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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 6 分6 分6 分

民事訴訟法 第3条の11(職権証拠調べ)

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裁判所は、日本の裁判所の管轄権に関する事項について、職権で証拠調べをすることができる。

この条文の基本情報

職権証拠調べとは何ですか?

定義職権証拠調べとは、民事訴訟法第3条の11に定められた規定で、「裁判所は、日本の裁判所の管轄権に関する事項について、職権で証拠調べをすることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第3条の11(職権証拠調べ)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第3条の11の条文原文は「裁判所は、日本の裁判所の管轄権に関する事項について、職権で証拠調べをすることができる。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第3条の11は第一節 日本の裁判所の管轄権に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第3条の11の前の条は民事訴訟法第3条の10です。
  7. 民事訴訟法第3条の11の次の条は民事訴訟法第3条の12です。
  8. 民事訴訟法第3条の11には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第3条の11
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第3条の11(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/3_11

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法3条の11は、日本の裁判所の管轄権に関する事項について裁判所が職権で証拠調べをできると定める。国際裁判管轄は弁論主義の例外として職権探知に服する。

Q · 国際裁判管轄って、自分が証拠を出さなくても裁判官が勝手に調べるの?

はい。裁判所が職権で証拠調べできます(3条の11)

民事訴訟法3条の11により、日本の裁判所の管轄権に関する事項については、裁判官が職権で証拠調べをできます。通常の民事裁判は弁論主義で当事者の出した証拠だけで判断しますが、国際裁判管轄はその例外です。あなたが有利な事実を出さなくても裁判官が掘り起こす一方、不利な事実も相手が気づかぬうちに見つけ出される可能性があります。だからこそ提訴段階で、管轄を基礎づける事実を証拠付きで先に示すのが有効です。

解説

中国の取引先を東京地裁に訴えた、あるいは逆に海外企業から日本で訴えられた。最初に立ちはだかるのは、そもそも日本の裁判所にこの事件を裁く権限があるのか、という国際裁判管轄の壁だ。ここで知っておくべきは、普通の民事裁判の大原則がこの場面では効かないという事実。通常、日本の裁判所は当事者が出した主張と証拠だけで判断する(弁論主義、つまり土俵に上がったものしか見ないルール)。だが3条の11は、国際裁判管轄に関する事項については、裁判官が職権で、つまり当事者が出さなくても自分の判断で証拠調べをできると定める。これが何を意味するか。あなたが管轄に有利な事実を隠しても裁判官は自力で掘り起こせるし、逆にあなたに不利な事実も、相手が気づかなくても裁判官が見つけ出すかもしれない。管轄の土俵では、裁判官は審判ではなくプレイヤーだ。

法的な位置づけ

民事訴訟法3条の11は、国際裁判管轄に関する職権証拠調べを定める規定である。日本の裁判所が事件を裁く権限を持つかという裁判権の根幹に関わる事項について、裁判所は当事者の提出した証拠に限られず、職権で証拠調べを行うことができる。弁論主義に対する例外として位置づけられ、平成23年の国際裁判管轄規律の新設に伴い設けられた。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.日本の裁判所の管轄根拠を特定する 提訴前に、被告住所地(民訴3条の2)、契約履行地や不法行為地(3条の3)、消費者・労働の特則(3条の4)のうち、どの根拠で日本に管轄が認められるかを整理する
  2. 2.管轄を基礎づける証拠を先回りで集める 裁判官の職権調査より先に有利な土俵を作るため、契約書・メール・入金記録・相手の日本向け営業活動の証跡(日本語サイト、日本向け広告のスクショ等)を保存・整理する
  3. 3.訴状に管轄原因を明記し証拠を添付する 訴状に日本の裁判所の管轄原因を明記し、疎明資料を添付して提出する。特別の事情による却下(3条の9)リスクがある事案では、日本で裁判すべき積極的理由も併記する
  4. 4.被告側は本案弁論前に管轄を争う 訴えられた側で日本の管轄を争う場合は、第一回口頭弁論期日において本案について弁論する前に管轄違いを主張する。先に本案へ応じると応訴管轄(3条の8)が成立し、争えなくなる

よくある質問 AI による整理

Q1職権証拠調べとは何ですか?

裁判所が当事者の申出を待たず、自らの判断で証拠調べを行うことです。民訴3条の11では国際裁判管轄に関する事項について職権証拠調べが認められています。

Q2国際裁判管轄とは何ですか?

渉外事件について、そもそも日本の裁判所がその事件を裁く権限を持つかという問題です。民訴3条の2以下が被告住所地などを基準に規律しています。

Q3弁論主義と職権探知の違いは?

弁論主義は当事者が出した事実・証拠のみで判断する建前、職権探知は裁判所が自ら事実を調べる建前です。国際裁判管轄は後者の例外領域です。

Q4国際裁判管轄はいつ判断されますか?

原則として訴え提起の時を標準時として判断されます(民訴3条の12)。判断の前提となる証拠は裁判所が職権でも調べられます。

Q5民事訴訟法3条の11はいつ新設されましたか?

平成23年(2011年)改正で国際裁判管轄の規律(3条の2〜3条の12)が新設された際に追加され、平成24年(2012年)に施行されました。

Q6国際裁判管轄がないとどうなりますか?

本案の中身を審理してもらえず、訴えが却下されます。どれだけ内容で勝てる事件でも門前払いとなり、集めた証拠が見られないまま終わります。

Q7応訴管轄とは何ですか?

管轄違いの訴えに対し被告が管轄を争わず本案について弁論すると、日本の管轄が生じる制度です(民訴3条の8)。争うなら本案弁論前に主張が必要です。

Q8特別の事情による却下とは何ですか?

管轄があっても、日本で裁判するのが当事者間の衡平や審理の適正を欠く特別の事情があれば、訴えが却下される制度です(民訴3条の9)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海外の会社を日本で訴えたいんですが、できますか?

相手の住所・主たる事務所が日本にあれば原則できますが(民事訴訟法3条の2)、なくても契約の履行地が日本だったり、相手が日本に向けて事業活動をしていれば管轄が認められる場合があります(3条の3、3条の4)。裁判官はこの点を職権で調べます(3条の11)。実務のポイント:相手が日本語のサイトで日本の消費者向けに販売していた、という事実が管轄を基礎づける決め手になることがある。トラブル前にサイトのスクショや日本向け広告を保存しておくと、後で管轄を立証する武器になる

Q2日本で訴えられたけど、海外で裁判してほしい。断れますか?

第一回口頭弁論期日で本案について話す前に管轄違いを主張すれば争えます。ただし先に本案について弁論すると応訴管轄(民事訴訟法3条の8)が成立し、日本の管轄を認めたことになります。さらに管轄があっても特別の事情があれば却下されうる(3条の9)。実務のポイント:弁護士でも、ついうっかり最初の期日で本案の反論をして応訴管轄を作ってしまう事故がある。管轄を争う方針なら、最初の書面で「管轄を争う、本案は留保する」と明記させるのが鉄則

間違えやすい点 AI による整理

  • 「証拠は自分が出したものだけで判断される」という前提で管轄の主張を組み立てがちだが、その前提自体が国際裁判管轄では崩れる。裁判官は職権で調べるので、あなたが出していない不利な事実が判断材料に入ることもある。問いを「何を出すか」から「裁判官が何を見つけうるか」へ組み替える必要がある
  • 国際裁判管轄が争点になりうることは知っていても、それが本案より先に、しかも訴え却下という最も重い結論に直結することの深刻さを多くの人が見落とす。管轄なしと判断されれば、どれだけ中身で勝てる事件でも門前払い。一年がかりで集めた本案の証拠が一度も見られないまま終わる
  • 「管轄は当事者が合意すれば自由に決められる」と思われがちだが、国際裁判管轄では消費者・労働者保護の特則(3条の4)や専属管轄(3条の5)があり、合意(3条の7)が制限される。さらに特別の事情があれば、合意があっても訴えが却下されうる(3条の9)
比較の観点この条文ほかの条文
規律する管轄3条の11:国際裁判管轄に関する職権証拠調べ14条:国内(土地)管轄に関する職権証拠調べ
3条の8:応訴により生じる国際裁判管轄
裁判所の動き方当事者の提出に限られず職権で証拠を探知国内管轄事項について職権で証拠調べ可能
当事者(被告)の応訴行為により管轄が発生
当事者の関与不出の事実も裁判官が掘り起こしうる不出の事実も裁判官が掘り起こしうる
被告が本案弁論すると管轄を認めたことになる
実務上の急所管轄根拠を先に証拠付きで示すのが有利移送(民訴16条)と連動して処理される
本案弁論前に管轄違いを主張する順序が鉄則

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第249条ほか

台湾でも管轄の有無は職権調査事項とされ、国際裁判管轄についても裁判所が職権で審査する点で日本と同様の構造を持つ

韓国
대한민국 민사소송법 제32조

韓国も管轄に関する事項を職権調査事項とする。2022年改正国際私法で国際裁判管轄規則が整備された

ドイツ
ZPO § 56

ドイツは国際裁判管轄を含む訴訟要件を職権で調査すべきものとし(Prüfung von Amts wegen)、日本の職権探知の母法的位置にある

アメリカ
FRCP 12(h)(3)

米国では事物管轄は職権で審査され放棄できないが、人的管轄は当事者が異議を述べなければ放棄したものとされる点で日本と扱いが異なる

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 海外の EC 事業者から日本で訴えられたら、まず争うのは何か? 売買代金の額ではなく、日本の裁判所に管轄があるかだ。あなたが黙っていても裁判官は職権で管轄を調べる。だからこそ、消費者契約の特則(3条の4)で自分の住所地に管轄が来る事実を、こちらから積極的に示すべきだ
  • 海外在住の取引先を日本で訴える。提訴直後、裁判所から管轄根拠の疎明資料を求められた。期日まで二週間。契約書、メール、入金記録を今夜から揃えないと却下されかねない
  • 日本企業同士でも、紛争が完全に海外で起きた事案では、裁判官が職権で事情を調べ、特別の事情があるとして訴えを却下することがある(3条の9)。あなたが日本での裁判を望んでも、管轄の土俵は裁判官が能動的に動かす

取るべき行動

被害を受けた側:1. 提訴前に日本の裁判所の管轄根拠を特定:被告住所地(3条の2)、契約履行地や不法行為地(3条の3)、消費者・労働の特則(3条の4)のどれに当たるか2. その根拠を証明する証拠を先回りして準備:契約書、メール、入金記録、相手の日本向け営業活動の証跡3. 訴状に管轄原因を明記し証拠を添付、裁判官の職権調査より先に有利な事実を土俵に乗せる4. 特別の事情による却下(3条の9)のリスクがある事案では、日本で裁判すべき積極的理由も併せて主張する

訴えられた側:1. 訴状を受け取ったら本案の反論より先に日本の管轄の有無を検討、争うなら第一回口頭弁論期日で本案に応じる前に管轄違いを主張2. うっかり本案について弁論すると応訴管轄(3条の8)が成立し管轄を認めたことになるので順序を厳守3. 管轄を否定する事実(被告は日本に活動拠点なし、契約履行地は国外等)を証拠で示す4. 管轄が認められても、特別の事情による却下(3条の9)を予備的に主張する余地を残す

時効(請求できる期限):本条自体に時効や期限はないが、管轄を争うなら第一回口頭弁論期日において本案について弁論する前に主張しなければならない(応訴管轄、民事訴訟法3条の8)。これを過ぎると、たとえ日本に管轄がなくても応訴により管轄が生じ、争えなくなる

学説

通説:国際裁判管轄は訴訟要件であり、その存否は職権調査事項である。判断の前提となる事実の証拠については、弁論主義の例外として裁判所が職権で証拠調べできると解されている。

改正沿革 AI による整理

  • 平成23年(2011年)公布、平成24年(2012年)施行 国際裁判管轄の規律(3条の2〜3条の12)を新設した際に追加された条文。それまで明文規定がなく判例の蓄積に委ねられていた国際裁判管轄について、職権証拠調べを明文で確認した

改正の年表

  1. 1.平成23年(2011年) 新設:国際裁判管轄の規律(民訴3条の2〜3条の12)を新設した「民事訴訟法及び民事保全法の一部を改正する法律」により追加。それまで判例に委ねられていた職権証拠調べを明文で確認した。平成24年(2012年)施行。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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