要点雇用保険法60条の3は、在職中に教育訓練休暇を取得した一般被保険者に、休暇開始日から一年内の認定日について基本手当と同額を支給する制度。加入歴12か月と算定基礎期間5年が要件。
Q · 会社を辞めずに学校に通う間、雇用保険からお金が出るって本当ですか?
勤務先に休暇制度があり加入歴を満たせば受け取れます
雇用保険法60条の3の教育訓練休暇給付金により、一般被保険者が職業に関する教育訓練のための無給の休暇を取得した場合、休暇開始日から一年の期間内で認定を受けた日について給付が出ます。日額は基本手当の日額と同額(5項)、上限日数は所定給付日数(6項)で、算定基礎期間により90日・120日・150日です。ただし休暇前2年間のみなし被保険者期間が通算12か月以上、かつ算定基礎期間5年以上が必要で(1項各号)、そもそも勤務先に教育訓練休暇の制度がなければ休暇自体を取得できません。
会社に籍を置いたまま、無給で一年間学校に通う。その間の生活費を雇用保険が出す。2025年10月1日に動き出したこの仕組みが、雇用保険法60条の3である。設計は大胆で、あなたを「離職者とみなして」計算する。休暇開始日の前日を離職日とみなし、基本手当(いわゆる失業手当)の日額をそのまま日額とし(5項)、所定給付日数90日・120日・150日をそのまま上限日数とする(6項)。辞めていないのに、辞めた人と同じ額が出るということだ。ただし門は狭い。休暇前2年間にみなし被保険者期間が通算12か月以上、かつ算定基礎期間が5年以上(1項各号)。そして最大の落とし穴は、あなた一人では決められない点にある。教育訓練休暇は勤務先に制度がなければ取得できず、雇用保険法は事業主に付与を義務づけていない。制度がある会社の社員だけが使える給付なのである。
雇用保険法60条の3が定める教育訓練休暇給付金は、一般被保険者が職業に関する教育訓練を受けるための無給の休暇を取得した期間について、失業給付に準じた所得保障を行う給付である。休暇開始日の前日を離職の日とみなして基本手当の日額を算定し(5項)、同日を基準日とみなして算定される所定給付日数を上限日数とする(6項)。2025年10月1日施行。
AI 輔助整理,以條文原文為準
在職したまま職業に関する教育訓練のため無給の休暇を取った一般被保険者に、休暇中の生活費として基本手当と同額を支給する雇用保険の給付です。根拠は雇用保険法60条の3。
令和6年(2024年)の雇用保険法等改正で新設され、2025年10月1日から施行されています。それ以前に開始した休暇は対象になりません。
一般被保険者に限られます。休暇前2年間のみなし被保険者期間が通算12か月以上、かつ算定基礎期間5年以上が必要で、65歳以上の高年齢被保険者は対象外です。
休暇開始日の前日を基準日とみなして算定した所定給付日数が上限です(6項)。算定基礎期間5年・10年・20年の刻みに応じて90日・120日・150日となります。
雇用形態ではなく一般被保険者かどうかで判断します。週20時間以上等の要件で雇用保険に加入し、みなし被保険者期間12か月と算定基礎期間5年を満たせば対象になり得ます。
休暇を終えれば以後は支給対象外です。ただし妊娠・出産・育児等の理由で引き続き30日以上訓練を受けられない場合は、公共職業安定所長に申し出れば期間を最長4年まで延長できます(3項)。
認定は休暇開始日から30日ごとに直前30日の各日について行われ(4項)、支給対象は認定を受けた日に限られます。認定を落とすとその期間分は原則として支給されません。
雇用保険の失業等給付は公課の禁止(雇用保険法12条)により課税されない扱いです。本給付の税務・社会保険上の取扱いは新制度のため最新の運用をご確認ください。
60条の3は給付の条文であり、休暇を取得する権利を定めた条文ではない。教育訓練休暇の付与は事業主の努力義務にとどまる(職業能力開発促進法10条の4)。制度がない会社では、制度を作らせるところから始まる。業界裏話ヒント:無給休暇なら会社の人件費は増えない。「原資は雇用保険、会社の持ち出しはゼロ」と数字で持ち込めば総務は動く。熱意だけで持ち込むと個人的なわがままとして処理される
日額は基本手当と同じ計算になる(5項、16条から18条)。賃金日額のおおむね5割から8割で、月給30万円なら日額は5千円台、90日で50万円前後という桁感である。日数は算定基礎期間により90日・120日・150日(6項、22条1項、最新の上限額をご確認ください)。業界裏話ヒント:金額そのものは交渉不能だが、日数の刻みは開始日の選び方で動く。10年・20年の節目を跨いでから入るだけで30日分増える
60条の2の教育訓練給付金は受講費用の補助、本条は休暇中の生活費であり、給付の性格が異なる別建ての制度である(支給調整の詳細は厚生労働省令、最新の運用をご確認ください)。業界裏話ヒント:新制度のため窓口の案内も費用補助側に寄りがちである。「教育訓練休暇給付金のほうの相談です」と制度名で切り出すと担当が変わり、話が一段速くなる
教育訓練休暇中も雇用関係は続き一般被保険者のままなので、健康保険・厚生年金の資格も継続する。育児休業のような保険料免除の仕組みは本制度にないため、無給でも保険料は発生し、本人負担分を会社に納める必要がある。業界裏話ヒント:ここが最大の想定外出費で、月4万円前後が給付から目減りする。休暇に入る前に、本人負担分を毎月振り込むのか復職後に分割で精算するのかを書面で決めておく
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 対象者の立場 | 雇用保険法60条の3:在職中の一般被保険者(教育訓練休暇中) | — |
| 何を補償するか | 休暇中の生活費(所得保障) | — |
| 金額の決まり方 | 基本手当の日額に相当する額(5項、16条から18条) | — |
| 最大の関門 | 勤務先に教育訓練休暇制度があること+加入歴12か月・算定基礎期間5年 | — |
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