要点雇用保険法14条は、被保険者でなくなった日から1か月ずつ遡った期間のうち、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上のものだけを被保険者期間1か月として計算すると定める。
Q · 失業手当をもらうのに必要な「被保険者期間」って、勤続年数のことですか?
勤続年数ではなく、11日以上働いた月の数で決まります
雇用保険法14条により、被保険者期間は勤続年数でも暦月でもなく、被保険者でなくなった日から1か月ずつ遡って区切った各期間のうち、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上あるものの個数として計算されます。11日基準で12か月(特定受給資格者等は6か月)に届かない場合に限り、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の期間も1か月として算入されます(3項)。さらに2項により、過去に受給資格を取得した離職日以前の期間、資格確認の日の2年前より前の期間、教育訓練休暇給付金の休暇開始日前の期間は切り落とされます。
失業手当がもらえるかどうかは、「何年勤めたか」では決まらない。14条が数えているのは勤続年数でも暦月でもなく、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上ある「1か月」の個数だけである。しかもその1か月の区切り方が独特で、被保険者でなくなった日、つまり離職日の翌日を起点に、そこから1か月ずつ遡って線を引く。3月20日離職なら、区切りは2月21日から3月20日、1月21日から2月20日、と続いていく。給与計算の締め日とは一致しない。だから「毎月ちゃんと出勤していたから大丈夫」と思っていた人が、区切り直すと11日に届かない期間が並び、受給資格に届かないという事態が起きる。さらに2項は、過去に受給資格を取得した離職日以前の期間と、資格確認の日の2年より前の期間を、丸ごと切り落とす。あなたが持っていると思っている期間と、法律が数える期間は、別物である。
雇用保険法14条は、基本手当の受給要件となる被保険者期間の計算方法を定める規定である。被保険者でなくなった日およびその応当日の各前日から前月の応当日まで遡った各期間のうち、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上のものを1か月として計算し、それ以外の期間は算入しない。11日基準で12か月に満たない場合は、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の期間も算入される。
AI 輔助整理,以條文原文為準
雇用保険法14条が定める給付要件用の計量単位です。勤続年数でも暦月でもなく、被保険者でなくなった日から1か月ずつ遡った期間のうち、賃金の支払の基礎となった日数が11日以上あるものの個数を指します。
実出勤日のほか、年次有給休暇を取得した日、会社都合の休業手当が支払われた日も含まれます。逆に無給の欠勤日や賃金の発生しない休職期間は含まれません。出勤日数だけで判断すると数え落とします。
原則は離職前2年間に被保険者期間12か月です(13条1項)。倒産・解雇等の特定受給資格者や特定理由離職者は、離職前1年間に6か月で足ります。いずれも14条の数え方で計算した月数です。
原則として合算されません。雇用保険は主たる賃金を受ける一つの事業所でのみ被保険者となるためです。65歳以上については複数事業所を合算するマルチジョブホルダー制度の例外があります。
14条1項ただし書により、被保険者となった日から最初の喪失応当日の前日までの日数が15日以上あり、かつその期間の賃金支払基礎日数が11日以上なら、2分の1か月として計算されます。
変わります。区切り線は離職日の翌日を起点に遡って引かれるため、数日の前後で各期間の中身が入れ替わり、11日に届く期間の数が増減します。退職日の合意前に数え直す価値があります。
無給の育児休業期間は賃金の支払の基礎となった日数が0のため、その期間は算入されません。ただし被保険者資格自体は継続し、受給期間の延長(20条)や育児休業給付は別の制度で扱われます。
離職票-2の「被保険者期間算定対象期間」欄と、その右側の「賃金支払基礎日数」欄です。各行の日数が11日以上かを上から数え、手元の給与明細と突き合わせて検算します。
週3日なら月12日前後になり、賃金支払基礎日数11日以上を満たす月が多いはずである。ただし祝日やシフト減で10日になった月は算入されない。11日基準で12か月(特定受給資格者等は6か月)に届かない場合に限り、賃金の支払の基礎となった時間数が80時間以上の期間も1か月として数える(14条3項)。業界裏話ヒント:有給休暇を取得した日、会社都合の休業手当が支払われた日も「賃金の支払の基礎となった日数」に入る。実出勤日数だけを見て諦める人が非常に多い
ハローワークに確認請求(9条)をすれば遡及加入は可能である。ただし原則は確認があった日の2年前まで(14条2項2号)。給与から雇用保険料が控除されていたことが明らかな時期については、2年を超えて遡及できる(22条5項)。業界裏話ヒント:決め手になるのは会社の帳簿ではなく、あなたの手元の給与明細の雇用保険料控除欄である。会社が資料を出し渋る事案でも、明細のコピーが揃っていれば手続は進む
そう単純ではない。14条2項1号は「受給資格を取得したことがある場合」に、その離職日以前の被保険者であった期間を算入しないと定めており、条文上は実際に受給したかどうかを要件としていない。前職が12か月未満で受給資格自体が発生していないなら通算の余地がある。業界裏話ヒント:ハローワークの窓口で本人確認書類を出せば、自分の被保険者記録の照会が無料でできる。記憶と推測で計算する前に、まず記録を取りに行く
大いに関係する。14条2項3号は、教育訓練休暇給付金の支給を受けたことがある場合、60条の3第1項の休暇開始日前の被保険者であった期間を算入しないと定める。学び直しの給付を受けた時点で、それ以前の期間はリセットされる構造である。業界裏話ヒント:制度が新しく、社内の人事も把握していないことが多い。休暇明けに転職や退職を視野に入れているなら、休暇開始日から積み直した期間だけで要件に届くかを先に計算する(最新の改正状況をご確認ください)
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 何を測る数字か | 14条 被保険者期間:受給資格があるかどうかを判定する数字 | — |
| 数え方の単位 | 賃金支払基礎日数11日以上(または80時間以上)の1か月の個数 | — |
| 過去の切り落とし | 受給資格取得済みの離職日以前・確認の日の2年前より前・教育訓練休暇給付金の休暇開始日前を除外 | — |
| 足りないときの手当て | 3項の80時間基準、9条の確認請求、22条5項の2年超遡及 | — |
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