雇用保険法 第20条の2(支給の期間の特例)
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受給資格者であつて、基準日後に事業(その実施期間が三十日未満のものその他厚生労働省令で定めるものを除く。)を開始したものその他これに準ずるものとして厚生労働省令で定める者が、厚生労働省令で定めるところにより公共職業安定所長にその旨を申し出た場合には、当該事業の実施期間(当該実施期間の日数が四年から前条第一項及び第二項の規定により算定される期間の日数を除いた日数を超える場合における当該超える日数を除く。)は、同条第一項及び第二項の規定による期間に算入しない。
この条文の基本情報
支給の期間の特例とは何ですか?
定義支給の期間の特例とは、雇用保険法第20条の2に定められた規定で、「受給資格者であつて、基準日後に事業(その実施期間が三十日未満のものその他厚生労働省令で定めるものを除く。」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第20条の2(支給の期間の特例)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第20条の2の条文原文は「受給資格者であつて、基準日後に事業(その実施期間が三十日未満のものその他厚生労働省令で定めるものを除く。」で始まります。
- 雇用保険法第20条の2は第一款 基本手当に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第20条の2の前の条は雇用保険法第20条です。
- 雇用保険法第20条の2の次の条は雇用保険法第21条です。
- 雇用保険法第20条の2には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第20条の2 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第20条の2(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/20_2
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法20条の2は、基準日後に事業を開始した受給資格者が公共職業安定所長に申し出た場合、その事業の実施期間を基本手当の受給期間に算入しないと定める規定である。
Q · 失業手当をもらっている途中で起業したら、残りの手当は消えてしまうのですか?
申し出れば受給期間の時計は止まり、廃業後に残日数を使えます
雇用保険法20条の2により、基準日後に事業を開始した受給資格者が厚生労働省令の定めるところにより公共職業安定所長へ申し出ると、その事業の実施期間は基本手当の受給期間に算入されません。つまり受給期間の進行が止まり、廃業した後に残っていた所定給付日数を受給できます。ただし実施期間30日未満の事業などは除外され、不算入にできる日数は4年から同法20条1項・2項により算定される期間の日数を控除した日数が上限です。
解説
会社を辞めて失業手当をもらいながら、「いっそ自分で何か始めてみるか」と考えたことはないだろうか。ここで多くの人が誤解する。開業届を出した瞬間、残っていた基本手当の受給期間(原則、離職の日の翌日から1年)は容赦なく時計を進め続け、事業が半年で行き詰まったとき、戻る場所はもう消えている。雇用保険法20条の2は、その時計を止める装置である。基準日後に事業を開始し(実施期間30日未満などの除外あり)、厚生労働省令の定めに従ってハローワーク所長に申し出れば、事業を行っていた期間は受給期間に算入されない。止められる上限は、4年から前条(20条)による延長日数を差し引いた日数まで。つまり、事業がうまくいかず廃業しても、残していた基本手当の受給資格を再び使える。あなたが起業に踏み出せない理由の一つは、この条文を知らないことかもしれない。
法的な位置づけ
雇用保険法20条の2は、事業を開始した受給資格者に係る受給期間の特例を定める規定である。基準日後に事業を開始した者が公共職業安定所長に申し出たときは、当該事業の実施期間を受給期間に算入せず、廃業後に残余の基本手当を受給できる。実施期間30日未満の事業等は除外され、不算入日数は4年から同法20条1項・2項により算定される期間を控除した日数を上限とする。
よくある質問 AI による整理
Q1雇用保険の受給期間の特例とは?
雇用保険法20条の2に基づき、基準日後に事業を開始した受給資格者が公共職業安定所長に申し出ると、その事業の実施期間を基本手当の受給期間に算入しない制度です。廃業後に残日数を受給できます。
Q2失業保険をもらいながら起業したらどうなる?
事業を行っている間は基本手当を受けられませんが、申出をすればその期間は受給期間に算入されず、廃業後に残っていた所定給付日数を受給できます。申出がなければ期間は進み続けます。
Q3基本手当の受給期間はいつまで?
原則として離職の日の翌日から1年間です。20条による延長や20条の2の特例に該当する場合は、その日数分だけ実際に受給できる期限が先送りされます。
Q4事業開始の申出はどこにする?
住所地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)の所長に対して行います。申出の方法・期限・添付書類は厚生労働省令で定められているため、事業開始前に窓口で確認するのが確実です。
Q5受給期間の特例は何年まで止められる?
不算入にできるのは、4年から同法20条1項・2項により算定される期間の日数を除いた日数が上限です。20条の延長を長く受けているほど、事業期間で止められる日数は減ります。
Q6事業の実施期間が30日未満だと特例は使えない?
条文上、実施期間が30日未満の事業は明文で除外されています。その他厚生労働省令で定めるものも対象外となるため、ごく短期間で畳んだ事業は特例の対象外となる場合があります。
Q7廃業したら失業手当は再開できる?
申出により受給期間が凍結されていれば、残っていた所定給付日数の範囲で受給を再開できます。廃業後は速やかにハローワークへ行き、失業の認定を受ける手続に入る必要があります。
Q8申出をしないとどうなる?
特例の効果は申出により生じるため、申出がなければ受給期間は進み続け、廃業時には期限切れで一円も受け取れないことがあります。事業実態を隠して受給すれば不正受給の問題にもなります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1開業届を出しちゃったんですけど、もう手遅れですか?
開業届の提出だけで権利が消えるわけではない。20条の2は事業開始後に公共職業安定所長へ申し出ることを要件としており、手続の期限や方法は厚生労働省令で定められている。実務のポイント:窓口では「事業を始めた」と言った瞬間に受給停止の話から入られることがあるが、この特例の適用可否を自分から尋ねられるかどうかで案内の中身が変わる
Q2副業みたいな小さい事業でも対象になりますか?
実施期間が30日未満のものその他厚生労働省令で定めるものは除外される。逆に言えば、継続性のある事業であれば規模の大小だけで排除されるわけではない。実務のポイント:稼働実態が乏しい名目だけの開業は、そもそも「事業」と評価されない可能性がある。実態を示す帳簿や契約書を最初から残しておくと、後の判断が早い
Q3この特例を使うのと再就職手当をもらうの、どっちが得ですか?
事業が軌道に乗る確度で答えが変わる。再就職手当は一時金として早期に受け取れる一方、20条の2は受給期間を凍結して失敗時の再受給を残す設計である。実務のポイント:両制度の関係と併用可否は運用細目に左右されるため、事業開始前にハローワークで自分のケースを当てはめて試算してもらうのが最も確実(最新の運用をご確認ください)
間違えやすい点 AI による整理
- 「事業を始めたら失業手当は打ち切りで、もう関係ない」と考える人が大半だが、打ち切りではなく、申出をすれば受給期間そのものが進まなくなる。手当の権利が消えるのではなく、凍結される
- 受給期間の延長制度(20条、病気・出産・介護など)の存在は知っていても、その延長日数と20条の2の不算入期間が「4年」という共通の天井を分け合っていることまでは知られていない。20条で既に長く延ばしていると、事業期間で止められる日数はその分だけ削られる
- 「事業を始めた」という自己認識の有無で決まると思われがちだが、法は客観的な事業実施と申出手続で判断する。開業届の提出、事業所の設置、継続的な役務提供など、実態が事業と評価されれば対象になりうる一方、申出をしなければ効果は生じない。あなたが何を思っていたかは、この条文では効かない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 効果 | 20条の2:事業の実施期間を受給期間に算入しない(時計を止める) | 20条:疾病・出産・介護等により受給期間そのものを延長する 56条の3:就業促進手当(再就職手当)として一時金を先に受け取る |
| 適用の前提 | 基準日後の事業開始(実施期間30日未満等を除く)+公共職業安定所長への申出 | 疾病・負傷・出産・育児・介護等で引き続き30日以上職業に就けないこと 安定した職業に就いた、または事業を開始し所定給付日数を一定以上残していること |
| 日数の上限 | 4年から20条1項・2項により算定される期間の日数を控除した日数 | 原則1年+延長分(20条の2と合わせて4年が共通の天井) 残日数と就業の継続状況に応じた支給率で算定 |
| 失敗したときの帰結 | 廃業後、凍結が解除され残日数の基本手当を受給できる | 延長期間内であれば求職活動を再開して受給できる 一時金を受け取った分、その後に受けられる基本手当の残日数は減る |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は失業給付の請求期限と早期就業奨励手当を置くが、創業を理由に受給期間の進行を止める特例はない。創業支援は労働部の創業貸付など別制度で担われている
韓国も受給期間は原則として離職日の翌日から12か月で、疾病等による延長制度はあるが、事業開始による期間の不算入という設計は採用していない
ドイツは起業者に Gründungszuschuss を直接給付する方式。失業給付の請求権は発生から4年で消滅するとされ、日本の「4年の天井」と結果的に近い時間軸を持つ
米国は州の任意プログラムとして、起業準備中でも求職活動要件を免除して給付を継続する方式。期間を凍結して後日使わせる日本型とは思想が異なる
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 退職して失業手当を3か月分もらったところで、フリーランスとして開業届を出した。申出をしないまま2年後に廃業すると、残り日数があっても受給期間が過ぎていて一円も出ない。申出をしていれば、その2年は時計が止まっており、残日数を受け取れる。書類一枚の有無が数十万円を分ける
- もし、開業から45日で「これは無理だ」と判断して畳んだら、どうなるのか。実施期間が30日未満のものは除外だが、45日なら対象になりうる。短期間で撤退したケースこそ、この特例の恩恵が大きい
- 会社の同僚が「独立したいけど失業保険がもったいない」と相談してきた。あなたはこの条文を挙げて、事業開始の申出をすれば受給期間の時計は止まると3分で説明できる。相談者の意思決定そのものが変わる
- あと数日で受給期間の満了日が来る。だが半年前に始めた副業的な事業を続けている。今から遡って申出ができるのか、それとも手遅れか。手続の期限と要件は厚生労働省令で定められており、確認が間に合うかどうかで結論が変わる
取るべき行動
被害を受けた側:1. 受給資格者証と離職日を確認し、受給期間の満了日を特定する2. 事業の開始日と実施期間の見込みを整理する(30日未満などの除外に当たらないか) 3. 厚生労働省令の定める方法で公共職業安定所長に申出を行う。開業届や事業実態の分かる資料を持参する4. 20条による延長を既に受けている場合、4年から延長日数を引いた残枠を確認する5. 廃業したら速やかにハローワークへ、残日数での受給再開手続に入る(最新の運用をご確認ください)
訴えられた側:事業を開始したのに申出をせず基本手当を受け続けていた場合、就労の申告義務との関係で不正受給を疑われうる。まず失業認定申告書に事業の実態をどう記載していたかを確認し、故意の隠匿ではなく制度の誤解であったことを説明できる資料(開業日、収入実績、稼働実態)を整える。自主的な申出は、事後の取扱いにおいて有利に働く
時効(請求できる期限):申出の期限・方法は厚生労働省令に委ねられており、事業開始後の所定期間内に行う必要がある。凍結できる上限は4年から20条による延長日数を控除した日数。基本手当そのものの受給期間は原則として離職の日の翌日から1年(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和49年(1974年) 新設:雇用保険法制定(法律第116号)。失業保険法を全面改編し、基本手当を中核とする失業等給付体系を整備した。本条はこの時点では存在しない
- 2.令和4年(2022年) 新設:雇用保険法等の一部を改正する法律により第20条の2を新設。事業を開始した受給資格者について、事業の実施期間を受給期間に算入しない特例を創設し、同年7月1日から施行された
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