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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

民事訴訟法 第58条(訴訟代理権の不消滅)

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  1. 訴訟代理権は、次に掲げる事由によっては、消滅しない。
  2. 一当事者の死亡又は訴訟能力の喪失
  3. 二当事者である法人の合併による消滅
  4. 三当事者である受託者の信託に関する任務の終了
  5. 四法定代理人の死亡、訴訟能力の喪失又は代理権の消滅若しくは変更
  6. 2.一定の資格を有する者で自己の名で他人のために訴訟の当事者となるものの訴訟代理人の代理権は、当事者の死亡その他の事由による資格の喪失によっては、消滅しない。
  7. 3.前項の規定は、選定当事者が死亡その他の事由により資格を喪失した場合について準用する。

この条文の基本情報

訴訟代理権の不消滅とは何ですか?

定義訴訟代理権の不消滅とは、民事訴訟法第58条に定められた規定で、「訴訟代理権は、次に掲げる事由によっては、消滅しない。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 民事訴訟法第58条(訴訟代理権の不消滅)は、日本の民事訴訟法に含まれる条文です。
  2. 民事訴訟法第58条の条文原文は「訴訟代理権は、次に掲げる事由によっては、消滅しない。」で始まります。
  3. 民事訴訟法第58条は第四節 訴訟代理人及び補佐人に置かれています。
  4. 民事訴訟法の公布日は平成8年6月26日です。
  5. 民事訴訟法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 民事訴訟法第58条の前の条は民事訴訟法第57条です。
  7. 民事訴訟法第58条の次の条は民事訴訟法第59条です。
  8. 民事訴訟法第58条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第58条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/408AC0000000109
  • 本サイト収録民事訴訟法(平成八年法律第百九号)第58条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/408AC0000000109/58
裁判例 2件に引用されています

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わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点民事訴訟法58条は、当事者の死亡や訴訟能力の喪失、法人の合併消滅、法定代理人の交代があっても訴訟代理権は消滅しないと定める。弁護士がいれば訴訟は中断せず進行する。

Q · 裁判の途中で当事者が亡くなったら、弁護士の代理権も消えて訴訟は止まるの?

弁護士がいれば代理権は消えず、訴訟は中断しません

民事訴訟法58条により、当事者の死亡、訴訟能力の喪失、当事者である法人の合併消滅、法定代理人の交代といった事由があっても、いったん付与された訴訟代理権は消滅しません。そのため訴訟代理人(弁護士)がついている限り訴訟手続は中断せず進行します(124条2項)。相続人は当事者の地位を承継し、弁護士の訴訟行為の効果がそのまま自分に帰属します。逆に代理人がいなければ訴訟は中断し、受継の手続(124条以下)が必要になります。

解説

父が貸金返還訴訟の途中で亡くなった。普通の感覚なら、訴訟も一旦止まるはずだと思う。実際、民法では委任は当事者の死亡で終了し(653条)、代理権も本人の死で消える(111条)。ところが訴訟の世界だけは違う。58条は、当事者が死んでも、当事者である法人が合併で消滅しても、法定代理人が死亡や交代しても、いったん選任した訴訟代理人(典型的には弁護士)の代理権は消滅しないと定める。理由は、訴訟は相手方も裁判所も巻き込む公的手続だからだ。一人が倒れるたびに止まっていては、相手の権利実現も裁判所の運営も成り立たない。そしてここが落とし穴になる。弁護士がついている限り、訴訟は中断しない(124条2項)。つまり相続人であるあなたが何も知らないうちに、弁護士が手続を進め、期日が消化され、判決が出て、その効力があなたに及ぶ。代理権が死を越えて生き残る、その一事を知っているかどうかで、あなたが今すぐ動くべきか、相続するのが財産か借金かの計算が変わる。

法的な位置づけ

民事訴訟法58条は訴訟代理権の不消滅を定める規定であり、当事者の死亡や訴訟能力の喪失、当事者である法人の合併による消滅、受託者の信託に関する任務の終了、法定代理人の死亡や代理権の変更といった事由によっても、いったん付与された訴訟代理権は消滅しないとする。委任が当事者の死亡により終了する民法653条の原則に対する手続法上の特則として機能する。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.亡くなった当事者に訴訟代理人がいたか確認 被相続人が訴訟係属中だったか、その訴訟に弁護士(訴訟代理人)がついていたかを真っ先に調べる。代理人がいれば58条により代理権は消滅せず、訴訟は中断しないため、状況把握を急ぐ必要がある
  2. 2.訴訟代理人に連絡し進行状況を把握 代理人弁護士に連絡し、現在どの段階まで進んでいるか、次回期日はいつか、見通しはどうかを確認する。判決が出れば相続人に効力が及ぶため、放置は危険
  3. 3.相続放棄を検討するなら熟慮期間と並行管理 相続放棄を考える場合、自己のために相続の開始を知った時から3か月の熟慮期間(民法915条)と訴訟の進行を並行して管理する。訴訟の見通しと負債額の確定が放棄判断の材料になる
  4. 4.受継の要否を代理人と確認し方針を固める 代理人がいない場合は訴訟が中断するため、受継の申立て(民訴124条以下)が必要かを確認する。判決の効力が及ぶ前に、続行・和解・取下げなどの方針を意識的に選択する

よくある質問 AI による整理

Q1訴訟代理権が消滅しない事由は何ですか?

民訴58条は、当事者の死亡・訴訟能力の喪失、当事者である法人の合併消滅、受託者の信託任務の終了、法定代理人の死亡や代理権の消滅・変更を挙げ、これらでは訴訟代理権は消滅しないとします。

Q2委任は死亡で終了するのに訴訟代理権が残るのはなぜですか?

訴訟は相手方と裁判所を巻き込む公的手続のため、当事者が倒れるたびに止めると手続が成り立たないからです。民法653条の委任終了原則に対する特則として、手続の安定を優先しています。

Q3訴訟能力を喪失すると訴訟代理権はどうなりますか?

消滅しません。民訴58条1項は当事者の訴訟能力の喪失を不消滅事由に挙げています。代理人がいる限り訴訟は中断せず進行します。

Q4当事者である法人が合併で消滅したら訴訟はどうなりますか?

訴訟代理権は存続し(58条1項)、合併後の存続会社や新設会社が当事者の地位を承継します。係属中訴訟は合併では消えません。

Q5訴訟代理権はどんな場合に消滅しますか?

委任の解除、訴訟の終了、弁護士の死亡や資格喪失などで消滅します。当事者側の死亡・能力喪失・法人合併・法定代理人交代では消滅しないのが58条の趣旨です。

Q6選定当事者が資格を失ったら代理権は消えますか?

消えません。民訴58条3項は、選定当事者が死亡その他の事由で資格を喪失した場合に同条2項を準用し、訴訟代理権の不消滅を定めています。

Q7受託者の信託の任務が終了したら訴訟代理権はどうなりますか?

当事者である受託者の信託に関する任務が終了しても、訴訟代理権は消滅しません(58条1項)。新受託者等が手続を引き継ぎます。

Q8法定代理人が交代したら訴訟代理権に影響しますか?

影響しません。法定代理人の死亡・訴訟能力の喪失・代理権の消滅や変更があっても、選任済みの訴訟代理人の代理権は存続します(58条1項)。

この条文についての質問 AI による整理

Q1親が裁判の途中で亡くなったんですが、その裁判はどうなるんですか?

親に弁護士(訴訟代理人)がついていれば、58条により代理権は消滅せず、訴訟は中断せずそのまま進みます(124条2項)。相続人であるあなたが当事者の地位を引き継ぎ、弁護士が引き続き代理します。実務のポイント:相続放棄を考えているなら要注意。放棄が認められれば判決の効力は免れますが、熟慮期間中に方針を放置すると不利な展開が積み上がる。死亡を知った時点で必ず代理人に連絡し、進めるか止めるかを意識的に選ぶこと

Q2会社が合併で消えたら、その会社が抱えていた訴訟も消えますか?

消えません。58条1項により、当事者である法人が合併で消滅しても訴訟代理人の代理権は存続し、合併後の存続会社や新設会社が当事者の地位を承継します。実務のポイント:M&Aのデューデリジェンスで係属中訴訟を見落とすのは致命傷。代理権が合併を越えて生き残るため、買収した瞬間に相手の訴訟と判決リスクを丸ごと引き継ぐ。買収価格の交渉前に、相手の訴訟一覧と代理人の有無を必ず確認する。これを知っている担当者と知らない担当者で、買収後のリスクが桁違いになる

間違えやすい点 AI による整理

  • 「当事者が死ねば訴訟も終わる」と思われているが、弁護士がついていれば訴訟は中断せず進む(124条2項)。民法の委任終了(653条)の感覚で構えていると、知らぬ間に判決が確定している
  • 「相続放棄すれば親の訴訟とは無関係でいられる」という問いの立て方が、そもそもずれている。本当の問題は放棄できるかではなく、放棄を決める熟慮期間中に訴訟代理人が手続を進め、あなたの判断材料(訴訟の見通しと負債の確定額)が刻々と動いている点だ。問うべきは、今この瞬間、誰が私の代わりに法廷で動いているか、である
  • 訴訟代理人の代理権が死で消えないことは知っていても、その重さを見誤る人が多い。代理権が生き残るとは、あなたが受継の手続(124条以下)を踏む前から、弁護士の訴訟行為の効果が相続人に帰属していくということ。事実を知っているのと、その射程を理解しているのは別物だ
比較の観点この条文ほかの条文
規律対象民訴58条:訴訟代理権が存続する事由民訴124条:当事者の死亡等による手続の中断と受継
民訴36条:代理権消滅の効力発生(通知)
中心的効果死亡・合併・法定代理人交代でも代理権は消えない代理人がいなければ中断、受継で再開
相手方に通知するまで代理権消滅を主張できない
代理人がいない場合代理人ありを前提とする規律で適用場面外訴訟手続が中断し受継手続が必要
消滅の通知義務が問題となる

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
中華民国民事訴訟法第73条

台湾も訴訟代理権は本人の死亡・破産・訴訟能力喪失によって消滅しないと明定し、手続の安定を優先する点で日本と同趣旨。

韓国
대한민국 민사소송법 제95조

韓国も当事者の死亡・訴訟能力喪失・法定代理人の死亡や代理権消滅等で訴訟代理権が消滅しないと列挙し、日本58条とほぼ並行する。

ドイツ
ZPO § 86

ドイツは委任者の死亡や訴訟能力の喪失によって訴訟委任(Prozessvollmacht)が消滅しないと定め、手続の継続を保障する。日本法の母法的位置にある。

アメリカ
Federal Rules of Civil Procedure Rule 25

米国は代理権存続を正面から規律せず、当事者の死亡・移転等が生じた場合の当事者交代(substitution)手続として処理する点で構成が異なる。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 訴訟の最中に当事者だった親が亡くなったら、その裁判はどうなる? 親に弁護士がついていれば手続は止まらず進み続ける。相続放棄を検討しているなら、自己のために相続の開始を知った時から3か月の熟慮期間(民法915条)の間に訴訟が進行していることを見落とすと、放棄を決める前に不利な展開が固まりかねない
  • あなたが訴えた相手が訴訟中に死亡した。相手に代理人弁護士がいれば、訴訟はそのまま続く。相手が消えたから勝ち逃げ、とはならない。
  • あなたの会社が訴訟係属中に別会社へ吸収合併された。当事者だった会社という法人は消滅したのに、選任していた弁護士の代理権は生き続け、合併後の存続会社が当事者の地位を引き継ぐ。M&Aのデューデリで係属中訴訟を見落とせば、買った会社ごとその判決リスクを抱え込む

取るべき行動

被害を受けた側:1. 被相続人(亡くなった当事者)が訴訟係属中だったかを確認し、訴訟代理人(弁護士)の有無を真っ先に調べる2. 代理人がいれば訴訟は中断しないので、すぐ連絡して進行状況と次回期日を把握する3. 相続放棄を検討するなら、3か月の熟慮期間(民法915条)と訴訟の進行を並行で管理する4. 受継の申立て(民事訴訟法124条以下)が必要かを代理人と確認し、判決の効力が自分に及ぶ前に方針を固める

訴えられた側:1. 訴えた相手が訴訟中に死亡・合併で消滅しても、相手に代理人がいれば訴訟は続行し、勝ち逃げにはならない2. 相手に代理人がいない場合は訴訟が中断するので、相続人や合併後の会社を特定し、受継を促す手続を取る3. M&Aの場面では合併前に係属中訴訟と代理人の有無を洗い出し、当事者地位の承継を前提に対応する4. 相手方の地位が誰に移ったか不明なときは、弁護士に受継手続の代行を依頼する

時効(請求できる期限):代理権が消滅しないこと自体に期限はない。ただし当事者が死亡し代理人がいない場合の訴訟は中断し、受継の申立て(民事訴訟法124条)は相続放棄の熟慮期間(民法915条、自己のために相続の開始を知った時から3か月)とも連動するため、起算点の管理が決定的になる(最新の改正状況をご確認ください)

学説

通説:58条の趣旨は、当事者側の事情で訴訟が頻繁に中断するのを防ぎ、相手方の権利実現と裁判所の手続運営を安定させる点にある。代理人がいる場合に中断を生じさせない124条2項と一体で、手続の継続と当事者の関与保障を代理人の有無という客観的基準で調整すると説明される。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成8年(1996年) 改正:民事訴訟法の全部改正により制定。旧民訴法下の訴訟代理権不消滅の規律を引き継ぎつつ、不消滅事由を整理して現行58条として明文化した。

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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

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