雇用保険法 第60条の4(特定教育訓練休暇給付金受給者に対する失業等給付の特例)
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- 特定教育訓練休暇給付金受給者に対する第十四条第二項並びに第二十二条第一項及び第二項の規定の適用については、第十四条第二項中「次に」とあるのは「第一号及び第二号に」と、第二十二条第一項中「次の各号に掲げる受給資格者の区分に応じ、当該各号に定める日数」とあるのは「九十日」と、同条第二項中「その算定基礎期間が一年以上の受給資格者にあつては次の各号に掲げる当該受給資格者の区分に応じ当該各号に定める日数とし、その算定基礎期間が一年未満の受給資格者にあつては百五十日」とあるのは「百五十日」とし、第二十三条第一項の規定は、適用しない。
- 2.前項の特定教育訓練休暇給付金受給者とは、教育訓練休暇給付金の支給を受け、休暇開始日から当該教育訓練休暇給付金に係る教育訓練休暇を終了した日(休暇開始日から起算して一年を経過する日までに二回以上の教育訓練休暇を取得した場合にあつては、最後の教育訓練休暇を終了した日)から起算して六箇月を経過する日までに離職した者のうち、受給資格者以外の者であつて、次の各号のいずれかに該当するものをいう。
- 一当該離職が、その者を雇用していた事業主の事業について発生した倒産又は当該事業主の適用事業の縮小若しくは廃止に伴うものである者として厚生労働省令で定めるもの
- 二前号に定めるもののほか、解雇その他の厚生労働省令で定める理由により離職した者
- 3.前条第三項の規定の適用を受けた者に対する前項の規定の適用については、同項中「一年」とあるのは、「前条第三項に規定する理由により教育訓練を受けることができない日数を一年に加算した期間(その期間が四年を超えるときは、四年)」とする。
この条文の基本情報
特定教育訓練休暇給付金受給者に対する失業等給付の特例とは何ですか?
定義特定教育訓練休暇給付金受給者に対する失業等給付の特例とは、雇用保険法第60条の4に定められた規定で、「特定教育訓練休暇給付金受給者に対する第十四条第二項並びに第二十二条第一項及び第二項の規定の適用については、第十四条第二項中「次に」とあるのは「第一号及び第二号に…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 雇用保険法第60条の4(特定教育訓練休暇給付金受給者に対する失業等給付の特例)は、日本の雇用保険法に含まれる条文です。
- 雇用保険法第60条の4の条文原文は「特定教育訓練休暇給付金受給者に対する第十四条第二項並びに第二十二条第一項及び第二項の規定の適用については、第十四条第二項中「次に」とあるのは「第一号及び第二号に…」で始まります。
- 雇用保険法第60条の4は第五節の二 教育訓練給付に置かれています。
- 雇用保険法の公布日は昭和49年12月28日です。
- 雇用保険法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 雇用保険法第60条の4の前の条は雇用保険法第60条の3です。
- 雇用保険法第60条の4の次の条は雇用保険法第60条の5です。
- 雇用保険法第60条の4には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第60条の4 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/349AC0000000116 - 本サイト収録
雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第60条の4(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/349AC0000000116/60_4
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点雇用保険法60条の4は、教育訓練休暇給付金の受給者が休暇終了から六箇月以内に倒産・解雇で離職した場合に、一律九十日(就職困難者は百五十日)の基本手当を支給する特例である。
Q · 学び直し休暇の給付金をもらった後に会社を辞めたら、失業手当は出ますか?
倒産・解雇なら九十日出るが、自己都合ならゼロ
雇用保険法60条の4は、教育訓練休暇給付金を受けた人が、最後の休暇終了日から六箇月以内に倒産・事業所の縮小廃止・解雇で離職したときに限り、いったん計算から外れた被保険者期間を復活させ、基本手当を支給する特例です。日数は算定基礎期間や年齢に関係なく一律九十日(就職が困難な人は百五十日)で、二十三条一項の特定受給資格者の手厚い日数は適用されません。自己都合退職は対象外です。
解説
教育訓練休暇給付金という新しい制度がある。仕事を辞めずに無給の休暇を取り、学び直しをしている間、基本手当に相当する額が支給される。ただしこの給付金には表に出にくい代償がある。受け取ると、それ以前に積み上げた被保険者期間は原則として受給資格の判定に通算されなくなる。復職して三か月後に会社が倒産したら、あなたの手元には失業手当を受ける資格が残っていない。六十条の四は、その落とし穴の下だけに張られた網である。最後の教育訓練休暇を終えた日から六か月以内に、倒産・事業所の縮小廃止・解雇によって職を失った場合に限り、消えたはずの過去の加入期間が計算に戻り、九十日分の基本手当が出る(就職が困難な人は百五十日)。条件は厳しい。自己都合退職は対象外。日数は勤続年数に関係なく固定で、二十三条一項の手厚い給付日数は適用されない。学び直しに踏み出す前に測るべきは、この網の面積である。
法的な位置づけ
雇用保険法第60条の4は、特定教育訓練休暇給付金受給者に対する基本手当の特例規定である。教育訓練休暇給付金を受けた者が、最後の教育訓練休暇の終了日から六箇月以内に倒産・事業所の縮小廃止・解雇等により離職した場合、第十四条第二項および第二十二条の読み替えにより所定給付日数を九十日(就職困難者は百五十日)とし、第二十三条第一項の適用を除外する。
よくある質問 AI による整理
Q1特定教育訓練休暇給付金受給者とは誰のことですか?
教育訓練休暇給付金の支給を受け、最後の教育訓練休暇の終了日から六箇月以内に離職した人のうち、受給資格者以外の者で、倒産・事業所の縮小廃止・解雇等に該当する人を指します(60条の4第2項)。
Q2教育訓練休暇給付金と基本手当は同時にもらえますか?
同時受給はできません。休暇中は給付金、離職後は基本手当という順序になります。しかも給付金を受けた時点で、それ以前の被保険者期間は受給資格の判定から外れる構造になっています。
Q3六箇月の起算日はいつからですか?
最後の教育訓練休暇を終了した日から起算します。休暇開始日ではありません。辞令や就業記録で終了日を書面に固定しておかないと、起算点そのものが争いになります。
Q4教育訓練休暇を二回に分けて取った場合はどうなりますか?
休暇開始日から一年を経過する日までに二回以上取得した場合は、最後の教育訓練休暇を終了した日が基準になります。最初の休暇の終了日ではないため、判定日が後ろにずれます。
Q5就職が困難な者に当たるとどうなりますか?
所定給付日数が九十日ではなく百五十日に読み替えられます(22条2項の読み替え)。障害者手帳の保持など、厚生労働省令の定める就職困難者の要件に当たるかを窓口で確認してください。
Q6この特例はいつから使えますか?
教育訓練休暇給付金の創設に伴い令和6年改正で新設され、令和7年(2025年)10月1日施行とされています。制度が新しいため、省令や窓口運用の最新情報を必ず確認してください。
Q7倒産以外にどんな離職理由が対象ですか?
適用事業の縮小または廃止に伴う離職、および解雇その他厚生労働省令で定める理由による離職です。自己都合退職はいずれにも当たらず、この特例から外れます。
Q8特例で九十日もらった後、また働けば失業手当は復活しますか?
復活します。再就職して被保険者期間を積み直せば、13条の通常の受給資格判定に戻ります。この特例は積み直しが終わるまでの空白期間だけを埋める規定です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1学び直し休暇の給付金をもらったら、失業手当はもう一生もらえないんですか?
一生ではない。復職後に被保険者期間を積み直せば、通常どおり受給資格を得られる(雇用保険法十三条)。問題は積み直しが終わるまでの空白期間で、六十条の四はそこだけを埋める条文である。実務のポイント:この特例の対象は条文上「受給資格者以外の者」と書かれている。通常の受給資格が認められた人には適用されない。自分がどちらの入口に立っているかを先に確認しないと、窓口と話が噛み合わないまま帰ることになる。
Q2会社都合で辞めさせられたのに、なんで九十日しか出ないんですか?
六十条の四第一項が、二十三条一項の適用を明示的に外しているからである。通常の特定受給資格者なら算定基礎期間と年齢に応じて日数が伸びるが、この特例では一律九十日(就職が困難な人は百五十日)に固定される。実務のポイント:だからこそ、休暇終了から六か月を過ぎてから離職した場合との比較が効いてくる。通常の受給資格を満たせるならそちらの方が厚くなりうる。両方を自分で計算してから窓口に行く人だけが、この差に気付く。
Q3離職票に「自己都合」と書かれてしまいました。もう詰みですか?
詰みではない。離職票には本人が離職理由に異議を述べる欄があり、ハローワークは事業主と本人の双方の主張を聞いて離職理由を認定する。本条二項各号に当たるかどうかは、この認定にぶら下がっている。実務のポイント:異議を出すと事業主に照会が飛ぶ。だから提出前に、退職勧奨のメール、面談のメモ、組織改編の社内通知を確保しておくこと。手ぶらで異議だけ出せば、書面を持っている事業主側が勝つ。
Q4病気で学び直しが途中で止まってしまった場合はどうなりますか?
前条第三項の適用を受けていれば、六十条の四第三項により「一年」の部分が延長後の期間(最長四年)に読み替えられる。中断した分だけ判定の枠が伸びる仕組みである。実務のポイント:延長は黙っていても付かない。中断の理由を裏付ける診断書や記録を、止まったその時点で残しておいた人だけがこの三項に乗れる。制度が新しいぶん、窓口の運用が固まりきっていない時期があることも織り込んでおくこと。
間違えやすい点 AI による整理
- 「倒産や解雇で辞めたのだから、当然あの手厚い特定受給資格者の日数がもらえる」と考える人がいるが、立てている問いが違う。六十条の四第一項は二十三条一項の適用をはっきり外している。確かめるべきは「特定受給資格者になれるか」ではなく「受給資格者以外の者としてこの特例に乗れるか」である。入口の条文が違えば、出口の日数も違う。
- 教育訓練休暇給付金が「もらい得」ではないことは何となく知られている。だが深刻さの度合いは知られていない。計算から外れるのは休暇中の分だけではなく、それ以前に積み上げた期間である。勤続二十年の人でも、受給資格の判定は給付金を受けた後の期間から数え直しになる。復職直後の数か月は、雇用保険上いちばん無防備な時期になる。
- あなたから見れば「会社の都合で辞めさせられた」でも、窓口から見えているのは離職票に書かれた離職理由の一行だけである。事業主が「自己都合」と記載すれば、本条二項一号にも二号にも当たらない者として処理される。この落差を埋める手段は、離職票への異議申立てしか残されていない。
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 適用される入口 | 60条の4:受給資格者以外の者で特定教育訓練休暇給付金受給者に当たる場合 | 13条:通常の受給資格(被保険者期間を積み直した場合) 23条1項:特定受給資格者(倒産・解雇による離職) |
| 所定給付日数 | 一律九十日(就職困難者は百五十日)、勤続年数・年齢と無関係 | 22条により算定基礎期間に応じて90〜150日 算定基礎期間と年齢に応じて最大330日 |
| 被保険者期間の扱い | 14条2項を読み替え、給付金受給前の期間を計算に復活させる | 給付金受給後に積み直した期間のみで判定 通常どおり全期間を算定基礎期間に算入 |
| 自己都合離職の扱い | 対象外(2項各号のいずれにも該当しない) | 受給資格を満たせば対象(給付制限の可能性あり) 対象外(特定受給資格者に当たらない) |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾は失業給付の要件を「非自願離職」に限る点で本条二項と発想が近い。ただし学び直し休暇そのものへの給付制度はなく、職業訓練生活津貼が訓練期間中の所得補填を担う
韓国は事業主が有給で訓練休暇を与える場合の支援(유급휴가훈련)が中心で、労働者本人が無給休暇を取り給付を受ける日本型の制度は置かれていない。したがって本条のような事後救済規定も存在しない
ドイツは2024年に Qualifizierungsgeld を導入し、構造転換下での在職者訓練に所得補填を行う。ただし雇用関係を維持したままの支給であり、受給が失業給付の資格判定を切り下げる構造にはなっていない
米国は失業保険が州法ごとに設計され、訓練受講中の受給延長(training benefits)を認める州がある。離職理由が good cause かどうかで受給可否が決まる点は、本条二項の離職理由要件と発想が共通する
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- もし、復職して四か月目に部門の閉鎖を告げられたとしたら? 最後の教育訓練休暇を終えた日から六か月という線の内側にいるかどうかで、九十日分が出るか一円も出ないかが分かれる。残された時間はもう二か月を切っている。カレンダーを開き、休暇終了日を証明する辞令や就業記録を今夜のうちに確保しておくこと。
- 人事担当のあなたが離職票の離職理由欄に「一身上の都合」と記入する。相手が学び直し休暇から戻ったばかりの社員なら、その一行で九十日分の給付が消える。虚偽の届出は雇用保険法八十三条の罰則対象でもある。
- 一年の休暇で資格を取り、意気揚々と復職した三か月後、部署ごと整理解雇された。同じ日に解雇された勤続二十年の同僚は、年齢次第で三百日を超える給付を受ける。あなたは九十日。同じ会社、同じ解雇日、違いは学び直し休暇の給付金を使ったかどうかだけである。
- 友人が「来年から一年休んで大学院に行く」と相談してきた。あなたが確認すべきは学費でも生活費でもなく、復職した後にその会社が何か月もつかである。休暇終了から六か月を境に、適用される条文がこの特例から通常の受給資格判定へ切り替わる。どちらの枠で処理されるかで、出る日数が三倍以上動くことがある。
取るべき行動
被害を受けた側:1最後の教育訓練休暇を終了した日を特定し、そこから六か月後の日付を確定する。2離職票の離職理由欄が、倒産・事業所の縮小廃止・解雇のいずれかと整合しているか照合する。相違があれば本人記入欄で異議を述べ、退職勧奨のメール、事業所閉鎖の社内通知、解雇通知書を添えて提出する。3窓口で「受給資格がない」と言われても引き下がらず、六十条の四第二項の特例に当たるかを条文名を挙げて確認する。制度が新しい時期は、ここで結論が変わる。
訴えられた側:1教育訓練休暇の付与記録と終了日を書面で残す。後日の照会に答えられないと、元従業員との紛争が長引く。2離職理由の記載は事実に即して行う。事業縮小や整理解雇を「自己都合」と処理すれば、雇用保険法八十三条の虚偽届出として罰則の対象になりうるうえ、各種助成金の不支給や返還にも波及する。3退職勧奨を行うなら、記録の残る形で条件を提示し、離職理由の認定基準(施行規則の定める範囲)を事前に確認しておく。
時効(請求できる期限):入口の期限は、最後の教育訓練休暇を終了した日から六箇月以内の離職であること。前条第三項の適用を受けた場合は、その延長期間(最長四年)に連動して判定枠が動く。受給手続の側では、基本手当の受給期間は原則として離職の日の翌日から一年(雇用保険法二十条)。失業等給付を受け、またはその返還を受ける権利の消滅時効は二年(同法七十四条)。(最新の改正状況をご確認ください)
改正沿革 AI による整理
- 令和6年(2024年)改正、令和7年(2025年)10月1日施行 教育訓練休暇給付金の創設に伴い新設。給付金の受給によって加入実績が計算から外れた者が、休暇終了後まもなく倒産・解雇で離職した場合に、被保険者期間の計算を復活させたうえで一律九十日(就職困難者は百五十日)の基本手当を支給する特例として設けられた
改正の年表
- 1.令和6年(2024年) 新設:教育訓練休暇給付金の創設に伴い新設(令和7年〈2025年〉10月1日施行)。給付金の受給によって被保険者期間が受給資格の判定から外れた者が、休暇終了後まもなく倒産・解雇で離職した場合に、期間の計算を復活させたうえで一律九十日(就職困難者は百五十日)の基本手当を支給する特例として置かれた
- 雇用保険法 第60条の3教育訓練休暇給付金の本体規定、本条の前提
- 雇用保険法 第14条被保険者期間の計算、第二項が読み替えの対象
- 雇用保険法 第22条所定給付日数、九十日・百五十日への読み替え対象
- 雇用保険法 第23条特定受給資格者の給付日数、本条で適用除外
- 雇用保険法 第13条基本手当の受給資格、受給資格者以外の者の判定基準
- 職業能力開発促進法 第10条の4事業主が講ずる教育訓練休暇等の措置、休暇制度側の根拠(現行効力を要確認)
- 労働契約法 第16条解雇権濫用法理、本条二項二号の解雇該当性の前提
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