要点雇用保険法67条は、広域延長給付が決定された場合の国庫負担を定める。国庫は当該求職者給付費用の3分の1(区分により30分の1)を負担し、調整計算からも切り離される。
Q · 広域延長給付が決まったら、その上乗せ分のお金は誰が出すの?
国庫が費用の3分の1を負担します(区分により30分の1)
雇用保険法67条により、第25条第1項の措置が決定された場合、国庫は広域延長給付を受ける者に係る求職者給付に要する費用の3分の1(前条第1項第1号ロに掲げる場合は30分の1)を負担します。これは第66条第1項第1号が定める通常の国庫負担割合の特則です。さらに後段の読替えにより、保険料額と給付総額を突き合わせる調整計算から広域延長給付分がまるごと控除されます。残りの費用は全国の労使が拠出した保険料で賄われ、給付の日額や日数そのものは1円も変わりません。
勤め先が地域ぐるみで倒れた、あるいは大きな災害で職場そのものが消えた。そういう局面で厚生労働大臣が第25条第1項の措置を決めると、その地域の受給資格者は基本手当の日数を上乗せされる。広域延長給付である。第67条が決めているのは、その上乗せ分の財布の出どころだ。通常の求職者給付は労使が出す保険料が主財源で、国庫は第66条が定めた割合しか出さない。ところが広域延長給付の分だけは、国庫負担が3分の1(雇用情勢等による区分に応じてはの30分の1)に切り替わる。さらに後段の読替えによって、保険料額と給付総額を突き合わせる調整計算からも、広域延長給付分がまるごと切り離される。地域まるごとの雇用崩壊は、その地域の保険集団だけの落ち度ではない。そう法が認めた条文であり、あなたが毎月引かれている雇用保険料が、どこまで他地域の災厄に吸い取られるかの上限線でもある。
雇用保険法67条は、第25条第1項の広域延長給付の措置が決定された場合における国庫負担の特則を定める規定である。第66条第1項第1号の原則にかかわらず、国庫は広域延長給付に係る求職者給付に要する費用の3分の1(同号ロに掲げる場合は30分の1)を負担する。あわせて同条第2項の読替えにより、調整計算から広域延長給付分が控除される。
厚生労働大臣が雇用保険法25条1項の措置を決定した地域で、要件を満たす受給資格者の基本手当の給付日数が上乗せされる制度です。個人の申請ではなく地域単位で発動します。
広域延長給付が決定された場合の国庫負担の特則です。66条1項1号の原則にかかわらず、国庫が費用の3分の1(区分により30分の1)を負担すると定めています。
前条1項1号イに掲げる場合は費用の3分の1、ロに掲げる場合は30分の1です。雇用情勢等による区分に応じて負担割合が切り替わります。
訓練延長給付、個別延長給付、広域延長給付、全国延長給付などがあります。67条が財源の特則を置いているのは広域延長給付だけです。
所定給付日数を使い切った後、措置で定められた日数だけ延長されます。上限日数や受給期間の取扱いには特則があるため、最新の改正状況をハローワークでご確認ください。
できません。厚生労働大臣による25条1項の措置決定が前提で、対象地域と対象者の要件を満たす場合に支給されます。自分の行動で動かせるのは訓練延長給付などです。
発動例は歴史的に極めて限られています。制度は存在しますが、待機するより訓練延長給付や個別延長給付など、自分の行動で発動できる制度を窓口で相談する方が現実的です。
失業は個々の労使の努力だけでは防げず、経済政策や産業構造の結果でもあるためです。66条が原則割合を定め、67条は地域的な雇用崩壊の局面で国庫負担を引き上げます。
自分で申請して勝ち取る制度ではありません。厚生労働大臣が第25条第1項の措置を決定した地域で、要件を満たす受給資格者に支給される仕組みです。業界裏話ヒント:この措置の発動は歴史的に極めて稀で、待っていても動かない可能性が高い。実務で現実的に効くのは訓練延長給付や個別延長給付(第24条、第24条の2)で、こちらは職業訓練の受講という自分の行動で発動できる。窓口で「延長は無理ですか」と聞くのではなく「訓練で延ばせますか」と聞く
増えません。第67条が振り分けているのは国庫と雇用勘定の間の費用負担割合だけで、給付の中身は基本手当の日額や所定給付日数の規定(第16条以下、第22条)で決まります。業界裏話ヒント:国庫負担割合の議論は、給付水準の議論より数年早く動く。財源のニュースが先に出て、料率や給付の見直しが後から来る。雇用保険部会の資料を年1回見ておくと、自分の手取りの予告編を先に読める
直接連動はしません。雇用保険料率は全国一律で、労働保険料徴収法 第12条の弾力条項により雇用勘定の積立金の状況で上下します。広域延長給付が大量に出れば積立金が減り、間接的な圧力にはなります。業界裏話ヒント:本条が国庫負担を通常より高く設定しているのは、その圧力を和らげる緩衝弁。料率改定の前年度には必ず労働政策審議会の公開資料に積立金の見通しが載るので、人件費予算に先回りで反映できる
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 67条:広域延長給付分の国庫負担の特則 | — |
| 発動の主体 | 25条1項の措置決定に伴い自動的に作動 | — |
| 受給者への影響 | なし(費用配分のみを変更) | — |
| 調整計算との関係 | 読替えにより広域延長給付分を調整計算から控除 | — |
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