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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 最終改正 収録時点 令和8年10月2日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第55条(訴訟代理権の範囲)

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  1. 訴訟代理人は、委任を受けた事件について、反訴、参加、強制執行、仮差押え及び仮処分に関する訴訟行為をし、かつ、弁済を受領することができる。
  2. 2.訴訟代理人は、次に掲げる事項については、特別の委任を受けなければならない。
  3. 一反訴の提起
  4. 二訴えの取下げ、和解、請求の放棄若しくは認諾又は第四十八条(第五十条第三項及び第五十一条において準用する場合を含む。)の規定による脱退
  5. 三控訴、上告若しくは第三百十八条第一項の申立て又はこれらの取下げ
  6. 四第三百六十条(第三百六十七条第二項、第三百七十八条第二項及び第三百八十一条の七第二項において準用する場合を含む。)の規定による異議の取下げ又はその取下げについての同意
  7. 五代理人の選任
  8. 3.訴訟代理権は、制限することができない。ただし、弁護士でない訴訟代理人については、この限りでない。
  9. 4.前三項の規定は、法令により裁判上の行為をすることができる代理人の権限を妨げない。

この条文の基本情報

訴訟代理権の範囲とは何ですか?

定義訴訟代理権の範囲とは、民事訴訟法第55条に定められた規定で、「訴訟代理人は、委任を受けた事件について、反訴、参加、強制執行、仮差押え及び仮処分に関する訴訟行為をし、かつ、弁済を受領することができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第55条(訴訟代理権の範囲)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第55条の条文原文は「訴訟代理人は、委任を受けた事件について、反訴、参加、強制執行、仮差押え及び仮処分に関する訴訟行為をし、かつ、弁済を受領することができる。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第55条は第四節 訴訟代理人及び補佐人に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年10月2日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第55条の前の条は民事訴訟法第54条です。
  7. 民事訴訟法第55条の次の条は民事訴訟法第56条です。
  8. 民事訴訟法第55条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第55条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第55条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年10月2日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/55
裁判例 2件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法55条は訴訟代理人の権限の範囲を定め、和解・請求の放棄・上訴などは特別の委任を要し、弁護士の代理権は制限できないと定める。

Q · 弁護士は私の許可なく勝手に和解できるの?委任状にサインしたら何が変わる?

特別委任があれば和解は有効で覆せません

民事訴訟法55条2項により、和解・請求の放棄・認諾・訴えの取下げ・上訴は「特別の委任」を要する重大事項です。委任状の特別委任欄に同意していれば、弁護士はあなたに代わって和解できます。しかも同条3項は弁護士の訴訟代理権は制限できないと定めるため、「○○以下では和解するな」という内部的指示は相手方や裁判所には効力を持ちません。成立した和解はあなたを縛り、残された道は弁護士への損害賠償請求のみです。なお非弁護士(司法書士等)の代理人は3項但書により権限を制限できます。

解説

訴訟を弁護士に頼むとき、あなたは委任状にサインする。そこには小さな字で「和解、請求の放棄・認諾、訴えの取下げ、控訴・上告」といった項目が並び、たいてい全部にあらかじめ丸が付いている。民訴55条2項は、これらの重大な行為に「特別の委任」(普通の委任とは別に、その行為だけのために特に与える権限)を要求している。つまりあなたがその欄に同意した瞬間、弁護士はあなたに代わって和解する権限を手にする。問題はここからだ。同条3項は、弁護士の訴訟代理権は「制限することができない」と定める。あなたが内心で「700万以下では和解するな」と指示しても、その内部的な制限は相手方や裁判所に対しては効力を持たない。弁護士が600万で和解すれば、その和解はあなたを法的に縛る。あなたに残るのは、自分の弁護士を相手に損害賠償を請求する道だけだ。委任状のあの小さな丸印が、あなたの事件の最終決定権を誰が握るかを、判決のずっと前に決めている。

法的な位置づけ

民事訴訟法55条は訴訟代理人の代理権の範囲を定める規定であり、当然に行使できる権限(1項)、特別の委任を要する重大事項(2項)、弁護士の代理権は制限できないとする原則と非弁護士代理人の例外(3項但書)、および法令上裁判上の行為ができる代理人の権限を妨げない旨(4項)を規律する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.委任状にサインする前に特別委任欄を確認 委任状の本文より先に末尾の特別委任欄を確認する。和解・請求の放棄・認諾・上訴・代理人選任のどこに丸が付いているかを点検し、当面想定しない項目の丸は消すよう求める
  2. 2.委任契約書に和解の上限・下限条項を入れる 弁護士相手では法廷上の代理権そのものは制限できない(55条3項)が、委任契約上の義務としては縛れる。「この範囲を超える和解・請求放棄は事前承認を得る」旨を委任契約書に一文加える
  3. 3.少額・簡裁事件はコントロール重視で代理人を選ぶ 140万円以下の簡裁事件なら、代理権を制限できる司法書士を選び書面で和解を事前承認制にする選択もある。決定権を手元に残したいかで弁護士と司法書士を使い分ける
  4. 4.指示はメール・LINE で証拠化しておく 和解条件などの指示は口頭でなくメール・LINE で残す。弁護士が委任契約上の指示に反した場合、債務不履行・善管注意義務違反を立証する証拠になる

よくある質問 AI による整理

Q1訴訟代理権とは何ですか?

訴訟代理人が本人に代わって訴訟行為をする権限です。民事訴訟法55条が範囲を定め、当然の権限と特別委任を要する事項に分かれます。

Q2特別の委任が必要な事項は何ですか?

反訴の提起、訴えの取下げ、和解、請求の放棄・認諾、控訴・上告、上訴の取下げ、代理人の選任などです(民訴55条2項)。

Q3弁護士の訴訟代理権はなぜ制限できないのですか?

相手方が代理権の範囲を逐一確認せずに済むよう手続の安定と相手方の信頼を守るためです。依頼者の不満は弁護士への内部責任で処理します(55条3項)。

Q4控訴を頼むには特別の委任が必要ですか?

必要です。控訴・上告は55条2項の特別委任事項です。控訴期間は判決送達から2週間と短いため、委任は早めに固めるのが安全です。

Q5司法書士は勝手に和解できますか?

できません。司法書士は非弁護士のため55条3項但書で代理権を制限できます。委任時に「和解は事前承認制」と書面で限定すれば有効に働きます。

Q6本人が死亡したら訴訟代理権は消えますか?

消えません。訴訟代理権は本人の死亡では消滅しません(民訴58条)。相続人が新たな代理人を選任するまで手続は止まりません。

Q7訴訟代理人は弁済を受け取れますか?

受け取れます。弁済の受領は55条1項で当然の権限として認められ、特別の委任は不要です。

Q8訴訟代理権の範囲はどこまでですか?

1項の当然権限(反訴・参加・強制執行・仮差押え・仮処分・弁済受領)に加え、2項の特別委任事項まで委任すれば及びます。範囲外の行為はできません。

この条文についての質問 AI による整理

Q1弁護士が私の許可なく和解したら、その和解は無効にできますか?

原則として無効にはできません。委任状の特別委任欄で和解権を与えていれば(55条2項)、その権限は制限できず(55条3項)、成立した和解はあなたを縛ります。実務のポイント:多くの委任状は和解・請求放棄・上訴まで全部にあらかじめ丸が付いた定型書式です。サイン前に不要な項目の丸を消すよう求めれば、弁護士はその範囲では動けなくなる。これを実行する依頼者はほとんどいません

Q2司法書士に頼んだ場合も、勝手に和解されますか?

司法書士は弁護士ではないため、55条3項但書により代理権を制限できます。委任の際に「和解は事前承認制」と書面で限定すれば、その制限は有効に働きます。実務のポイント:司法書士の簡裁代理は140万円以下の事件に限られます(司法書士法3条)。弁護士と違い、あなたが手綱を握りやすい構造です。少額の紛争なら、コントロール重視であえて司法書士を選ぶ判断もある

Q3委任状の特別委任欄、全部に丸を付けないと困りますか?

反訴・和解・上訴・請求の放棄など55条2項の項目は、付けなければ弁護士がその行為をできません。当面それらを想定しないなら、あえて外す選択もあります。実務のポイント:実務では「必要になったら追加で委任状を出す」運用が可能です。最初から全部渡す必要はない。ただし控訴期間は2週間と短いので、上訴の委任だけは早めに固めておくのが安全です

間違えやすい点 AI による整理

  • あなたから見れば「弁護士が勝手に和解した」。だが法律から見れば「あなたが特別委任で和解権を渡し、その権限は制限できない(55条3項)」。この落差が、依頼者と弁護士のトラブルの大半を生んでいる
  • 委任状にサインが要るのは知っていても、その特別委任欄の重さを知らない人は多い。和解・請求の放棄・上訴の放棄は、判決をもらう権利そのものを手放す行為。普通の「事件を任せる」委任とは桁違いに重い
  • 「弁護士に頼めば全部おまかせで安心」という前提自体がずれている。55条2項がわざわざ特別委任を要求するのは、まさに「おまかせにしてはいけない重大事項」があるから。どこまで任せたかを把握していないと、あなたの知らぬ間に事件が終わる
比較の観点この条文ほかの条文
規律内容55条:訴訟代理人の代理権の範囲・特別委任・制限不可54条:訴訟代理人の資格(誰が代理人になれるか)
58条:訴訟代理権の不消滅(本人死亡でも存続)
依頼者の関与特別委任事項の付与で関与、弁護士の権限は制限不可原則として弁護士を選任する段階で関与
代理権が当然に存続するため新たな関与は不要
実務上の注意点委任状の特別委任欄が事件の決定権を左右する簡裁では認定司法書士も代理可(司法書士法3条)
本人死亡後も手続が止まらず期限管理が必要

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第70条

台湾も捨棄・認諾・撤回・和解・反訴提起・上訴・代理人選任を特別委任事項とする点で日本とほぼ同構造。委任の範囲明示を求める。

韓国
대한민국 민사소송법 제90조

韓国も訴えの取下げ・和解・請求の放棄認諾・上訴などを特別授権事項とし、弁護士の代理権制限の扱いも日本と類似する。

ドイツ
ZPO §§ 81-83

ドイツは § 81で訴訟委任の範囲を広く法定し、§ 83で第三者に対する制限の制約を定める。弁護士強制主義の下で代理権の安定が重視される。

アメリカ
Model Rules of Professional Conduct Rule 1.2

米国は和解の最終決定権を依頼者に留保し、弁護士は依頼者の授権なく和解できないとする。日本の特別委任に相当する授権配分を職業倫理規則で規律する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 和解期日の前日、あなたは弁護士に「この金額では絶対に首を縦に振るな」とメールした。だが当日、弁護士が法廷で和解に応じてしまったら、それは有効か。答えは原則イエス。委任状で和解の特別委任に丸を付けていれば、あなたの後出しの指示は裁判所には届かない
  • あなたが100万円ほどの貸金を簡易裁判所で争い、司法書士に頼んだ。司法書士は弁護士ではないので、その代理権は制限できる(55条3項但書)。あなたが「和解はするな」と書面で制限すれば、それは有効に効く。弁護士と司法書士で、あなたのコントロールの効き方が逆になる
  • あなたが被告で、相手方の弁護士と和解交渉している。相手の弁護士が「依頼者の了解は取ってある」と言って和解書にサインした。後から相手本人が「そんな話は聞いていない、無効だ」と言い出しても、あなたは守られる。弁護士の代理権は制限できないから、その和解は有効に成立している
  • 友人が訴訟を起こすと言って弁護士に委任した。あなたが「委任状の和解の欄、ちゃんと中身を見た?」と聞いてあげられるかどうか。多くの人は読まずにサインし、後で弁護士が勝手に和解したと感じて揉める。実は勝手ではなく、本人が権限を渡していた

取るべき行動

被害を受けた側:1. まず委任状の控えを取り出し、特別委任欄のどこに同意したか確認。和解に丸が付いていれば、その和解は原則有効で取り消せない2. ただし弁護士が委任契約上の指示(「○○以下では和解しない」等)に反していれば、弁護士に対する債務不履行・善管注意義務(プロとして当然払うべき注意のレベル)違反になる3. 証拠を確保:指示を出したメール・LINE・通話記録。口頭のみだと立証が難しい4. 弁護士会の紛議調停、または弁護士への損害賠償請求(民法415条、709条)を検討。和解そのものは覆せなくても、損害は取り戻せる可能性がある

訴えられた側:1. 相手方代理人と和解する場合、相手が弁護士なら代理権は制限できない(55条3項)ので、成立した和解は相手本人を縛る。安心して進めてよい2. 相手が司法書士など非弁護士の代理人なら、代理権が制限されている可能性があるので、特別委任の範囲を確認3. あなた自身が依頼する側なら、委任契約書に和解の上限・下限条件を明記し、内部的な縛りを作る4. 反訴・上訴を視野に入れるなら、それらも特別委任事項(55条2項)なので、委任状に明示的に含めておく

時効(請求できる期限):55条自体に時効はないが、関連して動く期限は厳しい。控訴は判決送達から2週間(民事訴訟法285条)、これも特別委任事項なので委任の有無で対応が変わる。弁護士の責任を問う場合、債務不履行構成での消滅時効は権利を行使できると知った時から5年(民法166条)(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:55条2項の特別委任事項は事件の帰趨を決する重大行為であり本人の特別の授権を要する。一方3項本文は弁護士の代理権を制限不能とし、手続の安定と相手方の信頼を優先する。依頼者と弁護士の内部的取り決め違反は委任契約上の責任(債務不履行・善管注意義務違反)で処理される。

改正沿革 AI による整理

  • 平成8年(1996年)民事訴訟法全部改正 旧民事訴訟法の訴訟代理権規定を再編し、現行55条として整理。特別の委任を要する事項を列挙し、弁護士の代理権は制限できないとする原則と非弁護士代理人の但書を明確化した

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法全部改正により旧法の訴訟代理権規定を再編し現行55条として整理。特別の委任を要する事項を列挙し、弁護士の代理権は制限できないとする原則と非弁護士代理人の但書を明確化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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