長が可能
足りないときの手当て3項の80時間基準、9条の確認請求、22条5項の2年超遡及遡及加入により通算年数を回復できる場合がある
受給期間の延長申請(最長3年延長)

他国ではどう定めているか 6 か国

台湾
就業保険法第11条第1項第1号

台湾は非自願離職を要件としたうえで、離職して退保した当日前3年内に保険年資が合計1年以上あることを求める。日数ではなく保険年資(加入期間)で数える点が日本と大きく異なり、11日基準のような月内密度の要件を置かない

韓国
고용보험법 제41조(피보험 단위기간)・제40조

韓国は피보험 단위기간を「日」で数え、離職日前18か月間に180日以上を要件とする。報酬支払の基礎となった日を数える発想は日本と共通だが、月単位で束ねず日数で直接判定する点が構造的な違いである

中国
中華人民共和国社会保険法 第45条

中国は用人単位と本人が失業保険料を1年以上納付していることを要件とし、納付月数で判定する。月内の就労日数を問わないため、日本の11日基準に相当する密度要件は存在しない

ドイツ
SGB III § 142(Anwartschaftszeit)・§ 143(Rahmenfrist)

ドイツは枠期間30か月の中に被保険義務関係が通算12か月あることを要件とする。被保険義務関係の存否で数えるため、月内に何日賃金が支払われたかは原則問題にならない。日本の11日基準はドイツより密度要件が厳しい設計である

フランス
Code du travail art. L5422-1および失業保険規則

フランスは所定の参照期間内における就労日数または就労時間数(歴史的に130日または910時間の基準が用いられてきた)で判定する。日数と時間数の二本立てという点で日本の14条1項・3項の組み合わせに構造が近い

アメリカ
州失業保険法の base period 要件(連邦枠組み:FUTA, 26 U.S.C. § 3304)

米国は連邦統一の受給要件を持たず、各州が base period 内の稼得賃金額または就労四半期数で判定する。賃金額基準が中心であり、日本のような月内日数基準は一般的でない

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 人事から「引き継ぎの都合で、3月末退職の予定を3月10日にしてほしい」と言われ、返事は明日まで。3月10日離職なら区切りは2月11日から3月10日となり、この期間の賃金支払基礎日数が11日に届かなければ、その1か月は丸ごと消える。12か月にあと1か月足りない人にとって、数日の前倒しが受給資格そのものを消す
  • もし今日、自分の勤務先が雇用保険の加入手続をしていなかったと分かったら、どこまで取り戻せるか。原則は確認(9条)があった日の2年前まで(14条2項2号)。ただし給与から雇用保険料が控除されていたことが明らかな時期については、2年を超えて遡及できる(22条5項)。証拠は会社の帳簿ではなく、あなたの手元の給与明細である
  • 週2日、1日6時間のパートを4年続けた。離職票の被保険者期間欄は0か月。月の出勤が10日以下なら、11日基準にも80時間基準にも届かない
  • 総務担当のあなたが、入社時の資格取得届を出し忘れたまま2年半が過ぎた。退職する本人に指摘されて遡及届出をしても、原則として確認の日の2年前より前は本人の被保険者期間に算入されない。本人が給与明細を保管していれば2年超の遡及の道が残るが、捨てていれば、あなたの失念がそのまま本人の受給資格の欠落として固まる
  • 2025年10月に始まった教育訓練休暇給付金を使って半年学び直し、復職したが職場が合わず退職を考えている。14条2項3号により、休暇開始日前の被保険者であった期間は算入されない。復職後に積み直した期間だけで12か月に届くのか、退職を切り出す前に数える必要がある

取るべき行動

被害を受けた側:1. 離職票の被保険者期間算定対象期間欄と、自分の給与明細・出勤簿を突き合わせ、離職日の翌日から1か月ずつ遡って区切り直す2. 賃金支払基礎日数には有給休暇の日も休業手当の対象日も入る、出勤日数だけで諦めない3. 11日基準で12か月(特定受給資格者等は6か月)に届かなければ、各期間の労働時間を合計して80時間以上の期間を拾う(14条3項) 4. 会社の加入漏れが疑われるなら、給与明細の雇用保険料控除欄を確保したうえで直ちにハローワークへ確認請求(9条)

訴えられた側:1. 資格取得届の未提出があれば、指摘される前に自主的に遡及届出を行う(雇用保険法施行規則6条) 2. 遡及に必要なのは賃金台帳・出勤簿・労働者名簿、保存期間切れで提出できないと本人の期間が確定できない3. 保険料は労働保険の保険料の徴収等に関する法律に基づき追納となるため、資金繰りを同時に見積もる4. 本人が受給資格を失った場合、会社への損害賠償請求に発展しうるため、早期の是正と説明を優先する(最新の改正状況をご確認ください)

時効(請求できる期限):被保険者資格の確認(9条)があった日の2年前より前の期間は原則として算入されない、起算点は確認の日(14条2項2号)。ただし雇用保険料が賃金から控除されていたことが明らかな時期については2年を超えて遡及できる(22条5項、平成22年10月1日以降)。基本手当の受給期間は離職の日の翌日から1年(20条)、失業等給付の支給を受ける権利は2年で時効(74条)

学説

通説:14条の11日基準は、保険料拠出に見合う給付という保険原理を客観的な日数指標で担保する趣旨と解される。名目的な加入による給付取得を排除する機能を持つ一方、短時間労働者の受給機会を狭めるため、令和2年改正の80時間基準は本則の厳格性を維持したまま補充的救済を後置する立法技術と位置づけられる。

有力説(受給機会重視):断続的・短時間の就労形態が常態化した現在、日数という単一指標での線引きは保険料を負担した者を給付から排除する結果を招くとして、80時間基準を補充規定ではなく選択的基準へ格上げすべきとする議論がある。

改正沿革 AI による整理

  • 平成22年(2010年)10月1日施行 遡及適用の2年の壁に例外を新設。賃金から雇用保険料に相当する額が控除されていたことが明らかな時期については、確認の日の2年前より前であっても被保険者であった期間として算入できることとした
  • 令和2年(2020年)8月1日施行 第3項を追加し、賃金支払基礎日数11日以上の基準では12か月(特定受給資格者等は6か月)に満たない場合に限り、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の期間も1か月として算入することとした。短時間労働者の受給機会を広げる補充規定
  • 令和6年(2024年)改正、令和7年(2025年)10月1日施行 教育訓練休暇給付金の創設に伴い第2項第3号を追加。同給付金の支給を受けたことがある場合、休暇開始日前の被保険者であった期間を算入しないこととした

改正の年表

  1. 1.昭和49年(1974年) 新設:失業保険法を全面改編して雇用保険法を制定(昭和49年法律第116号)。被保険者期間の計算規定として14条を置いた
  2. 2.平成22年(2010年)10月1日施行 改正:遡及適用の2年の壁に例外を新設。賃金から雇用保険料に相当する額が控除されていたことが明らかな時期については、確認の日の2年前より前であっても被保険者であった期間として算入できることとした(14条2項2号括弧書・22条5項)
  3. 3.令和2年(2020年)8月1日施行 改正:第3項を追加。賃金支払基礎日数11日以上の基準では12か月(特定受給資格者等は6か月)に満たない場合に限り、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の期間も1か月として算入することとした
  4. 4.令和6年(2024年)改正・令和7年(2025年)10月1日施行 改正:教育訓練休暇給付金の創設に伴い第2項第3号を追加。同給付金の支給を受けたことがある場合、60条の3第1項の休暇開始日前の被保険者であった期間を算入しないこととした

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

雇用保険法の全文を見る所属する編章節を開く:第一款 基本手当

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›