要点雇用保険法23条は、倒産や解雇で離職した特定受給資格者について、基準日の年齢と算定基礎期間に応じた所定給付日数を定める。自己都合離職に適用される22条の一般日数より手厚い。
Q · 離職票に「自己都合」と書かれていたら、もらえる失業給付は決まってしまうの?
決まりません。判定するのは会社ではなく公共職業安定所長です
雇用保険法23条は、倒産・解雇等により離職した特定受給資格者について、22条の一般の所定給付日数にかかわらず、基準日の年齢と算定基礎期間の区分に応じた日数を定めます。45歳以上60歳未満で算定基礎期間20年以上なら330日、同じ勤続でも自己都合なら150日です。さらに受給資格要件が離職前1年間の被保険者期間6か月に緩和され(13条2項)、自己都合に課される給付制限(33条)もかかりません。離職理由を最終判定するのは事業主ではなく公共職業安定所長であり、離職票2には労働者の異議欄が用意されています。
離職票の「離職理由」欄。あそこに何と書かれるかで、受け取れる基本手当が2倍以上変わる。雇用保険法23条は、倒産や解雇で職を失った人を「特定受給資格者」と呼び、22条の一般ルールより手厚い所定給付日数を与える。基準日(離職日)に45歳以上60歳未満で、通算加入期間が20年以上なら330日。同じ勤続年数でも自己都合離職なら150日で終わる。しかも動くのは日数だけではない。特定受給資格者は受給資格要件も緩く、一般が離職前2年間に被保険者期間12か月必要なのに対し、離職前1年間に6か月あれば足りる(13条2項)。さらに自己都合離職に課される給付制限(33条)もかからない。日数、資格、待ち時間、この三つが同時に動く。そして離職理由を最終的に判定するのは、あなたの会社ではなく公共職業安定所長である。
雇用保険法23条は特定受給資格者の所定給付日数を定める規定である。特定受給資格者とは、事業主の倒産や適用事業の縮小・廃止に伴う離職者、および解雇その他厚生労働省令で定める理由により離職した者をいい、その所定給付日数は基準日における年齢区分と算定基礎期間の区分に応じて、22条1項の一般日数に代えて定められる。
倒産や適用事業の縮小・廃止に伴い離職した者、および解雇その他厚生労働省令で定める理由により離職した者をいいます(雇用保険法23条2項)。所定給付日数が一般より手厚くなります。
特定受給資格者は倒産・解雇等の類型で、23条1項の手厚い給付日数が適用されます。特定理由離職者は契約期間満了や正当な理由のある自己都合などの類型で、受給資格要件は緩和されますが給付日数の扱いが異なります。
現在の勤続年数ではなく、通算した被保険者であった期間です(22条3項)。前職の離職から1年以内に再就職して被保険者資格を取得し、その間に基本手当を受給していなければ前職分も通算されます。
離職の日を指します。年齢区分は基準日で固定されるため、44歳と45歳、59歳と60歳の間で所定給付日数に段差が生じます。退職日を選べる立場なら確認する価値があります。
破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始、特別清算開始の申立てその他厚生労働省令で定める事態に該当すれば、23条2項1号の特定受給資格者として扱われます。適用事業の縮小・廃止に伴う離職も同号の対象です。
かかりません。33条の給付制限は正当な理由なく自己の都合で退職した場合等に適用される規定で、倒産・解雇等による特定受給資格者には及びません。待期満了後から支給対象になります。
23条1項は基準日の年齢と算定基礎期間の二軸で日数を定めており、45歳以上60歳未満・算定基礎期間20年以上の区分が最も長く330日です。30歳未満は算定基礎期間5年以上が条件になります。
特定受給資格者と認定されると、前年の給与所得を100分の30とみなして国民健康保険料を算定する軽減の対象になります。適用範囲や手続は市区町村の窓口と最新の改正状況をご確認ください。
離職理由を最終判定するのは公共職業安定所長で、事業主の記載は材料の一つにすぎない。離職票2の離職者記入欄で異議を申し立て、勤怠記録や退職勧奨のやり取りを提出すれば、特定受給資格者に変わる例は実際にある(23条2項、施行規則36条)。業界裏話ヒント:判定基準は「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要」として公開されている。自分がどの号に当たるかを特定してから窓口に行くと、話が一往復で終わる
実務上、退職勧奨に応じた離職は特定受給資格者として扱われる。退職届を自分で書いたという形式ではなく、離職の契機が事業主側にあるかで判断されるためだ。ただし早期退職優遇制度への応募など、解釈が分かれる類型もある。業界裏話ヒント:勧奨の事実は面談メモや上司のメール一通で足りることが多い。口頭だけで進む勧奨には「先日のお話の確認ですが」とメールを送っておけば、それ自体が証拠になる
本条5号の30歳未満の区分は算定基礎期間5年以上が条件で、5年未満なら22条1項の一般日数90日に戻る。5年以上10年未満で120日、10年以上で180日だ。年齢と加入年数の二軸で決まっている。業界裏話ヒント:算定基礎期間は現在の勤続年数ではなく通算した被保険者期間なので、離職から1年以内に再就職し、その間に基本手当を受給していなければ前職分も積み上がる
所定給付日数が尽きても、公共職業安定所長の指示で公共職業訓練を受ければ訓練期間中は訓練延長給付が支給される(24条)。広域延長給付(25条)や全国延長給付(27条)もあるが発動は限定的だ。業界裏話ヒント:受講指示には支給残日数の要件が実務上あり、残日数が細ってからでは間に合わない訓練がある。日数がまだ厚い時期に開講月を逆算して相談するのが現実的だ
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 規律内容 | 23条:特定受給資格者の所定給付日数 | — |
| 対象者 | 倒産・適用事業の縮小廃止・解雇その他省令で定める理由による離職者 | — |
| 日数の決まり方 | 基準日の年齢区分×算定基礎期間の区分の二軸 | — |
| 判定権と争い方 | 公共職業安定所長が離職理由を判定、離職票の異議欄と審査請求で争える | — |
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